親友の妹に転生しました   作:三和

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「あー…確かにお前のインタビュー放送されたかどうか確認してないな…」

 

「ラボにテレビは無かったしね…まぁ、仮に私たちが見たいって言えば束は見せてくれただろうけど。」

 

バルコニーでタバコ吸いながら千冬に私の気になった事を話す…

 

「ところでお前?」

 

「何?」

 

「……日本ならまだしも、海外で男に声を掛けられてホイホイ付いて行くのはどうなんだ?」

 

「あれ?心配してくれてる?」

 

「……しないと思うのか?」

 

「ごめん、怒らせるつもりじゃなかったんだ…反省する…」

 

「警戒心が薄いのも問題だが、何より…」

 

「ん?…!」

 

千冬が私との間に空いていた僅かな距離を一瞬でゼロにする…そこまでは何とか見えた…でも気付いたら、千冬の顔と私の顔は重なっていた……いつの間にタバコ取られたの?

 

「私の恋人で有る自覚が無いのが、一番腹が立つのだが?」

 

「ごめんって…だって、一応千冬のファンだって言うし…邪険にも出来無いなと思って…んんっ!」

 

タバコ無理矢理口に挿し直そうとするのやめて…

 

「お前…私のファンが相当ろくでもないのは散々話しただろ?」

 

「いや、一応自分のファンなんだからさ…」

 

「私の弟に脅迫文送って来る様な連中をファンだと思うつもりは無い。」

 

「……いや、それ初耳なんだけど…?」

 

「言ってないからな。ちなみにその時は数日一夏をお前の所に預けて、束と共にそいつらを全員潰したがな…」

 

「むぅ…私も参加したかった…」

 

私もさすがに一夏君を脅迫する、なんてのは許せない…

 

「お前以外の誰が一夏を守れると?」

 

「そこは兄さんで良くない?」

 

「駄目だ、あの時は■●さんをサポートに回したからな。」

 

「は…?兄さんも参加してたの!?」

 

だったら私も呼んでよ!

 

「だから、お前が一番適任だったのさ。」

 

「むぅ…納得行かない…」

 

「ま、そう言われても一応もう終わった話だからな。」

 

「終わらせたんでしょうに…」

 

と言うか、その時千冬が私を選んだ理由は…

 

「その人たちは私の事を知らないから…ただ、それだけの理由でしょう?やっぱり兄さんで良かったじゃない。」

 

「適材適所だな。お前は、どちらかと言えば私と同じタイプだろう?」

 

「うぐっ…否定出来無い…」

 

確かに…私に兄さん程の頭の回転の速さは無いね…裏方よりも、千冬と一緒に直接叩きに行く方が向いてると思う…

 

「もし、私に何か有ったら…一夏を任せられるのは、お前をおいて他に居ないと思っている…」

 

「……あまり弄れた言い方したくないけど、それって千冬に頼れる知り合い少ないだけじゃない?」

 

「否定はせんよ。だが、私はお前を信頼しているからな。」

 

「ふぅ……ま、その時は出来るだけの事はするけどね…」

 

幸いお金は貯めてるし、一夏君の進学費用は出せる…もちろん、日々のお小遣いとかも欠かす気は無い……まぁ、勝手にお金渡すどっかの誰かさんが出て来るだろうけど。

 

「お前の所の家族は…私以上に一夏の事を想ってくれてるからな…」

 

「まぁ、本当に千冬に何か有ったら…父さんと母さん…普通に日本に戻って来そうだしね…」

 

あの二人、基本的に実子の私と兄さんより千冬と一夏君の方を優先するからね…

 

「と言うか、この話…聞いている私がどう思うかとかは考えてくれないのかな?」

 

「人間、いつかは死ぬんだろう?」

 

「そうだけどね…」

 

実際、私の方が千冬より先に死ぬ可能性は有る…と言うか、タバコ吸ってるんだから寿命は段々減ってるだろうけど。

 

「てかさ…何か一夏君の押し付け合いみたいで嫌なんだけど…」

 

「私は信頼するお前だから任せたいんだ…束にはとても預けられん…」

 

「まぁ、そうだよねぇ……ちなみに兄さんは?」

 

「聞く必要有るか?」

 

「だよね…」

 

あの人はとにかく一夏君を甘やかし続けるのが目に見えてる…

 

「ふぅ……分かったよ、万が一の時は一夏君のことは私に任せて。」

 

「ああ……ちなみに、お前と一夏なら構わん。」

 

「うん、恋人に自分の弟を勧めるの絶対可笑しいからね?」

 

と言うか、一夏君の方が嫌でしょ…そもそも…

 

「箒や鈴に蘭ちゃんとか…居るじゃない?」

 

私は一夏君と仲の良い少女三人の名を挙げる…てか、あの三人は本気で一夏君の事が好きだと思う。

 

「……あいつらに任せるのはな。」

 

「三人の何が気に食わないのか知らないけど、だからって私を推さないで。いや、私さ…千冬と同い歳だからね?」

 

「恋愛に歳の差など関係有るまい。」

 

「限度が有るでしょうに…と言うか、私は今…千冬の恋人じゃないの?」

 

「あくまでもしもが有ったらの話だ…今は…」

 

「ひゃっ…!?」

 

だからさ、距離の概念知ってる?何で大した空いてないとは言え、無かった事に出来るの?……と言うか、至近距離に来るだけならまだしも…何で背後から抱き着く形になるのか…まぁ、この辺の事聞いても普通に移動しただけと言われるのが目に見えてるから、そこはもう聞かない。

 

「お前は…私の物だ。」

 

「……この体勢、好きなの?」

 

何も聞かない気でいたけど…さすがに照れ臭い…なので誤魔化す為に質問してみる…いや、気になってる事だったりはするけど…

 

「ああ、何故か落ち着くんだ…お前の匂いを感じられるからかな…」

 

「そっ、そう…」

 

今はほとんど言われなくなったけど、俗にあすなろ抱きとも言われ、要は後ろ抱きのこの体勢…いざされると普通に恥ずかしい…

 

「何だ、嫌なのか?」

 

毎回思うけど、その聞き方…ズルい…仮に嫌だったとしても嫌って言えなくなる…元々嫌では無いけどさ…

 

「ふぅ……嫌じゃないよ。」

 

「何か含みが有りそうだな…言いたい事が有るなら言ってみろ。」

 

まぁ、嫌では無いけど…正直に言えば確かに少し不満は有る。

 

「私もさ、千冬にくっ付かれるの嫌いじゃないけど…この体勢だとね…お互いの顔、見えないから…」

 

「……確かにな。」

 

まぁ、ワガママと言えばワガママ…何せ正面から抱き合っても結局顔は見えなくなるしね…

 

「ま、申し訳無いが私の好きな方を優先させて貰おう。」

 

一応私の考えてた事に気付いて、それを踏まえた上での結論なんだろうと思う…ただ、それなら正面からでも良いのに何故こっちなの?

 

「こっちの方が好きなのは何で?」

 

「この体勢の方が、お前を所有してる実感が湧くからな…」

 

「……バカ。」

 

千冬の物になった事に不満は無い。と言うか、何だかんだ千冬は私の全てに干渉して来る訳じゃないだろうし……いや、不満は無くても口に出して何度も言われると照れ臭い…

 

「それにしても…昨日から思ってたんだが、お前からは何もしてくれないのか?」

 

「え…?」

 

「お前が私の物になった様に、私だってお前の物なんだが?」

 

「そう言われてもさ、こう…やりたい事が多過ぎて…大会終わるまでは良いかなぁって。」

 

「……つまり、大会終わるまでは私がお前を好きにして良いって事だな?」

 

「いやいや、私そんな事言ってないからね?」

 

と言うか、昨日散々私を攻めたのにまだ足りないの…?

 

「何か、私より千冬の方が絶対重いよね?」

 

「好きだ好きだとサインばかりどんどん送って来てこっちの気持ちには全く気付かない鈍感に何も思わないと思うのか?」

 

「ごめんなさい…私が悪かったから勘弁して…」

 

いや、そんな早口で捲し立てる程色々溜まってたの?

 

「正直、今すぐにでもお前を組み伏せたい所なんだがな…」

 

「そこら辺の諸々も、大会終わってからにして欲しいな…」

 

その後なら、千冬の望みにはいくらでも応えるから…それに私だって…本当は手を出したいのをずっと我慢してるから…だって、お互い求め合ったら中々終わらないだろうし…まぁ、そもそも私が壊されて終わる気もするけどね…

 

「言質取ったと言う事で良いな?」

 

「良いよ。」

 

だって、私もずっとそれを望んでたからね……ふぅ…さてと。

 

「ふわぁ…今日はどうするの?出掛ける?」

 

「欠伸しておいて、良く言えたな。」

 

「いや、私が眠いのは千冬のせいだけどね。」

 

「良いぞ、寝てても?」

 

「……私が寝たらどうするの?」

 

「もちろん、色々するが?」

 

「確実に寝れないから、やめておく。」

 

何で襲われるの分かってて寝ないといけないのか。

 

「釣れないな…」

 

「いや、これ以上は身体がもたないから少し休ませて?」

 

「だから言ってるだろ?…良いぞ、寝てても?」

 

「ループじゃん…寝ないってば。」

 

どんだけ寝てる私に悪戯したいのか……まぁ、私も千冬にそうしたいと思った事有るからその辺について何も言えないけどね…と言うか、私は言えないし…出来無いのに、千冬はガンガン欲求口にしたり…普通に私にセクハラして来るのがなぁ…ホント、ズルい…

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