親友の妹に転生しました   作:三和

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やらかした恥ずかしさに、死にたくなりつつも…時間は待ってくれない…私は本音に手を引かれながら、緩慢に足を動かす…

 

「もう…!いい加減自分で歩いてよぉ!私じゃ、とーちゃん引っ張って歩けないからぁ!」

 

……うん、嘘をつきました…ごめんなさい…今私は…ただ、本音に引っ張られて進んでるだけです……そして、息切らして…顔を真っ赤にしながらも、必死で私の手を引いて進もうとしてる本音が可愛くて仕方無かったりします…もうちょっと、このまま…

 

「……十秋ちゃん、あんまり本音を虐める様なら…私も、本気で対応しないといけないんだけど?」

 

……刀奈が本気で怒ってる…ごめんなさい、指をポキポキ鳴らさないで…

 

「分かりました…ちゃんと歩きます……あの、ごめん…手だけは繋いでて貰っても良い…?」

 

「ハァ…分かったから早く歩いてぇ…」

 

……うん、さすがに悪い事したなぁ…とは思う…

 

 

 

 

「えっと…引率されてる…?」

 

「どう見ても、立場が逆だけどね…」

 

……生徒会室に入るなり、本音と手を繋いだ私の姿を見て…例の黛薫子さんからアレな感想を頂く…そして刀奈はジト目向けないで、反省はしてるから…でも、本当に辛くて…

 

 

 

 

「とーちゃん…苦しい…」

 

「ごめん…」

 

取り敢えず席に座るなり、ちょうど千冬が私にやってた様に本音を抱き抱えてしまう私…自分で思っていたより余裕が無かったらしく、かなり強めに締め付けてしまったみたい…あー…本当に駄目だね、私…

 

「あの…調子悪いなら、後日でも大丈夫よ?……まぁ、間はまただいぶ空くかも知れないけど…」

 

さすがに私の状態を見兼ねたのか薫子(もう私の中では呼び捨てで行く事に決めた…刀奈どころか、虚でさえ呼び捨てだし)がそう提案してくれる…かなりアレな人物像を想像していたんだけど、それでも心配するくらいに私に余裕が無いのが分かったのか、はたまた刀奈の言う通り根は良い子なのか判断は付かない所……まぁ、それはそれとしてだ…

 

「いえ、後にされたらされたで…その、面倒なので…」

 

「……結構、ハッキリ言っちゃうのね。」

 

「あ!すみません…」

 

駄目だ、一応歳上相手って事になるのに…全く、気を使えない…

 

「あー…いえ、良いのよ。面倒なのはそうでしょうし…じゃあ、ちゃっちゃっと始めましょうか。」

 

「はい…」

 

……そうしてされる質問…まぁ、特に問題になる質問は無い…とは言え、私の場合…趣味を聞かれて、その時点でもう止まるからアレなんだけど。

 

 

「十秋ちゃん、本を良く読むんじゃないの?」

 

「そうですね、じゃあ趣味は読書で良いです…」

 

「そう…なら、どんなジャンルの本が好きなのかしら?」

 

「乱読派なので、特にこれが好きって言うのは無いですね…」

 

実際、私は暇だったら文学だけでなく…伝記に科学系の本(勉強としては多少苦手な部類に入るから、ほとんど流し読みだけど)何なら自己啓発本やエッセイ…何でも読む方…まぁ、実は最近は…本を全然読んでないんだけど。

 

「う~ん…そうなのね…」

 

ここから話を広げようとしてたのか、向こうは私の答えに困っている様子…私としては正直に答えただけなんだけど、何となく居心地は良くない…

 

「じゃあ、小中学時代…気になる異性とか…居たのかしら?」

 

「そんな事まで聞くんですか?」

 

いくらネタが無いにしても、その質問はどうなの…?少なくとも過去の話になるから…全く持って、意味が無い……それに、私は昔から千冬一筋だし。

 

「まぁ、一応ね…で、どうかしら?」

 

「いえ、特には居なかったですね……何ですか?」

 

ジーッと私を見詰める薫子…睨んでるって感じでは無い…コレは、私を観察してる…?

 

「……うん、本当に恋愛に興味無かったのね…」

 

……あー…私の仕草から嘘かホントか、見分け様としたと…まぁ、本当に異性には興味が無かったし…嘘は、吐いてない。

 

「いや、てっきり一夏君みたいな素敵な弟さん居るから…禁断の恋とか、そんな話をね…」

 

「……あの、確かに私にとって一夏は大事な存在では有りますけど…本当にあくまで弟でしか無いです…と言うか、一夏もそう言うと思いますよ?」

 

そもそも、私としては一夏には箒と結ばれて欲しいのだ…前世からの恋…もちろん、今世の一夏と箒…二人と同一視してはいけないのは分かってる…それでも、私は…二人がそうなって欲しいと、切に願う…と言うか、あんなに健気で、一途な女の子が報われないのは間違ってるとさえ思えて来る……まぁ、私が千冬と結ばれる事を心の何処かで諦めていたから、同じ片想いである箒の想いは…せめて報われて欲しい、って言う押し付けなのかも知れないけど…

 

「まぁ、確かに一夏君もそう言ってたけど…それに、篠ノ之さんと仲が良さそうだったしね…」

 

「二人は幼馴染みですから…まぁ、私にとっても…箒はそうですけど。」

 

「ちなみに、二人がそうなる事に反対してたりとかは?」

 

「いや、あの…私、別にブラコンじゃないんで…と言うか、相手が箒なら私としては大歓迎です。」

 

箒が妹なのは申し分無い……まぁ、千冬は何て言うか…分からないけど…だって、箒の姉は束だし…それに、私と違って千冬は…ブラコン、シスコンの気が有るから…

 

「そっか…じゃあ次は…」

 

……とまぁ…取材自体はそんな感じで…幸い、特に問題の有る質問とかも出ずに、無難な感じで無事終了した……ただ、気になる事が有るとしたら…終始、薫子が話のネタに困ってたのが印象的…と言うか、私の専用機についての質問は結局ゼロだったのが何ともしっくり来ない…さっさと終わらせて欲しくてその辺突っ込まなかった私が言える事じゃないけど…それでもこれなら、別に専用機の所持云々関係無いと思う……いや、まぁ…私の専用機は何故かパーソナルデーターが一部ロックされてるみたいで、私も未だに閲覧出来無い状態だから…仕様とか聞かれても、ほとんど答えられる事も無いんだけどね…ま、結果的に聞かれなくて良かったと思う事にする。

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