「大丈夫…?」
「……何とか。」
元々、銭湯とかに比べたら普通の自宅の風呂とかは比較的温度が低くなるのが常で(更識家は例外)要はこのホテルの様に狭いお風呂はそんなに温度は高くない。
「っ……」
でも、私はそれでも長時間入るとダメ…まぁ、そうでなくても今回別に理由は有るんだろうけどね…あー…キツい。
「すみません…出た当初こそ、大丈夫だと思ってたんですけど…」
何故か、身体拭いて服着てから少ししたら一気に来た…で、完全にダウンして今はベッドの上…
「……ごめんね「どうして、刀奈さんが謝るんですか?」それは…」
「本当に大丈夫です…少し休めば…」
幸い、エアコンのお陰で大分部屋の温度も下がってるし水分も採ってる…もう少しで起き上がる事も出来そう…
「その、無理しなくても「特に無理はしてません」でも…」
「本当に大丈夫ですって…と言うか、言いませんでしたか?今は…私がしたいんですよ?」
寧ろ、恋愛感情は現状無いのに…性欲でシたいとか、私の方が酷い事言ってる様なものなのに…何で刀奈の方がそんな…申し訳無さそうな顔してるのか…
「それでもやっぱり、十秋ちゃんに無理させちゃったのかと思って…」
「…取り敢えず、それは無いので安心してください。」
いや、本当に無い…ちょっと雰囲気に流される形で少し長湯してしまった感は自分でも有るけど…それは決して…刀奈のせいとかじゃない。
「本当に大丈夫…?そんなにキツいなら無理しなくても……!」
ベッドに横になっていた身体を何とか起こし、そのまま…心配そうに私の事を見下ろしていた刀奈の唇に自分のソレを押し付け、しばらくしてから離す……うわ、余計に体温が上がったかも…
「…だから、大丈夫ですって…と言うか、言い方は悪いですけど…ここでおあずけになったら、確実に私が後悔しますから…」
「十秋ちゃん…」
相変わらず最低な事言ってる自覚はもちろん有る…それでも今、目の前に居る刀奈と"そう言う事"をしたいのは間違い無く、嘘偽りの無い私の本心だから……うん、やっぱりかなりクズいかも。刀奈はそれでも良いと言ってくれたけど、真面目に私が好きな刀奈がそう言ってくれたからって…それにこのまま甘えるのって実際どうかとも思うし……っ、少し目眩が…
「ふぅ…もう少し休んだら…その…」
「……ええ、大丈夫…十秋ちゃんが良いなら私も、良いから。」
「……ありがとうございます。」
「求めてるのは私の方なのに…どうして、十秋ちゃんがお礼言うの?」
「……分かりません。でも、どうしても…言わないといけない気がしたんですよね…」
私は惚けた…どうせバレるのが分かっててもそれしか言えなかった…でも、ここでいつものクセで謝罪したら…余計に刀奈を傷付ける事だけは分かったから…
「…その、せっかくの空気を壊す様で何なんだけど…」
「?…何ですか?」
「…逆上せたんじゃなくて、風邪とかの発熱じゃないわよね…?」
「………あ。」
否定しようとしたけど…私の場合、十分に有り得る事に気付く…え?まさか、こんな時に?
「…確か、体温計のレンタルはやってた筈ね…念の為に借りて来るわ。」
「すみません…」
さすがに今度は普通に謝罪の言葉が出て来た。
「…良いわよ、無理させて何か有ったら…一夏君や織斑先生に顔向け出来無いから…私はね、一応貴女の護衛でも有るんだから。」
刀奈が私の頭を撫でる…恥ずかしいけど、やっぱりその感触が心地好くて何も言えなくなる……う…寝るのは、ダメ…
「はい…」
「じゃ、行ってくるわね?」
部屋を出て行く刀奈に、私からこれ以上掛けられる言葉は無かった…頼むから逆上せただけで有って欲しい…このまま何もせず、帰る事になったらさすがに笑えないよ…
「…いや、フロント行かなくても借りれるんじゃ?」
そもそも、体調崩した本人が必要な場合も当然有る事考えれば持って来て貰うのがそう言うホテルで有っても基本な様な…まぁ、もう刀奈行っちゃったし…今更そんな事言っても伝えられないんだけどね…