親友の妹に転生しました   作:三和

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「一夏君が居なくなった…?」

 

『ああ…』

 

「…兄さんが見張ってて居なくなるとか相当だね…」

 

『…私は千冬や束程、凄く無いんだがな…』

 

いやいや大概三人共、可笑しいと思うよ…

 

『……思ったより冷静だな?』

 

「…でも無いよ…この場で取り乱してもどうにもならないから、何とか取り繕ってるだけ…」

 

そりゃもう…現在進行形で焦りまくりそうなのを必死で抑えてる…

 

『…その様だな…』

 

「やけに確信持ってる様に聞こえるんだけど…」

 

『声の感じから何となくな…』

 

まぁ、この人が可笑しいのは今更だし…突っ込んでも仕方無いか…

 

「ふ~ん……で、もう一回聞きたいんだけど…トイレに行って居なくなったんだっけ?」

 

『ああ…しばらく待っていたんだがな…大きい方の可能性も有ったが、念の為様子を見に行ったんだ…』

 

一応考える……

 

「…朝食べて結構時間経ってる筈だし、お昼もまだ…さっき大量に食べてた私ならともかく…このタイミングで大きい方って確かに若干不自然には感じるね…」

 

『…と言うより、こっちに来る前に済ませてる筈だからな…小用ならまだしも、大の方は考えにくい…』

 

「……何で済ませたと分かるのかは、一応突っ込まないでおくよ。」

 

正直、素直に気持ち悪いとすら思う…まぁ、結果的に…そのお陰で、早い段階で事態の発覚に気付けたとも言えるし…と言うか…

 

「兄さんの場合…私の生理周期も大体把握してるもんね…」

 

学生時代…私は兄さんとあまり仲が良かったとは言えない…それでも時折体調悪い時にさりげなく気遣って貰った事が有るのを思い出す……まぁ、バレてる事については、この際今更と思う事にする…

 

『…完全に私を変態扱いしてないか?』

 

「…今更兄さんに邪な気持ちが有るとは思ってないけど…やってる事は十分に変態だからね?」

 

『……』

 

「そこで黙られても…で、とにかく…聞きたいのは一つなんだけど兄さん…ついて行かなかったの?」

 

『用を足すのくらい一人で出来ると言われたからな…』

 

兄さんの性格的について来そうだけど…いや、変態扱いしてるとかじゃなくて…今はその、状況的に…

 

『当然ついて行こうとしたさ…ただ、それでは一夏を信用していない事になるのではないか?…そう思ってな…』

 

……相当気にしてるみたいだけど、私は元々この一件で兄さんを責める気は無い…と言うか、仮に私が兄さんの立場だったらもっと発覚が遅れてたと思う……そもそも、用を足しに行くのに私がついて行こうとすれば一夏君は本気で嫌がるだろうと思う…

 

「一応、千冬が試合から戻って来たら伝えるつもりだけど…兄さんは?どうせもう動いてるんでしょ?」

 

『無論だ…とは言え、協力者が居なければこうも早くは動けなかっただろうがな…』

 

「協力者…?その人、信用出来るの?」

 

『一人では無いがな…私としては、信用しても良いと判断した…』

 

「…まぁ、兄さんがそう言うなら私は反対しないけど…」

 

この人の場合、人を見る目は有るだろうと思う…実際束を無条件に信頼した時点で、ある意味で正しい目を持ってると言えるのかも……いや、まぁ…束の場合、闇雲に信用や信頼を向けて良い人間では無いとも思うけどね…

 

「…で、私と千冬はどうしたら良い?」

 

『…取り敢えずは動かない方が良いな。』

 

「……私は良いけど、千冬にも動くなって?」

 

『大事にすれば厄介な展開になるのが目に見えてる…そもそも、今回の誘拐を私たちより先に掴んだ連中が居るそうでな…』

 

……誘拐で確定なんだね…まぁ、状況見るにそう考えるのが正しいけど。

 

「連中?」

 

『…ドイツ軍だ。』

 

うわ…面倒臭い話になって来た…

 

「一応身内の私たちに伝えない理由は?」

 

『…こっちに居る協力者は目的は取り引きだろうと言ってるな…ちなみに誘拐犯の目的は織斑千冬の大会の棄権だそうだ…』

 

「…そこまで分かるって、その人たち一体何者なの?とか、聞いても無駄?」

 

『と言うより、詳しく話す時間が無い…』

 

「ハァ…」

 

確実にその協力者の人たちも含めて厄案件…まぁ、兄さんに限って早々騙されたりとか無いだろうけどさ… あの人に嘘吐くと大抵バレるみたいだし…

 

「まぁ、とにかく…面倒事避ける為にも、私たちは動かない方が良いって?」

 

『そう言う事だ…』

 

「…そうは言っても…!ちょっと!?」

 

「もしもし?…何やらきな臭い話をしてる様で…私にも詳しく聞かせて貰えますか?」

 

ちょっ…千冬…いつ戻って来たの…?と言うか、話続けるならせめてスピーカーにして…

 

「ふむ…ほう?私がそれで納得するとでも?■■には悪いですが、大会など蹴ってやりますよ…何せ、弟の一大事ですから…」

 

あー…やっぱりこうなった…

 

「…では、会場の外で私を拾ってくれますか?……拒否出来るとでも?私としては、その協力者にも大いに興味が有りますしね…」

 

「千冬…取り敢えず携帯返してよ…」

 

「…ええ、分かりました…ほら。」

 

「ありがとう……いや、切れてるじゃん…」

 

「話は着いたからな。」

 

「…勝手に終わらせないでよ。と言うか、さっきの言い方だと私は来るなって事?」

 

「どうせ、私はこの大会終わったら勝敗に関わらず降りるつもりでいたしな…タイミングが早まっただけだ…これで、今大会の優勝者はお前で決まりだな。」

 

「…それ、私が納得出来ると思ってるの?」

 

「そもそも大会では、ルール上の問題で全力では行けなかったんだろう?なら、今決着着ける事もあるまい。」

 

う…それは、そうだけど…

 

「確実に、千冬は責められるよ?」

 

「それは脅しか?」

 

「……」

 

「私はそんな事より、家族の方が大事だからな…」

 

「…まぁ、私も一夏君の方が大事だけど「ん?別にお前の事を気にして無いわけじゃないが?」はえ?」

 

「お前程の実力者が無名のままなのは勿体無いからな…」

 

「…ハーフの人を日本代表とは考えないと思うけど…」

 

「お前程の美貌の奴が不人気になるとでも?」

 

「…美醜云々の話はもう良いよ。」

 

千冬はそう言うのはもう、分かりきってるし…

 

「まぁ、とにかく…千冬も行くんだよね?」

 

「ああ「じゃ、私も行く」…何?」

 

「元々ね、兄さんに来るなって言われても…何なら千冬が行かなくても私は行く気だったから…だって、私にとっても一夏君はもう家族だからね…」

 

「……ふぅ…馬鹿な奴だな…」

 

「家族より優先する事なんて他に有る?」

 

「…それも、そうか…さて、二人して何の連絡も無しにボイコットしたらさすがに騒ぎにはなるか…」

 

「…いっそ、運営の方に先に全部言っちゃう?私や千冬はともかく…このままだと一夏君の方まで行っちゃうよ?」

 

「…無かった事にされる気がするな…」

 

「じゃあ、録音して束に流して貰うとかは?」

 

「…有りだな…と言うか、■■?」

 

「何かな?」

 

「…お前、実は結構楽しんでるだろ?」

 

「…まぁ、不謹慎だけど…正直に言えば、ね…」

 

その、だって…この大会があまりにも退屈で…もう少し試合の展開に期待してたんだけど…

 

「さてと…じゃ、電話しながら?」

 

「現地着いてからの方が良いだろうな…と言うか、時計見てるか?」

 

「へっ?」

 

「あー…そもそも忘れてるのか…次はお前の試合だ、多分そろそろ呼びに来るぞ?」

 

「……あ、遅かったみたい…」

 

部屋に響くノックの音…うわぁ…

 

「…どうするの?」

 

「邪魔するなら蹴散らす…以外有るか?」

 

「それしか無いか…ま、私はもうこの後無職確定みたいなものだし良いけど…」

 

「…今更だが、良いのか?」

 

「いや、本当に今更なんだけど…良いよ?私は千冬と一緒なら別に…あ、口座のお金は束に頼んで避難させないと…」

 

「まぁ…何にしても、全部終わってからだな…」

 

「そうだね…取り敢えず開ける?」

 

「ここはお前の部屋だから、それが自然だろうな…」

 

「だよね…分かった、行って来るよ」

 

ドアまで近付き…私はいきなりドアを開けた…

 

「次の試「すみません…私は棄権します」…は?」

 

「あ、ちなみに織斑千冬選手も同様です。」

 

「では、私たちは失礼します…」

 

「ちょ!?ちょっと、待ってくだ…!」

 

「緊急事態なので待てません!」

 

と、走りだしたところで千冬がまた横抱きにする…

 

「ちょっと千冬!?」

 

「お前のペースだと遅いからな。」

 

「いや、それは良いけど…何で暮桜展開してるのかな!?」

 

「この方が早い。」

 

「だったら私もシュナイダー展開するから下ろし「駄目だ」何で!?」

 

「私がこうしたいからだな。」

 

「…ハァ…もう勝手にして…」

 

正面に目を向けると既に警備の人たちと思われる人が…あ~あ…結局騒ぎになってるし…まぁ、私はともかく…千冬が穏便にボイコット出来るなんて最初から思ってなかったけどさ……まぁ、良いか…

 

「文句言ってる割に、顔はニヤけてるぞ。」

 

「まぁ、正直…この大会にこのまま出てるより楽しそうかなぁって…」

 

「同感だな。」

 

本来だったら、もっと慌てないといけないのは分かってる…でも、今私はとても楽しかった…ま、千冬が運んでくれるみたいだし、余計に楽しめそうだよね…ホント、何だかんだ千冬や一夏君…それから束…皆と関わってからは悩む事も一杯有ったけど…やっぱり、私は楽しんでた事の方が多かったかもね…

 

「余裕そうだな…」

 

「そう思うなら下ろしてくれない「こんな狭い所を飛行する自信は有るか?」……」

 

いや、私そんなに器用じゃないし。

 

「ま、とにかく…会場の外で待ち合わせだっけ?だったらそこまで運んでよ。」

 

「遂に開き直ったな…」

 

「だって、千冬が下ろしてくれないんだもん♪」

 

「ま、お前が楽しそうで何よりだな。」

 

私は千冬と一緒なら、結局…何処でも楽しいんだろうけどね…あ、あっさり抜けれた…外に着き、千冬が私を下ろす…

 

「…ふぅ…で、兄さんとの待ち合わせ時間は?」

 

「一応、後一分後だな…」

 

「うわ…めっちゃギリギリ…」

 

「だからIS展開したんだ…お前のペースじゃ間に合わんからな…」

 

「なら言ってよ…ま、とにかく後一分後ね…あ。」

 

「どうした?」

 

「いや、携帯鳴って「後にしろよ」…ん、でも…掛けてるの束だよ?」

 

「またか…こんな時に何の用だ…」

 

「束はこんな時に悪ふざけするタイプじゃないからね…まぁ、普段はアレだけど…ん。もしもし束?」

 

『■ちゃん!もう会場の外に居る?』

 

「…何で状況分かってるのか、とか…後、何で私も来てるの知ってるのとか…聞いても良い?」

 

まぁ、状況分かってる事については兄さんから聞いただけの可能性は有るけどね…

 

『向こう着いたら説明するよ!とにかく…もう外に居るんだね?』

 

「うん『じゃあ転送するからそのまま待ってて!』ちょっと束…あ、切られた…」

 

「あいつは何だって?」

 

「こっちに転送するからって…」

 

「じゃあ待つか『そんなに待つ必要ないよ!』ん?」

 

「あれ?」

 

本当に一瞬…気が付いたら周りの景色は変わっていた…そこは、完全に見慣れた…

 

「うん!無事に来れたみたいだね…」

 

「たば…!…いや、誰?」

 

「…あれ?やっぱり分かる?」

 

目の前に居るのは姿形は確かに私の良く知る束……でも…何か、違う…?

 

「アハハ!だから言ったじゃん…■ちゃんにはバレるって…」

 

「う~ん…初めて会った時はバレなかったんだけどなぁ…」

 

「へっ…束が二人!?……いや、こっちが…私の知ってる束かな?」

 

横に並ぶ束の内…私は左に居る方に顔を向ける…

 

「正解!」

 

「…取り敢えず、説明して貰っても良いか?何が起きてるんだ?」

 

「…悪いがそれは後だ…一夏を早く助けに行かないといけないだろう?」

 

「なっ…私、だと…?」

 

「言っておくが、クローンや偽物では無い…と、お前が偽物と言う意味では無いぞ?私も、織斑千冬なんだ…」

 

「まぁ、私もそうだったからな…取り乱すのは仕方無い…」

 

「!…兄さんも二人…?…まぁ見分けは、何となく付くけど…」

 

不思議とね…分かるんだよね…私の知ってる方がどっちなのか…

 

「取り乱すって…■くん、割と早く順応したじゃない。 」

 

「これでもまだ内心…少し、焦って…いや、取り敢えず出発しないか?ドイツ軍が先に救出したら面倒な事になる…」

 

「ま、それもそうだね…じゃ、行こっか。」

 

「結局、説明は無しか?」

 

「それは後でも出来るだろう?まぁ、焦る気持ちは私も分からないでも無いがな…」

 

「…お前に私の気持ちが分かると?」

 

「当然だ…私はお前だからな…と言うか、年齢は違うが…私にも一夏が居る…今だって、本当は心配はしてるさ…」

 

「!…もしかして、未来から来た…とか?」

 

「!…やっぱりお前は鋭いな…まぁ、残念ながら今回は不正解なのだが…一応、核心は着いてるぞ。」

 

「?…未来じゃないなら過去…じゃ、無さそうだね…」

 

二人の千冬を良く見ると…元々千冬は老けにくい方だったみたいだけど…少なくとも私の知ってる方じゃ無い千冬は少し顔が違うと感じる…少なくとも私は子供の頃から千冬を見て来てるからね…少なくとも、過去から来てるなら…もっとハッキリ、私はそう判断出来る筈だ。

 

「まぁまぁ…とにかく、説明はいっくんを助けてからでも出来るでしょ?」

 

「何故、私たちに手を貸す?」

 

「…私たちも本当はこんな風に積極的に手を貸す予定は無かったんだがな…まぁ、やってしまったものは仕方無い…と言うやつさ。」

 

「その言い方…やっぱり貴方は兄さんなんだね…ところで一つ、聞いても良い?」

 

「何だ?」

 

「その、千冬や束に兄さん…ここに、"私"は居ないのかな?」

 

「ッ…」

 

「え?どうかした?」

 

何か空気が…

 

「成程な…」

 

「え?千冬?」

 

「…■■、詳しい話は後にしよう。」

 

「…分かったけど…」

 

何かモヤモヤするけど仕方無い、か…で。

 

「と言うか、まだ着かないの?」

 

「実を言うと…いっくん今、乗り物の中なんだ…今、追っかけてる所…」

 

「?…乗り物って、車?」

 

「いや、飛行機だ…」

 

「は?…飛行機!?」

 

高々誘拐でそんな物使うの!?

 

「じゃあ…行き先は国外か?」

 

「まぁ、その可能性は高いけどね…正直外国行かれると面倒だからどうにかしたいんだけど…」

 

「下手にこちらから攻撃すると中の一夏にも影響が有るからな…どうするか考えている所でも有る…」

 

「攻撃って…ミサイルでも積んでるとか「うん」……」

 

即答…いやまぁ、武装がミサイルなら確かに不味いけどね…

 

「なぁ?」

 

「?…私か?」

 

「お前は私なんだろう?ISは持ってないのか?」

 

「ああ、ちょっと事情が有ってな…」

 

「要するに、そもそも私たち居ないと無理だった?」

 

「正直に言えば、な…」

 

「つまり、私たちが外から近付けば良いと言う事だな?…全く、だったら勿体ぶらずに早く言え…分かった、そう言う事なら「いや、私も行くからね?置いてかないでよ?」…ハァ…分かったよ。」

 

何となく、千冬が私を自然に省こうとしてたのに気付いて釘を刺す…全く、油断も隙も無いな…

 

「…本当に行くのか?」

 

「お前はどうなんだ?ISさえ有ったなら、行くんじゃないのか?」

 

「…フッ…確かにな。」

 

「…でも、気圧の差とかは?」

 

飛行機の窓とかが開けられなくなってるのは内部と外の気圧の差で、人が吹き飛びかねないレベルの突風が発生するからだ…

 

「……まぁ、何とかなるだろ。」

 

「え?ノープラン?」

 

「そこら辺は、正直…二人でどうにかして貰うしか無いんだよねぇ…」

 

「ま、仕方無いか…じゃ、行こっか…千冬?」

 

「切り替え早いな…」

 

声を掛けて来たのは私の知らない方の千冬…

 

「そりゃまぁ…一夏君は家族だからね…助けられるなら、さっさと助けに行きたいよ。」

 

「!…そう、か。」

 

「?…変な人だなぁ「それは私に言ってるのか?」…いや向こうの千冬に「いや、どっちも私だろうが」うん、ほっふぇちゅねるの…ひゃめてほしいにゃって…」

 

「仲良いなお前ら…」

 

「恋人同士だからな……フッ…やらんぞ?」

 

「……私にとって■■はあくまで友人だ…何より、そいつが幸せそうなら私から何かする事はない。」

 

「…ひゃいわしてにゃいでしょろしょろひゃなして?しょんにゃじきゃんにゃいでしょ?」

 

「…と、そうだったな…束、コイツの出口は何処だ?」

 

「案内「いや、待って」何?」

 

一つ、思い付いた…

 

「そもそも、私たちを直接外に転移してくれれば良いんじゃない?」

 

「良いけど…そしたらいきなり空の上で放り出されるって事だよ?大丈夫?」

 

「成程…寧ろ私は全く問題無いな…お前は?」

 

「シュナイダー…ごめん、頼んで良い?」

 

『ええ…マスターの望みに答えましょう…』

 

「ありがとう、シュナイダー…うん、大丈夫だよ。」

 

「……えっと…■ちゃん、その子と話せるの?」

 

「うん、話せるよ?」

 

多分、ね…この声がこの子のモノって保証無いし。

 

「まだ半信半疑だけど…分かったよ…じゃ、やるね?いきなり空の上だから気を付けてよ……念の為、カウントダウンしようか?」

 

「そうだね…一応お願いしても良い?」

 

「了解!じゃ、行くよ…5秒前…4…3…2…1…行ってらっしゃい!」

 

行ってきます…そう返そうとしたら私の前に青空が見えた…わわ…もう外だ!

 

『大丈夫です、マスター。』

 

「!…安定した…ふぅ…ありがとう、シュナイダー…」

 

『いえ…』

 

「!…あ、そう言えばごめんね…私、貴女を活躍させるつもりだったのに…こんな事になっちゃって…」

 

『良いんです…マスターの役に立つのが私の喜びですから…』

 

「……」

 

良い子だと思ってたら、少し機械的にも思えて来た…う~ん…

 

「ねぇ?…聞いても良い?」

 

『何でしょう?』

 

「暮桜、どう思う?」

 

『私の前に作られたIS……それが何か?』

 

「貴女にとってはお姉ちゃんみたいなものでしょ…また戦ってみたくない?…本気で。」

 

『……』

 

「多くの人前に出す機会はもう無くても…私は、もう一度千冬と戦いたいから…貴女はどう?お姉ちゃんに勝ってみたくない?」

 

『……良く分かりません…私はマスターの為に存在出来れば…』

 

この子、多分感情は有る様な気がする…う~ん…今はこのままで良いか…

 

「今は分からなくても良いよ…でも次にその機会が来たら…また、力貸してくれる?」

 

『ええ、もちろん…』

 

ま、いつになるか分からないけど…あ、通信…

 

『二人で何やら盛り上がるのは勝手だが…何しにここに来てるのか忘れてないか?』

 

「大丈夫、忘れてないよ…ところで、例の飛行機は?」

 

『お前の正面だな。』

 

「?…あ、コレ?」

 

『ああ、私たちはその中にこれから侵入する…』

 

「…どうやって?」

 

『お前もノープランじゃないか?』

 

「いやまぁ、外からならどうにかなるかなと…」

 

そう言えば、何も考えてなかったなぁ…アレ?また通信?

 

『あ、■ちゃん?束さんだよ。』

 

……声だけだけど…私が知ってる方の束かな、多分…

 

「何、束?」

 

『取り敢えず飛行機の方取り付いてみてくれる?そしたら、こっちでどうにかするから…』

 

「どうにかって…どうやって『ま、とにかくやってみて』…分かった。」

 

まぁ、束ならどうにかするでしょ多分…さて…

 

「千冬も今の聞いてた?」

 

『ああ…一体、何をする気なんだろうな…』

 

「ま、やってみれば分かるでしょ…シュナイダー?ごめん、スピードもう少し上げてくれる?飛行機に近付かないといけないから…」

 

『分かりました。』

 

「ありがとう…お、速い!」

 

……そう言えば、そもそも見付かってるとか言うオチは…まぁ見付からない訳無いか…まぁ中入れたらどうにかなるからなぁ…ホント、今日は色々長くなりそう…ま、やるしか無いけどね…

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