サイヤ人 in ヒロアカ 作:H & J
しかし、オーバーホールを家に招いた事を緑谷達に知られていた……。
治崎と壊理を自宅で介抱した日から数日後。
パワーローダー先生から告げられた工房出禁の罰も解除され、彼はいつもと変わらない日々を再び送り出していた。
ところが……。
「おーい、イレイザーヘッドがお前に話があるってさ。応接室で待ってるから今すぐ来てほしいって」
工房でアイテム開発に勤しんでいる最中、様子を見に来たパワーローダー先生からこのような伝言を受けた。
正直、結構忙しかったので本当は断りたかった。だがしかし、「流石にイレイザーヘッドの頼みを無視したら後が怖いから行っとけ」と言われ、仕方なく応接室へ行く事に。
「……ん、やっと来たか。急に呼び出して悪いな。まあ、そこ座れ」
校内を歩き回って応接室に入ると、イレイザーヘッドこと相澤がソファーに腰掛けており、不機嫌そうな顔をこちらに向けてくる。
一体どのような理由でいきなり別クラスの生徒を呼び出したのか。これがパワーローダー先生なら思い当たる節があり過ぎて悩むが、相澤の場合は全く見当が付かない。
ただ、少なくとも明るい話題では無さそうだ。
「早速だがお前にちょっと聞きたい事があってな。数日前に外出していた時、治崎って名の男と会ったか? あと、その男と一緒にいた女の子も」
何を聞かれるかと思ったら、数日前に出会った治崎と壊理の2人について質問された。
どうして相澤がその事を知っているのだろうか。確かに怪しい2人組ではあったが、それにしても全然関係ない人の口から治崎の名が出てくるのはおかしい。
やはりあの親子には何かあるのだろう。自分が気付いていないだけで、実はとんでもない事態に巻き込まれそうになっている気がする。
「その反応、やっぱり会ってるみたいだな。じゃあ続けて質問だが、治崎と一緒に居た女の子の名前を教えてくれるか? それと、どういう経緯でお前と出会い、どんなやり取りをしたのかも。答えられる範囲で構わないが、出来る事なら詳細に頼む」
話し始めて1分もしない内に事情聴取のようなやり取りをしている。こちらも色々と尋ねたい事はあるが、ひとまず相澤の質問に答えよう。確実に苦言を呈されるだろうが、必死になって隠すような事でもないから。
特に何の逡巡もなく、彼は相澤の質問に淡々と答えた。
「……ふむ。女の子の名前は壊理で、治崎とは父娘の関係。出会った経緯は互いの不注意によって起きた不慮の事故。お前は怪我を負わせてしまった罪滅ぼしに、2人を自宅に運んで治療を施した、と。
……話の経緯は分かった。怪我人を病院ではなく自宅に運んだ事と、勝手に治療した事については後で説教するとして、次の質問に移るぞ」
やはりあの時に取った行動は駄目だった。こうなる事は分かっていたので精神的なダメージは特に無いが、相澤の説教がどんなものか検討が付かない。
風の噂だが、数多くの生徒を除籍処分で退学にし、時にはクラス丸ごと退学になったという話を聞いた事がある。警戒しておこう。
「その2人と話した時に、何か怪しい行動やおかしな言動は無かったか? ほんの些細な事でも構わない。疑問に感じた点を思い付く限り全部だ」
怪しい行動やおかしな言動。
存在そのものが怪しい2人なので、そんな人が怪しい行動を取ったところで何もおかしくはないのだが、よくよく思い返せば確かに不可解な点は多く見られた。
まず、父娘という割にはやたらと壊理が怯えていた事。目を覚ましたばかりの治崎の言動が刺々しかった事と、いきなり腕を掴んできてボディタッチが多かった事。
他には、壊理の着ていた服があまりにボロボロでみすぼらしく、裸足で走り回っていて靴すら履いていなかった事。
そして最後に、壊理の手足に夥しい量の包帯が巻かれていて、それを剝がすと痛々しい切創の痕がたくさん見つかった事。
ざっとこのくらいだろうか。
「……それ、どう考えても警察かヒーローに通報するレベルだよな? まあ、危険性を考慮して通報しなかったにしても、どこかで誰かに話すくらいはすると思うんだが……今聞かれて思い返すまで、お前は何とも思わなかったのか?」
確かに変だなと思いはしたが、言ってしまえばそれだけ。他人の家庭事情など興味は無いし、いちいち首を突っ込めるほど2人と親しい間柄でもない。
壊理の傷痕に関しても、自分も小さい頃は同じ様な負傷を修行の過程で日常的に負っていたからか、特に激情に駆られるわけでもなく自然と受け入れる事が出来た。
それに、一応治崎の方からざっくりとした事情は説明されていたし、説明の内容にもそこまで矛盾点は無かった。
ならばそれに納得する他なく、それ以上先に踏み込む事は出来ない。自分に出来る事は負傷した箇所を治療して元通りにするだけ。
彼は淡々と語り、相澤の顔を真っ直ぐ見つめる。
「……そうか、分かった」
話を聞いた相澤はと言うと、どこか呆れと諦めの感情が入り混じったかのような目をしており、聞いた事をメモしながら小さく頷いた。
────それからもしばらく問答は続き、何事もなく質疑応答の時間は終わった。
時間にして大体30分弱といったところで、長引く事態にならなくて良かったと彼は安堵する。
そして話の最後で、結局どのような理由で治崎と壊理の事について聞いてきたのか尋ねたが……。
「一方的で悪いが、俺からあまり詳しい事情は言えないんだ。ただ、こちらの質問に素直に答えてくれた事は感謝する。とても有益な情報だった。あと、お前への説教はパワーローダーに任せるよ」
詳しい事情は一切教えてもらえなかった。
それは残念と思いつつも、いつか気になったら自分で調べれば良いかと考えを改め、すぐに退室して工房へ戻る事に。
その翌日、相澤からある程度の事情を聞いたらしいパワーローダー先生がカンカンに怒って説教を開始。最終的に反省文10枚と1週間の寮内謹慎、寮内共有スペースの清掃で手打ちとなった。
新学期が開始して早々、数日の間で色々な事が起こっているなと、寮内を掃除しながら物思いに耽る彼だった。
一方その頃、死穢八斎會本拠地の地下施設にある一室にて。
「殺風景な部屋だな。もう少し何とかならなかったのか?」
「ごちゃごちゃしたレイアウトは好みじゃないんでね」
「地下をぐるぐる30分以上も歩かされたんだが? 蟻の巣じゃあるまいし、どうなってやがるんだヤクザの家ってのは」
八斎會の若頭、治崎改めオーバーホールと敵連合のリーダーの死柄木弔がテーブルを挟んで向かい合い、2人の周囲を治崎の側近達が取り囲んでいた。
両者の間には剣呑な空気が漂っており、お世辞にも良好な関係とは言えない。互いに警戒心を高め、相手の出方を常に窺っている。
礼儀の欠片も無い刺々しい口調で挨拶を交わすと、2人は早速本題に移った。
「それで、先日の電話は本当なんだろうね? 条件次第で
「違えよ、都合の良い解釈すんな」
治崎の側近の1人が尋ねると、機嫌を損ねたのか死柄木は眉間に皺を寄せ、一段と低い声で否定する。
「そっちは連合の名が欲しい。俺達は勢力を拡大したい。お互いにニーズは合致している。
……提携、いわゆる五分って形ならこっちも協力してやるよ。少なくともお前らの傘下にはならん。俺達は俺達の好きなように動く。ここまでは良いな?」
オーバーホールを睨み付けながら、ドスの効いた低い声で恨みつらみを吐くかの様に1つ1つ要求を言い連ねる。
対するオーバーホールは眉一つ動かさずに黙って聞いているが、傍にいる側近達の表情が要求を聞くごとに険しくなっていく。
空気は悪くなっていく一方だが、それでも死柄木はお構いなしに協力する条件を提示する。
「それともう1つ。あの時お前が言っていた『計画』……その内容を聞かせろ、詳しく。自然な条件だ。連合の名を貸すメリットがあるのか検討したい。まあ、もっとも……」
「調子に乗るなよ?」
死柄木の言葉はそこで遮られた。
攻撃的な口調、横柄な態度、敵意剥き出しの表情。そんな死柄木の行動1つ1つに苛立ちを募らせていた側近達が、我慢の限界を迎えていきなり死柄木を取り囲んだ。
その後頭部に銃口を突き付けて。
「自由過ぎるでしょう色々と」
「さっきから何様だチンピラがぁ!!」
1人は苛立った感情をぶつけるように声を荒げて死柄木の胸倉を掴み、銃を持ったもう1人は冷酷な眼差しを向けて引き金に指を掛ける。
2人の気分次第でいつでも命を刈り取れる絶体絶命な状況。しかし、その程度の脅しで動揺する死柄木ではない。
「そっちが何様だろ。本来お前らは頭を下げる立場、それを自覚してんのか? にも拘わらず
おまけに止めようとしたコンプレスまで殺そうとしていたよな?
「先に手を出したのはそっちなんだが……まあ良い、2人とも下がれ。せっかく前向きに検討してくれて来たんだ、最後まで話を聞こう」
死柄木の主張に呆れた顔で溜め息を吐くオーバーホールだったが、すぐに前向きな考えに改めて側近2人を宥める。
そうして取り押さえる者がいなくなったところで、死柄木が懐から変わった形状をした銃弾を取り出して見せた。
「お前の言っていた『計画』……こいつが関係してんだろ? こいつを撃ち込まれたコンプレスは丸1日個性が使えなくなった。
……一体何なんだこれは? これを使って何をするつもりだ? 教えろ」
「理を壊すんだ」
それからしばらくの間、オーバーホールの口からこれから実行しようとしている計画の全貌が語られる。
あまりにも悍ましい内容の計画だったが、それを死柄木は表情1つ変えずに終始黙って聞いていた。
更に1週間以上が経過した、とある日の午後。
場所は戻り、雄英高校内の開発工房にて。
「いやー、最近あなたの姿を見かける事が無かったからか、何だか凄く新鮮味を感じますね。……それで、寮内謹慎から晴れて自由の身となった感想はいかがですか?」
開発工房で発目に感想を聞かれた彼は、ふっと微笑みを湛えて「良い気分転換になった」と一言だけ答えた。
昨日まで、治崎と壊理の件で再びパワーローダー先生の説教を受け、罰として1週間の謹慎処分を下されていた。
その間、掃除や洗濯、ゴミ拾いなどの家事全般を日がな一日行っていたわけだが、如何せん久しぶりの家事という事もあってか中々思う通りに作業が進まず、彼にしては珍しく悪戦苦闘していた。
「ああ、確かにあなたにとっては刺激的で良い気分転換になったでしょう。やる事のほとんどが人生初に等しいのですから。初日はかなり酷かったですし……料理とか特に」
特に料理に関しては「最後にご飯を作ったのいつだっけ?」と過去の記憶を思い返すくらいには久しくやっておらず、午前は掃除と洗濯、午後は料理の練習に費やす日もあったほど。
実家が金持ちで普段から雇った使用人に家事全般を任せてきた弊害を受けたため、そういう意味では今回の謹慎処分は彼にとって良い薬となった。
とはいえ飲み込みも非常に早く、多少粗削りだが、3日も経てば20人分の家事全般を1人で熟せる程度には慣れていた。
ただし、料理の腕前は何故かいつまで経っても上達せず、発目やクラスメイト達から「普通の味ですね」とか「可もなく不可もなし」などという地味な感想しか貰っていない。酷い時は端的に不味いと評される時もある。
そう、彼は料理があまり得意ではなかったのだ。ちなみに、対照的に発目は物凄く料理が上手い。
「まあ何はともあれ、1週間お疲れ様でした。これからは長期間工房を空けるなんて事にならないよう、くれぐれも気を付けてくださいね。
私ずっと1人でベイビー作ってましたけど、話し相手がいなくて寂しかったんですよ? パワーローダー先生は最近忙しいようで工房を留守にしていますし……」
それは悪かった、本当に。
発目に寂しい思いをさせてしまった申し訳なさから、彼は心からの謝罪の気持ちを込めて頭を下げた。
しかしそれとは裏腹に、発目にとって自身がそのような存在であるという裏返しになっている事にも気付き、ちょっぴり嬉しく思っていたりもする。
「それじゃあ、早速何か作りましょう! ……とは言っても、メディカルマシーン用の治療液も完成間近で後は細々とした調整だけなので、そろそろ次に作りたい物を決めませんか? だってほら、来月には文化祭が待っていますし」
確かにそうした方が良いかもしれない。
発目の言う通り、来月の10月中旬には文化祭が開催される。そして今は9月下旬に差し掛かったところ。もたついていたらあっという間に時間は過ぎ去ってしまう。
別に各自で好きな物を自由に作っても良いのだが、やはり年に1度しかない大事なイベント。しかも文化祭はヒーロー科以外の科、普通科、サポート科、経営科が脚光を浴びる催し。
度重なる敵連合の襲撃とそれに伴う敵の活発化によって規模は相当縮小されるみたいだが、それでも多くの人が訪れるので気合が入る。
出来る事なら2人で何か大掛かりな物を作りたい。
「では何にします? 流石に治療液レベルの大掛かりな物、今から作ったとしても間に合わないと思いますが……あっ! そう言えばこの前、宇宙旅行に行ってましたよね!?
宇宙で今思い付いたんですけど、今後の趣味と実益を兼ねて人工衛星とか宇宙船を作るってのはどうでしょう? あなたがいればそういうのも結構捗りますし、妙案だと思いませんか?」
その案、即採用。
体育祭の時と同じく、何かインパクトのある物を文化祭で披露したいとなれば、相応の物を用意する必要がある。
それで言うなら宇宙に目を向けるのはかなり、いや、非常に良い着眼点だろう。発目と手を組めば他の皆には決して真似出来ない、一意性のある素晴らしいアイテムが開発可能だ。ただし、残念ながら宇宙船に関しては既に存在している。
発目ならすぐに分かると思うが、サイヤ人として地球にやって来た時に乗っていたポッド。あれが実家に保管されているし、何なら寮に設置している重力室も宇宙船としての機能を果たしている。
だから作るなら人工衛星や探査機などの類がちょうど良い。
「……ああ、そう言えばあなたがこの星にやって来た時の宇宙船がありましたね。で、その宇宙の技術を応用して作られたのがあの重力室……でしたっけ? ならばその宇宙の技術をもう1度使って、今度は衛星……作っちゃいますか!」
作っちゃいましょう!
テンション上げ上げのノリノリで尋ねる発目に、彼も不敵な笑みを浮かべ、拳を掲げて元気良く答えた。
発目の言う通り、宇宙の技術を最大限活用して地球の物とは比較にならない性能を持った規格外の衛星を作り上げようではないか。そして、それを宇宙に打ち上げれば今後のアイテム開発にも必ず役立つ。個人で衛星は1つ確保しておきたい。
そうなるとやはり衛星の打ち上げは文化祭当日に限る。残り1カ月で規格外の衛星を完成させ、当日に皆が見守る中で打ち上げる。
大丈夫。もしもの時は、御神輿を担ぐ要領で自ら衛星を抱えて宇宙空間まで飛び、軌道上に乗せれば何とかなる。
やり様はいくらでもあるのだ。
「よっし! ではそれで決まりですね! さあ、思い立ったが吉日って奴です! どんな人工衛星にするか話し合って────」
「おーい、2人とも。楽しそうにしてるとこ悪いけど、ちょっと良いか?」
と、そこで突然会話は遮られた。
声がした方を振り返ると、そこにいたのは息を切らした担任のパワーローダー先生。その手にはスマホが握られている。
一体どうしたのだろうかと彼が尋ねると、パワーローダー先生はとても深刻な表情で2人に言った。
「突然ですまんが、今から言う場所にすぐ向かってほしい」
「えっ、いきなりどうして……」
「詳しい事情は向かいながら話す。……ああそれと、これを確認しなきゃならないんだが、お前達って確かメディカルマシーンとかいう装置の治療液、ずっと作ってたよな?」
「ええ、まあ……」
発目が戸惑いながらも答えているが、どうしていきなり治療液の話を?
彼は訝しんだ。
「確認だが、それって今どのくらいまで仕上がっているんだ?」
「どのくらい……まあ、肝心の治療液はほぼ完成していて、後は細かい調整を済ませば……」
「ふむ……じゃあ実用段階には至っているのか?」
「その細かい調整を行うために、最終的なテストが必要って感じですね。臨床試験がどうしても必須なので、今度殻木先生の病院にいる患者さんに協力してもらう所です。まあ、人に使おうと思えば使えますよ」
「じゃあ治療液とメディカルマシーンの本体は、今どこにある?」
「そりゃあ、殻木先生のいる蛇腔総合病院と、一応この人の実家にも保管していますけど……あの、もしかしてメディカルマシーンを今すぐ誰かに使って欲しい感じですか?」
「ああ、そうみたいだ」
「ええっ!? 本当に!?」
なんと、これは驚いた。まさか急にメディカルマシーンを必要とする者が現れるとは。
あまりに突拍子過ぎる展開に、彼も発目も思わず声を上げて驚いた。
だがしかし、そうなると一体誰が必要としているのだろうか。メディカルマシーンの存在を知っている者は極々少数に限られている。
何故ならまだ世間に公表すらしていないのだから。
「……とりあえず、分かったら一旦作業を中断して付いて来てほしい。お前の実家にも途中で寄る。良いな?」
あれこれ考え込んでいると、パワーローダー先生に催促されたので急いで出掛ける準備を整えてから、学校の駐車場へ。
そして理由も判然としないまま、慌てて車に乗り込み急いで雄英を出た後、高速道路に入ったところで再び先生の口が開いた。
「悪いな、急に呼び出して。いかんせん事態が事態だからな、説明を省いて急かしてしまった」
「いえ、それは別に構いませんけど……詳しい説明、お願いします」
発目の言う事はもっともだ。
今まで散々パワーローダー先生に迷惑を掛けてきた身としては、今更先生に急に呼び出された程度でどうとも思わない。
だが、一体どのような理由で誰が必要としているのか。流石にそれは把握しておきたい。詳しいデータを取るためにも。
そう思っていると、先生が淡々と説明し始めた。
「君達を呼んだのはリカバリーガールとオールマイト。プラスで緑谷と、通形っていうヒーロー科の3年生もだな。その4人が今すぐ来てほしいって強く懇願していてね。
……ところで2人とも、今朝のニュースは見たか? 今日の朝、死穢八斎會っていうヤクザの邸宅にヒーローが突入して、かなりの重軽傷者を出したって今ニュースでやってる。確かめられるならすぐに確かめて欲しいんだが……」
パワーローダー先生に言われた通り、スマホの電源を入れてニュースを見ると、確かに現在進行形で報道されていた。
『今朝のニュースです。今日の午前8時30分頃、指定敵団体の死穢八斎會邸宅に、ヒーローと警察が家宅捜索で大規模な突入を敢行しました。調べによりますと、死穢八斎會は前々から敵組織や反社会勢力と違法薬物等の売買を繰り返しており────』
どうやら先程ようやく事態が収束したばかりの事件の様で、上空からの映像を見ると現場はかなり荒れていた。相当大規模な戦闘があったのだろう。このニュースでようやく事態が見えてきた。
そう思いながらニュースを見ていると……。
『そして激しい抗争の末、午前9時20分頃、違法取引を行っていた死穢八斎會の若頭、
おいちょっと待て。
死穢八斎會突入編をどうしようかと考えながら書いたけど、やっぱり主人公はサポート科なのでヒーローと一緒に戦う事はないし展開的にも無理があるなと思い直し、全部カットしました。
原作でも死穢八斎會に関する情報には箝口令を敷かれていて、インターン組以外のA組の面々でさえ当日まで事情を一切知らなかったので、オーバーホールや壊理ちゃんと多少関わりがあるとは言え、別クラスの生徒に情報が与えられるなんて尚更有り得ませんし。
関わらせるなら、全てが片付いた後かなと……。