ロスヴァイセ「ばあちゃん!ただいま!」
ゲンドゥル「おや、ロセ。おかえり。そっちの子は友達かい?」
ロスヴァイセ「ううん。すぐそこで会ったの。」
ゲンドゥル「おや、そうかい。坊や、言葉は分かるかい?」
イッセー「う、うん…。分かる…」
ゲンドゥル「そうかい。私はゲンドゥル。坊やの名前は?」
イッセー「兵藤一誠…」
ゲンドゥル「おや。日本人なのかい?なら、お母さん達とはぐれたのかい?」
イッセー「ううん…。お母さん達はお家にいる…」
ゲンドゥル「…どういうことだい?」
イッセー「僕は化け物だから出ていけって…。お前みたいな化け物はうちの子じゃないって…」
ロスヴァイセ「化け物…?でも、普通じゃ…」
イッセー「これのせい…」
イッセーはオーロラカーテンを見せた。それ以外にも、ベルトやライドブッカー、カードを何も無いところから取り出した。ゲンドゥルは険しい顔をしているがロスヴァイセは対照的に目を輝かせた。
ロスヴァイセ「す、凄い!イッセー君ってそんな事も出来るんだ!私なんて、まだ魔法力も使えないのに!いいな〜!」
イッセー「ば、化け物呼ばわりしないの…?」
ロスヴァイセ「え?なんで?だって、何も無いところから出したから凄いじゃん!」
ゲンドゥル「イッセー君。それは神器と言って神様が作ったものと言われているの…。あなたが化け物呼ばわりされたのは、あなたのお母さん達は見たこと無かったからだろうねぇ…。」
イッセー「…僕はどうすればいいの…?もう、お母さんの子供じゃないから…」
ゲンドゥル「イッセーの坊や。私の孫にならないかい?坊やのお母さん達の様にはしないよ?」
イッセー「で、でも…」
ロスヴァイセ「いいの!?ばあちゃん!私、弟が欲しかったの!イッセー君!私の弟になって!」
イッセー「げ、ゲンドゥルのおばあちゃん…。ほ、本当にいいの…?」
ゲンドゥル「もちろん。坊やは悲しい思いを沢山したんだから。これからは、私を本当のおばあちゃんと思っていいんだよ。」
イッセー「あ、ありがとう…。ありがとう…。」
ロスヴァイセ「い、イッセー君!?ど、どうしたの!?ど、どこか痛いの!?」
イッセー「だ、大丈夫…。ロスヴァイセちゃん…。おばあちゃん…。ありがとう…。」
こうして少年は新しい家族が出来た。最後の望みとしてオーロラを見に来た筈が新しく受け入れてくれる人達を見つけた。その日から、少年はゲンドゥルに異形の存在と神器の事などを教えられた。そして、北欧で暮らすこと10年。少年は青年となり、ロスヴァイセと共にオーロラカーテンであらゆる世界を旅した。小さかったロスヴァイセも才女と呼ばれ、北欧の主神であるオーディンから直接オファーを貰ったが断った。なぜなら、イッセーと共に旅する世界がとても魅力的だったからだ。
???「…ん。…ッセー…ん。イッセー君!」
イッセー「ん…?なんだ、ロセか…。昨日、旅から帰ってきたばかりだから、もう少し寝かせろよ…。」
ロスヴァイセ「もう!今日は日本に行くと言っていたじゃないですか!ほら!ばあちゃんが朝ごはんを作ってくれたから早く食べますよ!」
イッセー「分かった…。行くから、耳元で大声を出さないでくれ…。」
青年は苗字を兵藤から門矢へと変えた。それは、自分を捨てた家族との決別の為。そして、日本へ行く理由はたった1つ。この世界を破壊するためである。