今更な話では有るけど…私自身、コスプレはさっきの時点では断っている…ただ、それでも受けたのは刀奈が納得しきれないと思ったのと…後はまぁ、その…何て言うか、興が乗ってしまったと言いますか……ま、理由はどうあれ、良いって言ってしまったものは仕方無い。
「…もう良いと言いましたし、こうして着てから言うのも何ですけど…コレが刀奈さんの趣味ですか?」
「う~ん…否定はしないわ…でも、この手の服は"好きな人"に着て欲しい方かしらね。」
刀奈がフロントに連絡し、届けられた服は巫女服…と言うか巫女って確か、バイトの募集こそされてるみたいだけど…元々は神に仕えたり、神の言葉の代弁者とも呼ばれる一応重要なポジションだった記憶が有る(未経験の学生が雇われるくらいだし、その辺の意味合いは現代ではもう薄れて来てるだろうけど)
…そんな事を考えつつ、私は視線を下に落とす…
「何か、本職の人が見たら怒りそうですよねぇ…」
「うん…せっかく可愛い格好してるのに、そんな感想が出て来る辺り…まぁ、十秋ちゃんらしいかもね…」
いやまぁ、夢の無い発言してる自覚は有るけど…私の場合、にわかでは有っても"巫女"の役割の重要性を一応知ってるしねぇ…もちろん、コスプレ文化を否定する気は毛頭無い…昨今はコレが正式みたいに定着してるメイド服も、実際は正式なデザインじゃなかったりするからね…そもそもメイドと言うのは女性の使用人を示す言葉で、あくまで給仕服であり…そこに派手さは当然要らず…何なら、男性の目を惹く扇情的なデザインにする必要は全く無い。
…ま、正式な意味合いで着てる訳じゃないし…だからあくまでもコスチュームプレイ…コスプレなのだ…それは分かってる…ただ…こう言うのは本来、なりきる前提の話だと思うし…それなら、デザインは可愛さより正確さを重視して欲しいと思うのは私だけだろうか…まぁ、今私が着てる服だって客観的に見れば可愛いのは認めるけどさ…ただねぇ…
「何か、足元がスースーして落ち着かないですね…」
屋内だからまだ良いにしても、丈が短過ぎる…裾がほぼ股の位置なんだけど……それとさ…
「あの…刀奈さん?」
「ん?何?」
「…写真撮るのは良いです、そっちも既にOKしましたから…ただ、わざわざ寝転がってまで私のパンツ撮ろうとするの…さすがにやめて欲しいんですけど…」
そもそも、刀奈の目の前で着替えたし…何なら、さっきなんて私の裸も見てるのになぁ…(初めて見せた訳でも無い)
「良いの、こう言うのは気分の問題だから「その体勢キツイでしょう?裾捲りましょうか?」!…それは凄くそそられるけど、後にするわ。」
「ハァ…」
ただ、立ってるだけなのって案外疲れるし…何より、そんなにジロジロ見られると落ち着かないんだけど……あ。
「えっと…見せるのは簪と虚さん、それから本音だけにして欲しいんですけど…一夏と他の人にはちょっと…」
このメンバーに関しては仕方無い…でも、一夏や他の人にはさすがに見られたくない…
「ええ、分かってるわ……織斑先生は良いのかしら?」
そう言ってニヤニヤする刀奈に、私は現実を教える事にする。
「最悪、更識家ごと潰される覚悟が有るならお好きにどうぞ…私にも多分、止められませんし…」
「……えっと、本当に?」
「私から言うのもなんですけど…あの人アレで昔から、かなりブラコンシスコン気質な所が有りまして…正直、こんな格好の私の写真を刀奈さんから見せられた場合に取る行動が…私にもちょっと、予想出来無いんですよねぇ…」
まぁ、可愛いかどうか以前に…どっからどう見ても如何わしい格好だしね…何なら、撮られた場所も何か薄暗くて…普通のそう言うイベント事で撮った感じには見えないだろうし…何より、どう考えても二人きりでの撮影なのが千冬の中で問題になるかも…
「…分かった、それはやめとく…私たちだけで楽しむ事にするわ…」
「その方が良いですよ。」
「…こう言うのって刀奈さんみたいに綺麗で、ボディーラインがしっかりしてる人が着るものでは?」
「嬉しい事言ってくれるわね、でも…私は十秋ちゃんが着ている所が見たいの。」
「はぁ…そうですか…」
次に着たのはチャイナドレス…これまた、妙に丈が短い。
「…あの、お触りとかって有りなのかしら?」
「お好きにどうぞ。」
今更私が嫌がる訳無いでしょうに…っ…
「!…十秋ちゃん、ブラは?」
「面倒なので今は着けてないです…着けた方が良かったですか?」
「う~ん…取り敢えずこのままで良いわ。」
「そうですか。」
まぁ、刀奈は満足そうだし…私は何でも良いんだけどね…っ…ん…
「…あの、まだ揉むんですか?」
「!…いや、その…生地と、十秋ちゃんのおっぱいの感触が良くて…もうちょっと…駄目?」
「…まぁ、良いですけど……んん…」
つい、声が漏れる…何か私もその、擦れると反応しちゃうんだよね…と言うか、今あんまり揉まれると…まだちょっと痛いかも…
「…直接触っても良いかしら…?」
「…ハァ…ご自由に…ただ、もう少し優しくお願いしても良いですか?…結構痛いんで…」
「!…ごめんなさい、やめるわね「別にやめなくても良いです」…でも…」
「少し力を緩めてくれるだけで良いんです…私の事は気にしないでください。」
そもそも刀奈に満足して貰うのが、今回の趣旨だからね…ここで我慢されて、変に未練残されるのも困る…
「じゃ、じゃあ…!」
そう言って一度離れた手が戻って来る…!…痛…まぁ、もう何も言わないけどさ…刀奈がどうしても力入れてしまうって言うんなら、私が言ってどうにかなる話じゃないし…まぁ、さすがにキツイのも確かだけど…ふぅ…ま、どうにかなるでしょ……多分。