親友の妹に転生しました   作:三和

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「ん?この国にも、支店が有るのか?」

 

「ん?…あー…」

 

通りを歩いている時に千冬が見付けた某有名スポーツメーカーの店……まぁ、一応支店には違いないだろうけどね…

 

「本社はここには無いから、支店と言えば支店なんだろうけど…実はこのメーカー、発祥はドイツなんだよね…」

 

「ほう?そうなのか?」

 

日本でも超が付くほど有名なそのメーカー…いくつかのメーカーロゴが有るけど…多分一番知られてるのは長さの違う三本線…そしてその下にメーカー名と言うロゴ…

 

「ちなみにドイツ発祥で日本でも有名なスポーツメーカーはもう一社有る…二社はね、元は有る兄弟が作った一社が兄弟の仲違いによって二つに別れた事で誕生したの。」

 

そして、兄弟がそれぞれ立ち上げたスポーツメーカー…兄が作った方はPUMA…弟が作ったメーカーはAdidasと言う社名が付けられた。

 

「まぁ、仲違いの理由とか諸々はここではやめておこうか。長い上に、あまり楽しい話でも無いしね…」

 

「色々と有ったんだな…」

 

「本当に色々ね…」

 

ま、個人的に興味深い話では有ったけどね……二つのメーカーが再び一つになる事はもう無いだろう…だけど、今では二つのメーカーそれぞれにファンも多い…もう、無理に一つに戻る必要は無いだろう。

 

 

 

 

まぁ、せっかくドイツまで来て…いくら本場がここでも日本のあちこちに支店の有るスポーツメーカーの店に入る必要性は特に感じないので、他を回る事に…そして今入った店舗がFEILER。

 

要はハンカチやタオル、トートバッグなどを取り扱っているブランド…そして特徴は暖かみの有るデザインとその独特な肌触り…

 

「何て言ったら良いのかな…凄く柔らかい手触りなんだけど…感触を具体的に表す言葉が無い、と言うか…」

 

「同感だな、私もどう表現したら良いか分からん…」

 

事前に調べては来てたけど、予想以上に悪くない手触り……う~ん…母さんへのお土産はこれで良いかな。

 

FEILERはドイツ発祥なのに、専門店となるとドイツでも二店舗しか存在しないとか…最も店舗自体は実は日本とフランスにも有るからそこまで珍しいって訳でも無かったりはするんだよね…まぁ、母さんは別にそこら辺気にしないだろう。

 

 

 

 

 

取り敢えず店を出る…いや、今日買っても嵩張るしね…もちろん先に買って、父さんや母さんの居るフランスまで送っても良いんだけどさ…正直面倒だしね…

 

「ま、母さんのはコレで良いとして…後は父さんかなぁ…」

 

「お前の兄と束は?」

 

「食べ物で。」

 

あの二人…どうせよっぽど変な物じゃなければ喜ぶだろうから、こっちであまり深く考える意味が無かったり…全く持って張り合いが無いよね…

 

「ふむ…じゃあドイツ名物なら、バウムクーヘン辺りか?」

 

「あー…実はね千冬…バウムクーヘンは確かにドイツ発祥なんだけど…アレって本来クリスマスやお祝い事の時だけ食べる特別なケーキの位置付けでね…ドイツ国内のケーキ屋や、カフェ行っても通常置かれてなかったりするみたいなんだよね…何ならドイツに生まれて成人するまで…手に入らないせいで一度も食べた事が無かったなんて話が有る程だし…」

 

「日本だといつでも何処でも買えるんだがな…発祥はここなのに手に入らないのか…」

 

「私からすると良く有るパターンだったりするけどね…ブッシュ・ド・ノエルは知ってるでしょ?」

 

「さも当然の様に言うな…確か、フランス発祥のクリスマスケーキだったか?」

 

知ってるじゃん。

 

「そうそう。アレと同じだよ…アレも下手したら日本国内でさえ、クリスマス専用の予約ケーキだったりするから。寧ろ何処にでも売ってて、いつでも買えちゃう日本のバウムクーヘンが可笑しかったりするんだよね……お菓子だけに。」

 

「やめろ…肌寒く感じる…まぁ、とにかく…他の物を探すしか無いんだな?」

 

「探せば普通の時でもバウムクーヘン売ってる店も有るみたいだけどね…ちなみに日本に有るのは日本人向けにアレンジした上に、コストも抑えてるから…ドイツ国内のとは見た目以外は全く別物なんだとか…ま、それはそうとして…例えばケーキにするなら味見しない?ショーケースに有るの買って、そのまま食べれるカフェ有るし…」

 

「それはお前が食べたいだけだろ…食べるならさすがに飯が先だし、朝飯も遅かったから昼にはまだ早いな…却下だ。」

 

「ふぅ…仕方無いか。」

 

私の知る限り、千冬は甘い物が嫌いと言う訳では無い。ただ、特別大好きな訳でも無い…ま、要は私のように大量には食べないんだよね…

 

「じゃ、他のエリアに行こうか。こことはまた違う店が有るからね。」

 

ここまで来て食べる事だけに拘る必要は無いしね……相変わらず私に手を引かれても、苦笑しながらついて来てくれる千冬が本当に私には愛おしい…子供の頃からの付き合いだけど、やっぱり私には千冬しか居ないかな…多分振られたら、私はその後誰とも付き合う事は無いと思う…

 

私はそこで一度頭を振って思考を打ち切り、今度は先程から感じる違和感について考える…いや、向こうの姿は確認出来無いし…気付いたのもさっきで、いつからなのかはちょっと分からないんだけど…どうも後を付けられてるみたいなんだよね…正直、何が目的なのか分からない…

 

……う~ん…もう少し様子を見ようか、千冬の方もどうやら気付いてるみたいだしね…

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