一夏と箒、清香に静寐とセシリア…クラスメイトと朝の挨拶を交わす……いや、静寐…取り敢えず眠いだけで別に問題は無いからそう言う反応しないで…そのギラつき気味の目を見る限り確実に医務室連れて行って終わりって感じもしないし…正直、見兼ねた箒が間に入ってくれなかったらそのまま押し切られてたかも…いや、まぁ…このまま医務室のベッドで良いから爆睡していたい本音は有るし…
取り敢えずその後のHRは千冬も居るし、何とか耐えた…が、一時限目…加えて二時限目と時間を追うごとに私の目蓋は重くなって行く…う、もう限界…
「一夏、箒…」
「「どうした?」」
いや、もう改めて二人の席が近くて助かった…伝えるの苦労しなくて済むし…
「もう無理…何処かで寝て来る…」
何か今世の私…駄目だね、色々と…前世の頃なら、多分昼まではギリギリ耐えてたと思う…
「いや、次は千冬姉の授業だけど…」
「うん、それでも無理…本当に限界なの…」
千冬に心配掛けたくないは無いけど、私自身…どうしようも無い…
「……まぁ、上手い事伝えるのは構わないけどさ、何処に行くつもりだ?」
「う~ん…」
「一応言っておくと…その辺で寝てて、見付かったら教室に連れ戻されるぞ。」
「別に何処でも良いよ…空き教室でも何処でも…」
「……仕方無い、私もついて行こう。」
「頼めるか、箒?」
「この姿見てたら放ってもおけんだろ。」
え…いやいや、勝手に話進めないで…
「いや、別に私一人でも「そう言う訳にも行かんさ、お前…教師に会った時事情説明出来るか?」う…」
出来、無い…多分、姉さん以外の教師に見付かって…ろくに会話も出来ずにそのまま教室に連れ戻される未来しか見えない…今も完全に惰性で二人と会話してるし…
「無理なんだろう?」
「えと、はい…」
「なら、このまま医務室に行くぞ。」
「え…いや、私そもそも本当に眠いだけなんだけど…何て説明するの?」
静寐も私を医務室に連れて行く気だったみたいだけど…
「女子には、こういう時に使える言い訳が有るからな…」
「女子だけ?」
「あー…アレか。」
一夏は分かったらしく納得している…え、本当に何の事…?
「お前、普段は鋭い所も有るのにな…ほら、女子なら誰でも…大抵月に一度は"アレ"が有るだろう?」
「え……あっ、アレの事?」
私もこの場で男子が一夏だけだとしてもあまり口に出したくは無い、女性特有のアレ…別名月のものとも呼ばれる…まぁ、要は生理の事…
「十秋姉は時期が来ても元々あんまり体調崩さないみたいだしな…理由としてはこれ一回切りになるけど使えるだろ。」
……ちょっとシャレにならない言葉が一夏の口から出て来て、少し私の意識が覚醒する…危うく大声が出そうになった…ここまで実は小声で話してたんだけど、私がここで騒いだら意味が無い…
「ちょっと待って…何で一夏…私のその、知ってるの…?」
「ん?いや、何年一緒に暮らしてると思ってるんだ?いくら体調崩さないとは言え、何となくは分かるさ…」
そう言われても、さすがにバレてるのは嫌なんだけど……まぁ、今更か…実際、それなりに長く一緒に暮らしてるしね…
「一夏、さすがにデリカシーが無さ過ぎるぞ…」
とは言え、箒にはさすがに聞き捨てならない事だったらしく苦言を呈す…まぁ、確かに私も恥ずかしいけどさ…
「……そうだな、悪かった…で、箒…悪いんだけど説教したいなら後にしてくれよ?そろそろ千冬姉が来るだろうし、十秋姉が限界みたいだからな…」
私としても早く行きたい…眠いのもそうだけど、さすがに今千冬に会うのは…そのまま授業ほっぽり出しそうだし…
「……仕方無い。行くぞ、十秋…」
「うん、ごめんね…」
「今更だ、気にするな。」
その後の事は正直良く覚えて無い…気が付いたら、私は医務室のベッドの上だった…
「ん…」
「ん?起きたのか。」
「あれ…箒?授業は?」
そう言うと吹き出す箒…いや、説明して欲しいんだけど…
「ほら、自分で見てみろ。」
箒がそう言って取り出した携帯の液晶画面…そこに記された時間を見て私は思考が停止する…え…嘘!?
「もう放課後だ。お前、爆睡してたらしいぞ…起こしても起きて来ないから仕方無く放置してたらしいが…全く、ここに来るなり本当に生理なのかと聞かれた私の身にもなれ。」
「う…ごめん、箒…」
「ま、良いさ…で?眠気はもう無いのか?」
「うん、大丈夫。」
意外と寝心地良いね、ここのベッド…
「……お前のカバンはもう一夏が部屋に運んである。帰るぞ?」
「うん…本当にごめ「謝罪はもう聞き飽きた…他に言う事は無いのか?」ありがとう、箒。」
「ああ。」