アメリカの少年デイライトは乙仮面なる仮面と出会い、「危険な仮面」を破壊するための力を手に入れ日本へ。
キャベツの能力を得て苦しむ肉巻きキャベツが実験を受けた「ザ・ベジター」という組織を追うデイライトたち。彼らはそこで山科ひびやというヒーローと、ブロッコリーの能力を持つ怪人の戦闘に出くわし……!?
瞬時にお互いをひとまず味方だと認識した二人が、吹き飛ばされ瓦礫の下に埋もれるS.T.ブロッコリーに向かって駆けだす!
一方、ブロッコリーは瓦礫を盾にしてツタを伸ばして応戦。
「ヒーティング、フロスト、ライトニング……トリニティ・ブレイド!」
バックルをタッチしたひびやの腕の刃が三属性を帯び、迫りくるツタを切断する!
そのまま突っ込んでいくひびやの後ろでデイライトはエネルギーを貯める。
十分接近したところで飛び上がり、電撃を纏った全身を叩きつけるプレス攻撃を見舞う!
「サンダーボンバー乙式!!」
無数に伸ばしていたS.T.ブロッコリーのツタが仇となり、そのほとんどが電撃を迎え撃つも、敵の本体へ電流を流してしまう!
「あががががが!!!」
感電したS.T.ブロッコリーは、意識を失った。ひびやはひとまずそれを拘束し、デイライトに向き直る。
「で、なんだっけ。仮面……」
「仮面サンダー乙!! よろしく!」
「どうも。私は山科ひびや。こいつら『藤野財団』の残党だから、私はそれを追ってた」
山科ひびやは、改造人間を研究していた藤野財団という組織によって自らも改造人間にされるも、これを壊滅させた。
しかし、財団は壊滅前に一部の部門を子会社として独立させていた。それが「ザ・ベジター」だ。
「あなたもその子会社を追って?」
「ああ。この組織によって改造されて困ってる人がいるんだ。その人を助ける方法を探しに来た」
「なるほどね。じゃあこいつから聞き出そう。私も手伝うよ、ほかのメンバーがどこにいるのか吐かせようと思ってたところだし」
数刻後
肉巻きキャベツを休ませているホテルに、ひびやと共にやってきたデイライト。その足元に、気絶したまま連れてきたブロッコリーを転がす。
「おい、起きろ」
ひびやが蹴りを入れ、ブロッコリーが目を覚ます。
「ぐふっ!? ここは……?」
「早く、あいつを治す薬を出せ。そして、お前の組織の場所もな」
腕の刃をちらつかせ、ブロッコリーに迫るひびや。
しかし、ブロッコリーは不安そうな表情を浮かべることなく、大胆不敵に笑う。
「お前たちのアジトにわざわざご招待してくれたってわけ……そりゃ迂闊だよ」
その懐から取り出したのは、発信機。
「まずいぞデイライト! こいつ、我々の場所を仲間に知らせている!」
ひびやとデイライトは顔を見合わせ、窓際に立つ。
「サンダーチェンジ!」
「熱着!」
二人の体が武装に包まれ、戦闘形態へと変化する。
窓の奥の風景、そこに飛翔体が映り込む! 紫色の球体がこの部屋向けて接近してくるのを、二人は捉えた。
「避けろ!」
二人が回避行動をとると同時に、窓ガラスを突き破り球体が侵入してくる。
「ブロッコリーの仲間か!?」
球体に亀裂が入り、羽のような形に展開していく。紫色の羽を部屋いっぱいに広げ、小柄な眼鏡の女性が現れる。
「こんにちは、ザ・ベジター所長の漫研 茄子と申します」
ブロッコリーの所属する組織の長にして、同じく植物の力を得た人間だ!
「あの紫の羽……ナスの力を持った改造人間か」
「でも、植物の種類から敵の能力は予想できないぞ」
「確かに。ブロッコリーも電撃で戦ってきた……気を付けよう」
茄子が窓際に近づいていき、その羽がデイライトとひびやの二人を射程圏内に収めた。
「そこっ!」
その一瞬のタイミングを見逃さず、茄子の羽は硬化し、鋭い刺突で二人を穿つ!
「ぐふっ!?」
「くっ! ヒーティング・ブレイド!」
歴戦の戦士であるひびやはすぐさま体勢を整え、炎の刃で反撃に転ずる。
その間にデイライトも立て直し、雷の如き高速で茄子の後ろに回り込む。
「サンダーブレイク!」
そのまま電撃を纏ったままの足を勢いを殺さぬまま蹴り上げる、超高速のキック……だが、それも紫羽に受け止められる。
その羽は滑らかに展開する一方、瞬時に鉄のように硬化し、攻防一体の武具となって茄子の懐に近づくことを拒む!
「どうやって攻略すればいいんだ……!?」
その時、ベッドから唸り声がする。
「ううっ……」
「キャベツ!?」
気を失ったままだったキャベツが、目を覚ました!
仮面サンダー乙ひみつファイル
必殺技:サンダーブレイク
雷の能力による高速移動から繰り出される、電撃を纏ったキック。
高電圧と運動エネルギーの両方で相手にダメージを与える。