孫悟飯と見つけるとあるスクールアイドル達の輝き 作:おにぎりは
高海さんの隣の席についた僕は、そのまま午前中の授業を受けることになった。と言っても今日は入学式だから午前中で終わりなんだけどね……。
それで、放課後になると、
「「朝は迷惑かけてごめんね。」」
高海さんと渡辺さんに謝られた。
「気にしていないから大丈夫ですよ。」
「よかった、あんまり怒ってなくって!」
「もう千歌ちゃん、全然反省しているように見えないよ!」
僕は苦笑いするのだった。
「ところで高海さんはなんでスクールアイドルをいきなり始めようと思ったんですか?」
「え〜っとね、こないだ私と曜ちゃんとで東京に行ったんだ〜〜。
でね、その時アキバであの”ユーズ”の映像を見たんだ。
私、アイドルっていうからもっとすごい人がやっているんだと思ってたの。
でも、あの人たちは普通の人っぽかったのに、すっごくキラキラと輝いてたんだ!
だからね、私これだ〜〜って思ったんだ!
こんな普通な私でもスクールアイドルだったらキラキラ輝けるんじゃないかって思ったの。だから、やってみようって思ったんだ。」
それを聞いた僕もすごく気になってしまって、
「そんなに高海さんが心惹かれた“ユーズ”の映像、僕も見てみたいです。」
とつい口に出てしまった。
高海さんは聞き逃さなかったらしい。
「じゃあ、私の家に来てよ!!」
と映像を見せてくれることになった。
そして三人で高海さんの家に向かうのだった。
しかし、高海さんの家に向かう前に、僕たちは淡島と言うところに来ていた。何やら高海さんがお届けものを家族から頼まれているかららしい。
そして着いたところは、イルカのマークのダイビングショップ……ここの娘の松浦果南さんにお届けものを渡すみたいだった。
──松浦果南は、幼馴染の千歌からのお届け物を待っていた。
休学中で暇を持て余した中、昨日聞いた「浦の星女学院に男子の転入生がやって来るらしい」と言う噂について考えていた。内心「どんな子なんだろう」と気になっていた。──
高海さんが僕のことを新しくやってきた男子だと松浦先輩に紹介してくれていたので、
僕も改めて自己紹介する。
それに対して
「へぇ、すごい筋肉…ってゴメン、いきなり失礼だったかなん?三年生の松浦果南だよ。今は休学中だけどね。お父さんが腰を痛めて店に立てないから私が店を運営してるんだ。」
と自己紹介をしながら、事情を話してくれた。
そうこうしていると高海さんはお届け物のみかんを渡して、代わりに干物を受け取っていた。何やらいつもと同じ物だったようで二人で笑い合っていた。その間に渡辺さんが、幼馴染であることを教えてくれた。
幼馴染、か。ハイヤードラゴンは元気にしてるかな……?
松浦先輩と別れた僕らは、高海さんの家に向かっていたその途中、ある海岸に一人の女の子が立っているのを見つけた。すると、女の子は服を脱ぎ始めたのだ!
横にいた高海さんが
「え、まだ4月だよ!?泳ぐにはまだ早いよ!?」
と言っていたので、僕は動こうとした。
でも、それより先に高海さんが動いた。
「たああああ〜〜〜〜!!」
駆け出した少女に向かって高海さんが背後から飛びつく。
「待って!死ぬから!死んじゃうから!!」
「離して!行かなくちゃいけないの!」
「え…。」
「ああ…。」
「「うわぁ〜〜!!!!」
『しまった!やっぱり僕が助けるべきだったか…。』
「渡辺さんはそこで待っててください!」
「任されました!」
僕は渡辺さんに指示を出した後、海に勢いよく飛び込む。
そしてそのまま僕は二人を持ち上げて渡辺さんが待っている砂浜へと引き上げる。
「大丈夫ですか?二人とも?」
「うん、私は大丈夫だよ!」
「私も大丈夫です。」
「服が濡れちゃってますから、乾かさないと!」
「あ、それなら任せて!さっきドラム缶借りてきたから。」
渡辺さんがそう言ってドラム缶に火をつける。
「そういえばその格好じゃ寒くないですか?
ほら、僕の上着貸しますからこれでも羽織ってください。」
そう言って僕は海に入る前に脱いでいた制服の上着を少女に貸し出した。
──その時に頬を赤らめた少女は、小声で、
「ありがとう。」
と呟いたが、悟飯には聞こえていなかった。──
「私、高海千歌!あそこの丘の上にある浦の星女学院っていう高校の2年生。
で、そっちの子が渡辺曜ちゃん!私の大親友で同じ学校に通ってるんだ〜〜!
それからそこの男の子が孫悟飯くん!今日から私たちの高校に転入してきたんだ〜〜!
二人とも私と同じ2年生なんだよ〜。」
「え、ちょっと待って!そこ女子校よね?」
「そうなんですけど、どうやら理事長さんが許可したみたいで、僕もよく理由がわかっていないんです。」
「そう。なら深く突っ込むことはしないわ。いい人そうなのは分かったから…。」
「ねぇねぇ、あなたの名前は?」
「私、桜内梨子。あなた達と同じ2年生よ。」
「そういえば見慣れない制服だけど、どこから来たの?」
「東京の音ノ木坂ってところよ。」
彼女は続けて、僕たちに海に飛び込んだ理由を説明してくれた。
「私、ピアノで曲を作っているんだけど、最近上手くいかないの。
で、その時、海の音を聞けば何かが掴めそうと思って海に飛び込もうと思ったのよ。」
「海に潜りたいんだったらダイビングショップだってあるのに……。」
高海さんは思わずつっこみを入れていた。ポイントはそこなのかな?
「ねぇねぇ東京から来たってことはさ、誰かスクールアイドル知ってる?
ほら東京なら有名なスクールアイドルだってたくさんいるでしょ?」
「スクールアイドルって何の話?」
「ええ!知らないの!!」
「私ずっとピアノしかやって来なかったから…。」
「千歌ちゃん、ドンマイ。」
それを聞いた高海さんは話を始めた。
「あなたみたいにずっとピアノを頑張ってきたとか…。大好きなことに夢中にのめり込んできたとか…。将来こんな風になりたいって夢があるとか…。
そんなの一つもなくて…。」
「私ね、普通なの…。
私は普通星に生まれた普通星人なんだって…。
どんなに変身しても普通なんだって、そんな風に思ってて…。
それでも何かあるんじゃないかって、思ってたんだけど…、気がついたら高二になってた。」
「まずいよ〜!このままだと普通星人を通り越して普通怪獣チカチーになっちゃう!!」
と身悶えしながら言い、その後、すぐに怪獣の動きをして
「ガオー」
なんて言っていた。
続けて高海さんは、
「でもそんな時、出会ったんだあの人達に!」
とさっき僕に話してくれた“ユーズ”との出会いを話す。
そして、そのまま桜内さんと僕の耳にイヤホンを差し込んで、“ユーズ”の映像を見せてくれた。
「え、この後、高海さんの家で見せてくれるんじゃ……」
「ごめん!そのつもりだったんだけどもう遅くなっちゃたし、また今度私の家には案内するから許して〜!」
そう言うことなら仕方ない。僕は黙って高海さんが見せてくれた映像に見入る。
そこには、九人の女の子たちが一生懸命歌って踊っている映像が流れていた。普通の子達に見えるが、何というか僕には、その一生懸命さがとても魅力的で輝いて見えた。でも、“ユーズ”じゃなくて、“ μ’s(ミューズ)”、だよね?
「何というか、普通?……ごめんなさい。“アイドル”って言うからもっとキラキラしているのかと思った。」
「でも何ていうかとっても素敵!」
それでも、僕と同じような感想を桜内さんは持ったようだ。
「だよね…。
みんな、私と同じようなどこにでもいる普通の高校生なのに、キラキラしてた…。」
「ふふっ、あなたって面白い人ね。」
桜内さんは笑顔でそう告げた。
その時、渡辺さんからの
「ごめん、もうバス来ちゃうからここで行くね!」
解散宣言が出る。
高海さんは慌てて桜内さんに
「いい曲作れるといいね!」
とエールを送っていたのを見て、
僕も
「桜内さん、頑張ってださい!」
と本音を伝えて、彼女と別れた。
そして、渡辺さんがバスに乗って行くのを見送ってから、高海さんと別れ、パオズ山へと帰るのだった。
第二回あなたの推しは誰ですか?の投票になります。
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やっぱりリーダーの千歌
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ピンチを救われた曜
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恋に目覚めた梨子
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主人であるヨハネ様
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後押しをしてもらった花丸
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みんなの妹ルビィ
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しっかりお姉さん果南
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意外とツンデレ?ダイヤ
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シャイニー理事長鞠莉
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完璧?聖良
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ツンデレな妹理亞
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音ノ木坂の部長さんでしょ!
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ヒトリダケナンテエラベナイヨ〜〜!!