この世界にはルールがある。この国では、法律というものがあり守らないといけない。そして学校には校則というルールがある。それを知らずに頂点になれるわけがない。上を目指すならルールの把握、改正は必須である。と、言っても予めある程度の校則は去年のを読んだことあるので変更点があるのかの確認だった。ほとんど変更点はなかった。作戦は遂行できそうだ。
俺はそれからクラスの人気者とまではいかないものの誰からも普通に接することのできる学級委員となった。話せる機会があるときは積極的に話しかけ、頼まれたことは何でも引き受けた。悪くない立ち位置を僕は5月のうちに作ることができた。でもその程度ではダメだ。ただのいい人では上に行けても頂点にはなれない。神のようにあがめられ天使のように愛されないといけない。そのために一番簡単なのは宗教だ。俺を教祖として崇拝させればよい。
中学生は宗教に対して知識がほとんどない。そこに付け込めばよい。と、言っても胡散臭いことはしない。まあ、本格的な実践はテスト前からか。
テスト二週間前になった。予め言っておくが、俺は頭が特別良いものではない。塾の入塾テストでは偏差値52だった。だが、学校のテストでは、恐らくすべての科目で90点は取れるだろ。理由は単純だ。僕は教員用の教科書を全科目持っている。教員用の教科書は解き方や重要な所をより詳しく記されてるし、英語、国語の古典に関してはご丁寧に日本語訳まで記されている。そして、色んな塾、先輩から貰った5年分の過去問。問題の出題には癖があるし、大事な所は毎年出題されているものもある。すべての問題を熟読して傾向を掴む。全く出ない単元もあるのでそこは捨てる。どこが記述で、どこが記号か、暗記すべきとこはどこかを完全に把握しヤマを張った。これをノートにまとめた。
ある日にクラスメートに問題を聞かれた。自分は授業中進んで挙手したかいもあり頭がいいと思わせることができた。その内容を教えた後にどんな問題が出やすいのかヤマを教えた。それを繰り返した。テスト一週間前になると毎日何人も問題を聞いてくれたのでそれに対する答えとここはでるだろうヤマを教えた。恐らく何人かは信じてそこを勉強してくれるだろう。
そして、テスト当日
テスト前の休み時間に俺はヤマをはったノートを読み返した。これは釣りだった。餌に食いつく魚をまった。
「頼む!陽一!全く勉強してないんだ。重要なとこ教えてくれ!」
来たっ。
「このノートに大事なの書いたから、一緒にみよ」
俺は笑顔で言った。かかった。しかもこいつは騒ぐスピーカー。上手く行けば、、、
理科のテストが始まった。ほとんどがノートに書いてあるものだった。余裕だった。
テスト後に
「お前すげえな!ノートのとこ全部出てたわ!他の科目も教えてくれ!」
そう大きな声で言った。すると彼の友達も俺のところにきてノートを見た。
テストの科目が終わるごとにノートを見る人数はどんどん増えた。俺はテストの内容を知る預言者となっていた。流れは完璧だった。テストの問題がわかる。これは中学生にとっては神の能力である。俺は今日神になったのだ。
テストの点数は国語 92 数学 98 英語 84 理科100 社会 97 合計471
英語は単語が覚えれてなかったので仕方がない。悪くない点数だった。
順位も2位で信頼される順位だろう。
一学期期末試験、俺は人気者だった。僕は対策ノートを中間テスト同様にノートを作りそれを印刷したものをお願いした人に貸した。何十人も貸した。そして俺のノートのコピーをもってない人はクラスにいなくなったし、他のクラスにもいきわたった。
この結果、難易度は従来と変わってないのにもかかわらず、学年平均点がほとんどの科目で70点台、クラス平均に至っては全科目で平均点が80点を超えた。
この異常事態に教師達が黙っていなかった。まず、問題流出を疑い学年集会が開かれた。中間テストから期末テストで点数が跳ね上がった人への取り調べが行われ俺のノートが見つかるのは早かった。
「陽一、今日の放課後、生徒指導室に来てくれ」
「わかりました。」
大人しく指示に従った。
そして放課後、俺と文(あや)は生徒指導室に入った。
「君は?」
生徒指導の教員は文を指さして言った。
「一年新聞委員の文です。不当な取り調べの可能性があるので来ました。静かにすることを約束しますので同席することをお許しください」
「…まあ、いいだろう。」
生徒指導の教師は言った。この教室には、生徒指導の教師、俺、文が居た。
文は俺がお願いして隣に来てもらった。噂好き、新聞委員、ノートの噂を聞きつけて、他クラスで一番最初にノートを頼んだ人だった。記事にしていいから、取り調べに来てくれと言ったらのこのこついてきてくれた。
「まず、このノートはお前のか?」
低い声で生徒指導の教師は言った。
「はい。そうです。」
「そうか、、、」
生徒指導の教師は怒り気味に言った。
「どうやって作ったんや。問題予め知ってたんだろ!」
生徒指導の教師は叫んだ。
「違います。俺は過去問から問題を予測してノートを作りました。まず、この過去問5年分を調べ上げてどの問題がどれくらい出てくるのか。記号問題、記述式、暗記するのはどれか。これを記したものがこのノートです。これで俺たちはテスト対策をしました。これは、例年同じ問題系統にしている教員が原因ではないのでしょうか?」
そう言って俺は傾向をメモで埋め尽くした過去問を渡した。
「そうだな。あんたが無罪なのはわかった。これから試験内容は変わるだろうな。」
意外にも生徒指導の教師は納得した。
「しかしなんでそんなことしたんだ。平均点上がるのは君にも良くないだろ」
「簡単にいうなら人気が欲しいんです。生徒会長を狙っているので、有名になり、人に好かれる一番の方法がこれだと思ったからです。」
「最も、俺はあんたが嫌いだがね。他の教員も面倒だと思うだろうな」
「ありがとうございます」
俺は笑顔で返して教室からでた。
「私要らなかったね」
文は言った。
「保険みたいなもんだ。それを今回は使わなかっただけさ」
「利用されてたってことですね」
「あんたが最初に対策ノート貸してもらうために俺を利用したんだろ」
「へへへ。」
「それにあんたは面白いことに首突っ込むからむしろ渡りに船だろ?」
「そうだね。面白かったわ。ありがとう。じゃあね。」
そう言って俺たちは別れた。文は利用する事ができればよい戦力になるが敵になると厄介になるだろう。噂が彼女に入れば瞬時に広まるだろう。どちらにしろ慎重に行動しようと思った。
あ、俺は中学で400とったことないし、頭悪いんですよね。