人助けなんて性に合わない 作:ナンセンス
「代数と位相の勉強を同時進行するのに時間が足りない」というクソみたいな理由で学校を欠席した翌日の昼休み、三五月はまたもや平塚先生に呼び出されていた。
「生活指導担当教員も大変ですね」
「それがわかっているなら、くだらない理由で休まないでくれ」
「くだらなくはないですよ。僕にとっては重要な理由です。まぁ、これから何度も同じ理由で休むと思うので、今のうちに慣れておいてくださいね」
「二度とやるな。卒業できなくなっても知らんぞ?」
「そのやりとりは前にもしましたね。ちなみに総武高校は授業日数の三分の一の欠席で留年ですから、ちゃんとそこらへんは気を付けてますよ。逆に言えば三分の一までは休めるってことです」
「制度を悪用しようとするんじゃない。それに、赤点でも留年があることを忘れるな」
「僕に限ってそれはありえません」
「その過剰な自信は一体どこからくるんだ?」
「決して過剰ではないと思いますけど」
「君はテストの点数“だけ”はいいからな」
「しかし授業態度は最悪、って続けたいのはわかりました」
「わかっているなら直せ」
「直すに足る理由がないので、お断りします」
「ハァ......君は相変わらず頑固で捻くれているな」
「もう戻っていいですかね?やることがあるので」
「あぁ。最後にもう一度だけ言うが、くだらない理由で休むな」
「次からはテキトーに善処しておくかもしれません。それでは」
放課後、三五月が奉仕部に顔を出すと、そこにはいつもの面々に加えて見知らぬ男がいた。
「え、誰?」
「あー、そういえばお前、昨日いなかったもんな......」
三五月が口に出した疑問に、比企谷が反応する。
「我は剣豪将軍、「あ、もう結構です。大体把握したので」......」
痛々しい自己紹介を遮られた男、材木座義輝は硬直する。
「まさかあなたも......」
「同類とか言い出したらその首へし折るぞカス」
「もっちー、口が悪いよ!」
「そのセンスの欠片もないあだ名をやめろって何度言ったらわかるのかな?鳥頭なの?」
「酷い!?」
この男、口の悪さは折り紙つきである。
「一目で我の正体を見破るt「うるさいよ。状況説明は他の人に頼むから、君は少し大人しくしててくれない?」あ、はい......」
「で、何?この状況」
「あー、実はな......」
「へぇー、これがその小説ね......クソラノベコンテストにでも応募するの?」
コラそこ。“クソラノベはこの二次創作だろ”とか言わない。
「ごはぁっっ!!!」
「材木座がダメージ受けてるから、その辺にしといてやれ」
三五月が欠席した日に材木座が奉仕部に持ち込んだ依頼は、自作小説の感想を聞かせてほしいというものだった。
「じゃあ、読んでない僕はいつも通りにしてるから、後は頼んだ」
「一応あなたも読んでくれる?私たちが感想を言っている間だけでいいから」
「えー......」
「日本語でおk」
「おえぇぇぇぇっっっ!!!」
「いや、吐くなよ」
三人に散々言われた後の追い討ちである。