努力家は転生後もモンハンを愛す   作:ユーザーです。

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30話 身近な王について

 

 〜side リムル〜

 

 フェルが一度国に戻っている間、なんやかんやあって魔王が来ていた町は落ち着きを見せ始めていた。

 

 王か・・・

 

 この世界に来てからすぐにスターター神王国の王に会って一緒に行動することになった。俺よりも圧倒的強者のはずなのに圧を一切感じない存在だ。

 

 あまりにも身近過ぎてドワルゴンへ行くまでその偉大さを感じれずにいた。

 

 

 ・・・・・・

 

 ・・・

 

 

 それはカイジンと初めて会ってあの意地悪大臣からの依頼を聞いた時だ。

 

「たっく、こんな時だけありがた迷惑に感じるぜ。」

 

 ヴェルドラの洞窟にあった魔鉱石を渡して剣を打っている時に零した一言だった。

 

「あれ?いらなかったか?」

 

「いいや、あんたのことじゃないぜ。ドワルゴンはスターターと条約を結んでるからスターターの鉱石が入ってくるのはありがたいんだが、鉱石が含むのは魔素じゃなくて龍素ってやつなんだ。持ち主の魔力と馴染むように繊細な加工をしなくちゃならないんだ。」

 

 スターターから入ってくる鉱石はとても硬く装備を作る際の素材としてよく用いられる。ドワルドンは鍛治技術の高さから同盟を結ぶに至ったため他国よりもスターターの鉱石が入りやすい。このこともあってスターターの鉱石を使っていない=ここじゃなくても手に入るということでスターターの鉱石を使うのは暗黙の了解となっている。

 

「それでも素人や最近店を開いた奴にとってはなかなか手を出しにくい素材だからスターターの鉱石を使っていない商品として売っているな。スターターの鉱石を使わなかったらそれを明言するってのも決まってはないが、多くがそうしてるな。」

 

 使ってもいいならそうすればいいと言ってみたが、俺もカイジンが考えていることが思いついたから納得してしまった。

 

 スターターの鉱石を抜いても元々腕が良い集団だからスターターの鉱石を使っていなくても高価な武器にみえたが、スターターというのは俺が思っているよりも大きな存在なようで立地の他にスターターのバックがあるからこそドワルゴンは国として生きてられているという考えを持つ者もいるそうだ。

 

 

 ・・・・・・

 

 ・・・

 

 

「そんなものをいつ手に入れたんです?」

 

「オーグか。ドワルゴンで1つ貰ったんだ。」

 

 紫星石(しせいせき)という鉱石で加工がしやすい部類の鉱石だそうだ。

 

「スターターで貿易は古くから行っている。最初期から貿易品として出しているのが鉱石であり、紫星石だ。加工のしやすさから一般兵が使う装備や初心者冒険者が奮発して購入する装備なんかに使われてるな。」

 

 スターターの世界的地位は高いの一言に尽きる。経済面では原材料や生産品、芸術作品と幅が広い。武力においても帝国と同レベルと世界トップの実力だ。外交においては帝国から西方諸国に魔王領までも外交相手としている。

 

 これほどまでに世界的地位が高いのに西方に支配権を渡したままにしているのは国として害がないという他に支配が行き届いていないというのもあるだろう。

 

 それはスターターの国家基盤にあり、信仰心によって生まれた国ということである。世代を跨げば信仰心が失われるように思われるが、ハンターになる者が多いスターターでは聖人と呼ばれる簡単に言うと長生きできる人間が発生しやすい。

 フェルがいない間は神の補佐兼代理の教皇が置かれているため国として崩壊しなかった。

 

 カムラにおいても鬼王は神格化されているため反乱がなかなか起こらない。起こるとしても貪欲な大臣が希に吹っ切れることがあるくらいだ。カムラの流刑地は国内と武流狗という帝国の端の土地二つのみで成立している。それは制裁を行う必要性が少ないということなのだ。刑としては死刑もあり、斬首刑といったものから奪魂刑といった聞いたことのないものもある。

 ちなみにスターターでは法に基づいた刑は執行されていないが、過去は執行官が独断で判断を下して刑を執行していたそうだ。最近はギルドナイツという存在が証拠を集め罪の重さによって教皇とカネザネ、鬼王、奉家などの有力人物のみでも投票か民間の投票かによって判決を行うことになっているそうだ。

 

「国政の面では穴だらけですけどね〜」

 

「ん?」

 

「ここも大きくなってきたのでリーダーとしてのあり方について考えてたんじゃないですか?」

 

「心でも読んでる?」

 

《・・・心読が行われた形跡はありませんでした。》

 

「誰かと会話してるんですか?」

 

「ッ!?」

 

「フェダルーツと同じ顔をしてたからな。心読なんてのは持ってないからな。状況とその人を見ればわかることです。」

 

 メンタリストかよ・・・スターターの交易品を見ていたって状況と街として大きくなってる状況からフェルについて考えてるって思いつくか?

 

「元々自分は人狼だったので人の感情に敏感なんですよ。」

 

 納得しかけたが「人間とのハーフだから普通の人と変わらないですけどね。」なんて言った。結局ただの超人じゃね?

 

「王としてのフェダルーツについて話そうか?」

 

「頼む。」

 

「スターターが宗教で出来た国ってのは知ってるよな?元々アイツは客人だったんだ。住ませてもらう条件が『守る』だ。今の警備体制にも出てるよな?フェダルーツのモンスターは自分たちも襲うが、縄張りを荒らさなければ基本大人しい。ただ、侵入者には容赦ない。モンスターとの共存と素材、周りからの立ち入りにくさから出来たのが今のスターターだ。これを実行したのはちょっと後だが、人々を守っている間に守護神として崇められるようになったんだ。これがスターター教の始まりだ。この時は民族ごとでバラバラだったんだが、周りも国ほどでなくともまとまり初めていたから一つになろうという動きが活発になったんだ。これで生まれたのがスターター教民族神王国だ。一旦国が出来た成り行きだがわかったか?」

 

「あぁ。目的は違ったけど、それ以外は似た感じだな。」

 

「そうだな。守ってくれる存在はそれだけで光なんだろうよ。

 でだ、フェダルーツは建国に一切関わっていない。」

 

「え?本当か?」

 

「えぇ、有名な童話に『万変竜伝説』というのがあるんですが、それにも民族によってと表現されています。スターターの資料は約4700年前から作成が行われているとされているので事実かどうかは俺も知りませんけどね。」

 

 建国当時の文字資料はないが、帝国付近の火山が目視で確認できるほどのところに城壁ほど立派ではないが防御壁が建築された跡が発見されており、それが5016年前とされている。ここから南下したジュラの大森林付近にある遺跡平原が5002年前であり、この年の何年か前には国として固まっていたとされているそうだ。

 

 オーグは大体4400年前に仲間となったそうで、当時のことは知らないそうだ。

 

「国としてまとまった時、フェダルーツはカネザネに判断を預けました。意見を聞いて決定を下すということはしていましたが、ほぼカネザネのワンマン体制でした。」

 

 ふんふんなるほどね・・・って、フェダルーツは?神としてとか王として何かやってなかったの?

 

「民との交流がメインでしたね。政治についてもカネザネの方が理解が深かったので任せていたのでしょう。まぁ、信仰心から出来ている国なので民との交流はよかったんじゃないですか?」

 

 またちゃっかり心を読んで・・・まぁ、そうか。国民がいてこその国だしな。

 

「優秀な者が集まっているならばフェダルーツと同じことが出来るでしょうね。超大国の王だからといって何かをやっているわけではありません。強いていえば信じて貰えることですかね。」

 

 民に好かれる君主ってことか?

 

 まぁ、まずは下固めをしなきゃだしまだ早かったな。





 ヤバい!作品の確認をせずに書いたから一人称とかキャラ崩壊をしているキャラがいたかもしれません。

 リムルとしても身近な王であるフェダルーツについて、スターターについて考えることになると思うのです。

 近いうちにもう一話書きたいところ・・・
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