サイヤ人 in ヒロアカ 作:H & J
第3話、何とか書き終えました。リアルの方で用事が重なってしまい、投稿が遅れました。今回の内容はネタ? に走っています。これが今後どうなる事やら……。
継続は力なりというけれど、小説投稿って1度やったら後には戻れない感じがあるから末恐ろしい。作家の大変さが少しだけ理解出来たような気がする(幻覚)
とあるアイテムの製作開始から2週間後、遂に雄英体育祭当日を迎えた。
この日までに何度も徹夜を繰り返し、今日の朝になってようやく目的のアイテムが完成した。そのため体育祭開始までの間、彼は疲労と眠気から仮眠を取ると言いつつ熟睡している。入場5分前だというのに全く起きる気配がしない。周りのクラスメイトが彼を起こそうと何度も肩や背中を叩くが、一向に目を覚ます気配がない。
さてどうしようかとクラスメイトが頭を悩ませていると、サポートアイテムを全身に装備した発目が彼の側に立つ。その手には何やら得体の知れない粉末の入った小瓶が握られている。
クラスメイトが固唾を飲んで見守る中、発目が小瓶の蓋を開け、黒色の粉を彼の口の中に押し込んだ。その数秒後、彼は一瞬顔を顰めたかと思うと、突然飛び起きて口に含んだ粉を勢いよく吹き出した。
発目が咄嗟に吹き出された粉を板でガードする中、彼は何度も咳き込みながら、自身をこんな目に遭わせた元凶を睨め付ける。だが、彼の顔は今にも死にそうなほど青褪めており、睨め付けられた所で覇気がないので全く怖くない。
あっけらかんとした態度を取る発目には何を言っても無駄と悟った彼は、落ち着いて深呼吸を繰り返しつつ、少量の水を流し込んで口を漱ぐ。そして、先ほど自分の口内に押し込んだ物は何だったのかを尋ねる。
「ああ、あれですか? サルミアッキですよサルミアッキ。持ってたら面白いだろうなと思いまして、先日ネットから取り寄せたんです。どうでしたか、お味の程は? 砕いて粉末状にしたので、より一層味がダイレクトに伝わったかと思います。これでばっちり目が覚めたでしょう?」
満面の笑みで教える元凶に、確かに徹夜明けの自分には効果的だったと言葉を返す。
2人のやり取りにクラスメイト全員がドン引きしていると、いよいよ入場の時刻となったので控室を出て待機する。入場門の向こう側からは今か今かと期待して待つ観客達の声が聞こえ、その歓声を耳にしたクラスメイトは、若干緊張した面持ちでたたらを踏んだ。
ふと彼は、隣にいる発目を見た。他の人と同様、発目も緊張しているか気になったからだ。しかし、彼女は緊張のきの字もないどころか、どうやって自分の作ったサポートアイテムを観客にアピールしようかワクワクしている。そう言ってるかの様な表情だった。
これは自分も負けていられないと気合を入れ直した彼は、今朝完成したばかりのアイテムがしっかりポケットの中にある事を確認し、薄らと笑みを浮かべる。これをどこでどのタイミングで使おうか、今から楽しみで仕方がなかった。最初から披露して度肝を抜くのもあり、後から公開して印象に残すのもありだ。
そんな事を企んでいる間にも時間は経っており、とうとう選手入場の時がやってきた。入場の合図がかかり、彼はクラスメイトと共に入場門を潜り抜けて会場に出る。
門を潜った先は見渡す限り人だらけで、あちこちから大歓声が沸き起こっている。改めて雄英体育祭の規模の大きさに感心していると、会場のスピーカーからアナウンスの声が鳴り響いた。
『雄英体育祭!! ヒーローの卵達が我こそはとシノギを削る年に1度の大バトル!! どうせお前らあれだろ、こいつらだろ!? 敵の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!! ヒーロー科1年A組だろぉ!?』
アナウンスのそんな声が会場全体に響くと、観客達がそれに応えるかのように一際大きな歓声を上げる。
だが彼は思った。敵の襲撃を退けたのは凄いし、注目が集まるのも当然なのだが、雄英側がそんな事を言っても大丈夫なのか? 幸いにして死者は出なかったらしいが、それでも襲撃を許す失態を犯しておいて、その事を棚上げして美談であるかのように語るのはかなり不味いのではないか? これでもう1度襲撃を許してしまったら、今度こそ雄英の信頼は崩れ去ってしまうだろう、と。
だが、それは雄英高校の教師達がどうにかすべき問題であって、ただの一生徒でしかない彼がその事に口出しするのはお門違いにも程がある。だから彼は、雄英に対して批判的な意見を持ちつつも、それを口に出す事はしなかった。
『A組だけじゃない、こっちも精鋭揃いだ! ヒーロー科1年B組!! 続いて普通科C・D・E組! サポート科のF・G・H組も来た! そして経営科……!』
A組の大々的な紹介と比べると雑過ぎるにも程があるクラス紹介に、A組以外の生徒達が眉を顰める。特にB組と普通科の生徒にその傾向が強い。自分達だって選手としてここにいるのに、観客の注目を全部A組に奪われて見向きもされていない事実に苛立っているからだろう。心なしか空気も殺伐としている。
それに比べてサポート科と経営科はなんと平穏な事か。最初から体育祭に対する熱意が無いか、彼や発目のように参加する目的がヒーロー科や普通科とは根本的に異なるからである。そのような理由があるので、A組に対する敵対心はこれっぽっちも抱いてない。無論、頭のおかしい2人組も例に漏れず。
そうこうしている内に全ての生徒が壇上前に並ぶ。
「選手宣誓!」
壇上に変態が1人現れた。全身ピチピチのタイツに身を包み、鞭を片手に携えて舌舐めずりするその姿は、どこに出しても恥ずかしくない模範的な変態。そう、18禁ヒーロー、ミッドナイトの登場だ。今年の主審は彼女が務める事になっている。
「どうしたんですか? そんな顔をして」
どこか微妙な顔をしている彼に、隣にいる発目が話しかけてきた。
今のミッドナイトの年齢を考えると、あの格好はエロさじゃない痛さを感じる。だが、恥ずかし気もなく大衆の前に出られるその神経には目を見張るものがある。そのような思いが混ざり合った結果、今のような表情になっているのだろう。彼はそう答えた。
「あー確かに、良い歳した大人があの格好はちょっと笑えないですね。もし私の親があれだったら全力で他人の振りしますよ」
発目の言葉に彼も心の底から同意して首を振る。自分の親があの格好とか、それはどんな悪夢だろうか? 想像したくもない。
「お黙り! そこの2人、生意気な事言ってんじゃないよ! 特にそこの坊や、今度生意気な事抜かしたら、一生忘れられないお仕置きしてやるからね! 覚悟してなさい!」
どうやら会話の内容が本人の耳にも届いていたらしい。声を細めて言ったはずなのにどんな耳をしているのだろうか。というかお仕置きは勘弁してほしい。A組にいる葡萄みたいな頭をした男子が羨ましそうな視線を向けてくるが、彼はちっとも嬉しいとは思わなかった。
思わず目を逸らすと舌打ちして進行を始めるミッドナイト。選手宣誓に爆豪勝己と呼ぶ声が響く。例年体育祭の選手宣誓は、その年のヒーロー科の入試1位が行う事になっている。だが、壇上に現れたのはどこからどう見てもチンピラとしか思えない風貌の男子だった。とてもヒーローを目指している人には見えない。
『せんせー……俺が1位になる』
瞬間、爆豪に対するブーイングの嵐。そして、調子に乗るなと抗議する生徒達に向かって爆豪は首を掻っ切る仕草を取り、せめて跳ねの良い踏み台になってくれと言葉を返す。その態度が更にブーイングを加速させる。
ちなみに、抗議しているのはヒーロー科と普通科のみで、サポート科と経営科の面々は気にも止めていない。無論、彼と発目も全く気にしていない。繰り返し言うが、彼らは体育祭にかける熱量と参加する目的が違うのだ。
「さて、それじゃあ早速第1種目行きましょう!」
第1種目は障害物競走。全クラス総当たりで行うレースで、4kmのコースを回って順位を競い合う。そして、コースの外に出さえしなければ何をしても構わないというルールだ。
皆がスタートラインに並ぶ中、彼は発目を呼び寄せる。
「なんですか? もうすぐスタートなので早く行かないと……」
急ぐ彼女に待ったをかけ、そしてある提案を持ちかける。この障害物競走でアイテムの使用は控えてほしいという提案を。その提案に当然発目は顔を顰めた。
「ちょっと待ってください、それは駄目ですよ! どうして私のベイビーをアピールしたらいけないんですか!? いくらあなたと言えど、その頼みは聞けませんね!」
その反論は想定内だ。だから彼は、彼女にそのような提案を持ち掛けた理由を簡潔に説明する。その説明を聞いて、発目は驚きに目を見開く。
「えっ、それ本当なんですか!? いえ、確かにそれならあなたの提案に乗っても良いとは思いますが……。もしその話が本当だとしたらとんでもない事ですよ」
信じられないといった目を彼に向けるが、とりあえず納得はしてくれたので急いでスタートラインに立つ。初めて彼女の驚く顔を見られて、彼はそれだけでもご満悦だった。
「スターーーート!!」
スタートの合図と同時、生徒達が一斉にゲートを通ろうとして大渋滞を起こす。2人は後方に位置していたため、渋滞の煽りをモロに受けてしまった。その時、前方から大量の冷気が押し寄せてきたので、彼は咄嗟に発目の手を取ると舞空術で飛び上がる。
飛び上がった直後、前を走っていた生徒達の足元が凍結されていく。間一髪凍結の被害を免れた発目は、振り落とされないように彼の体にしがみ付く。
「いやー助かりました! 危ない所でしたよ!」
ゲートを潜り抜けて氷が張っていない場所に降り立つと、飛び降りた発目が袖を引っ張って急かす。
「さあ、やるなら早くしてください! 急がないとどんどん置いて行かれます!」
発目の言葉を背に、彼はポケットからアイテムを取り出すとコースの中心から外れ、人気のない場所へ移動する。この時点で先頭集団は既に第一関門を突破しているのだが、彼らにとってはなんの問題も無い。もう少し遅くても巻き返しが可能なほどには余裕だった。
「ほうほう、それが先程言ってたアイテムですか。ちょうど手に収まるサイズ、持ち運びには不自由無さそうですが……どれほどの性能か見せてもらいましょう!」
障害物競走が始まってしばらく経った頃。先頭集団を始め、ヒーロー科等の面々は第3関門を突破しようとしていた。
怒りのアフガンと名付けられたその場所は、コース一面に大量の地雷が仕掛けられている。無理に突破しようとすると地雷の爆風に煽られて大幅なタイムロスをしてしまい、先頭であればあるほど不利な障害だ。
「はっはー! 俺には関係ねぇー!!」
『ここで先頭が入れ替わった! 喜べマスメディア、お前ら好みの展開だああああ!!』
そんな中、常に先頭を走っていた轟焦凍に爆豪が追い付き、トップを賭けた苛烈な攻防が始まる。2人の後を追う形で他の生徒も地雷原を乗り越えていく。
だが、依然としてトップに立つ2人が圧倒的にリードしており、このまま順位は決定する。そう思われていた。
その時だった。
『後方で大爆発!? なんだあの威力!? 偶然か故意か……A組緑谷、爆風で猛追ー!? つーか、抜いたああああー!!』
地雷原の入口付近でせっせと地雷を搔き集め、その大爆発を利用して吹き飛んだ緑谷出久が先頭の2人を追い越した。
それを見た爆豪が爆破の加速で緑谷を追いかける。
「デクぁ!! 俺の前を行くんじゃねえ!!」
「後ろ気にしてる場合じゃねえ……!」
轟も氷を出して、一気に緑谷に追い付こうと走り出す。
『元先頭の2人、足の引っ張り合いを止めて緑谷を追う! 共通の敵が現れれば人は争いを止める! 争いは無くならないがな!』
『何言ってんだお前?』
掴みどころのないプレゼントマイクのボケに、イレイザーヘッドこと相澤が淡々とツッコミを入れる。
その間にも、空中で失速して一瞬で追い抜かれそうになった緑谷は、第1関門のロボから回収した鉄の板を強引に振り下ろす。
地面に叩き付けられた鋼鉄の板によって、地中に埋もれる大量の地雷が起爆して大爆発を起こした。その爆発の煽りを受けて轟と爆豪は横に吹き飛ばされたが、ほんの少しだけ前にいた緑谷は前方に飛んで行った。
地面の上を勢いよく転がりつつもすぐに立ち上がり、少しでも早くゴールしようと全力で駆け出す緑谷。その姿に、アナウンス席にいる2人が感心した様子で実況する。
『緑谷、間髪入れず後続妨害! なんと地雷原即クリア! イレイザーヘッド、お前のクラスすげえな! どういう教育してんだ!』
『俺は何もしてねえよ。奴らが勝手に火ィ付け合ってんだろう』
相澤の端的な返答に、しかしプレゼントマイクは無視して実況を続ける。
『さあさあ、序盤の展開から誰が予想出来た!?』
『無視かおい』
『今一番にスタジアムへ還ってきたその男、緑谷出久の存ざ…………ん? あれっ!?』
第1種目の1位を発表しようとしたプレゼントマイクだったが、スクリーンに映し出された緑谷の順位を見て素っ頓狂な声を上げた。スクリーンを見ている観客達からも動揺の声が広がっている。
それもそのはず。
『えっ、
「えっ? 僕3位なの!? なんで!?」
スクリーンに映し出された緑谷の順位は3位。誰もが1位と思っていた彼よりも、なんと2人も先にゴールしていたのだ。
では、本当の1位は誰なのか。その答えは順位表に載っている名前を見て判明した。
『第1位、
今だ会場全体の動揺が収まらない中、その様子を見ていた発目は満足気に頷いた。
「うふふふふ……! 会場の皆さんの注目が私に集まっていますねぇ! 最高に良い流れですよこれは! それもこれも、全てあなたのおかげです!」
発目が振り向いた先には、発目の次にゴールした彼が立っていた。つまり同じサポート科である彼が、この競技においての2位なのだ。
「まさか本当に聞いた通り、いや、それ以上の性能だったとは思いませんでした。一体どうやって作ったんですか?」
彼の手に握られているアイテムを指差して、彼女はそんな疑問を口にした。
「その『ホイポイカプセル』とかいうアイテムは」
彼の手の中にある『ホイポイカプセル』を指差して。
それは数分前に遡る。
「ほうほう、それが先程言ってたアイテムですか。ちょうど手に収まるサイズ、持ち運びには不自由無さそうですが……どれほどの性能か見せてもらいましょう!」
発目の言葉を背に、彼はポケットから取り出したホイポイカプセルを持つと、先端にあるスイッチを押して広い場所に放り投げた。
すると、地面に転がったカプセルがポンッ! という軽快な音と共に煙に包まれる。そして煙が晴れた先にあったのは、2人乗り用の自動車だった。だが、自動車にしては肝心のタイヤがどこにもない。
というのも、ホイポイカプセルに次いでこちらも何気に凄い発明品で、彼の家にあるポッドを利用して作った物であり、反重力の技術を搭載した新型の自動車とも飛行機とも言える乗り物だ。詰まる所、ドラゴンボールに出てくる宙に浮く自動車、エアカーと同じである。
四次元ポケットみたいなカプセルに、宇宙の技術を利用して作った最先端の自動車を前に、発目の瞳はこれ以上に無いくらい光り輝いていた。
「おおー!! 小さなカプセルから自動車サイズの乗り物が出てくるとは! これ中身どうなっているんですか!? 乗り物の方も気になります! 是非とも私のベイビーと組み合わせてみたいですね! うふふふふ……!」
初めて見るホイポイカプセルに早くも笑いが止まらない発目を横目に、彼はエアカーの運転席に乗り込むと発目にも乗るように催促する。そろそろ行かないと追い付けなくなってしまう。既に先頭は第2関門を突破しているのだ。
「では失礼して……さあ、全員牛蒡抜きにしてやりましょう!」
助手席に座った発目が片手を掲げながら高らかに宣言する。彼も一緒に片手を掲げると、エンジンを付けてハンドルを握り締める。その瞬間、車体が地面から少し離れてその場で静止する。
これで出発の準備は整った。性能テストは自宅の敷地内で済ませたので問題無い。彼は車体を一気に上空へ飛び上がらせると、思い切りアクセルを踏み込んだ。
瞬間、速度ゼロから一気に最高速度の時速250kmで飛行する鋼鉄の塊が爆誕した。コースの距離は4kmなので、この速度で飛行すれば1分程度でゴール出来る。発目の言葉通り、全員を牛蒡抜きにするのはあっという間だった。
「風が気持ち良いですね! しかもこの高さなら全員の視界から完全に外れているので、途中で妨害される心配もありませんね」
今彼らがいる場所は、第一関門にいるロボ・インフェルノの頭上の遥か上空。手を伸ばせば雲に届きそうな位置にいると言えば、どれほどの高さで飛行しているかが分かるだろう。
ちなみに、彼がホイポイカプセルを使う瞬間から2人が上空に飛び上がって飛行する姿は、他の生徒達にも映像越しに見る観客達にも見えていない。常に彼らの注目は先頭を走るヒーロー科の面々に向けられ、他の生徒達の動向は気にも留めていなかったからだ。レースを中継するカメラロボもそんな観客の意図を汲み取ってか、既に後方にいる生徒達からは離れていた。
だからこそ、誰も気が付かなかった。遥か上空を飛行する2人があっという間に全員を追い越し、ゴール手前で地上に降り立つ瞬間を。
そしてゴールする直前。
「エアカーはちゃんと回収しましたね? ではさっさとゴールしちゃいましょう。どちらが先にゴールするか、じゃんけんで決めません?」
じゃんけんの結果、彼がパーで発目がチョキだった。
「ではお先に失礼します」
発目が先にゴールゲートを潜り、彼もその後に続いてゲートを通過する。だが、観客達はヒーロー科の生徒達に注目しており、尚且つあちこちから歓声が沸き起こっているため、彼らがゴールした事にまたしても気付かない。
自分達のゴールに一切目を向けない観客達を他所に、2人はスタジアムの端の壁に寄り掛かって談笑を始める。お題は勿論、ホイポイカプセルとエアカーについてだ。
それから数分後、遂に先頭(と思われていた緑谷達)がゴールして今に至る。
「いやー、それにしてもホイポイカプセルには驚かされましたよ。エアカーもですけど、どちらも世紀の大発明品じゃないですか。これ、両方とも市場に出回ったら今の物流業界が崩壊しますよ絶対。まあ、片方だけでも十分なんですけどね」
発目が発したその言葉に、彼は今更になって、我ながらとんでもない物を作ってしまったのではないかと思うようになった。いくら原案者が別にいるとはいえ、この世界でのカプセル等の開発者は彼だ。今後の経済に多大な影響を与える可能性が非常に高いアイテムをどうするのか。その決定権の殆どは彼にあるのだ。
事の重大さと責任の重さを今になって自覚した彼は、どうしようかと数分間悩みに悩んだ結果。
深く考えるのは止めて、流れのままに身を任せようという結論を出した。思考を放棄したともいう。
そうこうしている内に続々とゴールする者が集い始め、遂に第1種目の全てが終了する。
そして、1つ目の予選を勝ち抜いた生徒達を呼び集める主審の声が聞こえたので、彼と発目は即座に話を止めて第2種目の説明を受けに行った。
どうやって主人公はホイポイカプセルとエアカーを作ったかって? 要所要所で両親からのアドバイスを受けながら、気合と根性でどうにか完成まで漕ぎ着けました。自作したアイテムしか持ち運べないという規定だけど、別に他人からアドバイスをもらってはいけないとは言われてないからね。そこの君、屁理屈って言わない。