「グウウ……」
だが、ジェイジェイは崩れ落ちた。さしもの彼も、ジャックから受けた一撃が響き、体力がつづかなかったのだ。
「ジャック様、鎧を解いていただけませんか? 奇跡の効果が遮断されているようでしてー」
「もうちょっと待って」
体中が悲鳴をあげていたが、鎧をとく訳にはいかなかった。未だにブラッキーは健在だし、ブラックゴブリンやオークも稼働している。
「ウシャッ!」
キノコバズーカがジャックに襲いかかってきた。ホリィやブルースたちへの被弾を避けるべく、一人走り出す。
「ウシャシャシャシャ!」
龍の鎧はまとっているだけで体力を奪っていく。だが、ジャックは解除できなかった。生身で攻撃を受ければ、いともたやすく人間は死ぬ。
「グアア!」
オークが一匹ジャックの前に立ちふさがった。ジャックは速度をゆるめず、ヴェルバーンの一閃で妖精の生に終焉を告知した。
「うわあっ⁉」
その一瞬の隙に、キノコバズーカが直撃した。吹き飛ばされ、先ほどと同じく岩壁に叩きつけられたジャックは、受け身を取ることもできなかった。
(や、やばい)
鎧による消耗は予想以上だった。たまらず鎧を解除して、回復ができるミランダたちを探そうとした。
「うお!」
だが、ブラッキーがそれを許さない。キノコバズーカによる弾幕でジャックを足止めする。このまま続けばじり貧でいずれはー
「ぬおお!」
「ウヌッ⁉」
「ハッ!」
「それ!」
アキレス、ソナタ、ヴァージニアがブラックゴブリンの長へ攻撃を叩き込んだ。致命傷を躱し反撃までしたブラッキーは流石の実力であったが、ジャックを攻撃する余裕はなくなった。
「しっかり!」
ファラウスに抱き起され、ジャックはようやく鎧を解いた。
「大丈夫ですか?」
「結構しんどいかな……」
「ジャックさん!」
「動かないで!」
ミランダとフローラが奇跡でジャックを癒す。ようやく、一呼吸着くことができた。
ブラッキーとアキレスらの戦いの形勢は、徐々にアキレスたちに傾きつつあった。人数で勝り、カインによる回復で持久力もある彼らの相手は骨が折れる。
「おらあ!」
「しゃあ!」
分断されていた仲間も、ジェラルドとノクターンを中心に集結しオークらを倒していった。視界も回復しつつあり、もう動ける妖精は数えるほどしかいない。
「そいや!」
「ヌグウ⁉」
そしてとうとう、アキレスの強烈な下段蹴りを受けたブラッキーは膝をついた。
「ウシャア!」
それでも、キノコバズーカを振り回して彼を遠のけ、キノコを食して体力を回復する。