自分は俄然、四糸乃ですね…ちょっと一歩後ろを暖かく見守りながら一緒に歩きたいです。
ラタトスク機関との接触から翌日…
「おはよう、士道…。」
「………ああ、おはよう。」
「…何か寝不足?」
「そうだな…体がだりぃ……」
家が隣同士って理由や、個人の好奇心があるけど…僕と士道は一緒に学校に行く頻度が多い。
昨日の今日って言うのがあるから、ちょっと空気が重い感じがするけど…それを感じてるの士道のほうだけなんだろうけどね。
「で、あれから結局如何したの?」
「ああ、琴理たちに色々叩き込まれたあとに帰った。」
「ふぅん…【悪魔】については聞いた?」
「………まあな。」
そう言い、士道は昨日…迅が帰った後の事を話す。
帰る前に琴理と竜ヶ峰にもう一つ話しておきたい事があると言われて別室に招かれた。
「良い士道。もう一つ…貴方には知って置いて欲しいことがあるわ。 それが、【悪魔】って存在よ。」
「【悪魔】?」
「そうよ…精霊とも人間とも全く違う別の存在。精霊が出て来る前から人間と契約することで生きていた存在。」
「俺と…お前の友達の鴉間迅は悪魔と契約している人間…所謂【契約者】だ。」
「あの【強欲】とか【憤怒】とか言ってた事ですか?」
「そうだ。…悪魔の数は全部で七体…俺が契約する【憤怒(サタン)】、あの迅って契約してる【強欲(マモン)】…それ以外に【嫉妬(レヴィアタン)】、【暴食(ベルゼブブ)】、【怠惰(ベルフェゴール)】、【色欲(アスモデウス)】そして、【傲慢(ルシファー)】だ。」
「それって確か…【七つの大罪】でしたっけ?」
「ええそうよ、流石は士道…中学校で見事に厨二病拗らせていただけはあるわね。」
「ちょ?!おまっ此処でなに昔の事言ってんだよ?!」
「良いでしょ?そういえば、あの時は部屋で右腕に包帯巻いて『静まれ!俺の黒炎龍!!』って言ってたわよね?」
「うわあああああああああ止めろ!!止めてくれ!!!俺の黒歴史を今此処で引っ張り出すなぁ!!」
「おい…テメェら。話し進めてぇんだからイチャ付くのは家に帰ってからにしろや」
「す、すいません…怒ってます?」
「気にするな…俺は契約の【代償】で自分の感情を渡してるんだ…そのおかげで【憤怒】の影響受けやすいんだけだ。」
「代償?」
「ゲームとかであるでしょ?悪魔と契約するなら命を払えって…それと同じよ。人間と悪魔が契約する際には【自分の何か】を代償にするのよ」
「俺が【憤怒】に渡した代償は【自分の感情】…喜怒哀楽とかな、その代わりに俺は【憤怒の感情】を貰って、自分と悪魔の力を共有してるって事だ。ついでに言うと、俺はその影響で怒りの感情が表にでやすいんだ」
「つまり、迅も何か代償を支払って悪魔と契約してるって事なんですか?」
「何かは俺にも分からないがな。最も、さっきも言ったが…悪魔と契約する人間なんざ、俺を含めてだが正気じゃない。アイツは言ってたな【大事な人】を奪われたと…それが、アイツが悪魔と契約し原因なんだろうな。」
「……知らなかった。俺は…アイツにそんな事があっただなんて…」
始めてあった時、話した時…そんな気なんて全然感じさせない気楽さがあった。
でも、今思い返すと…俺はアイツが自分以外の人間に進んで関わってるところを見たことがない。殿町とも…何だか、【コイツはついで】みたいな雰囲気を感じられた
「…まぁ、人に話せる過去なら苦労はしないだろうがな。それに他人が契約者の過去を調べる手立てはない…」
「!如何いう事ですか?」
「悪魔にとって、契約はビジネスだ。 契約するには相互の理解と了承、それぞれ等価な代価…つまり、代償。 だが、此処からは悪魔のビジネスだ…契約者に関する記録・記憶…その全てが自分以外の人間から【消滅】するんだ…簡単に言えば、人生のリセットみたいなものだな…」
「消えるっ?!」
「私も竜ヶ峰から聞いて始めて違和感を感じたわ…思い出してみたら、私達は迅が昔、何処に居たのか全然知らないわ。まるでいきなりそこに現れたみたいに迅は私達の隣の家に住み始めた。」
「……あっ」
確かに、そうだ…俺は迅から昔話なんて聞いた事がない。
家の隣も空き家だったはずがいきなり迅が住み込み始めた…今まで、全然変に思わなかった。
「軽い魔力の影響を受けてたんだろう。それくらいの事は簡単な事だ。」
「……それでその【悪魔】に対しても、何か対処するんですか?」
「その必要はないわ…そもそも対処法がないから。それに【悪魔】と言っても、素は人間と殆ど変わらない。出て来るだけで【空間震】を引き起こす【精霊】とも違って…空間震が起こる心配はないしね。」
「そうか…良かった。」
「だが、精霊に匹敵する…或いは以上の戦闘力を秘めているのは事実だ。そいつらと敵対した際の為に、俺が此処で戦闘員やってるんだがな。大体、お前…俺や迅とデートする気か?お前、ホモか?」
「ち、違いますよ!!」
「そうかよ…良かったな琴理?お兄ちゃんは女の子が大好きみたいだぜ?」
「…ふん。話はこれでおしまいよ。何か質問は?」
「…迅は如何する気だ?」
「暫くは様子見よ…敵対する事はないでしょうし、士道も明日は普段どおりに接しなさい」
「……ああ。」
「ふぅん…成る程ね。まぁ、悪魔についてはそれで当たってるから僕から説明することはないね。」
「なあ…お前は何を代償にしたんだ?」
「両足だよ…小さい頃に交通事故に巻き込まれてその時に両親が死んで、僕も事故の後遺症で足が動かなくなったんだ。」
「!」
「…そう驚くなよ。別に誰にだって過去はある…覚えてるのは僕だけになったけどね。」
「いや…そうだけど。」
驚くのも無理はないか…士道に、いや…自分の過去の一部でも他人に話すのは始めてだから。
「まぁ、そんな事があってか…事故から暫くは真っ暗って言うか、絶望って言うか何もない感じない生活を送ってて、そんな僕のことをずっと看病しててくれてたのが、親戚の一つ年上のお姉ちゃんだったんだ。まぁ、色々やられたけど、とにかくそのお姉ちゃんのおかげで、何とか持ち直したんだ。…病院からは出られなかったけど、それでも…それこそ毎日みたいに通いに来てくれて嬉しかったな。」
「…その、お前のお姉さんのことで、お前は悪魔と契約したのか?」
「ああ…とにかく、お姉ちゃんはもう居ない。僕にとってはあの真っ暗闇から引っ張り出してくれた恩人であり、新しい拠り所だった。それを失って、僕は【強欲】と契約した…こんな所かな。」
「……」
「…分かってると思うけど、クラスの奴らには言わないでくれよ?士道だから、話しても良いって思ったんだから。」
「分かってる……精霊にASTにラタトスクに悪魔か。」
「覚えるのたくさんだね…そういえば、あの時にえぇっと…誰だったっけ?」
「鳶一な…アイツとも学校で会うんだろうけど」
「案外、向こうからコンタクト取ってくるかもね…」
「まさか、お互い知らなかったことにした方が良いと思うけど――」
軽く笑いながら…僕らは教室に着くと先に来ていた殿町に軽い挨拶してから席に着いた。
「来て」
「――え?」
特に何事もなく学校が終わり、帰ろうとした矢先のことだった…いきなり、鳶一折紙は士道の腕を掴むとそのまま何処かへと引っ張っていってしまった。
女子達はキャーキャー騒いでいるけど…僕には理由は分かった。分かったけど…
「………。」
『おいおい、あのお嬢ちゃん正気か?』
全くだね…士道もあれが口外できるようなものじゃないことを理解してるだろうに、釘を刺しておくつもりかな?
『そんな必要はねぇだろうに…ってか、あのお嬢ちゃん大丈夫なのか?』
知らないよ…まぁ、士道がちょっと心配だけどね。
何が言いたいかって言えば、彼女の士道に対する感情である。
僕の席の後ろに丁度士道がいて、その士道の左が丁度、鳶一折紙になる。
【強欲】との契約した際に、僕は両足以外にもほんの少しのおまけみたいな能力も貰っている…。
一つは、昨日使った、【自身の欲】と望んでいるものを繋ぐ力
二つは、【周囲の欲】が分かること…食欲とか睡眠欲とか。対するがどんな欲を持っているのかが分かる力。
例えば、今さっき、鳶一に連れて行かれる士道を見て固まってる殿町は『女の子にもてたい』、『何で士道が女の子に引っ張られてんだ羨ましい』の『異性欲』と『嫉妬』の欲が見える。
そして、彼女の欲についてだが…実は昨日、空間震が起こる前に周囲の欲を見てみた時がある。その時だった…丁度自分の席の左斜め後ろから
士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道士道
思わず、崩れ落ちた…周囲の目が痛かったけど、本気で思った。何だこの欲望は?!士道と言う言葉で【ゲシュタルト崩壊】を起こしかねない。
好意とかではない、色欲とかでもない…何だろう、負の感情ではないが…とにかく、士道に対することの『欲』で満たされている。 名付けるのならまさしく【士道欲】だ。
とにかく、彼女は何か分からないが…士道に対して異常と言えるくらいの【変な感情】を抱いていることだけはハッキリした。
そして、彼女の前ではこの能力は決して使わないと心に決めた。
「な、なあ迅?…ありのまま今起こった事を話すぜ!士道とお前に一緒に帰らないかと誘おうとしたら、士道が美少女に連れて行かれた。な…何を言ってるのかわからねーとおもうが俺も何が起こったのか分からなかった。頭がどうにかなりそうだった。催眠術とか超スピードとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ。」
何か信じられないものを今さっき目にしてきた様な口調で殿町がやってきて此方に話してくる…って言うか、僕も見たし、そもそもあの日は僕も居たんだよね?僕は無視?まぁ、良いけどさ…。
「で、僕に何が言いたいの?」
「だって士道だぞ?!何で!?いきなり!?あの学内3位の鳶一折紙に連れて行かれてるわけ!?ウソダドンドコドーン!」
「嘘だと思うなら、頬を引っぱたいてやろうか?紅葉マークが着くくらいにきっと、夢から覚めるよ♪…自分のモテ道と言う夢から」
「せめて、そこは夢見させて…いや、本当に如何したんだ?昨日、何があったんだよ」
「え?琴理ちゃんが避難に逃げ送れてたから、妹思いの優しいお兄ちゃんは愛すべき妹を助けに行って、僕はそれを助ける妖精さん的なポジションでした。」
「ごめん分からん…」
「え?これ以上ないくらい分かりやすいと思うけど…」
「お前、教える気ないな?!」
「あ、バレた?…でも、言ったことは本当だよ?」
「いや、どっちだよ…」
殿町は溜め息吐きながら聞くけど…僕はあくまで核心だけは触れない。
何の特別さもない彼を巻き込む必要はないし、しようと思わない…一応、士道の友達だし、死なれると夢見が悪いからね。
「まぁ、琴理ちゃんも無事で士道も無事…結果オーライだよ…それより、如何するの?士道を待つ?」
「いや。士道と適当にブラつくつもりだったが、いなくなっちまったし、俺も帰るわ…彼女とのデートもあるし」
「殿町…プレス機に掛かれば人間は2次元の存在に慣れるかもしれないよ?」
「ねーよ。見るも無残なグロテスクな塊の完成だよ…じゃあな」
「はいはい…さてっと、僕も帰るかな。」
士道も行っちゃったし…琴理ちゃん達には仲間には入らないって言った手前…自分なりに如何動くかって言うのも考えなきゃね…でも、如何しようか。
『考えずに言ったのかよ…お前は……』
お姉ちゃんを奪った【組織】と【集団】って言葉…僕にはそれだけで十分だよ。ただ、不思議だったな…あそこには一人変な欲を感じたけど、決して、悪い欲は感じなかった。
『それでも、嫌だったのかよ』
……組織には組み込まれたくないだけだよ。でも、そうだな…考えるかも、それより…如何やって精霊とコンタクトを取るかだよ?ASTについてもあるし
『そうだなぁ…戦闘は俺の力を使えば良いが…顔見知りがいるのはな。』
そうそれ…顔だけはせめて隠さないと…後々面倒になるかも
『ふむ……まぁ、そこも何とかするしかないだろ、お面なり何なりで隠したりな。』
お面か…精霊からすれば謎のヒーローみたいにみえるかな?
『ヒーロー・英雄なんざ…人間が作った建前だろ?人間側に立たなきゃ、決してヒーローとは呼べないさ』
…柄じゃないね、人間側に立つなんて…そもそも、悪魔との契約者だし。むしろ悪役だね。
『それで良いんだろ?俺達は…』
そうだね…僕達はそれで良い…決して、人が思う、【善】に立つ事はない。なぜなら僕らは【悪魔】とその【契約者】なんだから…
「さぁって…面白くなりそうだ。」
5話は終了!次回…感想楽しみに待ってます!!
アニメの二期ももうすぐ終わっちゃいますねぇ…うぅん…何というかあっという間感と言いますか、物足りなさを感じますねぇ…
※ゲシュタルト崩壊
・簡単言えば、今まで普通に見えたものが違和感を覚えるということ。 同じ字を見ていると段々これが正しく認識できなくなる【心理学】・【目の錯覚】