結局、一日考えた末出した結論は(ほとんど授業はそっちのけ…まぁ、ノートは書いてあるから復習は出来そう…)放置する、である…良く考えたら元々そう言う経験が無い訳じゃないし…今更、取り乱しても、ね…
「へぇ…さすがに広いね。」
「でしょ!?」
隣の静寐がまるで自分の事の様に自慢する……まぁ、前言撤回してこうして私が大浴場来てるのも普通だよね(いやまぁ、一応悩んだんだけどね…我ながら極端過ぎると言うか、大胆な気がしないでも無いけど…と言うか、静寐は私が来てそんなに嬉しい?そんなに喜ぶ様な身体じゃないでしょ、私)
「暑い…」
少しクラっと来た…湯船の湯だって熱いだろうに、中の空気自体もう暑い…
「十秋、やっぱり辛い?」
「ん…大丈夫。」
静寐と逆隣に立つ清香が私を心配してくれる…実は付き添いを買って出てくれたんだよね…まぁ、仮に逆上せて意識を失おう物なら…静寐がなにをして来るか分からないし、他のクラスメイトも何処まで助けてくれるのかも分からないし…清香が居るのは本当にありがたい。
『いや、でも…本気で暴走始めたら止める自信無いんだけど…』
『あ、うん…基本的には自分で逃げるよ…と言うか、居てくれるだけで十分頼もしいから…』
『……今、改めて間違いを起こしたくなる理由…実感した。』
小声でそう言われて困惑する…いや、何が?貴女まであっち側…行かないでね?もちろん偏見は無いけど、私を好きになられても困るから…
ちなみに箒は不在…授業内容を全てでは無くても理解しきれてる一夏と違い、箒は結構ギリギリなんだとか(ま、現状それでも私よりは遥かにマシだと思う…そもそも私は短期間とは言え休んでるし…)と言う事で普通に一夏と勉強中…
実はセシリアも一夏たちの所に行って勉強してるので不在…ちなみに私の置かれてる状況には全く気付いて無いらしい…最初にやった事がやった事だからか、私以上に周りから距離置かれてるらしくて…現在まともに会話してくれるのが一夏と箒、それから私…後は本音と、ここに居る清香と静寐くらいらしいから…(他クラスは現状私たちですらほぼ交流無いし、論外)
まぁ、そんな状態だから私が同性のしかもクラスメイトから貞操狙われてるなんて本当に全く知らないらしく(自分の恋愛に集中して欲しいからそれで良いと思う…あくまで私が応援するのは箒だけどね)今はとにかく一夏と距離を詰めようと、躍起になってる彼女はあんまり私に構ってる場合じゃない様で……と言うか、本音も居ないみたいだね…学園入ってからタイミングの問題か、今の所ほとんど会話も出来て無いから放課後や、休日の彼女の行動パターンが全然分からない…このクラスでは完全にマスコット扱いでは有るみたいだけど…(まぁ、どうしても会いたいなら放課後にでも部屋に行けば良い、と言われればそれまでの話)
そう言えば以前、更識の屋敷内でも何処に行ったか分からなくて皆して本音を探し回った事も有った…自覚が有るのかは知らないけど、あの子は気配消すの本当に上手いんだよねぇ…ちなみにあの時は何故か、使用人の人が使ってる部屋の押し入れの中で爆睡してるのが発見された…後で聞いても当人も何でそこで寝てたのか覚えてなかったみたいだし、あの子については私もどうにも良く分からない所が有る…
「使い方とか、教えようとしてたんだけど…」
「ん?…いや、私…長時間入るの苦手なだけで…一応銭湯くらいは行った事有るから…見た所、そんなに変わらないみたいだし…」
声を掛けられて思考が途切れる……前世と後世どっちでも銭湯に行った経験は有る…ただ、この学園に通うのって経済的にもやや恵まれてる子も多いだろうし、何なら最近は銭湯の数も減って来てるから入った事無いって子は多いだろうね…そう言う子たちにとっては新鮮だと思うけどさ。
「え~!?じゃあ朝なんであんなに渋ったの!?」
「声抑えて、静寐。他の人も居るから…だから、私…暑いの苦手なんだってば。」
先に出ると待つの面倒だからね…まぁ、今世に関しては千冬の収入が安定するのに時間掛かったからしばらくは通ってた。ホント、あの待ってる時間…退屈するんだよねぇ…ちなみに千冬も一夏も、私からしたら長湯な方なので本当に待たされる時間長い…
「取り敢えず二人も身体洗い終わったんでしょ?湯船入らない?……いや、実を言うと私…そろそろ限界だから…」
このタイプの大浴場はそもそも暑いのも分かってたとは言え、それでもそろそろ湯船の方に入らないとキツい…単純に夏場の暑さとは違う物が有る…そっちに関しては何とか耐えられるんだけど…まぁ、フランスでさえ夏場は暑かったし(とは言え、暑いのは日中だけで夜は涼しくなるのが普通の上、日本と違い湿度も低い…実際、千冬や一夏君には過ごしやすかったみたい…)
「良いけど…十秋ってその、身体隠さないんだね…?」
「え?…あー…だって同性しか居ないし。」
そもそも出し惜しみする様な身体でも無いから…スレンダーって言えば聞こえは良いけど。