とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのはVivid編)。   作:SUN'S

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第8話(アインハルト・ストラトス)

私の親友は不思議な人です。

 

どこで知ったのかは不明ですが、私の強さを求める理由を言い当て、夜な夜な行っていた高名な格闘技者への襲撃を幾度となく止められた。

 

もっとも彼らとの戦いは彼女と比べれば児戯に等しいもので、私はノーヴェさんに負けたことを切っ掛けに襲撃を止め、今は高町ヴィヴィオさんというライバルを得ることが出来た。

 

しかし、私の本当のライバルは彼女だ。

 

私はヴィヴィオさんに八つ当たりするほどイングヴァルドに精神を蝕まれていない。これも彼女のおかげと言えるけれど、なんだかムカつくので口に出して感謝はしていません。

 

「ヴィヴィオさん、こちらをどうぞ」

 

「わぁーっ、いいんですか?」

 

そっとパフェの上に乗っていたストロベリーをスプーンに乗せてヴィヴィオさんに差し出す。いわゆる、あーんというやつをカフェでやっている。

 

このお店は彼女のお父さんの知り合いが経営しているそうで、彼女と一緒に来たら無料でケーキやパフェを食べられるのです。

 

リオさんとコロナさんはノーヴェさんに呼び出されているので来ていませんが、今度は二人を加えた五人で来たい。

 

「お嬢様のお口に合いましたか?」

 

「べつに私はお嬢様じゃない。ケイさんも変なこと言わないで…」

 

そう、こちらのお店の店主さんは彼女をお嬢様と呼ぶのです。私は彼女の家族と会ったことは一度もありませんが、それなりの名家の生まれだそうです。

 

「しかし、これも爺やの務め…!」

 

あと店主さんは変わっています。

 

どういう原理なのかは不明ですが、この伏井出ケイは外見とは比べ物にならないぐらい年寄りらしく、いつも自分を「爺や」と呼称する癖がある。

 

「なんだか面白い人ですね…」

 

少しでもフォローしようと笑顔を浮かべるヴィヴィオさんの優しさに感動しながらパフェに乗っていた残りのストロベリーがないことに気付いた。

 

確かに一つは遊びに誘ってくれたお礼として渡しましたが、全部あげるとは言っていませんよね?とチョコスティックを突きつけながら問い詰める。

 

べつに餌付けしようなんて考えていませんよ?

 

ほんのちょっとヴィヴィオさんの食べている姿がハムスターに見えた程度で、もっと見たいから食べさせている訳じゃありません。

 

「ストラトスさん、その子太っちゃうよ?」

 

「それは、それで見たいです」

 

私は彼女の忠告を聞いた瞬間、ぽっちゃりとしたヴィヴィオさんを見たくなってしまい、アイスやクリームを差し出しながらパフェの追加を要求する。

 

そのまま私と彼女の二人でヴィヴィオさんにパフェを食べさせ続け、店主さんにストップを言い出されるまで注文を繰り返し、彼女は店主さんに謝りながら帰ってしまった。

 

なぜか私とヴィヴィオさんは店主さんに「お嬢様の無邪気な姿を見ることができた。これは、そのお礼ということで受け取ってほしい」とケーキの無料券を渡され、お土産にシュークリームを貰った。

 

「お家に帰ったら紅茶と一緒に頂きます」

 

「おじさん、ありがとうございます!」

 

「それではまたご来店を…」

 

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