親友の妹に転生しました   作:三和

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「っ……ん…ここは…?」

 

目を覚ました…それは、認識出来る…でも、直前の記憶が何か曖昧で…今、私の置かれてる状況が掴めない…

 

「あ、起きた?おはよう、■ちゃん♪」

 

「束…?」

 

束が私の部屋に居る…?一瞬、そんな風に考えたが…しばらくして勘違いに気付いた……まぁ、気付くのが遅れたのは…夜中に自宅でふと目を覚まし、違和感を感じて横を見たら…束が私に抱き着いて寝てたと言う事が以前も何度か有った所為も有るとは思う……まぁ、束は割と千冬と同じく時々部屋に泊まりに来てたし…何なら、千冬は遠慮するけど…束は初めてウチ(実家の方)に来た時から普通に私のベッドに入って来てたから今更特に取り乱す事は無かったんだけど(大抵朝には居なくなってるし…)

 

と言うか、後で聞いたら…徹夜が続いていよいよ限界になったけど、人肌がとにかく恋しくて…一人では寝られず…クロエはもう寝てるから邪魔はしたくないし…千冬や一夏、箒だとさすがに色々騒ぎになりそうだし…そもそも、千冬相手だと普通にブチ切れて抹殺されそうだから…取り敢えず私の所に来たって言うのが理由だったり……私の寝る邪魔はして良いのかって話だし、泥棒や変質者じゃないんだから…夜中にこっそり家に来て、人のベッドに入り込んで来て…朝には私が起きる前に帰るとか本当にやめて欲しい…毎日の様に来られるのは私もさすがに困るけど…そんなに寂しいって言うなら、たまになら…起こしてくれれば相手くらい、いくらでもしてあげるんだけどね……話が逸れた。

 

「あー…ここはあのロケットの中だったね…」

 

「?…もしかして、状況が分からなかったとか…?」

 

「まぁ、ね…さっきまで変な夢見てたから…それが原因の一つだとは思うよ…」

 

不思議な事に…現状は寝る直前の事より、今まで見てた夢の方が印象強い…と言うか、コレ結構強烈に…記憶に残ってる(今さっきまで実際に体験してたのかと思う程には…ハッキリ、覚えてる…)この分だと…やがて朧気になりはしても…その僅かな部分をしばらくは頭の中に残してそうだね…

 

「…内容聞いても良い?」

 

「んー…いや、その意味が無いかな…」

 

「?…意味が無い…?」

 

「今、そう聞かれる直前まである程度覚えてたんだけどね…内容の大半がもう飛んだから…本当に極一部分しか思い出せないんだよ…」

 

とは言え、予想通りその一部だけガッツリ残った…うわぁ…何となく気持ちが悪い…夢って、普段気にしない様な出来事でも夢として見ると…何か妙に精神的に来るよね…

 

「ま、それは今は良いよ…で、どうして束はここに居るのかな?」

 

ここはロケット内の私が借りてる部屋の中…カードキー無いと入れない部屋と言っても、設計者の束は入ろうと思えば入れるだろうけど…

 

「!…え~っと…」

 

「?…何か言えない様な理由だったりする…?」

 

とは言え、口に出しといて思う…この場合、言えない様な理由って何だろうかと……う~ん…別に無いよね?

 

「その…■ちゃんの寝顔を見に…」

 

私は脳内に浮かんだ感想をそのまま口に出した。

 

「…そんなに暇だったの?」

 

いや…相当暇でも無いとやらないでしょそんなの…少なくとも、特別見てて楽しいものでは無いと思う…

 

「その…そう言う訳じゃ…」

 

そう言う割に…何か歯切れは悪い…

 

「んー…暇なら相手するけど…?」

 

「あ、いや…良いよ…まだおかあさ…!…その、クーちゃんたちが買い物行ったばっかりで「いや、束…そこで取り繕うのはさすがに無理が有ると思う…」う…」

 

「本人に言ってあげなよ…あの人、望んでると思うし…」

 

「~~!でっ、でも…!そもそもあの人は■ちゃんのお母さんだよね!?」

 

「?…うん、確かにそうだけど…それが?」

 

「私が、あの人をお母さんって呼んでも良いの!?」

 

?…正直な話、益々分からない…

 

「んー…別に良いんじゃない?…と言うか、別に元々…私の許可は要らないよ?」

 

「何で!?」

 

いや、何で怒ってるの?

 

「…あの人をどう言う存在と思うかは…結局、貴女の自由でしょ?」

 

「だって…あの人は、■ちゃんのお母さんだから…」

 

…あー…やっと意味が分かってきたかな…

 

「どちらかと言えば、あの人にとっては"貴女も娘!"ってだけだからねぇ…別に私は取られたとか思わないよ。」

 

結局の所…事、愛情が絡む部分で…こうやって束が幼くなるのは仕方の無い事だと思う…だって束は子供の頃、親からの愛を享受出来無かったから…

 

「私も娘…?」

 

「そうそう…う~ん…そうなると束と私は姉妹だったりになるかなぁ……うわぁ…」

 

「!…うわぁって何!?束さんと姉妹じゃ嫌なの!?」

 

「うん、嫌かな。」

 

てか、そりゃ嫌でしょ…

 

「何で!?」

 

「う~ん…だって、私と束は"対等"でしょ?」

 

「…え?」

 

「姉妹って扱いになると、そこにどうしても色々序列は出来て来るからね…それは、私は嫌かなって…」

 

まぁ、千冬相手なら…あくまでも彼女が上で良いんだけどね…束に関しては、それは嫌だと思う。

 

「私は…貴女との関係性は、これから先も今のままの"親友"の方が好きだよ。」

 

「~~~~!」

 

何か束が悶えてる…私、何か変な事言った?

 

「もう…ホントに■ちゃんは…!」

 

「私、別に何も悪くないと思うけど…」

 

「ぶー!」

 

「いや、ぶーって…」

 

頬を膨らませるその行為(こんな魚が確か居た様な…)は、自然と私に子供の頃の事を思い出させた…いや、あの頃束が良くやってた癖なんだよね…まさか、今になって見せられるとは思わなかったけど…と言うか、既に成人女性で有る束がやっても見た目は特に無理を感じない上…普通に可愛いと言うのは、寧ろ色々問題じゃないだろうか…仮に普通の女性として生きてたら、寧ろ私以上に…特に同性から性的に狙われそうだよね…私も普通に同性にモテる方らしいけど…さすがに天然であざとい束に勝てる気はしないかなぁ……うん、そろそろ現実逃避やめようか…完全に束が拗ねちゃったし…

 

「ハァ…どうしたら許してくれる?」

 

正直、放っておいても問題は無い気がするけど(何だかんだ、束は私を本気で害する事は無いだろうから)それはそれで…何となく可哀想にも思うのでそう言ってみる…

 

「えっと…じゃあ、一緒に寝ても良い…?」

 

「?…別に良いよ?」

 

寧ろ、そんな事で良いの?とすら思う……ちょうどさっき思い浮かべた事を思い出す…いや、別に子供の頃からそうだし…何なら、割と最近になってからも夜中に勝手に人の家侵入して、普通に私のベッドに入って来るし…

 

「本当に良いの…?」

 

「だから良いってば…ま、正直そんなに時間は無さそうだけど…母さんとクロエだって、戻って来るだろうし…」

 

「!…そっ、それでも…!」

 

「いや、だから…私は別に嫌がってないって…」

 

「!…じゃ、じゃあ…」

 

そうして、横に詰めた私の隣に束が来る……いや、何でそんなに緊張してるの?まぁ、これ以上言っても時間の無駄だとも思うからスルーするけど…

 

「ふわぁ……」

 

口から欠伸が漏れる…子供の頃からそうなんだけど…束って、どちらかと言えば体温は高い方。まぁ、正直な所…さすがに夏場はキツイけど今みたいな肌寒い時期は、こうしてくっ付かれると湯たんぽとかカイロ代わりとしてとにかく優秀だったり…まぁ、要は…身体が温まったせいか、また眠くなって来たと言う話。

 

「…あ、■ちゃんまだ寝ないで…」

 

「んん…何…?」

 

「おやすみのチュー…!?」

 

「…これで良い?もう私、寝るからね?」

 

束の唇に自分のソレを押し付け…少ししてから離れる…いやまぁ、色々真面目な千冬相手だとすぐ"そう言う事"を連想するし…躊躇するけど…束の場合は子供の頃から自分から私にしてみたり、あるいは私に要求して来て…と言うのが頻繁だったから…まぁ、やれと言うなら私も普通にする…人前なら困るけど、幸い今は二人きりだし…と言うか、今は割と本気で眠いから…一々悩むのも馬鹿らしい…てか、別にしたからって減る物じゃないしね…

 

「~~~~!」

 

「っ!うっさい!横で騒ぐなら出てって!?」

 

何やらまた悶えてる束…声にならない悲鳴ってやつだろうけど…さすがに真横でやられると結構来る…正直、非常にうるさい…

 

「!…ごめんなさい。」

 

「ハァ…良いよ、もう…ふわぁ……あー…」

 

今ので一瞬目が覚めたけど…やっぱり眠い…そのまま目を閉じる……何か、私を抱き締める束の腕にやけに力が入ってる気もするけど…まぁ、痛いって程じゃないし別に良い…束も静かになったし、もう…さっさと寝てしまおう…母さんとクロエが戻って来た後は色々大変な事になるのは予想着くしね…ん……意識が消える直前、そう言えば…この状況を母さんやクロエに見られたらどうなるんだろうと…ふと、そんな疑問が頭を過ぎったけど…結論を出すより先に、私の意識は眠りに落ちた。

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