平衡より来たれり   作:月侍

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投稿遅れた上にめちゃくちゃ短いし書きたい感じにしか書けてないです。パトおじは遊龍チェンで上から抜きました。アレ本当に水鉄砲?


千年花

◆◆◆

 

 

 かつてないほど、気分が高揚しているのがよく分かる。

 楽しい……そう、楽しい。とてつもなく、楽しい!

 

「燃えやすいものがあるところで火を使っちゃいけない。火気厳禁、きちんと覚えておいてね」

 

 自分が何を言っているかは、あまり認識できていない。それでも、関係ない。楽しいのだから。

 

 ()は意のままに動く。何人か影響を受けていない人もいるみたいだけど、現在、大半を行動不能にできているからそれでいい。楽しい。

 

「貴ッ様─────!」

 

 タルラが何かしようとした瞬間に、()を真正面に振り下ろす。

「さっきから言ってるよね、火気厳禁だって。それとも、火を使っちゃダメって、分からないのかな?」

 

 集中力を無理やり削いで、アーツを霧散させる。

 背後からなにやら声が聞こえる気がするが……なんなんだろう?

 

 

 と、正面から、なにやら近付いてくる気配がふたつ。

 どうも見るに、()()()()()()()()……ああ、『メフィスト』と『ファウスト』か。タルラを守るためにでも来たのかな?

 

 まあいいや。邪魔をするなら─────

 

■■■

 

 

「先生!」

 

 『メフィスト』────イーノは、我慢できずに、『先生』のもとへと飛び出した。それを追うように、少し遅れて『ファウスト』────サーシャも『先生』へと駆け寄る。

 

 その様子を、Aceは首を傾げながらもよく観察していた。

 『先生』といえば、子供たちがロミオのことを呼ぶ時に使う呼称だ。

 そう言えばロミオは、ロドスに来る前に共に行動していたという2人の『生徒』を探していたはずだ。ふわふわとしたような白い少年と、鱗のある黒い少年。

 

 駆け寄るレユニオンの幹部であろう2人の少年は、ふわふわしているかどうかというところを除けば、特徴に近い。

 

 どういう事だ、と、Aceは考えるものの、異様な様子の同僚に、何か頭の奥で警鐘が鳴っていることにも疑問を持っていた。

 

 

「先生、僕だよ!ねえ、先生、よかった、会えた!」

 

「ああ。センセ、俺たちはセンセを探して色々頑張ったんだ」

 

 2人は、またいつものように褒めてもらおうと、『先生』へと笑顔を向ける。

 

 『先生』は笑顔で、2人に応え……なかった。

 

 

「……『メフィスト』と『ファウスト』が、何を行ってるのかな?キミたちは僕の生徒ではないだろう?」

 

 狂気を孕んだ笑顔を向け、ロミオは言い放った。その眼は、理性が消えたように昏かった。

 

 

「え……?」

 

「センセ……?」

 

 2人は───イーノとサーシャは、硬直した。そんな、拒絶のような否定のような回答が、『先生』から出てくると思っていなかったからだ。

 

「どこで知ったかは知らないけど、僕の生徒たちを騙ろうっていうなら……容赦はできないなあ!」

 

 ロミオが腕を振り上げると、不可視の蔦が持ち上がる。

 

 それを認識しているか、していないか……分からない。ただ、それより早く、Aceが動いた。

 

 

 そこには、笑うロミオと困惑する少年達の背後で、今にも火球を放たんとしているタルラの姿があった。

 

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