親友の妹に転生しました   作:三和

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元は千冬のワガママから始まった今回の一件…最終的に私は受け入れたからそこは良いものの…まだ何処か現実感は薄いまま、私はこうして千冬と合宿所までやって来ている…

 

さて、一夏君は合宿所で私と千冬がまともな会話が出来るか分からないなんて言っていたものの…

 

「考えてみれば、合宿所に来たからって私と千冬が話すタイミングが無い訳無いんだよね…」

 

「どうした急に?」

 

「いや、ふと思っただけ。」

 

着いてから初日…いきなりウエイトトレーニングやら色々有って妙に慌ただしくは有ったけど、既に日も沈んだ現在…今私はこうして千冬と広過ぎる湯船に浸かっている…

 

「当たり前だけど、私と千冬以外に合宿所を使う人が居る訳無いんだよね…」

 

「あくまでモンド・グロッソは三年に一回…ここもオリンピックの時期は選手団が多く利用するらしいが…あちらと違って、こっちはまだ選手を育てるカリキュラムがろくに確立されていないからな…」

 

実際はもう本当なら選手団が入って来てる筈なのに無理矢理開けたんじゃない?と言う邪推をしながらも、取り敢えず私は話を続ける事にする…

 

「…と言っても一応、来年には日本にISについて教える学校が出来るとかって話だけど…」

 

「ああ。わざわざ海上に人工島を作ってその上に建設するそうだ…来年に建つと言うか、実際はもうほぼ建物は完成形に近いらしい…募集ももう来年の受験シーズン間近に掛けるそうだから、実質試験を受けれるのは年明けになるから実際に人が入って来るのは再来年の話か…とは言え、そこでも代表候補にすら上がれるのは一握り…しかも各国から来年以降高校生に上がる女子から募る事になる…本人の希望が有るなら、一般高校からの編入も許可するそうだ…まぁ入学にしろ編入にしろ、相当の学力が要求される試験に合格してからで無いとISに触らせてすら貰えないらしいがな…」

 

私より前からISに関わっているせいか、雑誌で少し読んだだけの私より詳しい千冬に感心しながら続けてまた私も口を開く…

 

「へぇ…来年にはもう募集始まるんだ…でも、そもそも生まれた国ごとに皆価値観やら何やら当然違うんだから…一箇所に集めたら色々問題起きる気がするの私だけ?」

 

「ISを作った束が一応日本人だしな、そこら辺は日本が権利を主張したいとかそんな話だろうな…問題か…当然起きるだろうよ、間違い無く…そもそもそんな所にやって来る教師も…ISを意味無く神聖視してる馬鹿どもが多そうだしな… 」

 

「それでも着きたがる教師は多そうだけどね…給料も良さそうだし…と言っても教えるって事は、教師の方も相当の知識が必要そうだけど?」

 

「ISに関しての条約はもう既に定められているが、何せ下手したらそこから覚えなきゃならんだろうからな…知識量も当然必要になるが、有事の際はISを纏って戦う可能性も有る…操縦技術も並じゃ務まらんだろう…」

 

有事の内容に敢えて触れない様にしながら、私は千冬に疑問をぶつけてみる。

 

「それこそ、モンド・グロッソで成績残せる様な?」

 

「聞く所によると…既に初代の大会に出た連中に声を掛けて、そいつらのほとんどが教師として就職を希望したという話だ…あの大会に何処の国も威信を掛けていたから…あいつらは負けた事で自国に居場所がほぼ無くなったそうだからな…」

 

「もうそこまで話が纏まっているんだね…」

 

「実態は無理矢理話を進めたに近いがな…本来この手の一大事業はもっと長く話を詰める物だと思うが…まぁ、さっさとISを使える人材を増やしたいのが各国政府の本音だろうからな…」

 

「じゃあ、卒業した後は選手か軍人…とか?」

 

ISを兵器として使ってはいけない…条約でそう定められてはいるけど…多分守られる事は無いと思うんだよね…だって兵士を大量に並べるより、ISを纏ったたった一人の方が強いって事を…千冬が証明してしまったからね…

 

「今の段階でそんな所出ても…現状何の実績も無い以上、そいつらが社会で通用する訳が無いからな…それ以外に選択肢は無いだろう…」

 

「もうそれって、教育施設としてはどうなんだろうね…」

 

「学校と言うより養成所に近い環境になるだろうからな…しかも軍人の、な…ちなみに元軍関係者などもアドバイザーとしてやって来る事になってるそうだ…」

 

「何が悲しくて、子供に戦い方を教えなきゃならないんだか…戦争も終わって随分経つのに…」

 

「闘争本能は人間に限らず多くの生物が持つからな、血を流さない競走に置き換えても中身はそう変わらん…気に入らない他者を追い抜くのでは無く、排除しようとする奴は…結局いつの時代も形を変えて存在するって事だろう……ん…湿っぽくなってしまったな…逆上せても困るし、そろそろ上がるか?」

 

「うん、そうしようか…」

 

「…まぁまだ先の話をしても仕方が無い。私たちには、もっと直近でやらなきゃいけない事が有るだろう?」

 

「分かってる…私は、大会で全力を尽くす…ここまで来て…今考えるべきはそれだけ…」

 

「分かってるなら良いさ……気が滅入ってるなら、少し飲むか?」

 

「……えっと…ここって一応合宿所だよね?店も近くに無いんだけど…まさか、持ち込んでたの?」

 

「まぁ…実は前回も少し持ち込んだんだ…要は、バレなきゃ良いのさ。」

 

「人が少ないから密告する人が居たり、ボロが出る事も少ないって事か……明日に響くし、少しだけね。」

 

「フッ…そう来なくてはな。」

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