親友の妹に転生しました   作:三和

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「…夕飯終わって、お風呂行って…それからまたお願いされるとは思いませんでした…本当に今日は大変だったんですね…」

「…まぁ、今日はちょっと…ね…」

さっきも膝枕を頼み、そこで…私以外の皆も十秋ちゃんに頼む事が有るとの話を聞いて割と衝撃を受けつつも私は眠り…その後はお母さんが呼びに来そうとの事で十秋ちゃんから起こされ…半端に寝てしまった所為か、眠気がキツく…半分寝ながら食べてたらお母さんからたるんでる、とお説教…まぁ…お父さんが宥めてくれたから…15分程度で終わったけど…あの空気の中じゃ食べにくいだろうし…十秋ちゃんや、一夏君には悪い事しちゃったわね……っ…

「……」

さっきまでの事を思い出しつつ…何となく目線を上に向ければ、いつも通りの笑顔を向けている彼女がそこに居て…私はそこで思考が途切れる……ホント、この子…一夏君は素直にカッコイイ顔で、彼女の場合はパッと見はほとんど彼と同じ顔の筈なのに…こうやってしっかり見れば、ちゃんと女性の顔と感じるし…そして、好きになっちゃった所為も有るんだけど…それは別にするとしても、やっぱり綺麗なのよね…ま、本人はそれ言われる度に否定するけど…ハァ…

さて、それはそうと…十秋ちゃんの場合、実は努めて私たちのやっている事を気にしない様にしている節の有る一夏君と違い…嘗て私が言った、"更識家では時折人を手に掛ける仕事をしている"と言う言葉の意味を…そもそも彼よりもハッキリ理解している様に思う時が結構有る…そして、その上で…彼女は一夏君と違い、私たちの普段の仕事の内容を気にしてる様に思う事も有る…まぁ、皆が皆…普段からこんな事頼みに来るんだから、心配するのも分からなくも無いけど…

そう、"心配"。人を手に掛ける…それが殺している、と言う意味なのをちゃんと理解出来てる筈なのに…彼女は、私たちを怖がる事は無いし…こうして触れられる事を気にする素振りは無い。

再び、目線を上に向ければ…やっぱり笑顔を浮かべる彼女がそこに居る…そして、全部とは言わないまでも…確かに理解出来ている筈なのに、こんな事が出来る彼女の危うさに思いを馳せる…

…私の様な人間にこうやって膝枕をすると言う事は…ただここから手を伸ばすだけで…その細い首に手を掛けるだけで…武器なんて必要無い…私は、それだけで彼女を殺す事も出来るのだ…

…ふぅ…今日の仕事が、モロに"そう言う内容"だった所為か…何となく、自分の思考が物騒な方向に進んでいるのは分かってはいる…だから私はさっさと思考を切り替える…ハァ…ホント、この子は分かってるのかしら…今している事がどれだけ危険な事なのか…

「…あの、刀奈さん?」

「っ!…何かしら?」

「私の顔、何か付いてますか?」

「…どうしてそう思うのかしら?」

「いえ、何度か人の顔見て変な顔したり…溜め息吐いたりしてるので…」

そう言う事ね…さっきの私の考えに気付かれたのかと思ったじゃない…ハァ…と言うか、内容は違ったとは言え…一応、一般人の筈の彼女に何かを考えてるのがバレるのは不味いわね…今日は本当に気が抜けているみたい…これがもし、相手が一夏君なら…多分内容まで読まれてた可能性が有るわね…

まだハッキリ確認した事は無いけど…どうも彼、かなり勘は良さそうなのよね…加えて、完全な一般人の筈なのに…どうにも彼は、"こちら側"の人間じゃないかと思う事が多々有る…更に言えば、彼は最近…荒事の面で私に追い付いても来てる…そろそろ、負けそうなのよね…ハァ…ホント、敵に回したくはないわね…

そして何より…今ここに居る十秋ちゃんを、仮に殺せと言われても…恐らくすぐには殺せない…殺したくは、無い…でもその癖、さっきみたいに魔が差す事も有る…彼女をこの手に掛けた後、後悔するのは分かっているのに…それでも時折、彼女の命を奪いたい…奪って、何より…この手の中で果てる彼女のその感触を…味わいたいと…っ…ホント、私…そう言う嗜好が有るわけじゃない筈なのに…

何より、この"仕事"…好きだと思った事は無い…人を殺すのは、同時に自分の心も死んで行く気がして…本来なら、生理的に受け付けない行為…でも、彼女に対しては仕方無くやってる筈のそれを何故か、積極的に…実行に移してしまいたいとそう考えてしまう事が、多々有る…ホント、彼女の同級生の多くが…それも同性が、彼女を監禁したいと言う願望を持っているかも知れない…と言う話を聞いた時、敢えて私は何も言わなかったけど…本当に何故なのかしら…正直に言えば、共感出来ちゃったのよね…

結局の所、やっぱり私のコレは…その行為が日常な所為でそっちに飛びやすいってだけで…彼女を手に入れたいって意味では、彼女の同級生と感覚は多分…一緒なのよねぇ…

また、私は目線を上に向けてみる…

「あの、刀奈さん…本当にどうしたんですか?」

「いえ、本当に綺麗だなって…」

「…体調でも悪いんですか?」

「あのねぇ…私は素直な気持ちを言っただけなんだけど?」

「いや、だって…いつもなら冗談めかして言うのに、何かテンションが真面目に聞こえたので…疲れてるのかなと…と言うか、普通に刀奈さんの方が綺麗だと思いますけど…」

これだ…彼女の容姿をどれだけ褒めても、彼女は大体こう返して来る…ハァ…ま、彼女の周りって有る種不思議なくらい…普通レベルの容姿ですらほとんど居ないからね…周りのレベルが高いから、余計にそう思うのかしら?

確かに私自身、自分の容姿は優れている…そう言う自負は有る…何より学業と家の仕事…普段それをこなしつつ、磨くのも怠ってはいない…何故って、外見良いのも…ある程度仕事の面で便利だからだ…

実際この容姿に釣られた男性をホテルに引き込んだ事も有る…もちろん、あくまで目的は情報収集で…実際に寝た事は今の所無いけど…まぁ、使い方が使い方だし…私の容姿しか見ない男性は正直、私の性的嗜好はともかく…人としても嫌いだけどね…ただ、純粋に褒められるだけなら…それも悪い気はしないもの。

とは言え、この"織斑十秋"と言う少女に出会ってからは…その価値観は崩壊している…もちろん、単純に容姿だけの話で言うなら…実は彼女…確かに整っている方では有るけれど…単純にそれ以上に容姿が良い女性なら、他にも居るだろう…

それでも彼女の場合…見た目以外にも何処か、人を惹きつける魅力が確かに有るのだ…その癖、性格もかなり良い…あるいは彼女は、普通の家庭に生まれていれば…普通の生活をして、普通の恋愛もしていたのだろうか…"織斑"十秋でさえなければ、そうなっていたのでは無いかと本当にそう思う…まぁ、その場合…恐らく私は彼女と出会う事は無かっただろうけど……ハァ…何か今日は駄目ね…元々想い人の彼女が近くに居る所為も有るんだろうけど…それでも、いつも以上に思考が纏まらない…

「…ふぅ…本当に十秋ちゃんは綺麗だと思うわよ…私なんかよりね…」

「…ハァ…そう言ってくれるのは嬉しいですけど…何か、とか言うのやめません?せっかく刀奈さんは綺麗なんですし。」

「…"綺麗"か…ねぇ、十秋ちゃん…ウチがどんな仕事をしているか、話したわよね?」

「ええ、聞きました。」

「…それでもそう言えるの?」

意地の悪い聞き方をしているのは分かっている…それでも、私は聞いてみたかった…彼女が本当は、どう思っているのか…

「ええ、それでも私はそう思います。」

「…多くの人間の返り血で汚れた私を?本当にそう思ってる?」

「…ふぅ…じゃあ聞きますが、貴女がその手を汚してるのは…貴女の快楽の為ですか?」

「…いいえ。人を殺すのは、本当は嫌い…実際にやってる時はともかく…普段は夢に出たら飛び起きて吐き気を覚えるくらいにはね…結局、あくまで"仕事"だからよ…」

「日本…この国を守る為に"仕事"としてやっている…仮に貴女が快楽込みだったとしても、そう意味の方が大きい以上…やっぱり私は否定とかは出来ません。」

「…ふぅ…私が本当に快楽殺人者だとしても受け入れられるの?」

「ええ「ちなみにもし、善人を殺してるとしても?」…ふぅ…ま、それでも出来無いです。」

「じゃあ、あくまで仮にだけど…仕事以外でしてたとしても?」

「…んー…その場合、否定はするでしょうけど「ま、そうよね」…でも、貴女を嫌いにもなれないでしょうね…」

「…それは何故?」

「だって、私は貴女の家族なんでしょう?家族が悪い事をしたなら、それを悪い事だと否定は確かにします…でも、家族が本当の意味で裏切らない限りは…私は、嫌いにはなれないでしょうね…」

「貴女の場合、実際裏切られたとしても…結局そう言ってそうだけどね…」

「…まぁ、そうかも知れないですね…でも私の場合…身内は中々、切れないんですよ。」

そこで私は彼女の顔に手を伸ばし、その頬に触れ…撫でた…

「?…刀奈さん?」

「本当に嫌がらないのね…ちなみに私が今、貴女を殺したいと言ったら…どうする?」

「殺したいんですか?」

「あくまで"例え話"よ。」

「…刀奈さんは私の事が嫌いですか?」

「いいえ、好きよ…これから先…何が有ろうとも嫌いにはなれないんじゃないかしら。」

貴女が思ってる以上に、ね…本当に大好き。

「…う~ん…だったら、どうしたら良いんですかね…」

「?…自分が殺されるかも知れないのに、どうしたらってどう言う事?」

「だって、私自身も…刀奈さんが嫌いだとか、怖いと思える気がしないんですよ…その刀奈さんが、仮に殺そうとして来ても…どうしようとか、特に思わないんですよ…」

「そりゃ、アレでしょ…抵抗とかは…」

「そりゃまぁ…実際そうなったら、さすがにするでしょうけどね…何かでも、それで…刀奈さんが怪我したら嫌だな、とか…思ってしまいまして…」

「私を怪我させたくない…でも、殺そうとしてして来てるのは私よ?」

「でも怪我して欲しくないし…私の代わりに死んで欲しいとかも思えないんですよね…だから結局、最終的にはほとんど抵抗出来無い気がします…」

「…安心して。本当に今のは、例え話だから…」

やっぱり彼女が欲しい…こんな私をほぼ無条件で受け入れてくれる彼女が…どうしても。

「ま、そう言う話でしたね…でも、いきなり変な話しますね…やっぱり今日、本気で疲れてるんですね…もうそろそろ、眠ったらどうですか?」

「まだ時間が早いわ…夜中に起きちゃう…と言うか、今日は他の皆と約束してないの?」

「…実は何となく…また刀奈さんに頼まれそうな予感もしてたので、全部断ってます…本当に頼まれるかは何とも言えなかったので多少驚きもしましたけど…まぁ、だから多分…このまま寝てしまっても大丈夫ですよ。」

「…ホント、優しいわよね…十秋ちゃん…」

「私は別に、優しくないですよ…強いて言うなら、"家族"が辛いって感じてるのが分かったから…放ってもおけないかなぁって…単に、そう思ってるだけですよ。」

それを普通に出来る人が、一般的に"優しい人"って言われるんだけどね…何なら十秋ちゃんの場合…家族でもない学校のクラスメイトにも頼まれれば…大体は無償で助けに行くし…その癖、自分の能力越えの事でも時折…請け負ってるそうだし…やっぱりこの子…優しくて、危なっかしいわね…っ…

「…刀奈さん、眠くなって来ました?」

「…ホント良く見てるわねぇ…そうね、少し眠っても良いかしら…」

「少しと言わず、好きなだけどうぞ「そしたら十秋ちゃんが寝れないじゃない」このままでも私は寝れるんで、お構い無く。」

…ハァ…ホント、どんどんこの子を好きになる…ホントいつからなのかも分からないけど、気付いたら彼女から目が離せなくなってた…まぁ、分からないぐらいなんだし…実は気付いてないだけで、本当は一目惚れとかだったのかしらね…てっきり私が好きなのは、一夏君だと思ってたんだけどね……まぁ、それはそうと…このまま寝るのは不味いわね…

「ねぇ?だったら…添い寝お願いしても良い?」

「…この部屋のベッドで一緒にって、事ですか?」

「ええ…駄目かしら…?」

「別に前にもやってるんですし、駄目なわけないじゃないですか。じゃあ、取り敢えず…パジャマに着替えて来てください。」

…持って来るからこの部屋で…と言うか、そう言った以上彼女も着替えるんだろうし…私が、彼女の着替えを見たいだけなんだけど…さすがに、それを言うわけには行かないか…まぁ、正直に言えば…この気持ちを自覚してからは彼女と同じ寝床で一緒に寝るのは初めて…だからそれだけでも十分過ぎるレベル…

「…ええ、分かったわ。」

だからこの場では邪な気持ちを抑え込む…私の知る限り、彼女は本格的に眠りに着くと中々起きない…つまり、色々と出来ると言う事だ…

…と言う感じでほくそ笑んだものの…実際は思った以上に私に余裕が無かったらしく…まさかの気が付いたら朝。そして、いつもより早めに起きたと言う彼女はさっきまでランニングに行っていたと…つまり、彼女がパジャマからジャージに着替える時も私はそのまま寝てた事に…寝ている彼女に何も出来ず、決定的瞬間すら見逃した私は内心かなり凹んでいた…(まぁ、彼女の裸自体は既にお風呂で見た事有るんだけど…)

…まぁ、またチャンスが有るだろうと思っていたら…意外と二人きりでそうなるチャンスが無く…いやまぁ…他に簪ちゃんが居るのとかは、良いのよ…別に。

ただ簪ちゃん勘が良いのか、下手な動きすると起きちゃうから…十秋ちゃんは元より、簪ちゃんにも手を出せず…結局それからは、二人きりで寝る事は無く…彼女はウチを出る事に…ちなみにその後、私の他…簪ちゃんや、虚ちゃんも彼女の事が好きだったと分かるのはまた別の話…虚ちゃんは何とも言えないにしても、簪ちゃんはてっきり…一夏君が好きなんだと思ってたんだけどね…ま、結局の所…私たちと彼女とはやっぱり住む世界が違う…忘れるべきだと、三人でそう…結論を出した。

…まぁ、その後まさか…また会えるとは、私も思ってなかったんだけどね…本当に、人生って分からないものよね…


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「ん…」

 

「あ、刀奈…目が覚めた?」

 

何やら懐かしい夢を見てた様な気はする…まぁ、覚えてないとは言え…仮に十秋ちゃんの事を夢に見たんだとすれば…学園で再会する前の話で有れば、実はそんなに前の話じゃないんだけど…

 

「…おはよう…十秋ちゃん…」

 

そんな事を考えつつ…私は彼女にそう声を掛ける…

 

「おはよう…ところで、刀奈?」

 

「何?」

 

「…その、良ければ…起きたなら、一回退いてくれると嬉しいかなって…」

 

そこで彼女の身体が震えているのに漸く気付く…寒い時の震え方とはちょっと違う気もする…まさか!

 

「ごめん!今頭退けるから、行って来て良いわよ!」

 

「うん…」

 

そう、またもやトイレで有る…結局の所、彼女は限界が近くて震えていたのだ……本当にもう、私が許可しないと行かないのね…まさか行きたくなったのに、膝の上で呑気に寝てる私を起こそうともしないなんて…

 

 

 

 

 

 

「…と言うか、もう夜じゃない…途中で起こしてくれて良かったのよ?」

 

「だって、何時に起こしてとかは…言われなかったし…」

 

明日には私も向こうに帰らないといけないんだけど、このままだと非常に不味い…本当にこの子、私からの命令が無いともう動く気が無いみたいだから…それにしても…

 

「それはそうと…結局、服着ないのね…」

 

先程、私は彼女に服を脱いだ状態での膝枕をお願いした……その時の事は、今は関係無いけど…問題は、その後私が寝てしまい…さっき私が起きて、彼女がトイレに行ってから…戻って、今に至るまで…彼女は全く、服を着ようとはしない事…

 

「着て良いとは言われてないしね…」

 

そして、ここで服を着て良いのかとも聞かない…私が言うのを待っているのだろう…正直に言えば、もう少し彼女の裸を見ていたくは有るけど…風邪を引かれても困るしね…

 

「ごめん、服着て良いわよ。」

 

それでやっと彼女は床に落ちている服を着始める…明日からこの子、本当にどうする気なのかしら…私は居ないのに…取り敢えず、その辺聞かないとならないか…

 

「…え?明日から?刀奈は居ないし、取り敢えず普通に生活するつもりだけど?」

 

そこで安心しそうになったが、念の為…確認をする…

 

「それは…ちゃんとご飯を食べて、自分でトイレに行って…必要なら家事や…勉強やって…夜はお風呂に入って、寝る…みたいなルーティンをちゃんと自分でこなすって意味かしら?」

 

「もちろん、逐一…刀奈の指示が無いと動いてない状態で居て欲しいって言うならそうするけど?」

 

「……」

 

今の彼女だと…仮に冗談で私がそう言ったとしても…確実に、そうするわね…私自身、向こうに戻ったら戻ったでそれなりに忙しいから…電話でするにしても、最低限人間としての一日のルーティンに、毎回毎回行動指示出すのは…さすがに、厳しい…

 

「いえ、私もそれは出来無いから…ちゃんと自分の意思でしたい事をやって…そこに私は命令しない。」

 

「刀奈が傍に居る時は、ちゃんと刀奈の指示を聞くよ。」

 

まぁ、それは本当に…嬉しくないと言ったら嘘にはなるんだけど…トイレまで我慢しなくて良いんだけどね…ハァ…しばらくは、何とか理由付けてここに様子見に来ないと駄目ね…私がこうしてしまった様なものだし…週末は出来るだけここに来よう…とまぁ、そこまで考えたところで浮かぶ物が有る…

 

「…その、もし…ここに居ない私が臨時で、電話で十秋ちゃんに何かの指示を出したら…聞いてくれるのかしら?」

 

「例えばどんな?」

 

「…その、十秋ちゃんの写真を携帯で撮って…私に送るとか…」

 

「えっと…もしかして、エッチな自撮りを送れって事かな?」

 

ホント、私…最低よね…

 

「んー…やった事無いし…あまりややこしい注文されても出来無いかも知れないけど…」

 

「出来る範囲で良いから…」

 

「それなら、分かったよ。刀奈の好きなタイミングで連絡して…あ、私が理解出来る注文だったとしても…状況的に今は無理な場合とかは?」

 

「それは…その時々で、大丈夫なタイミングで改めてやって貰うか…取り止めにするか決めるわ。」

 

「うん、分かった。」

 

「さてと…お腹減ったでしょ?ご飯「私が作ろうか?」…いえ、今回は私が作るわ。」

 

「そう?なら、分かった。」

 

「…床じゃなくて、ソファに座ってて良いからね…後、トイレは行きたくなったら…自分で行って良いから…」

 

もっと早く、この指示をしてあげるべきだったわね…

 

「うん。」

 

「…それと、喉が乾いたら自分で冷蔵庫から出して…飲んでて良いわよ。」

 

ここはこの子の家なのに、どうして…本来部外者の筈の私がこんな指示出してるのかしらね…まぁ、結局私の所為では有るんだけど…色々と複雑だわ…

 

それにしてもこの子、本当に一人にして大丈夫なのかしら…トイレはさすがに行ってくれると思うけど…

 

食事は必要最低限しか取らないとかなりそうで、結構怖いのよね…やっぱり平日も私の手が空いたタイミングで…特に何も要求が無かったとしても、一応連絡はした方が良いかしらね…

 

ま、でも昨日の心ここに在らずみたいな状態だった十秋ちゃんよりは…ある意味、色々マシとも言えるのが…ね…救ったなんて言われるのは本当に複雑なんだけど…この子にとっては、本当にそうなのかしらね…

 

そう言えば、彼女がずっと悩んでたのは織斑先生の事…とは言え、彼女自身に告白する気が無かったのなら…逆にあんな風になるのだろうか…彼女は恐らく、覚えてないのだろうけど…実は私は何度か彼女と一夏君の所に足を運んでいる…元々は一夏君と箒ちゃんの部屋だけど…箒ちゃんが一夏君に告白し、返事は保留…二人が気不味くなるのを気にした十秋ちゃんが箒ちゃんと部屋を交換した…

 

そもそも箒ちゃんの方はきちんと先輩と後輩としての線を越えず、あくまでも壁を作って接して来た…だから、少しやりにくいけど考えようによっては楽か、みたいな感覚しか無かったのに…こんな相談をする事になるなんて…ま、それは余談なんだけど…

 

あの時部屋に居た彼女は私の声にも反応したのは分かるけど、ほとんど動きが無かった…正直、私からしたら部屋を交換してすぐの事だし…何が有ってこうなったのかと本当に聞きたい所だった…もちろん、一夏君が何かしたとは思ってなかったけど…

 

そして、週末までには最低限の回復はしたとは言える…でも、彼女は何処か心を閉ざしたままにも思えた…最終的に、私には心を開いてくれた様に思っていたらコレだ…私が自分の気持ちを押し付け、欲求をぶつけられ…彼女は壊れた…私は、対応の仕方を間違えたのだ…

 

「刀奈?どうかした?」

 

「!…え?」

 

「いや、え?じゃなくて…包丁使いながら考え事してたら危ないよ?」

 

本当にこの子は…自分が可笑しくなってもまだ、私の事を気にしている…

 

「刀奈、疲れてる?やっぱり私がやろうか?」

 

「いえ、大丈夫よ。」

 

「…本当に?」

 

「ええ。」

 

貴女の事を心配していた、と言っても無駄なのだとは思う…彼女は結局、自分は大丈夫だとしか言わないから…そして、自分を心配する人の顔色を見て…逆に大丈夫?と聞いて来る…そう言う人。あの頃と本質は変わってないんだと少し安心は、する…でも、彼女は私の奴隷…その立場で良いんだと、彼女自身が笑ってそう言う…私に、気を使ってる…まぁ、だけでもないんだろけどね…私も、箒ちゃんの言ってた事は多分…正しいんだと思うし…

 

…十秋ちゃんは私に依存している…でも、私に依存してはいても…負担は掛けない様にこうして、気を使って…

 

「…あの、本当に大丈夫?やっぱり私が「大丈夫、本当に大丈夫だから…ソファで待ってて」…う~ん…分かったよ…じゃあ待ってる…でも、本当に気を付けてね?」

 

いつの間にか私の前まで来ていた彼女は、ソファの方に戻る…そうね、今の彼女にこれ以上心配掛けれないし…取り敢えず、集中しないと。

 

私はネガティブな思考を追い出し…その後は、余計な事を考えない様に粛々と手を進めて行く事に……まさか、今になって初めて料理をした日の気分を思い出しつつやる事になるとは…と、いけない…集中集中。

 

最終的に何とか、出来上がったものの…思いの外十秋ちゃんを待たせた事には反省してる…にしてもこの子、本当に大丈夫なのかしら?前は、お腹が減ったら普通にそう言ってたのに…何も言わないし…やっぱり心配だわ…




「え?食べる量がいつもより少ない?」

「ええ…てっきりおかわりするのかと…」

「ああ、私の場合多分…食べる量が多かった原因はストレスだからね…」

「ストレス?」

「姉さん…まぁ、刀奈はもう知ってるし…良いのかな…元々、向こうで初めて千冬に会う前から…何処か私…色々と満たされない感じが有ってね…だから、趣味は食べる事ってくらい…とにかく、普通の同年代の女子より食べる量が多かったの…何なら、逆に食欲が全くと言って良いくらい浮かばない日も有ったし…」

それは、正しく…私の良く知る十秋ちゃんの姿そのもの…表面上とても明るく見える彼女は、実はかなりネガティブな側面を併せ持つ…元々食べる事が好きなのでは無く、実は鬱屈していると言うか…抱え込んだ何かを忘れる為に食べる量が多いんじゃないか…私がそう感じる様になったのは、彼女がウチで暮らし始めて…しばらくしてからの事。

その頃はまだ、下手に踏み込むべきでも無いと思ってたし…織斑先生の仕送りのお陰でこっちの家計はそこまで圧迫されてなかったし…と言うか彼女の場合…そこに関しては気を使ってるのか、普通にこっちの限度を超える程には食べない…何なら、最終的には本音の方が食べる量は多い…まぁ、本音はあれだけ食べて運動もしてるから太らないのは理解出来るけど…その分は不思議なくらい、身長の方には回らない…昼寝もあれだけしてるのにね…高校生になった今でも、身長は小学生並み……っと、今は十秋ちゃんの事だったわね…

まぁ、明るい様で色々溜め込んでる様に見えていたのは私だけでは無かった様で…簪ちゃんも最初は頻繁に簪ちゃんが部屋に誘って、簪ちゃんの好きなジャンルのDVDを一緒に見たりとかしてたみたいなんだけど…最終的にあまり誘わなくなったから簪ちゃんに理由を聞いてみれば…

『何て言うか…十秋の場合、無理矢理私に付き合わされてる感じでは無いし…寧ろ、嫌いでは無いって感じでは有るんだけど…それでも私の部屋での十秋を見てると逆に何か、気を使われてる様にも思えて来てさ…かえって申し訳無くなって来たから、誘いづらくなっちゃって…』

結局ゼロでは無いけど、頻度は間違い無く減った…と言うか、彼女の場合…何も無ければ、一夏君の部屋にも行く形跡が無いのよね…虚ちゃんも同じだったのか…誘うのは最初の内だけで、やっぱり最終的に頻度は減ったし…結局、私の方からしてもやっぱり頻繁に彼女の部屋に通うのは私ばかりで…彼女からは来ないし…まぁ、その代わり…逆に他の皆も時々彼女の部屋には行ってたみたいだけど…ちなみに、一夏君の部屋は…性別的な問題も有り…余計行きづらい…まぁ、その分お父さんが声を掛けたりはしてたみたいだし…何なら、彼女程…心配は要らなそうでは有ったけど…と、話の途中だったわね…

「刀奈?大丈夫?やっぱり疲れて「本当に大丈夫よ…それで?」…うん、それでも唯一…フェンシングをやってる時は少し…満たされてる感じは有ったの…まぁ、色々有って…実質やめちゃったんだけど…」

その辺は、チラッとだけど箒ちゃんにも聞いている…まぁ、自分が恋愛的にモテ過ぎて…人間関係が可笑しくなって好きな事をやめるって言うのは、傍から見れば贅沢にも思えるかも知れないけど…実際、そうなってる十秋ちゃんを見てると…そうは思えないわよね…しかも十秋ちゃんの場合…異性との恋愛経験も無いのに、彼女を好きだった人は大半が同性だったと言うんだから余計笑えない…ましてや、当時の彼女は自分にそっちの気が有るとまだ知らなかったんだし…

「それでも、気が付いたら出る羽目になっていたあの大会…そこで出会った千冬…彼女に会った日から、私の全てが変わったんだよね「ごめん…ちょっと良いかしら?」何?」

「箒ちゃんもそこら辺話してくれてないんだけど…今十秋ちゃんが言ってるのはモンド・グロッソの話よね?自分でエントリーしたんじゃないの?」

「…ああ、そう言えば…箒にもそこら辺ちゃんと言ってなかったかな…あの時はまだ一回目って事も有って色々緩かったんだけど…だからってある種の伝手が無いと出れないし…何より、私も別に興味無かったんだよね…何なら、私が出るとすればフェンシングの腕を頼りにやるしか無いんだけど…もう正直に言えば、あんまりやりたくないなと思ってたし…」

まぁ、そこら辺は多少聞いている…嫌いでは無かった筈のフェンシングに、先の事も有り…彼女は色々とトラウマを抱えてしまった様だと…

「もっと言えば、勝手が違うからって…大会に出るなら負けたくないとかなるし…何より、国の代表だからね…負けたらどうなるかとか思ったら…余計、出たくなんてなかった…当時は、オリンピックに出ないかと言われた時も断ったぐらいだし…」

「そこら辺箒ちゃんは曖昧だったけど…そんなに、強かったの?」

「…自慢するわけじゃないけど…これでも公式の大会で私、一度も負けた事無いから。」

「…それでオリンピックの方に…でも断ってたのよね…」

「そんなプレッシャー背負ってまでやりたくないしね…何より、声を掛けられた時点でもう…あんまり良い思い出無かったから…」

「それでも、モンド・グロッソは結局出たのよね…?」

「…と言うか完全に遠縁と言うか、ろくに会った事も無い親戚の方が運営の方に伝手が有ってさ…勝手に私をエントリーしたの。私に何の相談も無く…私に話が回って来た時は、下手にごねる方が不味い状況になっててね…だからもう、出るしか…無かった…」

「……」

力無く笑う彼女に何か言おうかと思ったけど…正直、何も浮かばなかった…と言うかもう、これは終わった話だしね…

「出たは良いけどさ…正直、退屈だった…」

「退屈?」

仮にも、世界の代表を務めてる人たちとの試合が?

「だって…単純な強さの話だけするならさ…正直、私がフェンシングの大会で戦った人より遥かに弱かったからね…だから、気晴らし…みたいなつもりで望んだのに…余計に気が滅入ってね…まぁ、あの当時の選手って…まだろくにISが使いこなせなかったのも有るだろうけど…正直、同じくISは素人の筈の私から見てもそれ以前の問題って感じでさ…信じられる?私、ISをまともに展開したの…当日が初だよ?まぁ、あの時は…他の人も大して変わらない条件だったんだとは思うけどさ…ろくに飛ぶ事すら出来て無かったし…でも、地上で…向こうは遠距離で射撃で挑んで来て…私を捉えられないんだから…本当に茶番としか…」

「ちょっと待って…十秋ちゃん、その時の貴女の武装は?」

「サーベル一本…戦い方こそ全然違うけど、ほぼ千冬と同じ条件だね。」

「……」

言葉が出ない…もしかしてこの子…前世の頃なら私より、強かったんじゃないだろうか…

「何かもう…ろくに暴れる事も出来無いまま、気付けば決勝までトントン拍子…笑っちゃうよね、ホント。」

「……」

いや…全然笑えないんだけど…

「そんなだから、決勝の相手になる千冬にも全く興味が無かった…何なら、彼女の試合も見てなかったしね…」

「…で、織斑先生と戦ってどうなったの?」

そう言うと彼女は笑い始めた…それはもう、心底愉快で堪らないと言う様に…まるで一種の発作の様なソレに私も驚いてしまい、止められず…取り敢えず治まるのを待つ事に…

「アハハ…ごめん…でもね、本当に驚いたんだよね…だってあの時の千冬…私と同じで飛ぶ事も無かったけど…今なら分かるよ、彼女は飛べるけど飛ばなかっただけ…そして地上での近接戦で私と戦ってくれたんだけど…もう、本当に驚いたんだけどさ…全然、歯が立たなくて…世の中に、こんなに強い人が居るんだって…もうね、勝ち目が無いのに落ち込む所か…ここまでの人が私と戦ってくれる事が光栄で…何より、本当に楽しくて楽しくて…私、あの時生まれて初めて全力で戦ってたんだと思う…これから先こんな心躍る戦いはもう出来無いだろう…そうも思った……そして、最終的に私は千冬に負けた…でも、負けた事なんてもうどうでも良かった…楽しかった…でも、もう終わっちゃったんだ…そう思ったら、今まで感じた事の無い程強い疲労が急にのしかかって来てね…その場に座り込んだの…その後の事は、今でも忘れられない…千冬が私に向かって手を差し出して来てね…こう言ったの?『大丈夫か?』ってね…一応フランス人って事になってる私にね…あの頃ってまだ…共通語が完全に日本語って事になってる今とはちょっと違ってさ…さすがにやってしまったと思ったのか、千冬が手を引っこめないまま…私から顔を逸らしたの…今思えば、せめて英語で言わないと駄目かとか考えてたんだろうけど…そこで私がこう言ったの…『日本語なら分かるよ』…ってね…」

「向こうの十秋ちゃん、要はハーフだったんだっけ?」

「そこも聞いてるんだね…まぁ、厳密には少し違うんだけどさ…ま、とにかく…それに驚いた顔をする彼女の手を掴んで…立ち上がらせて貰ったの…それが、千冬との最初の出会い…」

「…十秋ちゃんは、その時点で織斑先生の事を…?」

「ううん…あの頃はまだ…まぁ、でも…今思えば、実は最初から好きだった…一種の一目惚れだったのに気付いて無かったんだとも思う…で、その後は連絡先を交換してね…交流も始まった…後で聞いたんだけど…彼女の方も、勝てないまでも自分に食らい付けた私と言う存在が本当に新鮮だったみたい…途中からは、割と本気だったんだって…まぁ、それじゃあ勝てないよね…」

「交流が始まって…それから?」

「当初は普通に友人としての付き合い…まぁ、最終的には私の家にも招待したけど…基本は私が日本のここ…織斑家の方に通ってた…あの頃は、楽しかったなぁ…と、話がだいぶ逸れちゃったけど…やっぱり私が食べる量が多かったのは満たされない事によるストレス…少なくとも、私が彼女への気持ちを自覚するまでは…元々の量よりは、遥かに減ったからね…」

「織斑先生と過ごす時間が本当に楽しかったのね…」

「こっちも色々大変だったし、そう頻繁に行けたわけじゃないし…何なら、千冬の方から私の所に行けるのはもっと少ない…加えて言えば…千冬は仮にも日本代表を務めてるのに、運営からの扱いもあまり良くなくてさ…本当にお金が全然無くてね…かと言って下手に普通の正社員とかも出来ないからバイト漬け…私が日本に来てても、急遽バイトに出て行った事も有ったっけ…毎回申し訳無さそうにしてたな…」

「それに付いて不満とかは…」

「そりゃあね…無くは無いけど、表に出すわけには行かないよ…千冬にも都合ってものは有るし…何より、子供の一夏君にそれを悟らせるわけには行かないしね…私も、少し図々しいかも知れないけど…一応姉代わりのつもりで、彼には接してたよ…まぁ、私って…当時もドジな所とか有ったし…彼は割としっかりしてたから、立場が逆転してた事は結構有ったけどね…」

「…あの、一夏君の初恋の相手って…」

私がそう言うと彼女は溜め息を吐いた…

「…それ、聞いちゃう…?まぁ、当時は気付いてもなかったけど…今思えば、もしかして私だったのかなって…思ってたりはする…まぁ、自惚れで有って欲しいけどね…」

「…十秋ちゃんが向こうではいつ亡くなったのかって、聞いても大丈夫かしら…?」

「…箒から聞いてるんじゃないの?それに関しては、確か話した様に思うんだけど…」

「それは…一応聞いてるけど…」

彼女は二回目の大会の日に急遽、親類の葬式の為にフランスに向かう飛行機に乗り…そのまま…

「私の口からも聞きたい?でも正直、あんまり覚えてないんだよね…多分、あの時飛行機が落ちたんだとは思うけど…今となっては、確認も出来無いし…」

「…こっちに、前世の十秋ちゃんと同じ存在が居たりとかは…」

「それも分からない…でも、あるいは居ないのかもね…」

「確認したりとか…」

「実はしてみようと思った事は有る…でも、箒にも言ったし…刀奈に話してると思うけど…私、本当に当時の自分の名前も顔もろくに覚えてないんだよね…分かるのは、私だけ他の皆と違って…一人だけ金髪だったって事くらい…これじゃあ調べられないよ…一応たまに当時の夢を見たりとかは、学園に居た時も何度か有った、と言うか…学園に入ってからは特にね…まるで、千冬への気持ちを忘れるなってそう言うメッセージで有るかの様に…でも、その時も自分の名前に関しては全く分からなかった…」

そこまで聞いた所で、私は核心を突く質問をする事にする…

「…その、私とこうなったの…本当に後悔してない?」

「してない。それは断言するよ。ほらさっき刀奈が聞いたでしょ?いつもより食べる量少ないけど大丈夫かって…もう私は大丈夫。刀奈、貴女への従属を決めてから…私は、満たされたの。だからもうあんまり食べなくて良いんだ…だから、私は大丈夫。」

「これからもずっと…この関係を続けるつもり?」

「それは、刀奈次第…かな。私はもう、自分で決めるつもりも無いから…刀奈にとって私が邪魔になったのなら、いつでも私を切り捨てて…私が生きてても困るなら、殺してくれても良い…もう全部、刀奈に任せるよ。」

「十秋ちゃん…」

「だから、そんな顔しないで…私、本当に今…満たされてるの…私は今、凄く幸せなんだよ?」

「…ねぇ、今日…最後に、またしても良いかしら?」

「刀奈が大丈夫なら、いくらでも良いよ…何なら、朝まで付き合うから。」

「ありがとう…」

決めた…もう私は迷わない…彼女が今、幸せだと言うなら…私もそれに応えよう…そして、最終的に彼女が私から離れられる様に…その為に、彼女が回復するまでは…この関係を続けて行こう…そう、改めて誓った。
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