親友の妹に転生しました   作:三和

41 / 334
#41

「では、ここからはお二人のフリートークと「『すみません、ちょっと良いでしょうか?』」はい?」

 

「んん…失礼、ここに居るのはあいつでは有りません…私があいつが生きていた前提で…彼女とこれ以上この場で会話しても、意味が無いでしょう?」

 

「(やれやれ…助かった、やっと茶番も終わりだな…)「なので、ここからは映像に切り替える事は可能でしょうか?」は?」

 

「あの、それはどう言う…?」

 

「音声と映像、二つを雑誌の特典にしてはいかがでしょう?その方が話題性も有るのでは?」

 

「(いや、何を言ってるんだ…?)■●さん?それは意味が無いでしょう?だってこの場にあいつは居ない…」

 

「ああ、そうだな。単に私と千冬が共に映像に映るだけでは、意味が無いな。」

 

「でしょう?これ以上何をしようと?」

 

「千冬、私と戦って見る気は無いか?」

 

「は?■●さん、貴方…フェンシング出来るんですか?」

 

「いや、経験は無い。」

 

「……それでは本当に茶番でしょう、私は…さすがに素人に負けるつもりは有りませんよ?」

 

私の言った事を無視して、彼が更に口を開く。

 

「そうだな、有効面は頭部、胴体、腕の三種類で「いや、だから…私は素人には!」千冬、私はあいつにも言ってないがな…実は声だけでなく、他人の動きも真似られるんだ。」

 

「は?まさか、そんな…」

 

「千冬、私はあいつの剣を真似られる。私と、戦ってみたくはないか?」

 

馬鹿な…それは声を真似るのとはまるで違う分野だ…それ以前に、未経験者にそんな事出来る訳が…!

 

「そんな事、可能なんですか…?」

 

出来る筈が、無い…そう考える私の前で、彼は構えを取る……!

 

「馬鹿な…!」

 

その立ち姿…剣を持っていなくても分かる…あれは、確かにあいつの…!

 

「フッ…!」

 

彼が突き出した腕を振る…そんな筈は、無い!……理解を拒もうとする私の前で彼の腕が描きだした軌跡も、確かにあいつの剣そのもので…

 

「……どうかな?」

 

「驚きました…確かに貴方の動きは■■さんそっくりです…」

 

不思議と彼が構えて、腕を振るっている間ずっと…私には、確かにあいつがその場に居るかの様に見えていた…

 

「千冬、どうだ?」

 

「……正直認めたくは有りませんが、確かに先程の貴方は…完全にあいつの動きをコピーしていました。そう、ですね…貴方と戦いたいか否かと聞かれれば…実際に、戦ってみたいとは思います…ですが■●さん、それは無理だと思いますよ?」

 

「む…何故だ?」

 

「すみません、突然そんな事を言われましても…さすがに私の一存では決められませんし、何より…場所を用意出来ません…私も、お二人が実際に戦っている所を見たくは有りますが…」

 

「それに…■●さん、未経験者が経験者の動きを真似るのは…そう簡単に出来る事じゃ有りませんよ?」

 

「?…どう言う事だ?」

 

「分からないんですか?自分の腕を良く見てください。」

 

「む…っ、これは…?」

 

先程まで振っていた彼の腕は小刻みに震えていた…本当に未経験者だったんだな…

 

「あんな無茶な動き、未経験者がいきなりやって肩や腕にダメージが無い訳が無い。今の一連の動きだけで腕が痙攣してる様では…とても試合になりませんよ…」

 

「……盲点だったな、まさかここまで反動が有るとは…思ってもみなかった…」

 

「(さて…)すみません、取材はもう十分じゃないでしょうか…これ以上は、続ける意味も無いでしょう?」

 

「そうですね…では、取材はこれで終わりです。お二人共、今日はありがとうございました。」

 

やれやれ…やっと茶番が終わったな…彼が最後に妙な事を言い出すから、少々微妙な空気にはなってしまったがな…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。