これはifの物語。三大勢力が兵藤正樹を渡していたらどうなっていたのか…。ウォズも知らないifの物語。
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兵藤一誠とロスヴァイセは答えを聞くために駒王学園へ再び訪れた。兵藤正樹を渡そうが渡さなかろうが、この世界の結末は破壊しかない。そして、それを知っているのは兵藤一誠とロスヴァイセのみ。既に物語は引き返せないところまで来ていた。学園に来ると、三大勢力のトップ達と歴戦の戦士達数千名が何時でも動けるように警戒していた。
イッセー「なんだ?お前たちは戦争でもしに来たのか?」
サーゼクス「それは違う。最低限の防衛さ。」
イッセー「そんな歴戦の猛者みたいな奴らを連れてか?三大勢力ってのは、血気盛んだな。それで?答えは決まったか?」
サーゼクス「…もちろんだ。兵藤正樹を引き渡そう…」
サーゼクスは手に血が滲むほどに握り締めていた。それもそうだ、彼は兵藤正樹という男をかなり評価していたからだ。初めて覇龍を使いこなせる赤龍帝が現れ、悪魔陣営に自分から着いてくれた上に自分の事を慕ってくれる。こんな事、本来なら有り得ない。そんな事が起こり、サーゼクスは満足していた。そして、ゆくゆくは妹の婚約者としようとも考えていたからだ。
イッセー「それで?どこにいる?」
サーゼクス「…ここだ。」
1人の屈強な悪魔に抱えられ、サーゼクス達と兵藤一誠達のちょうど中間に置かれた。彼は強い催眠魔術を掛けられているようで深い眠りに付いていた。
イッセー「なるほど、眠らせた訳だ。いい判断じゃないか。『紅の魔王』。」
サーゼクス「っ…!」
グレイフィア「サーゼクス!駄目よ!」
イッセー「なんだ?気に触ったか?それは済まないことをしたな。」
ロスヴァイセ「イッセー君。早く終わらせましょう。」
イッセー「…そうだな。」
アザゼル「待て。お前たちに聞きたいことがある。」
イッセー「なんだ?答えられることなら答えてやる。」
アザゼル「お前はどうやってこの世界を救うつもりだ?」
イッセー「悪いが、それはこいつを消した後のお楽しみだ。」
アザゼル「…なら、次の質問だ。お前はいつ神器を奪い取った?それに、何故鎧を纏えた?」
イッセー「それなら答えてやる。まず、最初の質問だが、俺は誰からも奪っちゃいない。全て俺の力だ。つまり、俺の力ってのは俺の存在そのものって事だ。次の質問だが、お前達は勘違いしている。」
セラフォルー「勘違いですって?どういう事なの?」
イッセー「こいつらは元々は全て1つだ。オーロラカーテンもネオディケイドライバーもライドブッカーもライダーカードもな。だが、なんの因果か全てバラバラになったに過ぎない。」
アザゼル「…そうかい。」
ロスヴァイセ「そういえば、そこの白髪の制服を着た子に会いたいと言っていた方がいましたよね?」
小猫「っ!私ですか?」
イッセー「そういえばそうだったな。」
イッセーはオーロラカーテンで黒歌を呼び出す。それに、三大勢力は全員が驚愕しすぐさま戦闘態勢に入る。
リアス「あなたは、SS級はぐれ悪魔の黒歌!兵藤一誠、あなた黒歌と繋がっていたのね!」
ロスヴァイセ「勘違いしないで下さい。私達はただ、頼まれていただけです。」
小猫「黒歌…姉様…!」
黒歌「白音…。久しぶりにゃ…。この世界が壊れるって聞いて、あなたと仲直りしたいと思ったの…。白音はそうでも無いと思うけど…」
小猫「何故…。何故、暴走なんてしたんですか!!姉様のせいで私は…!私は…!!」
黒歌「教えてあげるにゃ。私がどうしてはぐれになったのか。」
そして黒歌は話し始めた。何故はぐれになったのか、これまでの生活も含めて。サーゼクス達、悪魔は警戒しながらも黙って聞いていた。それはイッセーとロスヴァイセも同じだった。
小猫「そ、そんな…。わ、私のせいで…!」
黒歌「…ごめんね、駄目なお姉ちゃんで。私が姉じゃなかったらこんな事にはならなかったにゃ…。」
小猫「そ、そんな事!た、確かに、私は姉様を恨んでいました…。なんで、私を置いていったのか…。でも、それよりも寂しかったんです…。姉様がいない日々が…。だから、これからは一緒に生きてくれませんか…?」
黒歌「白音…。もちろんよ。確か、兵藤一誠って言ったわね?あなたのおかげで妹に話が出来て仲直りも出来たって言っていいのかにゃ…?でも、ありがとうにゃ。」
イッセー「…別にいいさ。ついでだ。」
イッセーは正樹に近付き胸に手を当てると、正樹が苦しみ始め赤い光を取り出したと同時にまた眠りに付いた。
アザゼル「なんだそれは…?まさか、赤龍帝の篭手か!?」
ミカエル「なんですって!?ですが、何故神器が抜かれたのに彼は…!」
イッセー「こいつは完全な適合者じゃないからな。適合者でなければ、神器を抜いたところで死にはしない。」
イッセーはオーロラカーテンで正樹を転移させる。これで1つ目の課題はクリアした。そして、最後の段階に移る。
イッセー「変身」
《カメンライド Decade!》
サーゼクス「っ!皆、警戒を!!」
アザゼル「…お前、この世界を救うとか言ってなかったか?何故、鎧を纏った?まさか、お前ら2人で勝てるとでも?」
イッセー『まさか。ロスヴァイセ、先に行ってろ。』
ロスヴァイセ「分かりました。場所は分かっていますね?」
イッセー『ああ。』
《テレポート プリーズ》
イッセー『さて…。この世界を破壊するとしよう。』
ミカエル「話が違います!あなたはこの世界を救うと言ったはずです!」
イッセー『そうだ。だからこそこの世界を破壊する。最後に為になることを教えてやろう。破壊と創造は表裏一体。どちらか片方が無ければもう片方も消える。創造は破壊からしか生まれないんだよ。』
《ファイナルアタックライド DE DE DE
Decade!》
アザゼル「お前ら!!奴を止めろ!!」
イッセー『もう遅い。』
イッセーはライドブッカーをガンモードにして空へ撃つ。その威力は簡単に次元の狭間をも破壊し、学園が破壊された次元の狭間に粒子となって吸い込まれ、その穴は徐々に広がりアザゼル達も粒子として飲み込んでいく。
黒歌「ねえ、白音…?また、私の妹になってくれる…?」
小猫「当然です…。私の姉様は、黒歌姉様以外有り得ませんから…」
黒歌と白音は最後にイッセーにお礼を言おうとしたが既にその姿は無かった。2人は少し心残りを感じながらも、互いに抱き合って粒子となって消えていった。
イッセーはユグドラシルの頂上に来ており、先にロスヴァイセが待っていた。
ロスヴァイセ「これで終わりましたね…。この世界はどうなってしまうんでしょうか…?」
イッセー「新たに創造されるだろうな。そして、その世界には別の俺やロセもいる。そして、巡り会う筈だ。」
ロスヴァイセ「ですね。イッセー君、私あなたの事が大好きなんです…。私を彼女にしてくれませんか…?」
イッセー「…まさか、世界の崩壊を見ながら告白されるとはな。当然だろう、ロセ。お前は人類の最後の希望だと言った。なら、お前の希望になってやるさ。」
ロスヴァイセ「ふふ。期待していますよ、イッセー君。」
崩壊する世界の中、2人は唇を重ね合う。そして、2人は自分達の生まれ育った世界を離れ、完全に2人の世界は消え去った。それでも、2人には帰りを待っている家族がいてそこが帰る場所となる。新たに創造した三大勢力のいない世界に来て、2人は手を繋いでゲンドゥルの待っている家に帰る。これからの幸せを想像しながら。