親友の妹に転生しました   作:三和

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ゴキブリはとにかく、しぶといと結構大袈裟に言ったけど(まぁ嘘では無いけどね)極端な話すると、別にゴキブリに限った話じゃない…

 

「あー…もう…」

 

今私は千冬の部屋の片付けをしつつ…先程から部屋の中を飛び回ってるハエにイラついてる所…

 

「ハエは殺虫剤は効くんだけど、叩きに関してはタフなんだよね…」

 

実際、冬場とかなら弱ってたりして…素手で捕まえられたりもするけど…今くらいの時期だととにかく元気過ぎる…叩いても一撃だと死なない事も有るし、壁に止まった時なんかに叩こうとすると、大抵は直前で逃げるんだよねぇ…無視しようにも、このブーンと言う羽音がとにかく煩わしい…まぁ、千冬もさすがにハエは平気だから…無理に殺す必要は無いんだけどね……もう、片付け進まないよ…無視無視…虫だけにね。

 

「おっと… 」

 

またもテーブルの上を占領しつつあるコンビニ弁当の容器(と言うか、これ良く見たらコンビニのじゃないね…ここの購買で売ってるやつだ…)を退けると、その影に居たらしいゴキブリの姿を発見…やれやれ…

 

「ふん!」

 

敢えて手元に置いていた新聞をその場で丸めて叩き付ける…とにかくしぶとさの目立つゴキブリの数少ない弱点…それは潰せば死ぬ、と言う事…まぁ、これはさっきのハエは元より虫に限らず多くの生物がそうなんだけどさ…とにかく潰す事さえ出来れば死ぬのだ…とは言え、ゴキブリなんてハエの数倍は動きが速いから、慣れてないと当てるのも大変なんだけど…

 

「良し、っと…うわ…やっぱり気持ち悪い…」

 

中身が出てるし、仕留められた事に安堵しつつやっぱり気分は悪い…と言うか、感触も何処か生々しいし…と、いけない。

 

「……」

 

この部屋に有るトイレから持って来た新品のトイレットペーパーでゴキブリを包み、トイレに向かう…う、素手で持つより良いけど…やっぱり嫌だなぁ…

 

……私も前世でたまたま本で見て知ったんだけど、ゴキブリは何と仲間の死骸を食べてしまうとか…で、死骸をさっさと処理しないとゴキブリが死骸を食べる為に寄って来てしまう…ゴミ袋にただ捨てるとその中に侵入し、食べるだけじゃなくて…最悪そこに卵を産んで大量発生なんて事も稀に有るらしい……だから、死骸の一番安全な処理方法は…

 

「トイレに流してしまう事…詰まっちゃうから、あんまりギチギチには包めないんだよね……う、持った時の感触が…」

 

と言うか、こんな夜中に女子高生が何をやってるのか…自分の部屋の掃除なら、まだ納得も出来るけど…

 

「まぁ、さすがに千冬の部屋じゃなかったら一人で…しかも夜中になんてやりたくないよねぇ…」

 

そもそもゴキブリもハエも元々夜行性で、今は一番仕留めにくい時間…ハァ…

 

「手を洗いたいけど…」

 

どうせまだ出て来るんだから洗うだけ時間の無駄…あー…手間かかる…

 

「ホント、自分の家じゃないんだから片付けの仕方くらいいい加減覚えてくれないと…まぁ、無駄な予感しかしないけどさ…」

 

正直、この部屋に泊まりに来るハードルが別の意味で上がって来る…と言うか、こうやって短い周期で片付けても意味無いよ…毎回週末にまとめてやるとかじゃないと…あー…一人だと面倒臭いよ…とは言え、一昨日の散らかり具合見るに…一夏たちを呼ぶのも抵抗が有るかなぁ…だって、休日に二人の時間邪魔するのもなぁって…思うしさ…

 

「結局、私がやるしか無いのか…」

 

まぁ、自分でも言う程嫌がってないのは声音で分かってしまう…と言うか、つい手が止まっちゃうな…さっさとやらないと朝になっちゃうよ…

 

 

 

「ふぅ…」

 

結局、一昨日と大して変わらない時間を掛けて漸く部屋は片付いた…まぁ、私って元々面倒臭がりだしねぇ…それでもあそこまで散らかる程、片付けるのをサボろうとは思えないけど。

 

……流しで手を洗いながら思う……報酬が千冬とのおしゃべりだけじゃ、割に合わないと…

 

「……」

 

私はタオルで濡れた手を拭きつつ…冷蔵庫を開ける……目的の物は有る…ま、一本くらい貰っても良いよね?

 

「ごめんね…?」

 

プルタブに指を掛けて起こす…プシュっとガスの抜ける音……一応ドアに視線を向ける…バレてないよね…?

 

「美味しい…」

 

今世だと、千冬や一夏と一緒にいるパターン多いせいで中々飲めないんだよね……お酒。

 

「まぁ、缶ビール一本だと物足りないけど…あんまり飲むとさすがにバレちゃうし…」

 

と言うか、今世で千冬がビールばかり飲むのは…千冬なりに身体に気を使っての事なんだろうか…

 

「結局これもアルコールだし…量を飲んだら意味無いんだよねぇ…」

 

私の知る限り、千冬は前世でも今世でも変わらずかなり飲める方…一本や二本じゃ絶対足りないよねぇ…私も正直足りない…

 

『十秋、まだなのか?』

 

「んぐっ!?」

 

飲んでる最中に声を掛けられてビクッとする…さすがに見付かる訳には…取り敢えず返事を…!

 

「ごめん、もう少しで終わるよ…ちょっと待って。」

 

早く飲んでしまおう…と言うか、ビール500ml缶を一気は中々出来無い…炭酸が邪魔するからね。

 

「もうちょっと味わって飲みたかったけど…仕方無いか…」

 

何せ、今世だと滅多に飲めないし…まぁ、私は今学生だし…仕方無いんだけどさ…

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