俺だ、遊仁だ。え?あの後家までストーキングしなかったのかって?まぁそれも良いんだけどね、そこまでやるとほら・・・上手く言えないけど、一線越える感じがしちゃってね。
そんな事はどうでもいい!何だこの状況!
授業中に居眠りしてたら周りの風景変わってるんだけど!俺が寝てる間に何があった!まさか世界を書き換えただとぉ⁉︎
絶対に許さねぇ!ドン・サウザンド!
俺の周りにはよくわかんねぇゲーミング木の根っこ。人もいねぇ、建物ねぇ、何すればいいかもわからねぇ!
返してくれよ俺のストーキング生活をよぉ!
てか夢だったりしないのこれ?トゥーンワールドすぎるぞこれは、疲れてるのかな俺。
試しに自分にビンタしてみるも、何も変化はない。
「だが・・・感じる」
夢じゃねぇ・・・。ならスマホだ!スマホで誰かに連絡を・・・
ポケットからスマホを取り出すと、画面は黒色のまま、電源ボタンを押しても反応が無い。
意☆味☆不☆明
ん?何か爆発音してね?じゃけん愛用の双眼鏡で覗きましょうね。
・・・なぁにこれぇ
え、いや何あのキモイ物体。何か周りで爆発してるし、怖、近寄らんとこ。
もしかしてアレかな?俺がここに転生したのってあのキモイ奴倒す為だったりする?無理無理カタツムリ、こんな生身でどう戦えってんだよ。それこそユニコーンガンダムでもないと・・・。
いや待てよ?おれユニコーン頼んだよな、てことは何処かに都合良くいるんじゃね?そうと来たら話は早い!何処だ俺のゆにこおおぉぉぉおおん‼︎
「・・・あった」
スタミナを使い果たし肩を上げ下げする俺の目の前には一角獣を模した白いMSが横たわっていた。
嘘だろ、マジかよ。自暴自棄で走って探したのにあったよ。怖っ。まぁいいでしょう。後はこれに乗って奴をぶちのめして、いつものライフに元通り。シンプルだ。
早速失礼して手掴みで、コックピット開けるスイッチ何処、ここ?。
おっ開いたぞ。中は思ったより綺麗だな。
シートの座り心地はというと・・・あまり良く無いっすね。10分程座ったら尻が痛くなる奴だコレ。
何かボタン一杯あるけど、説明書無いしなぁ。適当に押しときゃ何とかなるだろ。ほれ、そこの比較的大きいスイッチをポチっとな。
適当なスイッチを押すと、機械の駆動音が聞こえて来る。どうやら成功したようだ。
それにしてもアニメのSEまんまだな、ちょっと感動するぞ。
先程開けたハッチが閉じられ、閉鎖されたコックピット内には画面が映し出された。
凄いなこれ、マジで360度じゃん。ちょっと怖いぞ。遊園地にこんなアトラクションあったら絶対満員だよ。
多分操縦に使うであろうアームに手を掛けると、音声アナウンスが流れてきた。
「・・・静脈パターンを検知 認証しました」
何言ってんだお前。
俺の静脈測っても何も出んぞおまえ。
早速動かしたいところだけど、どれをどう動かせば良いんだこれ。足のペダルをこうすると・・・ふむふむ。次にこのアームを動かすと・・・ふむふむ。
まるで意味が分からんぞ!
やっぱガンダムのパイロット達って凄かったんやな。こんなん凡人の俺には理解できねぇよ。クソ、せめて説明をだな・・・ん?
顔を上げると、コイツの操縦方法らしきものが簡潔に映し出されている。
なになに・・・細かいところは頭にイメージするだけでも良しか。なんて親切設計なんだ!
脳内でイメージ・・・ダンスは、苦手だな。
いい?まずは歩く事だけを考えて。
わずかだが振動を感じた。ユニコーンが一歩を歩みだしたのだろう。
後は慣れるのみだな、操縦は何とかなるだろ、多分。
武装の方はと言うと、ナニコレ?
バルカンと、サーベル?
貧弱すぎない?
ビームマグナムでDQNして終わらせたいのに。つまりあれか、サーベル使って切り伏せろと。
初心者に格闘戦はいや〜キツいっす。ボコボコにされるだろこんなん。
とりあえずサーベルは、腕から引き抜くと・・・おお、意外と長いぞ。まぁ相手はデケェし、突き刺せばいけるだろ。
んじゃサーベル片手に突っ込むぜ!覚悟しろよ、この虫野郎!
「遊仁、行きまーす!」
ユニコーンの推力を信じてジャンプする遊仁。流石ユニコーンだ、思い通りの動きをしてくれる。やっぱサイコフレームは・・・最高やな。思ったよりジャンプ出来たぞ。
てかあのキモイ奴以外にも何かいるんだけど・・・。んん⁉︎
遊仁は思わずガン見した。それはそれはスカートの中のパンツを見るときのようにガン見した。
あれ勇者部の人達じゃねぇか!
えなに、勇者ってそう言う事⁉︎マジ?プリキュアかよお前!ハードモードだろ!
ええい、そんなの気にしてる場合じゃねぇ!彼女達が何か唱えてるし、キモイ奴の口からコアみたいなの出て来てるし!要はあれだろ、アレ壊せば良いんだろ多分!ええいままよ!
「待って、友奈!何か来る!」
「え⁉︎分かりました!」
素早く注意を出した風の手にはスマホ。そのスマホのマップアプリには彼女達とバーテックスのほかにもう一つ、急速に近づいて来ているナニかが写っている。データ上はunknown。
「まさか・・・もう一体のバーテックス?」
辺りを見回すと、ナニかが視界の端に写った。一瞬だった。本当に一瞬、彼女がそれに気を取られてすぐ、バーテックスは貫かれた。
「嘘・・・でしょ?」
「お姉ちゃん、アレは何・・・?」
その場にいた全員の目がそれに釘付けになった。それは一本のツノを生やした一体の白い巨人だった。巨人の手には刃が握られていた。あれ程苦戦した御霊を一瞬で貫けるほどの刃が。
「彼が覚醒しました」
「そうか、ご苦労。・・・これでメンバーは全て揃ったな」
「まさか絵本の中の存在だった筈の彼が出てくるとは思いませんでした」
「全くだな、だがこれは決まっていたのかもしれん。300年前からな」
あからさまな伏線をぶち込んでやりましたぁ。分かりやすいでしょうねぇ。