まぁ、出掛けるとは言っても…そんなにあちこち行く時間は無い…日帰りでフランクフルトまで戻るとなると尚更…
「…で、結局ぶらつくだけか。」
「いや、ドイツの観光地色々調べてはいたんだけどさ…良く考えたら、全然回る時間無いなぁって…」
「……そう言えば、お前と一緒にフランス行った時もそれなりに慌ただしかったな…」
「あっちも夜間はお店開いてないしね…結局、夕方くらいには皆の所に戻る羽目になったっけ…」
ちなみに、フランス行った際に私が泊まるのは父さんの実家だったりする…今は一人で住んでる祖父にそっちに行く事を連絡すると……何故か別の所に住んでる父さんと母さんもやって来る…まぁ、あの人…お客さんが増えるのは嬉しそうだけどね…
「……」
「どうしたの?」
「いや…お前の祖父の事を思い出してな…」
「あー…」
実は私の祖父は基本的には良い人なんだけど、一つ…問題行動が有ったりする…
「前にも聞いたが、本当にお前は良いのか?」
「いやまぁ、子供の頃から私が遊びに来る度ああだったしさぁ…何か、もう注意するのも面倒と言うか…」
「それで済ませて良い話じゃないだろ…」
「そうなんだけどねぇ…」
祖父の問題行動、それは…私の着替えや入浴を覗きに来る事…普通にアウトなのは分かってるし、本当は私からも文句の一つも言うべきなんだろうと思う…
「まぁ、ハッキリ言っちゃうとね…結局それ以上の実害が無いのと、後は…ほら、千冬にも話したじゃない?私の髪はお祖母様譲りだって…実は私、顔も若い頃のお祖母様に似てるみたいでね…だから、私にお祖母様の姿を重ね合わせてるって言われたら…こっちもあんまり強く怒れなくてさ…」
初めて千冬を連れて来た時ですら、普通に祖父は私の事を覗きに来てたから…怒った千冬を宥めるのが大変だったなぁ…
「成程……いや、納得出来る訳ないだろ。」
「まぁ、あれであの人長くもたなそうだしさ…」
私自身、祖父が好きかと聞かれれば今はもうどちらでも無かったりする…まぁ、向こうはあからさまに邪な視線向けて来るでも無いし…入浴後、身体拭いてる最中に脱衣所で話し掛けられてもそのまま普通に会話してるくらいには、私も気にせず対応してる。
「これからお前が向こうに行く時は、私と一夏も連れて行け。」
「……あー…うん、分かったよ。」
あの人の行動を放置してるもう一つの理由として、あくまで覗くのは私だけで有る事が挙げられる…例えば、私が千冬や母さんと一緒に入浴してる時はあの人は来ない…実際、初めて入浴を覗かれたのも私が一人で入れる様になってからだし。
「お前の身体は…もう私と一夏以外には見せたくないからな…」
「そこで一夏君入って来るのが千冬らしいよね…」
私も別に一夏君なら良いんだけどさ。
「何度も言うが、お前は無防備過ぎる…」
「って言われてもね、この身体に興奮する人は居ないと思ってたからさ…」
正直、今なら小学生にすら胸の大きさで負けそうだからね…最近の子、皆発育良いし……うん、ごめんね…鈴の事を馬鹿にしてる訳じゃないんだ…
胸の事を考えてたら、鈴の顔が浮かんで来てつい、謝ってしまった…いや、私の方が大きいって…ちゃんと測ったら同じぐらいだと思うよ、多分。まぁ、元気なのは良い事だけどね…あの子は初め日本語が苦手なせいか、少し引っ込み思案な所が有ったし…最も、一夏君と一緒に日本語教えたら…何故か会う度に毎回私に絡んで来る様になったんだけど。
「少なくとも、私は欲情してるがな。」
「まぁ、千冬はそうなんだろうね…」
身をもって、理解したよ…
「ふわぁ…」
「やっぱり眠いんだろ、寝てても良かったんだぞ?」
「だから、何で悪戯されるの分かってて寝ないといけないの?」
「そんなに嫌か?」
「だって、寝れないだろうし…」
「……いや、お前は寝てると思うが?」
「え?」
「学生時代、散々色々やっても起きて来なかったからな、お前は…」
「そりゃ、何かされるなんて思ってなかったしさ…」
悪戯されるって分かってたら、さすがに眠れない。
「まぁ、ともかく日中は勘弁して欲しいなぁって…」
「夜は良いんだな?」
「ふぅ…うん、どうぞ?」
元はと言えば、私が望んだ事でも有るし……あ。
「どうした?」
「束からメール……あ、そっか…もう昼なんだね…何か昼食になるもの買って、座らない?束からのメール読みたいし。」
「そうだな…」
ふぅ…さて、屋台もキオスクも有るし…何を食べようかな…