とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのはVivid編)。 作:SUN'S
∪月≒日
高町さんのお母さんに旅行に誘われた。
なんでも高町さん達のDSAA出場に向けての強化合宿に付き添うことになった。私も何度か出たことあるけど、私とまともに張り合えたのはジル・ストーラぐらいだったな。
彼女との試合ほど心踊るものはなかったし、私を追い詰めたのも彼女だけで、他の選手は試合放棄するぐらい離れたところからネチネチと攻撃してきたのを覚えてる。
べつに苦戦したりはしなかったけど、無理やりインターバルの時間を伸ばしたりする選手もいた。そういうのも戦略といえば戦略なんだけど。
自分の培ってきた力を試さず、目先の勝利を得るために逃げ回るような戦い方は相手への侮辱と同じだ。みんなは本気で挑んで勝っても負けても笑えるぐらい強くなってほしい。
∪月$日
流石は無人世界だと納得しながら淀んでいない空気を満喫し、ナカジマさんと一緒に初日分のトレーニングメニューを見直す。
私は高町さんの友達のリオ・ウェズリーとコロナ・ティミルに自己紹介する。この前の模擬戦の時は話せなかったから君たちとも仲良くなれるとお姉さんは嬉しい。
そんなことを二人に話しながら高町さんに教えていた次元覇王流やストライクアーツのことを聞かれ、現役の頃に使ってたやつよと教える。
今は大学の仕事部屋に籠って古代ベルカ遺跡のレポートを書いたり、未発見の遺跡を探したりする発掘家みたいなことしているお姉さんだ。
まだ、私は三十路に入っていないお姉さんだからオバサンなんて呼ばないでね。そうウェズリーさんに言ったら「は、はい」と引かれた。
いずれ分かる日が来るよ。
なんとも言えない表情を浮かべる高町さんたちと私の気持ちが分かっている高町さんのお母さん達の反応は本当に真逆だ。
∪月¥日
私は菱木さんと軽い組み手を交えながら今回の大会に出場する理由を聞けば管理外世界にいる母親に安心してもらうためらしい。
たぶん、私が思っている以上に菱木さんのお母さんは優しくて素敵な人なんだろうけど、自分の気持ちとお母さんへの報告を重ねるのはダメよ?と言いながら菱木さんを放り投げる。
菱木さんは左右の手のひらを突き合わせ、極大の光線を撃ってきた。どうやら私の言ったことは的外れだったらしく、彼女を怒らせてしまったようだ。
どういう原理なのかは分からないが、美しく綺麗な黒髪は炎のように鮮やかな赤髪に変わっており、すべての攻撃に熱を感じる。
流石に言い過ぎたと謝りながら攻撃を受け流し、菱木さんのパンチを顔面で受け止める。とりあえず、私が言いたいのは菱木さんも自分の力を試すなり、ストラトスさんと競なりすればいい。