四糸乃可愛い四糸乃可愛いペロペロしたい…いや、割とガチで―おや?サイレンが聞こえて……
「な、なんだこりゃ…」
十香のことを担任の岡峰先生に任せて一度フラクシナスに回収された士道は艦橋にて琴理たちと共に町の映像を見ていた。
「あら?士道は見るの初めてだっけ?」
「そもそも一般人は余程の事がない限り一生、見る事は無い光景だと思うがな―ほら、来るぞ」
空間の優雅身がさらに大きくなり―画面に小さな光が産まれたと思った瞬間、爆音と共に、画面が真っ白になった。
士道は光から目を護るために思わず顔を覆う
そして数秒の後に目を開けると画面に映る町には穴が開いていた。 一月前に十香と始めてであったときの光景と酷似していた。
そして、拡大された映像はその穴の中心を大きく写す―そこには小さな少女が一人立っていた。
「【ハーミット】か…あ?おい、如何した士道?」
「俺―この子に一度会ってる。」
「何ですって?何時の話よ?」
「昨日の帰りだ。神社で雨宿りをしていた時に居たんだ。」
「マジかよ…確か昨日は空間震何ざ起きてねぇぞ?」
琴理たちが昨日の霊波数値―つまり精霊出現の数値を計測するが…数値は特に変化は無い。
そんな中、士道は―あの時見た男の子方を思い出した。あの子供は、精霊の事を知っていたのだろうか?それに、何処に居るのだろうか―
「十香の時と同じ―静粛現界か。」
「何で昨日話さなかったのよ。」
「無茶言うなよ…あの時は精霊だ何て知らなかったんだ。」
「まぁ、見た目はともかく―普通の女の子と変わらないからな。それより―始まるぞ。」
別のスクリーンが開かれ、そこにASTの姿が映される。
そして、精霊の少女に向けてミサイルや弾丸が彼女にめがけてありったけ放たれる。
精霊の少女はその合間を潜り抜けて逃げるが―ASTは彼女を追い掛けて攻撃を続ける。
「あいつら…あんな女の子に…っ!」
「あいつ等に―いや、普通の人間には見た目なんて関係ない。あいつらの仕事は世界を破壊できる力を持つ危険極まりない存在を殺すと言う使命感と正義感だけだ―まぁ、それに納得してない集まりが、此処だけどな―で?如何する王子様よ」
それに対する士道の言葉は簡単だ―
「俺は――あの子を、助けたい…!」
「それでこそ―私のおにーちゃんよ。さあ、私達の戦争(デート)をはじめ「待て!」っ…何よ凌、折角、良い所だったのに―!」
「ASTの様子がおかしい―」
全員が改めてスクリーンを見るが特に変な部分は無い。
精霊―【ハーミット】を追い掛けて攻撃を続ける―別の部隊が彼女の行く手を阻み―別方向に逃げる。
「この動きは―【ハーミット】を誘い込んでる。」
「誘い込む―しかし、ASTに何の目的が―」
「分からん―だが……士道の転送は後回しだ。今はまだ、様子を見るぞ―」
「そんな…俺は!」
「チャンスはある―今は待て―」
攻撃から逃げる少女を見守る事しかできない―その現実に士道は強く歯を噛み締めながらスクリーンを見守った。
そして【ハーミット】がある地点を通過しようとした瞬間にそれは起きた。
『【ハーミット】がD地点を通過!そのままE地点に誘導します!!』
『作戦通りよ、無理な攻撃はせずに相手を誘き出す事に専念しなさい―聞こえるわね【リナルド】―もう直ぐ貴方の出番よ。』
通信を聞きながら、マスケット銃を構える俺は引き金に指を掛ける―
「ああ―こっちは何時でもOKだ。」
『それより、今更だけど本当に護衛の一人も付けないで良いの?…万が一見つかれば、【顕現装置】も着けてない貴方じゃ一溜まりも―』
「言ったろ…近くに人が居ると集中できないんだ。それに、俺はプロだ―危ないと判断したらちゃんと逃げるから気にするな。」
『そうは言うけど―『【ハーミット】、まもなくE地点を通過します!!』!…任せたわよ。』
「ああ――行くぜ【色欲(アスモデウス)】、【閃紅魔銃(ラスト)】」
構える銃口の遥か彼方―そこに一つの影が飛び込んだ瞬間、俺はその影に向けて一発の銃弾を放つ。
一直線に伸びる紅色に妖しく輝く銃弾が深紅の軌跡を残しながら精霊【ハーミット】目掛けて伸びる。
己の目には突如、横から飛んで来た殺意の塊に気付き驚愕の顔をする少女の顔が映った。
そのまま銃弾は彼女の方へと真っ直ぐ飛び―彼女の身体を撃ち抜いた。そのまま、彼女は地面へと落ちて行くのが見えた。
『やったわ!【ハーミット】を仕留めたわよ!!』
『このまま一気に畳み掛けるわよ!!』
通信から聞こえる隊員達の声と止めを刺すべく放たれる銃声やミサイルの発射音が聞こえる―だが、俺には見えた。あの時、間一髪で身体を捩り此方の一撃をかわした少女を―。
次の通信からは隊員達の驚きの声が聞こえた。
『避けられた?!【ハーミット】はまだ健在です!』
『まさか―狙撃失敗?!作戦変更―【ハーミット】に対して総攻撃開始よ!!』
一気に爆発音や銃声が響く中―俺は動かない。動く必要は無い―何せ、撃つのが俺の最初の目的ではないからだ。あくまであれで仕留められれば、それでも良かったが―別に心配する必要は無い。何故なら彼女はもう
「―俺に見られちまったんだからな」
その言葉は通信を切ったために誰も聞き取れはしない。
だが、再び遥か前方で精霊と戦うAST達と精霊【ハーミット】は驚かされる事になる。
多方向からの銃火を掻い潜る少女を襲ったのは再び飛んで来た深紅の銃弾だった―それを飛びながら回避する【ハーミット】―しかし、それを避けたと思った瞬間に突如銃弾は方向を変えて彼女に襲い掛かる。
「?!」
【ハーミット】の顔が驚愕に満たされる―そして再び避けようとした彼女の左手に付いたパペットを深紅の銃弾が掠める
そして、通り過ぎた後、再び方向を不規則に変えながら【ハーミット】の心臓に牙を向ける。たまらず少女は銃弾に背を向けて逃げるが、その後を追いかける様に飛んで行く銃弾―そのあまりにも予想外な光景にASTすらも状況がつかめず攻撃を一時中断する。
『【リナルド】…これは一体…』
通信から日下部隊長の声が聞こえる―俺はあくまで平然と答えた
「―何処に隠れようが何処に逃げようがあの銃弾は彼女の心臓を追いかけます。 それこそあの銃弾を止められるくらいの力を使わない限り何処までも追い続ける―」
『ッ―顕現装置もないただの人間にこんな事が出来るわけがないッ!貴方は―』
「戦場での俺には【スコーピオン】って異名があったのは自己紹介で言ったでしょう?―あの子は俺に見られた。それが彼女を死に追い込む―哀しいかなぁ、戦争って言うのは、何時だって命を奪うものだ。」
そう―これは俺達の戦争だ。相手が死ぬか降伏しない限り永遠と続く炎だ―そして、この戦争には【降伏】の二文字は存在しない。
【深紅の魔弾】から逃げ惑う少女のことを思いながら、タバコに火を付ける。
「―戦争か――」
ASTと精霊の戦闘を観測していたフラクシナス内では想定外の出来事に琴理たちを始め一部を除いたほぼ全員が息を呑んでいた。
「何よこれ!―これがASTの切り札?」
指揮官の琴理は予想外の出来事に咥えていたチュッパチャップスも落としてしまう。
士道に関してはもう何がなにやら分からない顔をしている。
その中で冷静に見えるのは村雨令音と竜ヶ峰凌の二人のみ―
「……しかし、【顕現装置】の力といっても、こんな力は見た事が無い。」
「違う―これはASTの仕業じゃない。」
そう発した竜ヶ峰に全員の目が集まる。
苦々しい顔をした竜ヶ峰はスクリーンを見ながら口を動かす
「悪魔の一体―【色欲(アスモデウス)】だ。」
「!悪魔が―でも…! まさかASTに!?」
「驚く事はねえだろ―俺達は精霊とは違う。観測機なんかで俺達の正体は見破れない―今まで出てきていない辺り、何処からか連れてこられたんだろうな。」
「ではこの攻撃は―」
「【色欲】の【閃紅魔銃】による狙撃だ…その長銃から放たれる銃弾は撃った者の思い描く軌道を自由自在に飛び回る能力を持つ」
「【軌道を自由に変えられる銃弾】…しかし、それでは妙です。逃げ回っている彼女を―それこそ、市街地の合間を縫って飛ぶ少女を何故あそこまで正確に追いかけられるのですか?」
神無月の疑問は最もだ―あそこまであちこち移動されているにも拘らず、放たれた銃弾は一切の狂い無く、彼女を追いかけ続けている。
幾ら軌道を自由に操れるからと言って―それが【何処までも追いかける】と言う事にはならない
「ああ。だが…厄介なのはアイツの能力の一つ【魔眼】だ。見た対象者に印を付け何処までもその位置を把握し続ける―つまり、精霊【ハーミット】は何処かで魔眼に見られた。そのせいで今放たれている銃弾も正確に彼女を追いかけられているんだ。」
「ッ!そんなの一方的じゃねぇか!!」
士道が叫ぶがそれで状況が如何にかなる訳でもない
逃げる少女の後ろを何処までも追いかける紅い閃光―少女が右に曲がれば光も右に曲がる―左に曲がれば左に曲がる―そうしながら、商店街の合間を逃げ惑う少女と銃弾の距離が徐々に詰まって行く―
「ッ!このままじゃ追いつかれる―琴理、何とかならないのか?!」
「無茶言わないで!あんなもの如何すれば―」
「―そう心配するな。」
再び凌に視線が集まる―この後のことが分かっているように、凌はただスクリーンを見ていた。
そのスクリーンに何かが映り込んだ。
「ほら、頼もしい協力者が来てくれたぞ―」
「ッ!おいおい―なんだよありゃあ……」
町の上空を飛んでくれば―うさぎっぽい服の女の子が紅いレーザーみたいなのに追い掛け回されてるではないか―前にはこんなの見なかったし、ASTが何か新兵器とか作ったの?
『いや―あの深紅の銃弾は―【色欲】の仕業だ。』
【色欲】が?でも、それなら気配を感じる筈だけど―今感じているのがそれなの?
『いやこれは違う―恐らくアイツの【潜伏】だろうな。』
潜伏?気配を遮断してるって言うの?
『ああ―悪魔の中でも奴は特に【気配を消す】事に長けている。動かない限り俺にも奴が何処に居るのかは分からん…チッ、まさか向こう側に【契約者】が付くとはな。』
それじゃあ、もう一つ―何だか隠れてるのは?
『さあな動く気配は無いが―とにかく、この状況で如何する気だ?』
…決まってる。俺達のスピードならあの銃弾を振り切れるかな?
『ハッ!誰に言ってんだ相棒?俺は【強欲】だぜ?七体の中でも最速のスピードの持ち主だぞ!!』
OK.じゃあ…行くかッ!!
うさぎの少女目掛けて速度を上げる―ASTがこっちに気付いて撃って来るけど無視して通り過ぎる。
「ッ―!」
少女も此方に気づいて驚いた表情になる―怖がらせちゃったかな?
『いや、普通に怖いからな』
五月蝿い!五月蝿いよ!!
「んん!―ちょっと、触るけど、ごめんよ!」
「ッ!―ッ!!」
手を伸ばすと抵抗してくるけど何とか彼女を抱えて一気に速度を上げる!
後ろを振り向くと銃弾が見る見るうちに小さくなっていくのが分かった
「ハッハッハ!ちょぉっと飛ばしすぎたかなぁ?」
『バーカ。狙われてるのはこの子だぞ?俺達が遅れてたらこの子の心臓ぶち抜かれてたんだぞ?』
「おっと…それは笑えないね。大丈夫?お嬢さん?」
小脇に抱える少女に顔を向ける―しかし、少女は顔を此方に向けず代わりに返答してきたのは
『いやぁ~危なかったよぉー!誰だか知らないけど、助けてくれてありがとーよしのん感激だよ真っ黒さん♪』
彼女が左手に付けるパペットだった。
「アハハ。真っ黒さんか―まぁ、見た目的には否定できないけど♪それで、君はよしのんって名前なのかなぁ?」
『大☆正☆解!如何して分かったの?―って、さっき名乗っちゃったね、テヘペロ☆』
ん~~妙だなぁ、僕はこの子に聞いたんだけど―パペットで会話するのかなぁ―そんなわけ無いね。こっちへの警戒心からか。まぁ、下手な事は言わずに合わせておくか
「それで?怪我とかしてないの?大丈夫?」
『もう!皆してよしのんのこと追い掛け回して参っちゃうよぉ、人気者は大変!それにさっきのに身体擦り剥いちゃったんだよねぇ~』
そう言いながらパペットのよしのんが腕を見せてくる―確かに、パペットの腕の部分に擦り剥いたような傷が出来ている。
「それは災難だねぇ~あ、後で直してあげようか?僕こう見えてもそういうの得意なんだよぉ~♪」
『ん~~気持ちは嬉しいけどお友達が呼んでるんだ。わるいけど色々サービスするのはこれまで、バイバァ~イ♪』
そう言うと少女が再び暴れだして、自身から離れ―そのまま大型デパートに向けて飛んで行き、入って行ってしまった。
その後を深紅の銃弾が追いかける―
「え?ちょ?!」
いきなり過ぎて追いかけようとするが―深紅の銃弾が彼女を追いかけようと大型デパートに侵入しようとした瞬間―いきなり、空中で動きを止めてしまった。
いや、良く見ると止まったんじゃない。何かに激突して止まっているのだ。そのまま徐々に光が弱まり、消えてしまった。
「!―おいおい、まさか―」
『ああ…こいつは―』
隠れてこそこそ何をしてるかと思えば―まさか精霊を助けたっていうのかよ?
『【灰宝盾(スロウス)】―』
「【怠惰(ベルフェゴール)―まさかと思ってたけど】
今此処に3人の悪魔と契約者が―そして4月から僅かこれまでの時間で4人の悪魔が此処に集まるなんて―
「ッ!」
一気にこっちに銃火が集中してきた―その合間を掻い潜り地面擦れ擦れを飛ぶ―
『さてっと―向こうはこっちを助けてはくれないみたいだな』
みたいだね―さっきのよしのん(?)の言葉もそうだったし―多分、あの精霊の特別関係なのかな?
『さてっと―建物に入っちまったせいでこっちに集中砲火だが如何する?』
さぁってなぁ~~…面倒くさいし…殺すか?
『別に構わんが―【色欲】もか?』
如何しようか…まぁ、今は話も出来なさそうだし―何よりも厄介だし―逃げながら色欲を探して潰すか
「へ―き?四糸乃…」
「うん……くー君も、平気?」
「ぼくはへーき…ちょっと休めば良いから―!」
「?如何したの?」
「誰か来た―建物の中に居る。どうしよう?」
『ん~~さっきの真っ黒さんじゃないみたいだし―くー君もさっきので【力】使って動けないんでしょ?だったら、よしのん達に任せて休んでなよ!」
「でも、また―外のイジワル達かも…」
『もぉ~くー君も心配性だな♪大丈夫だから、ちょっと行って来るねぇ~~♪』
「――分かったよ。気をつけてね―四糸乃、よしのん。」
『はーい!行って来まーす☆』
はい、四糸乃編第3話でしたぁ~
次号では士道は可愛いロリっ娘を口説いて…迅が外で大暴れします…
そして、登場した四人目の悪魔・【怠惰】―契約者は一体誰なんだ?!