さて、あの一件の後一応大人しくなった一夏は……
「お~い坊主!少し休憩したらどうだ!?」
「いえ…もう少しだけ…」
「無理するな。子供なんだから、少しは大人に甘えろ!」
「……すみません。」
更識家の庭仕事に精を出してました…何で?
…一夏曰く…
『皆に迷惑をかけたから少しでもこの家に貢献しないと…』
…だそうです。これで通常の家事もある程度こなしてるんだから一体どんな体力してるんだか…まあ結局の所…何かしてないと落ち着かないんだろうね…無茶しないと良いけど…
そして私は…
「まだ無理だね。」
「そこをなんとか。お願いします、そろそろ私も限界で…」
「……焦っちゃいけない。君の身体も今頑張ってる最中なんだ。いずれ元気になる迄は無理をしてはいけない。」
体力不足の中なんとか更識家の中で出来る仕事は無いかと専属のお医者様に相談してました…止められましたけど…弟が働いてるのに…
「十秋、終わった?」
「簪…」
「私の部屋に行こう?」
「……うん。」
簪との力関係も変わってません。いや、簪は単に世話焼いてるだけのつもりなんだろうけどね…何か本当に申し訳無いな…私、簪の負担になってる…
「別に私は無理とかはしてないよ?」
「……うん。」
一々考えてる事がバレるのも慣れました…と言うか慣れたって事にしてる…
「まだ無理しちゃ駄目だよ。夕食には起こすからゆっくり寝てなよ」
ポンポンと自分の膝を叩く簪…うん…もう慣れた……筈…
「うん…お休み簪…」
「お休み、十秋…」
もういいや。ここ最近はそんな投げやりな言葉ばかり浮かびます…ネガティブだと多分傷の治りが遅いのは何となく分かってるんだけどね…
「刀奈さん、何か手伝って欲しい事とか「別に無いわよ」そうですか…」
「虚さんは「私も大丈夫です」本音「……」は寝てる、と。取り敢えず部屋に連れて行きますね?」
「私が連れて行きますから大丈夫ですよ。一夏さん朝から動きっぱなしでしょう?今日はもう良いですよ?」
「いえ、まだ俺は元気で「良いから休みなさい。お姉ちゃんの命令です♪」…刀奈さん…お姉ちゃんって…「何?」いや、別に。」
「あのね、私は貴方が心配だったから怒っただけだし、別に罪滅ぼしに働いて欲しいとか思ってないわよ?…ここの人たちもそう。別に迷惑をかけられたとか思ってたりしないわ。…私たちも含めてここの人たち皆、十秋ちゃんはもちろん貴方の事ももう家族なんだから♪」
「そう、ですか…」
「あっ、照れてる?」
「勘弁してください。」
「硬いわね~ほらお姉ちゃんに甘えて良いの「遠慮します」そ、そう…」
微睡みの中…不穏な空気を感じた私は目を開けた…
「一夏の姉は私!」
「十秋、どれだけお姉さん振っても一夏の方がしっかりしてると「皆まで言わないで。分かってるから」……」
そもそも双子だからそんなに差はないんだよね~…でも改めて言われるとやっぱり凹むよ~…中身は歳上なのになぁ…