ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー外伝 ~龍の世界の物語~ 作:睦月透火
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ショウグンギザミ、ライゼクス、セルレギオス……
果たして、次なる復活モンスターは?
村のハンター、バルトとセシリアに案内され……コンボイ達はついに現地民の住むココット村に到着……モンスター同然の姿で村に入られるのはさすがにマズイと判断したバルトは、コンボイ達を村の入口の外にある広場へと案内……セシリアが村長を呼んでくる、と足早に村へ向かった。
「……アンタ等は、どういう生物なんだ? 時々、聞き慣れない音が聞こえるし……良く見りゃ普通のラージャンよりも体格が一回り小さい……」
『そうか……君たちからすれば、我々とは初遭遇になるな……』
『ボクらはトランスフォーマーと言ってね、身体が金属で出来てる……金属生命体、と考えてくれれば良いんだナ』
「……トランス、フォーマー……」
それこそ未知の単語ばかり……金属生命体というのも俄には信じられないが、現に彼らは自分達の事をそう定義しているし、唯一人型を保っているチータスを見れば、金属でできた身体というのも納得が行く……
『獣の姿は、我々がこの星の環境に適応するための
この星には我々にとって強すぎるエネルギーが満ち溢れている様でね……その悪影響から身を守る為に原生生物……君たちが言うモンスターの姿を借りているという訳なんだ』
「アンタ等には強すぎるエネルギー、か……なる程なぁ」
コンボイの説明に意外とあっさり納得しているバルト……彼は元々、未知への探究を仕事とする「書士隊」へ入る為にココット村からドントルマへと渡ったのだが、何故だかハンターの基礎訓練へと放り込まれ、そこで
その上、元から冒険家気質であるバルトは、未知に対する抵抗感が薄い……そのため、トランスフォーマーという未知の存在や、彼らを取り巻く状況を驚く程すんなりと受け入れた。
その為か、取り次ぎを済ませ戻ってきたセシリアからも「アンタ、もうこの状況に慣れてんの?!」と驚かれる事に……
「お前さん達が、迷い子とはな……見た目にはモンスターにしか見えんのぅ」
『姿を真似る事で、より高い環境適合性を得る必要があるんだナ。そうでないと僅かな綻びであっという間に行動不能なんだナ……』
『無論、死ぬ訳ではないが……我々も迂闊な行動はできない上、半分は生物だからストレスは溜まるし、能力も低下する……』
過去にも惑星エネルゴアや太古の地球で、強すぎる偏在エネルギーを浴びると身体機能が著しく低下し、気絶ないしは行動不能に陥った事は数多くあった。
コンボイ達には知る由も無いが……この星にも強大な偏在エネルギーは存在しており、一部の地域では『地脈』または『龍脈』と呼ばれているのである。
「……成る程のぅ……ではせめて、モンスターと見分けが付くよう
さすがにそのままでは、多くの者達にモンスターと勘違いされるのでな……」
元のモンスターよりもやや小さいとはいえ、コンボイ達のビーストモードは完全にこの世界のモンスターそのままである……それ故、村長は見分ける為の『目印』を求めた。
『了解した……分かりやすい目印を全員に付けさせておこう』
コンボイ達が村長と会話を交わす中……セシリアとバルトも小声で話し込んでいた。
「……やっぱりまだ信じられないわ。
あのラージャンが人語を話してる……ねぇバルト、あんたもう平気なの?」
「平気というか、彼等は俺達ヒト種と違った進化を遂げたヤツだと思えば良い……ほら、竜人族みたいな感じだよ」
「……言わんとしている事は分かるけど、彼等の中身は金属よ?」
「金属の中身……そう、金属生命体って言ってたな……」
『そうデス。ボク達トランスフォーマーは、大昔の人間達からそう呼ばれてましたデス』
突然話に割り込んできたシルバーボルトにセシリアは吃驚するが、バルトはまるでアプトノスを相手するかの様に撫でた後セシリアを嗜める。
「オイオイ、銀レウスじゃないんだからそんな驚く事ないだろ?」
「あ、あんたねぇ……いきなりモンスターの顔が後ろから来たら誰だって驚くでしょ?!」
「村の近くだからって気を抜きすぎだ……それ以前に、コイツも今まで一緒に居たんだがなぁ」
「……う、うっさいわね!?」
セシリアは単にビビりかもしれないが、バルトは下手に胆が据わってる。
……でも幾ら本家より小柄とはいえ、
その頃、ココット村の西側……大都市圏へと繋がる細道を村へと移動する1つの影があった。
その姿はまさに甲虫……巨大な甲虫だった。
『……ブゥ~ン、ここは何処なんだブーン? アイツ等サイバトロンの影も形も無ければ、メガトロン様の姿も見当たらない……オマケに僕ちゃんの姿も何だか見覚えないヤツになってるブゥ~ン……』
語尾があまりにも特徴的すぎる奇妙な言動……しかしその姿は、正しく大型モンスターに分類される存在……名を『甲虫アルセルタス』と言った。
『少なくとも、此処じゃビーストモードでしか活動が出来ない事だけは分かったブゥ~ン』
ワスピーターinアルセルタスは正にココドコ? 状態なのだが、幸か不幸か……彼は道なりにココット村へとゆっくり進んでいるのであった。
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「では……儂等は基本、今まで通りで良いのじゃな?」
『ええ、我々の目的はあくまで無事にこの地を離れる事です。
勿論すぐに……とは言えませんが、可能な限り対応は急ぎますし、そちらに深刻な影響を与える意図もありません……ココを離れる準備が整うまでの間、我々の存在を許して頂くだけで結構です』
「ふむ……理解した。何でも……とまでは行かぬが、我々に手伝える事があれば相談に乗ろう」
『それは願ってもない……! その時はよろしくお願いします』
斯くして、ココット村の住人達にサイバトロン戦士の面々が紹介され……期間不明ながら共存協定が結ばれたのであった。
それからひと月ほどが経ち……宇宙船の修理に必要な物資から、ココット村経由で入手可能な物をリストアップしたり、反対にサイバトロン戦士の力で村の驚異を何とかして貰ったりという関係が始まり……セシリアとバルトの2人も、コンボイ達が相手を務める事でメキメキと力を付け、ついには防具無しでも上位ラージャンと対等に渡り合える程の実力を身に付けたのである。
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「……ところで、このコイツの修理にはあとどれくらい掛かるんだ?」
『村のみんなの協力もあって、稀少部品以外はほとんど揃ったんだナ……でも、幾つか足りない素材があるんだナ』
短い前足を器用に使い、据え付け型のマジックハンドを操作して修理作業を行うライノックスが、横合いから覗き込んでいたバルトの質問に答えながら作業を続ける……ココット村が行っている交易を利用して集められた素材は様々な部品へと姿を変え、宇宙船の各部の修復に大いに役立ったが……如何せん心臓部となるエンジン回りの補修パーツに相応しい素材は手に入らなかった。
『少なくとも高温……数値で言えば、約2000℃くらいに耐えられるもの……高い導電性を持つもの……それとは別に、熱と圧力で破損しない素材が幾つか必要なんだナ』
「まだまだ足りない素材が多いな……宛が無くはないが、どれもマスターランク相当の素材だ……俺達じゃさすがにまだ手が届かない」
バルトは、素材の特徴と自分の知識を照らし合わせ……幾つかの候補を頭に思い浮かべたが、どれもこれも素材の元はマスターランクとして登録されているモンスターから採れる素材だ。
上位ラージャンも余裕になったとはいえ、マスターランクへの挑戦やランクアップをしていないバルトとセシリアだけでは、入手は絶望的……
『それは問題無いんだナ、詳細が分かれば自分達で確保しに行くんだナ』
「さすがにそれは止めた方が良いわね……ギルドを介さないモンスターの狩猟は、生態系の安定を損ねるし、厳しく監視されてるのよ」
タオルで汗を拭きながらセシリアが会話に介入してくる……バルトもそれを聞いて「だよなぁ……」と頭を振りながらお手上げポーズ……ライノックスも、ギルドがこの星の生態系の安定を目的に設立された組織である事を聞かされている為、『……それじゃ誰かに頼むしか無いんだナ』と引くしかない。
……と、その会話が途切れた直後である。
「な、何だよこの音は?!」
『デストロン?! まさかこの星に来てるなんて……!』
「ちょっと、どういう事?!」
デストロン……という聞きなれない単語に、バルトとセシリアは困惑……ライノックスが作業を中断した所にラットルとシルバーボルトが合流、この状況を簡単に説明してくれた。
『デストロンはオイラ達の敵で、宇宙支配を目論んでる超悪い奴等!』
『ボク達は彼等の横暴を阻止する使命を持ってるんデス! 行くデス!』
『おうさ!』
シルバーボルトが翼を展開して飛行準備を整え、ラットルが背中へと飛び乗る。
『2人とも危ないから、急いで村に帰るんだナ!』
数秒もせず、天彗龍の二つ名に相応しい速度で、独特な音を発しながら飛翔したシルバーボルトを見送りながら、ライノックスも尻尾と前足を器用に使ってコンテナを船の方へ移動させた後、バルトとセシリアに逃げる様に言い残して走り出すのだった。
ワスピーターはあちこち迷いながら来ていた模様……
だからって1ヶ月掛かるとか……ココット村のポツン度合いが酷い!