親友の妹に転生しました   作:三和

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食後は刀奈は書類に目を通し、私は適当に教科書を眺める(刀奈は仕事してるし、何となく最初はいたたまれなくなったんだけど…刀奈は気にしなくて良いって言うし…)

 

やがて消灯時間も近付いて来たのでベッドに入ろうとしたら…食事をしていたテーブルに着いて書類読んでいた刀奈が立ち上がり、自分の机に向かい…書類を自分の机の引き出しに入れて鍵を掛ける…次いで、今度はノートに筆記用具、教科書を取り出した…さすがに気になって声を掛ける。

 

「刀奈さん、今から今日の授業の復習やるんですか?」

 

「……いや、本当に忙しいのよね…大体、生徒会室でやってる時も全然仕事終わらないし…」

 

私程では無いけど、元々サボり癖の片鱗は見える刀奈…でもここ最近はほとんど休んでる様子が無い…邪魔しない方が良いかな、とも思ったけど…取り敢えず質問を続ける事にする。

 

「えと、他にも生徒会に所属してる人居るんじゃ…?」

 

「居るわよ、虚ちゃんに本音がね…」

 

……身内のみと…簪入ってないのは敢えて突っ込まないにしても、ちょっと人数少なくない?

 

「役員、少な過ぎませんか?」

 

「まぁ、普通の高校の生徒会とまた違うしね…と言うか、私が会長になる前は権限は有ってもろくに使われてなくて…実質お飾りみたいな状態だったから、だったらウチで掌握してしまおうと思ったの。」

 

「あー…」

 

良く創作物に出て来る学校なんかに有る、生徒会の権力が異常に強いパターンだ…でも、確かに現実に有ってもほとんど権力使う事は無いよね…その気になっても、普通はせいぜい校則変えられるくらいだろうから…それなら普通の良く有る生徒会とそんなに変わらない……で、ウチで掌握って事は…

 

「更識家保有の組織みたいな?」

 

「…まぁ、そうだけど…実態はほとんどウチ自体の権力なのよね…分かりやすいから私たちで運営してる様な物だし…」

 

生徒会の権力が強い学校の場合、学校内で問題が起きた時…生徒会無視して一生徒が仕切ろうとしたら皆反発するだろうね…それなら生徒会役員として更識家の権力使った方が動き易い、と…成程……いや、ちょっと待った…

 

「有事が起きるのを、想定してたんですか?」

 

違う、想定も何も…普通は何も起きない可能性の方か高いと見るべき(そもそも今の所何も起きる様子も無いし…)じゃあ想定じゃなくて、期待?

 

「……今時、ISを持たない組織が優遇されるなんて事は無いわ…そして、ISを手にするなら私たちがIS学園に通うのが手っ取り早い…ま、卒業後も保有出来るかはまだ何とも言えないけど…ここだと使える権限もそれなりに制限は有るし。」

 

「ちなみに、現状どの程度動けるんですか?」

 

「……学園内で緊急事態が起きた時に好きに動けるわ…逆に言えば、それ以外だと、私も基本的に普通の生徒とそんなに変わらない……ただ、事件が起きてさえくれれば実力は示せるからね…業腹では有るけど、今政府からウチを切られると困るのよ…」

 

仮に学園で事件が起きれば…想定外の犠牲が出るかもしれない…でも、私は刀奈を責める気にはなれない…だって、国内に何も無ければ更識家に仕事は無い…何より、政府としても実力的に不安な部分が有るなら更識家を使う事は無いだろう…ましてや現当主の刀奈は若い、相当プレッシャーは掛けられてると思う…

 

「……ホント、十秋ちゃんって普段ポヤーっとしてるのに…どうしてこう言う時だけ、そうやって頭が回っちゃうのかな…」

 

それを聞いた瞬間に浮かんだ言葉をそのまま口にした。

 

「長生き出来無い、ですか?」

 

「私はしないけど、先々代辺りなら…貴女の暗殺指令でも出してたかもね…」

 

「刀奈さんはしないんですか?」

 

「……ハァ、明確に裏切ったならまだしも…単純に頭の回転が早いだけで、一々家族は殺さないわ……仮に十秋ちゃんの方から殺して欲しいって言って来ても、そう簡単に殺してなんてあげない。」

 

……どう考えても刀奈が今当主なのは可笑しな話…だとしたら、やっぱり家で何か有った…?

 

「十秋ちゃん…貴女の考える事ってある程度だだ漏れなんだけど…そこまでにしないと本当に口を塞がないといけなくなるわ。」

 

「……私を、殺しますか?」

 

「嫌よ…その時は私が捕まえて、一生監視してあげる。」

 

「じゃあやめます、私は自由でいたいので。」

 

「……結構アレな事言ったのに、嫌悪感は感じられないのよね…」

 

私の場合、前世で色々有ったから…重い気持ち向けられるだけなら今更そこまで恐怖も嫌悪も無いかな…結局突き詰めたら…人より幽霊の方がずっと恐かったんだよね、私は。

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