デート・ア・ライブ&クライム   作:星の翼

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更新が遅くなってしまいましたぁ…ああ、仕事が辛い。

今期はSAOⅡとアカメがお勧めです!!

アカメが斬る!面白いっすわ…キャラクターがカワイイ!!(某サイヤ人風に)


四糸乃パペット&怠惰アンノウン&色欲マーセナリー Ⅷ

「ねぇ、士道…本当に行くの?」

「ああ…行くしかないだろ?」

「そっか…まぁ、いざと言う時はその防犯ベル鳴らして危機を知らせてくれよ…」

「分かった…」

「まあ…此処まで聞こえるかは保証しないけど」

「お前―はぁ、何でよりによって此処なんだろうね。」

 

士道と迅はとある人間が住むマンションの前で立ち尽くしていた。

数日前…精霊【ハーミット】こと、四糸乃が大事にするパペット【よしのん】の所在が強欲の能力によって判明した。

その日から数日後にそのパペットを拾った人物と士道がコンタクトを取り、何とか家に招いてもらえるに至った。

そして、今現在に至るのではあるが…僕等の表情は決して明るいものではない。

 

理由は至ってシンプル―何故ならこのマンションに住むのは【鳶一折紙】…士道に対してはプレデターとも言えるキチガゲフンゲフン……肉食女。―勿論、性的な意味でだ。

 

そんな彼女の住む魔窟(マンション)の入り口の前で俺達は嫌な汗を背中から流しながら見上げていた。

 

「本当に…此処で合ってるんだよな?」

「何度も【強欲】で確認したさ―諦めろ……って普段はそう言うけど、流石に同情するよ。」

「じゃあ、お前も来てくれよ…いや、マジで。」

「招かれたのは士道だけだ…まぁ、何かあったときは強行突破で助けに行ってやるから。」

「くっ。」

 

『相当、参ってんなぁ…本当にいいのか相棒?』

良いのも悪いものないって―こんな如何する事も出来ないでしょ…もうアイツの欲望を見ないって誓ってる手前だけど、絶対パワーアップしてるよ―媚薬漬けにならないかすんごい心配…。

『普通なら最後の部分は冗談の筈なんだろうがな―変だな、冗談に聞こえない。』

ですよねー………草も生えないよ。

 

「まぁ、通信もあるんだし―琴理ちゃん達も見守っててくれるんだから、大丈夫でしょ…ね?琴理ちゃん?」

『そう思いたいけど、全く油断が出来ないわよ?』

「「え?」」

『数日前から三度にわたって侵入を試みたけれど、全部失敗したって行ってるの。部屋中に赤外線が張り巡らせてるわ、催涙ガスは噴射されるわ、要所に自動追尾歩哨銃まで設置されてるわ……うちの機関員六名が全員病院送りよ。』

「あれぇ~?おかしいなぁ…僕等の前には普通のマンションが建っている筈なのに…いよいよ『魔王の城』に見えてきたよぉ~?如何するの勇者君?」

「如何するもこうするも…行くしかないんだろ?四糸乃を救う為にさ。」

「流石―お姫様を助けるのね……で?もう一人のお姫様は如何したのかなァ~~~?しィ~~どォ~~~くゥン?」

 

多分、普通の人が見れば―僕の顔は凄く笑顔なのだろう。

けど、士道は全力で顔をそらす―当然だ、それ相応の理由があるのだから。

やがて冷や汗をダラダラと流しながら、士道は重々しく口を開く―

 

「……部屋から一歩も出て来ませんンッ?!」

 

問答無用で足を思いっきり踏み抜いた。

笑顔だけど―僕の心は今、憤怒ですよぉ~あははははははは♪

 

「おまッ?!最近俺への当たり酷くない!?」

「アハハハハ、折角君らの仲取り持ってやったのに、食いしん坊お姫様の地獄のフルコースを片付けていたら何時の間にか修羅場2発目でその苦労もオジャン…ねぇ、今どんな気持ちかどうか教えてあげようカ?」

「すいませんまじでこわいですかんべんしてください。」

 

とりあえず、足は除ける―けど、僕は此処最近、機嫌が悪いのは嘘ではない。

本当に何て事してくれてるんだか勇者君は……僕、そろそろ本当に魔王になっちゃうよ?

『魔王、此処にいるぞ!!』

別に何か三回も言ってないけど―。

 

「そろそろ…行く時間だ。逝って来るよ…。」

「ああ、逝ってらっしゃい…。」

『ねえ、通信で聞こえてるんだけど―何か字が違わない?』

『いや、間違ってねぇだろ…少なくとも、今は…』

「流石、凌さん―話が分かってるねぇ」

『御託は良いからお前はスタンバイしておけよ…如何にも、観測機の数値が妙だ…』

「…それって…ウサギちゃんが現れるって事?」

『その可能性はある―分かってるな?』

「分かってるよ……因みにさぁ、【色欲】は如何するの?生け捕り?」

『可能ならな…俺が言えるのは【勝て】、それだけだ。』

「―簡単に言わないでよ。まぁ…その時はあんた等の事、当てにさせてもらうから」

 

さて…此処で突っ立っているのも、暇だし―ちょっと退屈しのぎでもしてるか。

『気付いてる癖に…ま、お前の好きにしろよ相棒』

ああ、好きにさせて貰うよ…それにしても、やっぱり子供だな。

 

「隠れてないで、お話しようよ【怠惰】。」

 

茂みから此方の様子を見ていた小さな影がビクリと反応する。

暫くするとゆっくりと出て来たのは小さな男の子―【怠惰(ベルフェゴール)の契約者】の【祇熊悠輝】が姿を見せる。

 

「………」

「そんな警戒しないでよ―士道から少し聞いてる。僕は【強欲(マモン)の契約者】の【鴉間迅】って言うんだ…気軽に迅って呼んで良いよ」

「……強欲の?」

「そう…君と同じ契約者―今、丁度退屈してたからさ。ちょっとお喋りしない?」

「…でも、ぼくは」

「パペットは士道に任せるしかないよ…此処は魔窟だからね。」

「??」

「ふふふっ…分からなくて正解だよ。」

 

子供には速すぎる世界だ…まあ、万が一士道が今日一日帰って来なかったら、僕が強行突破して士道とパペットを救出するんだけど……。

 

「とりあえず、何処か座れる場所でも探そうか…好きなの奢るよ♪」

「ッ!」

 

あ、明らかに食い物に反応してる―口から微妙に涎も垂れてるし

『やっぱ子供だな…』

まぁね…でも丁度良いじゃん……色々聞きたいし。

士道は士道で頑張ってもらうしかないからね…

 

「じゃあ、行こうか…悠輝君?それとも【怠惰】って呼んだほうが良い?」

「名前で…良い。迅って、呼ぶから―。」

「分かったよ…悠輝君」

 

近くにある公園のベンチに座らせる。

すぐ近くの自販機からジュースを二本買ってきて一つを悠輝に手渡し、僕も直ぐ隣に座った。

 

「…………。」

「別にそんなに固まらないでよ―僕は何もしないよ。」

「………………。」

 

全然しゃべってくれないなぁ~…僕ってそんなに信用できない?

『悪魔に魂売った奴が何を言ってるんだよ、相棒』

士道には直ぐに心開いたらしいのにぃ…ちょっと傷つくなぁ…ま、良いけどさ。

 

「…君くらいの歳なら、滑り台とか使って遊ぶ筈だけど…遊ばないの?」

「……………。」

「…ずっと長袖だけど、暑くないの?」

「……………。」

「…………家族は?」

「……………。」

 

……話す気がないか。

やっぱり…そうか。 この子供は―

 

「………悠輝君。 君は、【虐待】を受けてたね?」

「ッ!……」

「あ、やっと反応してくれた。その顔は正解かな…」

 

驚いて見開いた目でこっちを見上げ、再び視線を地面に落とす悠輝に対して、僕は苦笑いする。否定はしてない―つまり、図星だ。

 

「家庭内の暴力―周囲の人間、特に年上に対してのその警戒心と敵愾心はそれが原因か。そして君が、怠惰との契約で差し出した代償は――【痛覚】。」

「…………何で、分かったの?」

「君が飲んでるジュース…実はそれ、炭酸ジュースだよ。気付かれないように先に開けて渡したし」

 

ジュースでも、炭酸飲料をそんなに飲めば口の中がピリピリとした痛みが生じる。ましてや小さな子供だ―その痛みにも敏感だろうが、この子供はそんなことまるで感じていないようにぐびぐびと飲んでいた。

 

「子供をだましたの?」

「それを言われるとちょっと耳が痛いな…でも、僕は君と話がしたいと思ってたんだ。対等な立場でね。」

「……………。」

「如何して、君は契約したんだい?それだけの力を手に入れれば、何もこわいものなんて無い筈なのに」

「………それじゃあ、あいつ等と一緒になっちゃう。」

「一緒?」

 

その問いには首を縦に振る悠輝…そのまま言葉を続ける。

 

「どんなに強い力を持ったってそれが自分より弱い者を虐げるのは、あいつ等と一緒だよ…ぼくはあいつ等とは一緒にはならない。ぼくは四糸乃を護る為にこの力を使う…契約して、四糸乃と出会って―そう決めたんだ。」

「-へぇ」

 

小さい子供の割には―随分と利口じゃないかこの子供…。

建て前って訳でもない。虐待の経験からの力に対する嫌悪…力を欲する僕とは正反対だ。

純粋な子供だからこそ―力の使い方には邪念を感じない……人材的にも凌達に推挙してあげたいな。

 

「良い子だな―悠輝君は…僕とは大違いだ。」

「…迅は如何して契約したの?」

「……大事な者を奪われた。その復讐の為に力が必要だったから、契約した。」

「ふくしゅう?」

「…やられたから、やり返すために―かな。」

「ッ………。」

「悠輝君…君には護りたいものがある。だったら、それを絶対に手離さないよう、その力で護り続けるんだ。でなければ、君は僕になっちゃう。」

 

士道の言うとおり―この子供は良い子だ。

嫌な経験、思い出から純粋な感情で【自分はそうなりたくない】と言う嫌悪…そして、護りたいと言う大切な存在の有無。

もしも、この子から四糸乃ちゃんが失われれば―この子は僕と同じく、【壊れる】。

 

「四糸乃はぼくが護る…これからも、ぼくが護り続ける。」

「そっかそっか…君は本当に良い子だね。」

 

 

 

 

「つくづく思うけどよぉ…本当、平和って素晴らしいよな」

『そうだなぁ。こうやって精霊が出てこなけりゃ普通にのんびりできるのが良いぜ』

「そうだなぁ…一段とコーヒーが美味いぜぇ」

 

ASTの駐屯所に居住を構えているリナルドと【色欲】は一室にてコーヒーを飲みながら寛いでいた。

此処最近は精霊の出現も、空間震も起きてない―おかげで仕事がないのは雇われる立場お金に参るのだが、それでも一切平和なのはとても良い事だ。

正式な隊員ではない為、ASTの訓練に参加する必要もない―と言うか顕現装置とか使えないから訓練のしようも無い。

まあ、感覚が鈍らない程度には独自の訓練を行っているのだが―

 

「……暇だな」

 

暇だ―此処最近は特に暇だ。

一度…町に潜伏してるであろう【強欲】と【怠惰】の気配を辿って先に始末しようかとも思ったが、人通りの多さとかも考えて断念してる。

正直なところ……俺は今回の依頼を受けた事に関しては【後悔】している。

 

傭兵と言うのは金で雇われて戦争に行く…簡単に言えば【命を金にしてる】、ブラック職だ。実力の有無よりも運の有る無いで自分の生涯が分かれてしまう最悪の仕事だ。

世界各地の紛争地域の戦争に雇われて、久方ぶりに依頼も無くのんびりできると思ったら―戦争も内紛もない日本からのまさかのオファー

 

破格の報酬と言うのもあるし―何より、血生臭い戦場の空気に飽きた俺は大喜びでこの依頼を引き受けた。

まぁ、最も―昨今世界各地でニュースになっている空間震の全容に触れるとは思っていなかったが…そして、何より。

 

この日本には二人の契約者が居る事には驚かされた。

 

「【強欲】に【怠惰】…か……」

 

二人の契約者―直接、対峙したのは【強欲】のみだったが―体つきからみて相手は男…それもかなり若い―ASTに居る【鳶一折紙】と同年代と考えて良いだろう。

実力は契約している【強欲】の特性を十分に理解している点から、ASTでは正攻法では勝てない…だが、それ故に若さと驕りが感じられた。敵対するとなれば、出来ればあの戦闘中に仕留めて起きたかったが…

 

次に精霊が現れた時にも間違いなく戦闘に介入してくるだろう―怠惰の動きにはまだ確信が持てないが―強欲は此方を標的に狙ってくるだろう。

次こそは仕留めなければならない、俺に課せられた仕事のためにも―【人間側の正義】の為にも…次の戦闘では【強欲】を撃つのが俺の役目だ。

 

「…………」

 

空が青いなぁ……そう思いながらコーヒーをもう一口すする。その時―

 

ウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ――

 

「ッ!」

 

空間震警報?!おい、【色欲】。

『…ああ?如何した?』

空間震だ―支度するぞ!

『! こんな時にかよ―平和は満喫するものだぜェ?』

「全くだよ…はぁ、起きちまったのは仕方ない。今度こそ【心臓(ハート)】をぶち抜きに行こうか…【色欲】らしく。」

『オレ達は無敵のコンビだからな』

 

 

 

俺達居る公園にも空間震警報が鳴り響く―心なしか雲行きも怪しい。

 

「精霊が…来るのか。」

「……四糸乃だ。」

「! 分かるの?」

「分かるよ…四糸乃が来るときは何時も天気が雨になるんだ。」

 

そうなのか…確かに、あの時も雨が強かったな。

そっか、天気予報が外れてたのは彼女が原因だったのか……

 

「如何しよう…まだ、よしのんが―」

「平気だよ。士道が絶対に見つけて持ってきてくれる。」

「…なんで分かるの?」

「……士道は、そういう奴だからさ。」

 

反吐が出るくらいに裏表が無い善意で動ける心の熱い奴だ…やると決めたら、アイツはとことんやり尽くす。

 

「悠輝君。君は士道と一緒に四糸乃の所にパペットを届けに行くんだ。」

「! 迅は―如何するの?」

「僕は君の大切なものを護る為に―【色欲】と戦う。」

「このまえ、負けたじゃないか」

「そうだね…でも、また負けると決まったわけじゃない。今日は絶対に勝つさ…」

 

それにいい歳して【かくれんぼ】も如何かと思うし―

 

「……そうだ、悠輝君。」

 

ベンチに座る悠輝を振り返る。 士道みたいに臭い台詞を言うわけじゃないけど―この子だけは、俺と同じ道には踏み込ませるわけには行かない。 その為にも―

 

「お前の大事な者は、俺が…俺達が護ってやる。」

 

【色欲】は、絶対にぶちのめす

 




以上、8話目でした…感想お待ちしてます。

ちょっとぐだぐだっていう感じになっちゃいましたが…次は強欲VS色欲の第二ラウンド

そして、士道は―ロリコンへの覚醒(士道「おい」
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