「つーか十秋姉?」
私がシャワーを浴び、一夏が大浴場から戻って来て…二人で適当に雑談しつつ…消灯時間も近付いて来た頃…
「何?」
「外出届出してるのか?」
「……え?」
「いや、事前に届け出してないと…日帰りでも島から出られないぞ?」
「あ…」
そっか、そりゃそうだよね…
「……忘れてたのか?」
「えっと…うん…」
「忘れそうだし、明日にでも俺が代わりに出しておくよ、って言いたいけど…先ず本人直筆でないと駄目らしいから無理だな…」
「ちなみに、明日出して通るかな…?」
「さぁな…そもそもそこも分からないな。ちなみに俺は、二日前の時点で出してるぞ。」
「……」
ここで先に言ってくれれば良かったのに…とは、口に出さない…だって、二人で家に居た頃と違って…今はそれぞれ違う部屋で暮らしてるから、生活リズム合わないしね…
「寮長の姉さんに書類出せば良いのかな?」
「それで合ってる…てか、説明された筈だけどな…」
「全然、覚えてない…」
やっぱり私ポンコツ度合い増してる様な…最近は夢でチラチラ見るばかりであまり思い出せなくなってるけど、私…ここまでそそっかしく無かった…
「取り敢えず…明日の放課後にでも姉さんの所行ってみるよ。」
「……万が一駄目でも、買い出しは行ってやるよ。」
「うん、ごめんね…?」
「そこは礼で良いよ、十秋姉。」
「そっか…ありがとう、一夏。」
「気にするなよ。」
「…で、今日は抜け出さないよな?」
「……」
答えられない…
「ふぅ…ま、十秋姉も好きでやってるんじゃないだろうしな…」
「その…正直全然眠れないし、どうにかはしたいんだけどね…」
「じっとしてるのも無理なのか?」
「うん…眠れるまで無理に横になろうとしても、何か色々考えちゃって落ち着かなくて…それでつい、外に出ちゃうんだよね…」
「…で、それを千冬姉に発見されてると…千冬姉だからまだ良いけど、他の教師に見付かったら終わりだぞ…それに、千冬姉だっていつまでも多目には見てくれない筈だ…おまけに、夜中起きてるから寝不足で日中は起きてられない……と言うか、昼間は問題無いのか?」
「夜になるとね、どうしても不安になるの…」
「……十秋姉の事だからそれを刀奈さんには言ってないんだろうな…」
「多分、相談してくれるのを待ってくれてるんだろうけどね…」
「言えない、と…部屋交換して、有る意味一番得してるのは十秋姉かもな…」
「こうして吐き出すだけでも少し楽になった気がするからね…」
最も、一夏にも全ては語れてないんだけど…
「……箒には、全部話してるのか?」
「うん…全部、ね…一夏には悪いと思うけどさ、どうしてもね…一夏には言いにくい事もやっぱり有ってさ…」
「この場合、箒が十秋姉と同室になるのが正解だったのかも知れないな……さすがに、無理だけど。」
私が箒と同室になると言う事は、一夏は刀奈さんと同室になる事を意味する…確実に、面倒な事になるだろうね…
「まぁ、俺も愚痴くらいなら聞いてやるから。」
「ありがとね…」
「良いって。」