NARUKO ーナルコー   作:オンライン2222

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お久しぶりです。
物書きリハビリです。


3.はたけカカシ(2)

 私は何もせず、何も考えず……溜めた湯船に全身をずぶんと浸けた。それだけで身体はとても温まる。

 湯船に浸かりながら、暗い窓をふと目に入れた。

 そこには街頭の光、里の灯は遮光されており、私の姿がぼんやりと映し出されており……。

 そうして、空虚なものを見つめていれば、思い起こされるのは、嫌なこと、私が背負わされた業……苦痛が胸の奥から湧き出てくる。

 

 全てぐちゃぐちゃにして、パパとママも、アイツも、自分すらも────(繝弱う繧コ縺ソ縺溘)ほしくなる。

 

 

 ナルコ……逆上せるぞ

 

 

「……そうだね」

 

 そんな悪辣でしかない思考回路は、皮肉なことにも憎くて、大好きな同居人によって途切れてくれる。

 ……ひとまず、今1番先に考えるべきことは明日の演習であるのだ。

 

 私は思考を切り替えるため、羽根板で完全に窓を閉じた。 

 そして、湯を手で掬い上げ、顔を拭った。

 

 ──演習内容は現状不明。

 

 ──忍び道具一式、つまり、完全装備。

 

 ──朝食は厳禁、吐くほどきつい演習ってこと?

 

 要するに未知数。

 ただ、思い起こされるのは、担当上忍──カカシ先生の言葉。

 

『卒業生27名中、下忍と認められる者はわずか9名。残り18名は再び学校へ戻される! この演習は脱落者66%以上の超難関試験だ!』

 

 アカデミーに戻される。

 イルカ先生にまた毎日会えることは嬉しい。

 でもそれ以上に、私は普通に生きたいのだ。なんの柵もなく、自由に。

 だから、そのためにも……絶対に忍にならなくてはいけない。

 

「……クーちゃんの力を借りればきっと……うんん、絶対勝てちゃうよね」

 

 ただ……それでは意味がないことを私は理解している。

 私だけの、私自身の力だけで上忍に認められてなければならないことを。

 一人前の忍であると。……アイツに、あのクソの掃き溜めのジジイに証明しなくてはならないことを。

 

「だから……だから、私は、私の力だけで忍になるしかないってばね……!」

 

 

 

 

 

 ◇◆

 

 

 

 翌日の早朝、木ノ葉の第三演習場に、私たち第七班は集まった。

 

 

 ──担当上忍のカカシ先生を除いて……である。

 

「…………おせぇ」

 

 とうとう誰かの口から不満の言葉が溢れた。

 その声の主は、うちはサスケくん。

 彼は、眉間にこれでもかと皺を寄せており、あまりのイライラから落ち着きがない様子であった。

 常に冷静沈着なイメージの彼にしては、珍しい姿で少しだけ意外でもあった。

 

 ──ぎゅるるるるるるる

 

 が、腹の音が彼の方向から聞こえてきたことで察する。

 なるほど、空腹も相まってのイラつきのようだ。

 よほど恥ずかしかったのだろう、サスケくんの耳が赤くなっているのがわかる。しかし、気持ちはわからなくもない。

 

 なぜなら、私も例外なくお腹が鳴っていたからだ。

 

 ──ぐぎゅるるるるるる……

 

 それは第七班、最後の一人も例外ではなく、

 

「……しゃーんなろぉ」

 

 春野サクラさんもぶつぶつと呟いていた。彼女は……その……とても穏やかではなさそうであった。

 

 そうして、私たちの機嫌が急降下し尽くしたというところで、

 

「やー、諸君おはよう!」

 

 私たちの担当上忍が悪びれることもなく、ようやく合流した。

 

 マスクとかで片目しか表情が窺えないが、きっと悪いとなんて片隅も思っていないよこの人……。

 私たちの空気を読まず、明るく手を振っているその姿は、さすがの温厚な私も額に青筋が浮かんだ。

 というか、そんな私たちの空気すら楽しんでそうな雰囲気がするってばね!

 

 しかし、ようやく役者も揃い、演習は始まる。

 カカシ先生は私たちを第三演習場の中央に集めると、背負っていたリュックサックを下ろすと中から何かを取り出す。

 それは目覚まし時計であった。

 先生はそれを三つ並んだ丸太の中央にセットしはじめる。

 

「よし、12時セットOK」

 

「「「?」」」

 

 その配置は丁度演習場の中央に位置しているが……、私たち三人はカカシ先生の意図が読めず、頭の上に?マークが浮かんだ。

 そして、次に先生は細い紐で括られた小さな二つの鈴を取り出すと、

 

「ここに鈴が2つある……。これをオレから昼までに奪い取ることが今回の演習だ」

 

 サバイバル演習の内容を端的に話し始めた。

 

「もし、昼までにオレから鈴を奪えなかったやつは昼メシぬきだ。あの丸太に縛りつけた上に目の前でオレが弁当を食うからな」

 

 ──ぐぎゅるるるる

 

 ……朝食抜いてこいって……そういうことだったってばね

 

「鈴は一人1つでいい。2つしかないから……必然的に一人丸太行きになる。……で! 鈴を取れなかったやつは任務失敗ってことで失格だ! つまり、この中で最低でも一人は学校へ戻ってもらうことになるわけだ」

 

 なるほど……ドン引きである。

 カカシ先生の言葉に私たちの顔は引き攣っていた。

 そんな私たちの様子を気にも留めず、カカシ先生は淡々と話を続ける。

 

「手裏剣も使っていいぞ。オレを殺すつもりで来ないと取れないからな」

 

「でも! 危ないわよ先生!!」

 

「大丈夫。オレはアカデミー卒業したばかりのひよっ子に負けるほど弱くないから。じゃ……よーいスタートの合図で」

 

 忍者は裏の裏を読め

 

 声が頭の中で囁いてくる。

 

 ……どのような状況においても感情を表に出すな……

 

 任務を第一とするのが忍だ

 

 感情は……

 

 理性は保たれている。狂ったわけではない。

 私は普通のくノ一として目的を優先しているだけ……。

 腰付袋から取り出したクナイを取り出し、私はカカシ先生に投げつけたのだ。

 そう、卑劣な奇襲である。

 その両刃の道具はサスケくんとサクラさん、二人の間からカカシ先生の胸元を貫きに進む。

 

 が、

 

「おいおい、そうあわてんなよ。まだ、スタートは言ってないだろ?」

 

 容易く受け止められてしまった。

 私が投げたクナイをカカシ先生は人差し指と中指の間で挟み止め、動揺をしている様子もない。

 相手は現役の上忍であるのだから当然である。実力の一端にも満たないが上忍の凄みを垣間見たことで、私たち3人は緊張感に包まれた。

 そして、カカシ先生は私たちのその姿に嬉しそうに目を細めていた。

 

「でも、ま……やっと全員本気になってくれたようだな。……じゃ、始めるぞ。よーい……スタート!!」

 

 私たち3人の忍生命を賭けた蹴落とし合いが始まる。

 

 

 

 ◇◆

 

 




モチベ高いので、次話も早いと思います…
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