親友の妹に転生しました   作:三和

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そこまで言った後で…私は何か、致命的な間違いを犯したのではないかと感じた…

 

『……どうしたの?』

 

「……私、私は…」

 

『ねぇ!?どうしたの!?』

 

彼女は俯き、何やらぶつぶつ呟いている……多分、今彼女の視界に私は入っていない…と言うか、この声も届いていないだろう…一体どうして急に…この場で何とか分かるのは…私が彼女への接し方に関して、恐らく何かを間違えたのだと言う事…

 

「私は何処から…間違えていたの…?」

 

『本当にごめん!そんなつもりじゃなかったの!こんな…別に貴女を追い詰めるつもりじゃ…!』

 

どうしたら……ううん、違う…私が狼狽えてどうするの!?この場には私しか居ない…なら、私が…!

 

『ッ!どうして!?どうして私の身体は動かないの!?』

 

いくら声を掛けても気付いてくれないなら、せめて触れる事が出来たら…!でも、私の身体はこの場から一歩も動いてくれない……コレが、私にとっては夢でしか無いなんて事は分かってる…分かってるけど、だからって彼女をこのままにはしたくない!彼女がこうなったのは間違い無く私のせいだし、何よりこの子は…私なんだから!

 

『ッ…まさか、嘘でしょ!?』

 

一瞬感じた目眩…それから私の意識が浮上して行くのが分かる…もしかして、目が覚めようとしてるの…?

 

……駄目!この子をこのままにして帰れない!そう、抵抗してみるけど私の意識はどんどん消えていくのが分かる…くっ…!なら、ならせめて彼女に何か…!

 

『会いに行く!私は、もう一度必ず貴女に会いに来るから!』

 

私の声が届いてなくたって構わない!多分、この子は私にしか助けられないから…

 

『だから待ってて!』

 

そう叫んだ所で、私の意識は途切れた…

 

 

 

 

「っ…ここは…?」

 

私が目を覚ましたのは部屋の中…そしてソファの上…寝そべる私の身体の上に千冬が覆い被さっている…えっと…どうしてこんな状態で私は寝ていたんだろうか…?

 

「あー…結局あのまま寝ちゃったと…」

 

兄さんが出てった後、私は千冬とキスをした…で、まぁそのままその…ソファの上で致してしまったと…

 

「部屋の中にベッドが有るのに、何もこんな所でしなくても…」

 

何か私も自然に受け入れた記憶は薄らとだけど有るから、もしかしたら私も少し酔ってたのかも……ふぅ…とにかく起きようかな…

 

「千冬…ちょっ、千冬…起きて…」

 

普通にのしかかられてるから、さすがにこの体勢だと千冬を退かさないと起きるのが…

 

「こんな事してる場合じゃ…いや、何で私こんなに焦ってるの…?」

 

床に脱ぎ散らかされた服の傍に私の腕時計が有るのが見えたので拾ったら時刻は六時を差している…まぁ、夜まで寝ちゃったのには少し驚いたけど…大会は明日だし、そんなに焦って起きる必要は無い筈…でも、何故か私はさっさと起きないといけないと感じてる…具体的に言うと、早く起きて…束と連絡を取らないといけないと…

 

携帯はここから離れたテーブルの上に有るのが今確認出来た…何で焦ってるのかは別にして、とにかく千冬を起こさないとソファから降りられない…

 

「ちょっ、本当に起きて…もう夜だし…」

 

いや、夜だし寝てても良いのかも知れないけど…せっかくベッド有るんだし、ベッドの上にせめて移動を…あー…違う!早く束に連絡を……いや、だから何で…?

 

「ん…何か混乱してるね…んー…どっちにしても、取り敢えず一旦起きた方が…」

 

一度落ち着く必要が有りそう…でもこの体勢だとちょっと…さすがに今は欲情しないけど、ちょっと考えは纏まらない…

 

「千冬…千冬…起きて。」

 

「ん…何だ、妙な場所で寝てるな…」

 

「やっと起きた…千冬がここが良いって行ったんでしょ?とにかく私の上から降りて?」

 

「ん…?ああ…すまん…」

 

千冬が私の上から退き、立ち上がる…私は取り敢えず身体を起こし、ソファに座る…あ、トイレ行きたい…

 

そこで尿意に気付いた私は立ち上がった。

 

「ん?何だ、どうした?」

 

「トイレ。」

 

「…私も行くか。」

 

「……うん、ちょっと待って?」

 

「ん?何だ?」

 

「いや、何で普通に付いて来ようとしてるのかな?」

 

私の後を付いて来ようとする千冬を止める…さすがに、勘弁して欲しい…

 

「ん?私はシャワーだ、仕方無いだろ?同じ空間に有るんだから…」

 

まぁ…ホテルだと定番の構造だし、ここもそうだけどさ…

 

「いやいや、別に待っててくれれば良いでしょ?」

 

「……今更隠す必要有るのか?」

 

「んー…じゃあこうしようか、シャワー一緒に入りたいから待ってて?」

 

「む…分かった、なら待っていよう。」

 

「じゃあ、ちょっと待ってて。」

 

……正直、さっきの千冬の反応は怖かった…何かもう、見せて当然言ってる様に聞こえたし…いや、さすがにいくら恋人相手でも排泄シーンは見られたくない…

 

 

 

 

「ふぅ…」

 

ドアを閉め、一人になった所で漸く一息吐く…本当に千冬の独占欲凄いね…嬉しくないって言ったら嘘にはなるけどさ…

 

「ん……ハァ…」

 

便座に座り、用を足す…んー…そう言えば、何か忘れてる様な…何だっけ…?

 

「……あ!」

 

思い出した…あの子…あの子を助けないと…

 

「アレは…ただの夢じゃない…」

 

とは言えだ…私はそこで冷静になる…

 

「会えるかは別にして、多分このまままた会っても逆効果だよね…」

 

あの子があの状態になったのは多分私のせい…どうすれば…

 

「んー…これ、私一人で悩んでも無駄かなぁ…」

 

向こうに行く方法は束が見付けてくれるかも知れないけど…どうして彼女がああなったのか分からない事には…

 

「千冬に、聞いてみようか…」

 

束に聞くのは正直悪手だろうね…どちらかと言えば人の気持ちを理解するのが苦手なタイプだし…

 

「その為には先ず…」

 

真面目な話が出来る空気に持って行かないと駄目だね…千冬が私の話をたかが夢と切り捨てるとは思わないけど、今の千冬にこんな話してもまともに聞いてくれるかどうか…

 

「ま、地道にご機嫌取りをするしかないね…」

 

ごめん、ちょっとだけ待っててね…絶対、行くから…

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