親友の妹に転生しました   作:三和

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「あら?何か顔色悪いわねぇ…何か有った?」

 

「……いえ、何も有りませんよ。」

 

「そう?」

 

部屋で机に向かってた刀奈と会話……警戒しようと思っても…少なくともこうして純粋に私を心配してくれる姿見たら何も言えないよねぇ…と言うか、刀奈の方から来た場合拒絶するのってやっぱり難しい気が…

 

それでも…自重してくれる分刀奈の方がマシとも言える…何より、朝の静寐の事を改めて考えると…確かにそう言うつもりだったんだな、と今なら分かる…とは言え、彼女の事も拒絶する気にはなれない…いや、だって…あれでも一応友人だから…

 

私も早々に風邪でダウンした事も有って、どうにもクラスメイトたちの多くから距離を取られてると言うか、腫れ物扱いされてる様子…そうなると今は学園で数少ない友人の一人だし……あ、これが増える原因なのか…私の態度がハッキリしないから…う~ん……ま、良いか。

 

私は一旦思考を打ち切る事にする…基本、私の場合落ち込みだしたら長くなるし、考えてもその場で答えの出ない問題にはすぐ答えを出さないのが私のスタンスなのだ……まぁ、かと言っていつまでもこのままでは居られないだろうけど…

 

と言うか、今日聞いた事で一番気になったのが…束が千冬を止めようとしてたと言う事…まさか、束がそこまで常識人だったとは…あ、いや…失礼か…まぁ、極端な話…束の場合、前世の頃から自分が納得の出来無い事柄には声を挙げるってタイプだからね…

 

実は空気は読めるけど敢えて読まない…それが私の知る篠ノ之束の人物像……あれ?兄さんに似てる…?あー…だから接しやすかったのかな…まぁ、兄さんの場合だと時々、あまりにも悪ノリが過ぎる事も多かったけどね…

 

……さてと。本当に一旦切り替えよう…私は今日三時限目から休んじゃったからノートも取ってない…一応念の為…一夏と箒、二人分のノートも借りて来たしさっさと復習してしまおう(まぁ、二人には揃って『両方借りても意味無いだろ…』って呆れられたけど…)何せ、一時限目からもう右から左だし…

 

取り敢えず部屋に置かれてた私のカバンから教科書と自分のノートを出し、机の前に有る椅子に座る…そのまま先ずは一夏のノートを開いてみる…おお、やっぱり…さすが一夏…男子だとは思えないくらい字が綺麗…何より自分の為に書いたんだろう注釈、私にも凄く分かりやすい…うん、これなら何とか頭に入りそうかな…

 

続いて箒のノート……うわ、一夏とは別ベクトルでめちゃくちゃ綺麗な…と言うか几帳面な字…内容もただ黒板写すだけじゃなくて、注釈も一夏以上にビッシリ…一夏の方には書かれて無い様な事も書いてある…一夏より分かりやすいね…うん、やっぱり二人分借りて来て良かった……と、そこでセシリアのノートを借りた事も有ったのを思い出す…

 

実を言うと、彼女のノートは私が授業を受けられなかった事を踏まえてもあまり参考にはならなかった…数学はともかく、日本語の混じる他の教科は…まぁ、とは言え…私は数学はあまり得意じゃないし…そちらの面では参考どころか勉強にはなった…いや、授業でも先ず出て来ないような式で問題解いてたからね…あれ、途中の式もちゃんと書いてあったから数学が苦手な私でも何とか理解出来たけど…教師によっては教えてないからって理由でバツ付けそう…まぁ、教えた事を忠実にこなせるかばかりを見る事の多い日本と違って、海外だと応用を重視される側面が有るからなぁ…

 

とにかく、セシリアのノートは理数系は問題無かった…ノートを読んだ私が一番首を傾げたのは現代文の辺り…セシリアの方がまだ日本語の理解が微妙にあやふやなんだろうね…取り敢えず読んだ当初意味の分からなかった私は教科書と何度もにらめっこして、最終的に漸く…いくつかの問題でセシリアが勘違いしてるのが分かった…ま、セシリアは頭良いみたいだし…私が後で指摘した事も理解はしてたから、すぐに覚えられるでしょ…普段、ISに関しての説明させたら無駄に理論的なのも多分そのせい…

 

あの辺は日本語の使い方覚えればどうにかなるだろうと思う……いや私、人の事気にしてる場合じゃないじゃん…さっさとノートの内容頭に入れないと…

 

時間を無駄にした事に気付き、慌ててノートの内容を書き写しつつ…教科書の方も確認して頭に詰め込んで行く……う、本当に難しい…一応私、ちゃんと前世で高校も大学も出てるんだけどなぁ…ハァ…まぁ、良いや…これだけ頭使ったらすぐ寝れるでしょ…とは言え、本来なら教師にも聞ける事を…今、時間の無い中無理矢理詰め込むなんて無茶…もうそろそろしたくない…うん、真面目に千冬からの誘いは断らないと駄目なんだろうね……まぁ、正直…無理な気がするけど…だって今日みたいな姿見せられたら、ねぇ…

 

と言うか、今思えばチャンスでも有ったんだろうね…部屋を出る時一夏が言いかけた事を改めて思い出す…思わず遮っちゃったけど…あれは多分、既成事実を作ってしまえって意味……事ここに至っては、兄さんと同じ事を言ってるって…軽蔑する気にもなれない…だって、結局…それが一番近道なんだって今なら分かってしまう…

 

いや、本当に…異性ならまだしも、身近な同性ばかりから貞操狙われてるってどんな状況?ゲームじゃ有るまいし…前世で友人から借りてプレイしたゲームを思い浮かべる……いや、内容よりその…改めてその同性の友人が百合ゲー貸して来た事について考える……え?私、その友人にも狙われてたって事…?

 

……うん、やめよう…今は関係無い話だし…もう…まだ途中だよ…集中しないと…あ。

 

チラッと刀奈の方を見れば、私に見向きもせず集中している…まぁ、刀奈って二年だから私より濃い授業内容やってるだろうし、生徒会の仕事も忙しいみたいだから…このタイミングで復習やらないと時間無いんだろうね…邪魔はしないでおこう。

 

私は改めて残りの内容に取り掛かる…う、難しい…刀奈にはさすがに聞けないし、分からない所は明日にでも先生に聞きに行こう…ハァ…普通の高校、行きたかったなぁ…

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