親友の妹に転生しました   作:三和

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「っ…ふっ…んっ…」

「……」

私は動かしていた手を止めて離れ、その女の姿を見詰める…

元々私に対してこの女がどう言う存在で有るかと言えば、親友…決して素直で有るとは言えない上に…正直今よりも色々と尖っている方だった子供時代の私でも割と早い段階で数少ない友人と言える相手だった…始まりはあの日…明らかに不可解な行動を取っていたコイツに対し、今以上に人とコミュニケーションを取るのが苦手だったあの頃に何と私から声を掛けたと言う事で有ったりする…

…まぁ、こちらが声を掛けるまで傍を通りがかった私に気付かない程…床に座り込んで一心不乱に手を動かし、視線を幾度も彷徨わせるその姿を見て…さすがの私でも気にならないと言う事は無いとは思うが…今考えてもあの時見たのがコイツでは無かったら、声は掛けなかっただろうな…とは、思ってしまう…

「お前はあの時の私に一目惚れをしたと言っていたが…気付いてなかっただけで、実は私もそうだったのかもな…」

それでも、切っ掛けは確かに有った…今ですら色恋沙汰にそこまで鋭いとは言えない私だが…しかも小学生なら、余計に…だが、それでも確かに分かったのだ…コイツが時々私に対して、普通の友人相手に向けるのとは違う…何処か熱っぽい視線を向けている事が有るのを…

「あの頃仮にあの視線の意味が分かっていたとしても、恐らく気持ち悪いとは…思わなかっただろうな…それどころか、近付く人間全てを警戒していたあの頃の私が…その視線の意味を問い質す事無く普通に受け入れた時点で、既に答えは出ていたのだろうな…」

と言うか、あの当時分かりやすい暴力こそ比較的少な目だったものの…それでもそれなりに過激な部類には入るレベルのイジメを受けていたコイツは、私以上に警戒を絶えずしていたはず…そんなコイツが、私にはそう言う視線を向けて来る事に対して…何処か優越感の様なものを感じていたのも確かだ…まぁ、本当に…分からないと言うのが方便にしかなならないな…先も思った通り、結局最初から答えは出ていた。

「だが、それを口に出せるまで時間が掛かってしまったな…もっと早く言っていれば、な…」

根拠は無いが…コイツはいつか、私の前からフッとまるで…最初から何処にも居なかったかの様に突然消えてしまうのでは無いか…小学校を卒業する頃には、不思議とそんな予感が有った…

「今は、それが確信になってしまったな…」

いつになるかまでは分からない…ただ、そう遠くない内にそうなるのでは無いか…そう思っている…

「……」

改めて自分の恋人になった女の事を見詰める…頬が紅潮し、顔自体は抜群に良いのに、自分を飾りたがらないコイツらしいシャツとジャージのズボンと言う服装…今は半脱ぎ状態にされ、身体が丸見えにされているその姿は劣情を催すが、そんな状態でも無防備に眠るコイツの寝顔を見ていると不思議と私の心は穏やかになって行く…同時に、あの頃程でなくても普段決して警戒心を緩める事の無いコイツが…私の前ではそんな姿を見せる事実に対して愉悦の様なモノも感じる…

「…中学の頃から今日まで続いているが…本当にお前は、私を信頼しているんだな…」

基本、コイツは普段無意識に私がやってしまう苛烈な行為さえ無ければ一度寝たら早々起きては来ない。ただ、寝ている時でも身体が一定の反応を示すくらいには…コイツの身体に何度も触れて来た。

「そろそろ服を着せてやるか…」

先程までの私の行為のせいでコイツの身体は熱を帯びているが、今の季節を考えるとあまりこの格好のまま放置すると風邪を引いてしまうだろうな…

「さて…」

上は簡単だ、最近コイツは私と二人きりの際はブラを付けない事が多いのでシャツを戻すだけで良い…下は…

「……」

そこで股の辺りから、ツーっと太腿辺りまで垂れるモノに気付く…私は舌を這わせ、舐め取る…

「…決して、美味しいと言えるモノでは無い筈なんだがな…」

他の女にこう言う行為をした事は無いので違いが分かる訳では無いが、感じている時の女の分泌液は苦味を感じるとは聞いた事が有る…確かに僅かに苦味が有る…だが、その中に微かだが…甘味の様な…

「……」

そこまで思った所で私は首を振る…やれやれ…早く着せてやるか…

胸に付いた私の唾液や、太腿の液はティッシュで拭き取れるが…股から出てるモノはどうしようも無い。下手に弄ると量が増える一方だからな…取り敢えずそのまま…コイツの色の好みの所為も有るんだろうが、それでもコイツにしては少し派手に見える下着を上げ……早速染みが付いたのが見えたが、最早気にしてもどうにもならない…続いてズボンを上げる…

「ま、起きた時の反応が楽しみだな…」

とは言え、いつ起きるのかは何とも言えない…あるいは、起きる頃には乾いてパッと見は分からなくなってるかも知れん…どちらにしても、コイツがどう思うのか気になる…そんな事を考えながら、私は部屋を出た…


*146

そんなこんなで、日々は過ぎて行く…そして今日で私がここに来て一週間目…

 

「うーん…確かにマシにはなったよね…」

 

「そうでしょ?まぁ、それなりに大変だったけど…千冬ちゃんに比べたらまだ楽で…あ、ごめんなさい…コレは良くないわね…」

 

「…ま、この場には本人居ないからさ…私も聞かなかった事にしとくよ。」

 

「え…コレでマシ…?」

 

言ってしまえば、人と人を比べると言う事をあまりしない母さんがやらかす程に千冬の状態が本当に酷いってだけで、ね…実際目も当てられないレベルでは有るし…それでも、千冬が炊飯器を使える様になった事は間違い無く成長だし…そうなる様に持ってったのはこれまた間違い無く偉業で、私がこの人を尊敬出来る部分の一つだったりはする出来る…ま、その分他で色々やらかす事が多いから私としても何とも複雑だったりするんだけど。

 

…で、結局今は何をしてるかと言えば…

 

「ホント、俗に言うダークマターしか作れなかった時よりは成長だよね…」

 

「ハァ…あのね、最初の頃の貴女だって下手だったんだから偉そうに言わないの。」

 

まぁ、それをこの人に言われたら何にも言えない…ダークマター作るほどでは無いとは言え、私もそれなりに酷かったのは事実だし…ま、要は…今は束に朝食作らせて母さんと私で成長具合を確認してたりする…

 

「焦がさなくなったじゃん!十分でしょ!?」

 

ダークマターなんて言ってるけど千冬のソレが最早何をしたらそうなるのかレベルで地球外の物質に見えないのに対して(そう言えばアレ、取り敢えず燃えるゴミで捨ててたけど良かったのかな…燃やしたら変な化学反応起こすんじゃないだろうか…)束の場合は焦がし過ぎてそう見えるってだけだから、それに比べたら本当に可愛い物…寧ろ教え甲斐が有るって、母さん張り切ってたし(束にとっては地獄の時間だっただろうけど)

 

「束、焦がさないのは良いとしても…このウインナーはもう少し火通さないと危ないよ?まぁ、滅多にお腹壊す様なものじゃないと思うけど…」

 

取り敢えず指摘に使ったソレを箸で摘んで口に運ぶ…うん、やっぱりあんまり焼けてないね…

 

「まぁ、私もそれに関しては食べれるけど…魚は駄目ね、まだ早いわ…コレは生焼けだと本当に危ないわよ?」

 

母さんが示したのはブリ…指摘した通り、どう見てもほとんど焼けてない。コレは…私もちょっとこのまま食べる勇気無いかな…まぁ、コレに関しては結局後で焼き直せば良いだけなんだけど…今回は束の成長を見てる訳だから指摘はすべきでは有る…

 

「だって…焦がしたらと思って「だから、グリルじゃなくてフライパンで焼きなさいと言ったでしょう?」うー…」

 

母さんの言い方は時代錯誤に思える…普通グリル付きのコンロ使うなら、魚にはグリルを皆使うし…そこでそんな便利な物を簡単に使わず、フライパンで焼きなさい的な事を言えば文句も出る…ただ、これには束のとある性質が関わっており…それを何度も注意されていい加減理解してるからか、束も口を尖らせるだけで文句自体は言わない。

 

つまり、どう言う事かと言えば…束は苦手意識の有る分野をやる際に能力が落ちる…今回の場合、普段は簡単に出来るマルチタスクが上手く出来無くなるのだ…

 

要は束は…普通に料理が出来る人の様に複数作業を並行して出来無い。だからそこを踏まえて時間を掛けても良いから…焼くのも炒めるのも全部フライパンで毎回洗いながらやれと母さんが言ったのだ…覗き窓が付いてるとは言え、焦ったら注意力散漫になりやすいと言う癖も有る束が…他の物を調理しながら時々覗き込んで焼け具合を確認するなんて出来無いからね……まぁ、私も最初は出来無かったけど、コレに関しては結局慣れ。よっぽど複雑な工程を踏む料理を纏めて作るとかじゃない限り、ほとんどの人は出来る筈だ…

 

「ちゃんと指示を聞きなさい…貴女が食中毒で倒れるのも問題だけど、最悪はクロエちゃんの口に入るのよ?」

 

「!…うん、ごめんなさい…」

 

とは言え、束は間違い無く私より要領は良いし才能にも恵まれてる…何より、千冬に関しては匙を投げた母さんが十分に矯正可能と言ったのだ…大丈夫。貴女はちゃんと成長してるから…頑張って。

 

……と言うのは、口に出しては言わない。私の場合ストレートに言えないと言うか、身内びいきと言うか…束に関してある程度過剰に褒めてしまう可能性が有るのでしばらくは下手に褒めたり慰めたりするな、と…母さんから厳命されてるから。実際、束はちょっと持ち上げるとすぐ調子に乗ってやらかすからね…ホント、束と千冬を足して二で割ったら……いや、家事に関しては千冬のマイナス分が大きいから足す時点でもう駄目な気もする……ふぅ…さてと。

 

「取り敢えず、魚は焼き直しかな…」

 

「そうね、生焼けだからって捨てるのは勿体無いから…」

 

ちなみに昼食はクロエがやる事になってる…一応この場にも居るんだけど、自分が敬愛してる人間まぁまぁ酷く言われてるのに今回黙ってるのはクロエらしくないけど…

 

「……」

 

私はクロエの方に視線を向ける…ガチガチって程じゃないけどそれなりに緊張してる様に見える…とてもじゃないけど今は、束の事を気にしてる余裕が無いんだろうね…ま、クロエは母さんが大丈夫と言ってるんだから心配無いと思うけど。単純に才能の話で言うなら、間違い無く家事に関しては束よりクロエの方が有るみたいだから……母親が苦手で娘の方が向いてるのは皮肉では有るけど、束ならすぐに技術を身に付けて追い付くだろう…ホント、母さんに任せて良かった…二人はまだまだ時間は掛かりそうだけど、もう心配は要らないかな…ま、若干の寂しさも有るけど…それでも私が手を入れる余地は全然有るから、良くも悪くも残り一週間の方も退屈はしなさそうだね…それに、私としても今回は棚ぼたとは言えメインイベントが有るし…普通に楽しみ。

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