とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのはVivid編)。   作:SUN'S

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第2話

●月+日

 

早朝、私の待つ公園にノーヴェ・ナカジマと一緒にやって来た高町さんに練習用グローブを手渡し、軽めのスパーリングを繰り返す。

 

高町さんが言うにはその女の子より私の方が動きは速いらしく、目の良さを底上げしながら素早い相手との戦い方を教える。

 

もっとも私と同じくらいの背丈に変身した高町さんからすれば窮屈な構えでパンチやキックを出すのは難しいだろうけど。

 

私の動きを出来るだけ見せたい。ほとんど同じような背丈というのもあるが、高町さんはこれを使えば勝てるという手札が少ない。

 

そこでヘヴィ・D!のスタイルだ。

 

純粋なパワータイプの技術を加える。こう言ってしまえば安直に聞こえるかもしれないけど、高町さんのスタイルはオーソドックスだ。

 

得手も不得手もない基本的な戦い方ではあるが、逆に言えば本当に決め技がない。だからこそコースクリューの変化系の一つであるD・マグナムを高町さんに教えた。

 

高町さんの爪先から拳まで完璧な連動によって繰り出された拳は小規模の竜巻が作り出し、公園の落ち葉を巻き上げるほど凄まじい突風を起こす。

 

●月£日

 

そう言えば高町さんの流派は知っているけど、その子の流派の名前って知ってるの?とナカジマさんに問い掛けるとベルカ古流武術"カイザーアーツ"だと教えて貰った。

 

ああ、なるほど、その子は覇王流の使い手って訳なのか。確かに覇王流からすれば近代の格闘技は児戯に見えるわね。

 

私もカイザーアーツっぽい名前の流派をやったことあるけど、あれと比べたら確実にカイザーアーツの方が実戦的だ。

 

それは当然と言えば当然なんだろうけど、その子は幼いながらもカイザーアーツを極めている。それは凄いことだけど、とても悲しいことだ。

 

高町さんには悪いけれど、私はその子に勝ってほしいと思ってしまう。私の知っていることは少ないし、本当のことかも分からない曖昧な物だ。

 

それでも歴史を調べるものは必ず、その逸話や物語を読むことになる。

 

●月。日

 

どうにも先日の話が気になって練習に取り組めていない高町さんに私の知っているカイザーアーツのことを話し、それとは違う人の作ったカイザーアーツっぽいのも少しだけ練習に加えて教える。

 

私の言葉に答える高町さんを眺めながらナカジマさんにはカイザーアーツの事を事前に話す。少なくともナカジマさんなら二人の試合を止められる位置にいてくれるはずだ。

 

ナカジマさんも危険と判断したら止めるつもりだと教えてくれた。ただ、一度だけ高町さんと戦う子に負けているらしく、もしも可能なら私にも二人の試合に同席してと頼まれた。

 

私の仕事は基本的に不規則だけど、わりと壁画や古代文字の解析って時間の掛かる仕事なんだが、高町さん達のためにも有休を使おう。

 

そんなことを話しながら円月斬を放つ高町さんに開脚するときは素早くするようにとアドバイスを送りつつ、あとは身体の疲労を抜くために休息を取るように伝える。

 

私とナカジマさんの言葉に高町さんは「まだ、私はやれます!」と言いながら言いながら構える。こういうのは程好く休まないと実力を出せなくなるのよ?と教えながら筋肉を解すマッサージを施す。

 

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