だから俺は料理人だって言ってんだろ!   作:色々残念

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第22話、関林ジュン

デスマッチから本格プロレスまで何でもこなす大手団体「超日本プロレス」不動のエースである関林ジュン。獄天使の異名を持つ関林ジュンのプロレスを観に行く片原滅堂はプロレス好きであり、護衛者達と何故か柳葉竜胆も連れていった片原滅堂は最前列でプロレスを観戦していく。

 

関林ジュンの相手は海外からやってきた真剣勝負を得意とする外国人で、プロモーターとギャラで揉めて交渉が決裂したことで「セメント」を仕掛けるつもりであるようだ。全部ぶち壊しにする気の外国人をプロレスの土俵に引きずり込んだ関林ジュンは、見事なプロレスを観客に見せつける。

 

真剣勝負を挑んできた外国人を相手にプロレスをしていく関林ジュンは、本気で攻撃してくる外国人の攻撃を身体で受け続けていて、ダメージは確実に蓄積されているとしても笑みを崩すことはなく、攻撃を決してガードをすることはなかった。

 

「プロレスにガードはない」という大先輩である蔵地駆吾の言葉を実践している関林ジュンは「プロレスラーがプロレスを信じなくてどうすんだ?」と言った蔵地駆吾の一言で「真のプロレスラーの在り方」を教えてもらったと考えていて、今日もプロレスラーとしてプロレスを行う。

 

打たれようが蹴られようが凶器を使われようが全て受けきった関林ジュンは、外国人にドロップキックを叩き込み、ロープまで吹き飛ばしてロープの反動で跳ね返ってきた外国人にラリアットを打ち、倒れ込んだ外国人にコーナーから跳躍してボディプレスで上から押し潰す。

 

そのままフォールして3カウントで勝利した関林ジュンは、拳を突き上げて勝利の雄叫びをあげていき、真剣勝負を挑んできた外国人を相手にプロレスで終わらせた関林ジュンは、プロレスラーとしてのレベルが高く、観客を楽しませることができていたようだ。

 

「良いプロレスじゃったな」と満足していた片原滅堂は「どれ、挨拶に行くとするかのう」と言い出して、本番が終わったばかりの関林ジュンの元へと護衛者達と柳葉竜胆を連れて向かっていく。現れた片原滅堂と柳葉竜胆に注目が集まり「超日本プロレス」の面々が見ている最中。

 

関林ジュンに「今日も素晴らしいプロレスじゃったぞ関林君」と言った片原滅堂に「楽しんでもらえたならなによりですよ」と笑った関林ジュンは「番外の牙まで連れてきてるとは思いもしませんでしたがね」と言って柳葉竜胆のことを見る。

 

拳願仕合で40勝無敗である関林ジュンは番外の牙と呼ばれている柳葉竜胆を見て、間違いなく強えなと思っていたが気圧されることはなく、むしろ闘志が湧いてきており、戦ってみたいと考えていたようで、強い戦意に満ちた目をしていた。

 

とはいえ理由もなく戦う訳にはいかないことを理解していた関林ジュンは「俺と勝負しねえか番外の牙」と言いながらヒンズースクワットの体勢になり「どっちが長くヒンズースクワットができるかやってみようぜ」と言い出す。それを聞いて「面白そうじゃからやってみんか竜胆」と乗り気になっていた片原滅堂。

 

「えぇ」と物凄く嫌そうな顔をしていた柳葉竜胆に「竜胆がやってくれるなら、入手困難な食材が手に入りそうなんじゃが」と言う片原滅堂へ「関林さんと一緒にヒンズースクワットをやればいいんですか」と聞いた柳葉竜胆は、それ以外はやらねぇぞと言いたげな顔をしていたようだ。

 

「うむ、ヒンズースクワットで関林君と勝負をしてくれるだけでよいぞい竜胆」と答えた片原滅堂は「それじゃあ椅子を用意してくれんか関林君、立ったまま見届けるのは無理そうじゃからのう」と言って関林ジュンに椅子を用意してもらって座ると「どっちが勝つか楽しみじゃな」と笑う。

 

関林ジュンと並んでヒンズースクワットを始めることになった柳葉竜胆を見ながら「おっ、いいフォームじゃねえか」と言った関林ジュンは、長い勝負になりそうだぜと考えながらヒンズースクワットを行っていき、プロレスラーとして負ける訳にはいかねえなと思っていたらしい。

 

5時間が経過しても平然とヒンズースクワットを行っている柳葉竜胆と関林ジュンは、体力と足腰の強靭さが並外れており、身体と足腰がぶれることなくしっかりとヒンズースクワットを続けていて、まだまだ余裕がある柳葉竜胆と関林ジュンの2人。

 

10時間が経過してもヒンズースクワットを続けていた柳葉竜胆と関林ジュンを見続けていた片原滅堂は勝負を見逃すことのないように、携帯電話で電話をかけて明日のスケジュールをキャンセルして休みを取ることに決めて、まだまだ続くであろう勝負を見届けるつもりだった。

 

15時間が経過して柳葉竜胆と関林ジュンに片原滅堂と護衛者達だけが残っていたが、柳葉竜胆と関林ジュンのヒンズースクワットが終わることはなく、続いていくヒンズースクワットの回数は10万回をとっくに超えていて、とてつもない数となっていたが止まることはない柳葉竜胆と関林ジュン。

 

20時間が経過してもヒンズースクワットを続けている柳葉竜胆と関林ジュンだが「なかなかやるじゃねえか番外の牙」と柳葉竜胆を褒めた関林ジュンに「負けるのは嫌いですから」と言った柳葉竜胆は、しっかりとヒンズースクワットを続けていて、フォームを崩すことなくヒンズースクワットの回数を伸ばす。

 

25時間が経過して1日以上ヒンズースクワットをしていた柳葉竜胆と関林ジュンだが、体力と足腰にはまだ余裕があり、勝負は終わることなく続いていくが座って見ている片原滅堂は、やはり見届けるには椅子が必要になる勝負じゃったなと思って頷いていた。

 

柳葉竜胆と関林ジュンがヒンズースクワットを続けて30時間が経過したところで「まだやってたんすか関林さん、あんた今日は仕事あるでしょ!」と「超日本プロレス」のプロレスラーに言われることになった関林ジュンは申し訳なさそうな顔で「終わりだ」と言ってヒンズースクワットを止める。

 

「番外の牙、悪いが俺には予定があるんでな、もうヒンズースクワットを続けられねえみたいだ、勝負がここまで長くなるとは思ってなかった俺のミスだぜ」と柳葉竜胆に言った関林ジュンは、自分から勝負を仕掛けておきながらスケジュールの問題で勝負を終わらせることになったことを申し訳なく思っていた。

 

「お前の勝ちにしといてくれ」と言うと去っていこうとした関林ジュンに「こんな形での勝ちはいらないんで引き分けってことにしておきますよ、また勝負をしましょう、次は予定を空けといてくださいね」と言った柳葉竜胆は体力と足腰には余裕があったが、しっかり決着が着いてないなら引き分けで構わなかったようだ。

 

「ああ、次は俺が勝つぜ竜胆」と言いながら笑った関林ジュンは柳葉竜胆のことを気に入っていたようで、30時間ぶっ続けでヒンズースクワットができて、まだ体力と足腰に余裕があるようだし、プロレスラーとしてもやっていける体力が、竜胆なら充分にあるなと思っていた関林ジュンは「超日本プロレス」の仕事に向かう。

 

柳葉竜胆と関林ジュンの勝負を見届けた片原滅堂は「良い勝負じゃったのう、休みを取った甲斐があるわい」と楽しげであり、次の勝負も是非とも見たいのうと考えていて「竜胆、次の勝負も見届けさせてもらうぞい」と言って笑っていた片原滅堂は、次もキャンセルできる予定ならキャンセルして見届けるつもりだった。

 

ヒンズースクワットを30時間休まずに続けてから次の試合を行っていく関林ジュンの体力と足腰は長年続けてきた鍛練で鍛え上げられており、今日も問題なく元気にプロレスをしていった関林ジュンは「プロレスよ、俺はいつまでもお前に夢中だ」と考えながらプロレスラーとして戦っていく。

 

しっかりと仕事を終えて睡眠を取った関林ジュンは、ガンダイの闘技者として拳願仕合を戦うと勝利を積み重ねて連勝記録を伸ばしたが、柳葉竜胆との勝負ほど燃えなかったと思っていて、まだまだ体力が有り余っていた。

 

「超日本プロレス」の事務所に戻り、ヒンズースクワットをしていた関林ジュンは柳葉竜胆とヒンズースクワットで勝負したことを思い出しながらヒンズースクワットを続けていき、スケジュールが詰まってるから竜胆と次の勝負は、しばらくできねえなと考えて残念に思う。

 

柳葉竜胆の拳願仕合を見たことがある関林ジュンは、番外の牙と呼ばれている柳葉竜胆が、5代目滅堂の牙、加納アギトより強いことにも気付いているが、もし柳葉竜胆と拳願仕合で戦うことになったとしても、真のプロレスラーとして戦いぬくことを決めている関林ジュン。

 

プロレスラーとして柳葉竜胆の攻撃も受けるつもりである関林ジュンは、相手の攻撃を受けきらずして何がプロレスラーかと考えており、どんな相手であろうとプロレスラーとしての義務を果たす関林ジュンの受けは普通ではない。

 

通常の受けは自分へのダメージを逃がすことだが、関林ジュンの受けは全くの逆で、相手のフォームを崩して受けることで攻撃してきた相手を破壊する。相手の攻撃力が高いほど、その威力は増していく、受け身のスペシャリストの関林ジュンにしかできない技。

 

「受けながら壊す」プロレスの超実戦型技術を完成させている関林ジュンは、拳願仕合の闘技者の中でも間違いなく強者であり、下手に打撃を打てば、打撃を繰り出した相手が破壊されることは間違いない。

 

そして関林ジュンにダメージを与えて1度ダウンさせたとしても、プロレスラーは何度でも立ち上がって戦うだろう。関林ジュンは今日もプロレスラーとして表も裏もプロレスで戦って勝利して「超日本プロレス」の事務所に戻ると、デビュー前の若手にスパルタトレーニングをさせていく。

 

若手にヒンズースクワットをさせていきながら「内臓に汗をかかせろ!全身を粘りのある筋肉に作り変えるんだ!」と言った関林ジュンは、ヒンズースクワットの途中で潰れた若手に「馬鹿野郎ォッッッ!準備運動で潰れる奴がどこにいんだ!?死ぬ気でやれオラアッッ!」と激を飛ばす。

 

基礎トレーニングに着いてこられないデビュー前の若手は多く、辞めていくものも少なくはないようであり、悪りいなあとは思っていても、半端な奴をリングに上げるわけにいかねえんだわと心を鬼にする関林ジュンは、超日伝統のスパルタトレーニングを緩くするつもりはなかった。

 

「超日本プロレス」の寮で超日カレーを食べていく「超日本プロレス」の面々。超日カレーは1人5杯がノルマであり、特に体重が足りない奴は、死んでもいいから食いまくれと言われることになっていて、食べることにも慣れている関林ジュンは、あっさりと5杯を食べて更にお代わりする。

 

吐きそうになっているデビュー前の若手を見て過去の自分を思い出した関林ジュンは、身体を作るために1日3食、米と肉ばかりを死ぬほど食わされて、時にはミキサーで液状化させて無理矢理流し込んだりしたこともあったが、疲労で胃が食事を受けつけずに何度も吐いたなと昔を懐かしむ。

 

それから数日後の朝に「超日本プロレス」の事務所へ柳葉竜胆が直接顔を出すことになり、寮で出す食事のメニューについて料理人としての柳葉竜胆に相談したいという話を片原滅堂から伝えられたことが、柳葉竜胆が「超日本プロレス」の事務所にまで向かった理由であるらしい。

 

基本的には当番制であるが全員ある程度は料理ができるようになっている「超日本プロレス」のプロレスラー達。伝統の超日カレーの作り方を教えてもらう代わりに新しいレシピを幾つか教えることになった柳葉竜胆。

 

日々の食事に少し変化が欲しいと考えていた「超日本プロレス」のプロレスラー達は、柳葉竜胆が残していった新しいレシピを習得して、寮の食堂で出す食事に新メニューを追加することに成功し、達成感を感じていたようだ。

 

いつも飯は美味いが今日はいつもと違うメニューなのに格段に飯が美味いなと思っていた関林ジュンに「どうすか関さん、柳葉竜胆さんが教えてくれたレシピで新しく作ってみたんすよ」と言った食事を作る当番だったプロレスラーの1人。

 

「俺が居ない間に竜胆来てたのかよ、そういや片原の爺さんの専属料理人だったな竜胆。まあ、今度会ったら竜胆に礼を言っとかねえと駄目だな、おかげで美味い飯が更に美味くなったってよ」と言って豪快に笑った関林ジュン。

 

超日カレーの作り方を教わって帰ってきた柳葉竜胆は片原滅堂に頼まれて超日カレーを作り、大量に作ることで超日カレーの味になると教えられていた柳葉竜胆は護衛者達も呼び出して、大鍋で作った超日カレーが余ることがないように行き渡らせていく。

 

超日カレーを片原滅堂には普通盛りで、護衛者達には超日盛りにした柳葉竜胆は「まだまだ大量にあるからお代わりしてくれよ」と言って笑う。これが超日カレーなんじゃなと思いながら食べていった片原滅堂は、なかなかいけるのうと1杯目を平らげてお代わりをすると2杯目に突入。

 

超日盛りという普通盛りの5倍はある盛り方をされた超日カレーを食べていった護衛者達は、最初の超日盛り1杯を食べきることで精一杯の者も沢山おり、再び超日盛りでお代わりまでいける者は限られている。

 

大食漢と言える護衛者達だけがお代わりしていき、美味いんだけど1杯だけでご馳走さまですという護衛者達は腹を押さえて苦しそうにしていたが、超日カレーは大量に残っていたので護衛者見習いまで呼び出して、絶対に残ることがないようにしていった柳葉竜胆。

 

超日カレーを作った柳葉竜胆も食べていって減らした超日カレーが入っていた大鍋は、片原滅堂が超日カレーの普通盛りの4杯目を食べ終わる頃には空になっていて、大量に作られた超日カレーを食べきることはできたが全員満腹になっていたらしい。

 

しばらくカレーは食べなくていいかと全員が思う程度には超日カレーを食べていたようであり、片原滅堂も超日カレーは美味いが量に問題があるようじゃなと気軽に超日カレーを食べたいと言ったことを少し後悔していたようだ。

 

プロレスラーの食う物は量が凄いことになるから真似はしねぇ方が良いってことだなと思った柳葉竜胆は、超日カレーは美味いカレーだが日常的に作るには向いてねぇなと考えて、残念だがこのレシピは封印だなと判断する。

 

「超日カレーは封印な、また食いたい奴は超日本プロレスまで行って食ってこい」と言った柳葉竜胆に反論する者は誰もおらず、全員が納得していて、超日カレーの超日盛り5杯が「超日本プロレス」のプロレスラーにとっては基本的なノルマであることを柳葉竜胆に教えられた護衛者達は、プロレスラーの凄さを実感していた。

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