親友の妹に転生しました   作:三和

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「……」

「…なぁ、控え室のカメラは…不味かったんじゃないか?」

「いや…まさか、こんな所で始めると思わないじゃない…?てか、■くん…自分の妹の裸見て何も思わないの…?」

「…普通、妹の裸に反応してたら色々問題じゃないか?」

「それはまぁ、そうなんだけど…」

「良いから、グダグダ言ってないでとっととカメラは切れ…マイクだけで良い…」

「はいはい…でもマイクは残すの?声だけは聞きたいとかマニアックだねぇ、ちーちゃ「殴られたいか?」分かったって……ガン見してた癖に。」

「何か言ったか?」

「んーん…何も。」

「まぁ、マイクは必要だろうな…一夏と私の控え室に置いてあった飲食物には薬が入っていたと言うしな…」

「…あいつの部屋に食べ物は有りませんでしたが、飲み物は有りますしね「恐らく、あの部屋に仕掛けられてる物は他にも有るぞ」…と言うと?」

「多分、■ちゃんの部屋にも私たちが仕掛けた物以外にカメラと盗聴器が有ると「破壊しろ、今すぐに」無茶言わないで、何の痕跡も残さずにそんな事出来無いよ…確実に■ちゃんにバレるから「そんな事言ってる場合か!?」落ち着いてよちーちゃん…」

「ここで焦ってもどうにもならん…束、行こうと思えば今すぐにでもあの部屋には行けるんだろう?」

「うん、カメラと盗聴器の場所の目星ももう付けてる。後は…■ちゃんが部屋を出てくれればすぐにでも行けるよ。」

「…あいつの場合、動くなと言われたら本当に動かないからな…トイレにでも行ってくれれば良いんだが…」

「…って、言っても…今の所部屋の飲み物にも手を付けてないしね…向こうの■くんの買って来た物を食べてくれれば…」

「最も、それですぐ行くとは限らんし…いや、あるいは…」

「何ですか?」

「…自分と一夏の部屋のカメラと盗聴器は念入りに回収してたからな、案外あいつの部屋も確認するかも知れん…」

「…束、彼がいつ戻るか…分かるか?」

「ごめん…■くんの回収した盗聴器…壊されたみたいで、今二人がどうしてるか分からないんだよね…」

「……早く戻って来てくれれば良いんだがな…」


*102

「う~ん…」

 

画面に映る選手の動きを見ながら、どう立回るべきか考える…うん、良い感じ良い感じ…この人には普通に勝てそう…単一能力の方も特に問題は無さそうかな…う…

 

「お腹減った…」

 

兄さん遅い…早くしてくれないと千冬が戻って来て食事どころじゃ無くなっちゃうなぁ…取り敢えず飲み物は……お茶は有るけど、飲むのが私だけだとわざわざ煎れるの面倒…てか、紅茶なんだよね…嫌いじゃないけど…どうせなら普通にペットボトル飲料置いてくれたら良いのになぁ……あ。

 

「はい、どうぞ。」

 

ノックが聞こえたので返事…兄さんかな?

 

「…ほら、買って来たぞ。」

 

「ありがとう、兄さ…うわ… 」

 

「うわ…とは何だ?わざわざ差し入れ持って来たんだぞ?」

 

「…だって…女装似合い過ぎてて…」

 

「『そうでしょ?』」

 

「…その真顔で母さんの声出すのやめて…いや、そっくりだけどさ…」

 

まぁ、母さんは兄さんに比べたら小柄だからね…それでも身長以外はそのまま…

 

「そりゃ、私はあの人の子だからな…似てて当然だろう?」

 

「そうだけどさ…」

 

「何だ不満か?『貴女が女装しろって言ったんでしょ?』」

 

「だからやめて、ってば。」

 

「……なぁ、まだ入ったら駄目なのか?」

 

「あ、ごめんね…入って良いよ。」

 

荷物持って手持ち無沙汰になってる一夏君に声を掛ける… と言うか、彼も居たのすっかり忘れてたよ…まぁ、差し入れの名目有るし、まだ子供の彼にまで入るなとか…運営の人も言わないとは思うけど…

 

「さて…」

 

「?…どうしたの?戻って良いよ?」

 

「■さん…ここにも?」

 

「ああ、多分な…」

 

「?…何、どうした「シッ。」…?」

 

一夏君が立てた人差し指を唇に当てる……喋るなって事?って言っても、さっきまで思いっ切り喋ってたのに?

 

「…いや、あの…何してんの?」

 

突然テーブルの下に潜る兄さんに声を掛ける…?

 

「何、一夏く……え?」

 

肩を叩かれ、視界に入って来たのは一夏君の持った携帯の液晶画面…そこにはこう書かれていた…

 

"盗聴器が有るかも知れない"

 

……そんな馬鹿な…そんな事を考えていたら兄さんがテーブルの下から出て来て、握っていた手を開く…その中に有ったのは…黒い、小型の機械…

 

「嘘…本当に…?」

 

狼狽える私にまた一夏君が携帯を見せて来る…

 

"多分、カメラも有る"

 

「!…そんな…」

 

そんな物が仕掛けられていたショックよりも…先に過ぎった事が有る…嘘…じゃあ、さっきまでの千冬との事が全部…!?

 

「っ!」

 

思わず叫びそうになった私の口を、兄さんが手を当てて塞ぐ…私は黙って頷いた…兄さんが離れ、また部屋の捜索に戻って行くのを私はただ見詰める事しか出来無かった…




「我ながら…さすがの手際の良さとしか言い様が無いな…」

「それは、良いですが…本当に凄いですね、貴方は…ああも本人にしか見えない女装は出来ませんよ…」

「向こうの私も言っていたが、私はあの人に顔が似てるからな…なれて当然だ……と言うか、勘違いしない様に言うが…私が出来るのはあくまで真似だけだ…現実に存在しない人物にはなれないぞ?」

「……そうだとしても、十分に凄いと思いますけどね…」

「ホント、こんな時でもなきゃ笑い話なんだけどねぇ…」

「いや、笑えんだろう…本人は終始真顔だしな… 」

「それだけは私も苦手だ…これからの課題だな…」

「何を極めようとしてるんですか、貴方は…」
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