とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのはVivid編)。   作:SUN'S

3 / 25
第3話

◇月→日

 

今日は高町さんとは違う女の子に出会った。そこはかとなく私と同類の気配を感じ、彼女に見える場所にいって波動拳を撃つ。

 

その一瞬で分かり合えた。

 

彼女もまた私と同じくオタク道を極めようと頑張っている。彼女の放つ技のほとんどは見たことのないものだが、かつてミッドチルダを守ったウルトラウーマンに似た動きだ。

 

そんなことを考えながら彼女と握手を交わし、いつ会えるのかも分からないけど、素晴らしい友人を得ることが出来た。

 

まあ、私みたいな三十路手前の女が中等部ぐらいの女の子と友達っていうのも可笑しいけど、あの子とは仲良く出来そうな気がする。

 

それにしても最近の女の子はアグレッシブすぎると思うんだ。今回は私から仕掛けたけれど、知らない人に話し掛けられたら考えるより逃げてほしい。

 

◇月←日

 

早朝、昨日と同じくらいの時間に菱木理子が高町さんと同じオッドアイの女の子、アインハルト・ストラトスを連れてきた。なんでも一族秘伝の拳法をやっているらしく、自分の強さがどこまで通用するのかを知りたいそうだ。

 

成る程、そういう年頃なのか。菱木さんのお願いでもあるし、私で良ければ何度だろうと手合わせするよと伝えたら無表情が少し笑顔に変わった。

 

今のはすごく可愛かった。

 

私の言葉が聞こえたのか、気恥ずかしそうに顔を隠す仕草も素敵だ。ゆっくりと呼吸を整えながら大人に変身するところも高町さんにそっくりだけど、この子の方が一撃の重さは勝っている。

 

しかし、どうも彼女は決め手の瞬間に溜めを作る悪癖が付いてしまっている。それとなく修正しながら覇王断空拳という技を受け流し、その勢いを乗せて後頭部に肘打ちを叩きつける寸前で止める。

 

とりあえず、参考になったかな?

 

そう彼女に聞けば俯くように頷いた。これは本来の私の戦い方とは違うんだけど、君みたいに前に出るタイプと相性の悪いと思う。

 

こうやって自分の不得手を知りつつ、どうやってそれを克服するのかを考えるのも大事な修行だ。私は気晴らし程度に公園に居るから行き詰まったら聞きに来るといい。

 

◇月↓日

 

どうやら高町さんと戦う相手だったらしく、二人とも私に会いに来たところ、ばったりと試合前に会ってしまったそうだ。

 

これは私のせいなのだろうか?と考えながらも二人して手合わせを頼んでこられるとお姉さんでも困っちゃうのよね。

 

私も疲れるからやりたくないけど、こういう時は風林寺"二重身法"及び風林寺"二重声法"を使って相手してあげる。

 

ほとんど同じタイミングで仕掛けてきた高町さんとストラトスさんに驚きつつ、体の身中線を境に完全独立させた左右の手足で二人と組手をする。

 

右手でストラトスさんの拳を弾きあげ、左手で高町さんの蹴りを受け流し、全く同じ動作で互いの技を二人に浴びせる。

 

こうすれば二人とも相手の動きを知れる。本当は二人で培ってほしい経験なんだけど、今回は私のせいということで二人の糧になることをしよう。

 

もっとも私は負けるつもりはないけどね。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。