親友の妹に転生しました   作:三和

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「ん……へ?ひゃっ…!?」

 

……私はいつの間にか完全に寝てしまっていた上、昨夜の事がすぐ思い出せなかったので軽いパニックに陥った…取り敢えずうっかり私が千冬のおっぱいを揉んでしまい、その際に眠っている千冬の口から漏れた声の艶めかしさについては……誰にも言えないし、日記にも絶対残せないね…うう…私のせいとは言え、あんな声聞かされたら本当に我慢出来無くなっちゃうよ…と言うか、寝惚けて揉んじゃったのが一番残念でならない…どんな感触だったかもちゃんと覚えてないよ…

 

 

 

あの後、起きるには早い時間だけどとても寝てる気分にもなれず千冬の腕からそろりと抜け出し…自分の部屋に戻って顔を洗い、ジャージに着替えてから外に飛び出した…このままだと、千冬の顔もまともに見られないよ…

 

 

 

「あら、十秋ちゃん早いわねぇ…」

 

「刀奈さん、おはようございます。」

 

校庭に出てみれば、私と同じくジャージ姿の刀奈の姿が…部屋に居ないと思えばどうも私と目的は同じだったみたい。

 

「良く眠れ…てないみたいね…千冬さんと何か有った?」

 

「特に何も無いですね…でも、何かあんまり眠れなくて…」

 

さすがに、部屋での出来事は誰にも言えない…

 

「寝不足なら運動はやめた方が良いわ…と言うか、そのクマ…」

 

「えっと、分かります…?」

 

「十秋ちゃんの場合、無理するとすぐ顔に出るのよ。部屋に戻りましょ、その目のクマだけでも何とかした方が良いわ。」

 

「ごめんなさい、迷惑かけて…」

 

「気にしないで、迷惑だなんて思ってないわ…寧ろ、私からしたら借りを返してるだけだったりするし。」

 

「私、そんなに刀奈さんに何かしました…?」

 

「良いわ、分からなくても。私が勝手にそう思ってるだけだし…」

 

「はぁ…」

 

 

 

「はい、どうかしら?」

 

「……さすがですね。」

 

先ず部屋に入るなり、見せられた鏡の中に有る自分の顔に驚いた…確かに少し寝不足気味なだけなのに、目の下のクマがあまりにもくっきり浮き出て分かりやすい…その後刀奈にされた化粧でクマは目立たくなった…いや、本当に凄いね…私も更識家に居た頃、"お母さん"から顔の傷隠す為に化粧の仕方習ったけど…ここまで綺麗には出来無かったなぁ…

 

「十秋ちゃんの場合、面倒臭いが先に来てるからね…そりゃ、ろくにやり方覚えないでしょ…普段だって、最低限しかしないし。」

 

「いや、だって…本当に面倒ですし…そもそもここ、学校ですよ?」

 

さすがに学校でガッツリ化粧してるのは良くない…

 

「何も別に、厚化粧しろって意味じゃないわ…と言うか、十秋ちゃんたまにノーメイクで外に出てない?」

 

「不味いですかね?」

 

「いいえ、十秋ちゃんは元から綺麗だから化粧しなくても問題無いわ…寧ろ、もったいないから言ってるのよ。」

 

「はぁ…」

 

正直、前世の時から一々化粧するのは面倒なのは確か…実際する様になったのも最低限仕事する時に必要だからしてたら、習慣になって休日でも多少する様になっただけ…学生時代は化粧にはほとんど手を出さなかった。

 

「十秋ちゃんって、綺麗って言われてもいつもあんまり嬉しくなさそうよね…」

 

「まぁ、自分の容姿を気にする事、あんまり無いですしね…」

 

実際、前世の時だって千冬にそう言われる以外はほとんど響かなかった……色んな人に言われ過ぎて、うんざりしてたのも有る…

 

「ホント、もったいないわねぇ…」

 

そんな事言われてもなぁ…そもそも、今世でも自分の容姿が良くて良い思いをした様な記憶は特に無い……前世に至っては、自分の容姿のせいで本当に色々酷い目に遭った記憶しか無い…うわ、思い出しちゃった…と言うか私を口説いたからって、横に居る彼女さんが私に怒るってどうなの?彼氏の方に文句言ってよ…

 

「う~ん…」

 

「!…どうかしました?」

 

刀奈の声が聞こえて私は我に返った。

 

「いや、今までも何度か有ったけど…十秋ちゃんって基本的に分かりやすいのに、たまに何を考えてるか全く分からない事が有るのよね…」

 

「……毎回バレてたら、私も困りますよ。」

 

私の場合、前世の時の事を考えてる時は不思議とほとんどバレない……正直、絶対バレたくないけど。

 

「安心してください、刀奈さんの悪口とかじゃないですから…」

 

「十秋ちゃんは普段全然悪意を感じないから、それも無いでしょ。」

 

「……そもそも、元々刀奈さんの事は別に嫌いじゃないですけどね。」

 

まぁ、ふざけてる時の絡み方は本当にウザいと思うけど。

 

「……アレって、私なりに十秋ちゃんに楽しんで貰おうと思って…」

 

うん、やっぱり前世の事以外は高確率でバレるね…

 

「いや、身体張り過ぎだと…とにかく、下着にエプロン姿で廊下出るのはもうやめてくださいね?」

 

「もっと凄い格好、してみようと思ってたんだけど…」

 

「先にあんな過激なのやったら、もう脱ぐしか無いじゃないですか…絶対、やめてください。」

 

「え~…」

 

「いや、あの…そんなに見て欲しいんですか?」

 

「う~ん…十秋ちゃんになら、見て欲しいかなぁ…」

 

「勘弁してください…」

 

私は千冬一筋だから……でも、千冬と違ってこの子はガンガン距離を詰めて来るからなぁ…私、自分でも押しに弱い方だとは思うし…

 

「それこそ、簪にやったら良いじゃないですか…私が更識家に居た頃は、簪にそう言うスキンシップしてたでしょう?」

 

ごめん、簪…

 

「簪ちゃん、反応悪いから…十秋ちゃんは結構良いリアクションしてくれるし…」

 

「ハァ…程々にお願いしますね?」

 

「分かったわ。程々に、全力を尽くすわ!」

 

「……言葉は、正しく使ってください。」

 

程々はちょうど良いくらい、全力はその時出せる全ての力……矛盾してる…

 

「ハァ…とにかく、私は一旦姉さんのところに戻ります…何も言わずに出て来ちゃったので…あ、朝食用に冷蔵庫の食材少し貰って行っても良いですか?姉さんの所の冷蔵庫…何も無いんで。」

 

「ええ、大丈夫よ。」

 

「ありがとうございます。」

 

……何か無駄に疲れた気がしないでも無いけど、それでも刀奈のお陰(って言っても良いのか分からないけど)で気持ちは落ち着いた…うん、これなら千冬に会っても大丈夫かな?

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