1981年 ハロウィン
ハリーが闇の帝王を破るかもしれないという予言が出てから、完全にポッター一家は匿われる日々が続いた。
戦線に立つことが出来ずに悶々とするジェームズは過ごし、リリーは子供達の事を心配しつつもジェームズを励ましながら支えていた。
不死鳥の騎士団がジェームズ達を匿い、特にジェームズの親友で1番信頼できるシリウスは秘密の守り人として死食い人の手から守っていた。
そんなシリウスが、秘密の守り人を変えることを提案。 友人であるピーター・ペテグリューを秘密の守り人にする事で、死食い人を欺こうとしたのである。
だが、ピーターの背後には、既に死食い人がいたことを知らず。
そんな中のハロウィンであった。
ハロウィンという事で、リリーはかぼちゃ料理を沢山作っていた。
暗い世の中である以上、家の中くらいは明るい空気を作ろうと飾り付けもした。
ハリーとメリーもおめかししている。
こんな日でも不死鳥の騎士団が死食い人と死闘を繰り広げるというのもあり、ジェームズは複雑な思いだった。
直ぐに戦線に加わって仲間を助けたい。それがリリーと子供達を守ることに繋がる。そう思っていたからだ。
ジェームズの心の中にあるグリフィンドールの騎士道が疼いていた。
そんなあるとき、
ガチャン!!
「誰だ!?」
突然玄関から入ってきたのは、一場洋介と渡邉陽奈子。不死鳥の騎士団のメンバーだ。
「ジェームズ、リリー、直ぐに逃げろ!!」
「どういうことだヨウスケ!?」
「奴にこの場所がバレた。」
「・・・」
沈黙が走る中、一場は話を続ける。
「落ち着いて聞いてほしい。
ピーターは既に向こうの人間だった。
恐らく自ら進んで喋ったのだろう・・・」
「そんな・・・」
「・・・・・・」
リリーが絶句し、ジェームズも完全に静止してしまった。
何故、一場達はピーターが裏切ったのを知ったのか。
それは、ピーターの動きを不審に思い、式神や日本独自の魔法を活用して、ピーターの動きを探っていたからだ。その結果、ピーターはヴォルデモートの支配下にいることも知ったのである。
「兎に角、子供を連れて直ぐに逃げろ。俺と渡邉で時間を稼ぐ!!」
「ダメだ!
僕も戦う!!」
「何を言ってるんだ!!」
「君達だけを戦わせてはいけない!!
リリーとハリー、メリーを守れるなら、この命を」
仲間を見捨てられず、家族を守るために命を捨てる決意をしたジェームズに、一場は。
「バカヤローー!!!」
一発殴った。
「お前は不死鳥の騎士団であると同時に、二児の父親だろ!!
俺達より、今は家族を守れ!!
お前が死んだら意味無いんだ!!!」
「私達は大丈夫だから、
その命、不死鳥の騎士団に入った頃から、無いものと思っていたから・・・」
死と背中合わせの状況の中、一場と渡邉は、全く死を恐れてるようには見えない。
「ヨウスケ、ヒナコ・・・」
「・・・
わかった、ヨウスケ。
死ぬなよ。」
「ああ。」
ジェームズとリリーは、子供を連れて家を飛び出した。命を懸けた脱出である。
「・・・」
「洋介・・・」
「最後の一働きと行くか。」
「ええ・・・」
その時、闇の帝王が、ジェームズの家を訪れ、2人は決死の抵抗をするのだが・・・・・
ジェームズとリリーは、2人の無事を信じつつも、兎に角ハリーとメリーを守るために、逃避行をしていた。
「リリー、ここは2手に別れよう。」
「でも・・・」
「それで奴を欺くしか方法はない。」
「きっと、
皆無事で・・・」
「ああ・・・」
ジェームズとリリーは別れた。
リリーはハリーを、そしてジェームズはメリーをつれて。
必ずヴォルデモートはジェームズがハリーを連れてると思うはず。そう考えたのだ。
しかし、その読みは外れた。
いや、ヴォルデモートの偶然が当たったと言えるか。
リリーとハリーはヴォルデモートに追い詰められてしまう。
続く
後編では、ポッター家はどうなってしまったのかを書きます。