とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのはVivid編)。   作:SUN'S

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第11話

⌒月∋日

 

今日はウェズリーさんの出番だ。

 

彼女には私の黒歴史の草薙流のすべてを教えた。少しやってしまったという思いは有れど後悔は全くと言っていいほどない。

 

そんなことを考えながらウェズリーさんの荒咬みから九傷への完璧な連携に頷き、強引に相手を投げ飛ばす槌椿でのフィニッシュに思わずガッツポーズを取ってしまった。

 

私の痛ましい過去もウェズリーさんの役に立てるなら本望のはずだ。とりあえず、私が持っているのもあれだからウェズリーさんに押し付けよう。

 

ナカジマさんと一緒に喜んでいるウェズリーさん達を見て、またしても罪悪感に襲われる。

 

しかし、あのウェズリーさんなら秘伝書を受け取ってくれる。そんな淡い期待を抱きながらバッグの中に忍ばせている秘伝書を撫でる。

 

⌒月М日

 

これは、やはりと言うべきなのか。

 

菱木さんによってプロデュースされたティミルさんは持ち前のゴーレムクリエイトに磨きがかかり、普通のパンチでも良かったはずなのに特大サイズのゴルディオンハンマーを使った。

 

これには流石のナカジマさんと唖然としているが、笑顔を浮かべるティミルさんにサムズアップしながら「よくやった」と褒めている。

 

ただ、菱木さんだけがティミルさんに「もっとデザインを再現しないと…」なんて言っているが、あまり気にすることはない。

 

私もフォルムに違和感を感じたけど。

 

そんなに気にするほど変な訳じゃない。むしろ何年も前のアニメの武器を、そこまで再現したのは本当にすごいことだ。

 

それにしても他の選手は変則的な動きをする魔女っ子を除けば比較的に安全そうだ。まあ、あの魔女っ子の強さは精神によるものかな?

 

私の予測にナカジマさんは首を傾げながら「つまり、あの魔法はトラウマもしくは恐怖の対象を幻覚で作ってるのか?」と聞かれ、おおよそは正解ではあるけれども確証は持てないと話す。

 

⌒月щ日

 

私の予想に反して高町さんは堅実な戦い方で相手のタイミングを測りつつ、ナカジマさんのゴーサインが出たら全部の攻撃にカウンターを合わせた。

 

やっぱり、ナカジマさんはすごい。

 

そう称賛の言葉を贈ったら冷や汗を流しながら「私はちょっとカウンターを教えただけなんだよ…」と呟くように言ってきた。

 

いやいやいや、それは有り得ないでしょ?と高町さんのえげつないカウンターを指差す。あれがちょっとのつもりならナカジマさんは天才だよ。

 

もしかしたらナカジマさんは人を育て上げる天賦の才を持ってるのかもしれない。私はリングに投げ込まれたタオルを見ながら見事すぎる勝利を掴んだ高町さんを見上げる。

 

私は高町さんのトレーニングには関与していないので何も言いませんよ。えぇ、まあ、確かにジャブだけで倒すところは見たけれど。

 

私はカウンターは教えていない。

 

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