デリシャスパーティ♡プリキュア Carry On 前へ進め   作:シロX

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今回のオリストで、ジークについて掘り下げていきます

ではどうぞ


XIV. 青春の果て

THEN(あの時…)

 

 

 

 

 

「貴女は誰?」

 

「私の名は───ミカエル。大天使だ」

 

 

「あの新しいプリキュアの力。奴と同じ…」

 

 

「きらめくヌードル・エモーション!キュアヤムヤム!」

 

 

「大丈夫だよ。だってあたし達友達でしょ」

 

 

(何だろう…物凄く力が溢れる)

 

 

「美味しい合わせ味噌のコツ!味が違えば違うほど良いって、お婆ちゃんが言ってた!」

 

 

「『ハートジューシーミキサー』パム!」

 

「プリキュア!デリシャスプレシャス・ヒート!」

 

「ワタシも欲しい」

 

 

「だけど、心配してくれてありがとうねココネ」

 

「あ、うん……友達だから」

 

「フフ」

 

 

 

 

 

NOW(そして 今…)

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばジークってご両親は何をしてるの?」

 

和実家で皆んなが集まってる最中で、唐突にローズマリーが質問して来た。考えてみれば、ウィンチェスター家に行けば毎回の如く両親は出払っており、家に居るのはいつもジークだけなのだ

 

その為、ゆい達は見た事がない

 

「和食ストリートにある小さな喫茶店よ」

 

「えっ、和食ストリートで喫茶店?」

 

普通、喫茶店で思い浮かべるといえば西洋。日本なら甘味処と称するのが正しいのだが

 

「えっと、『喫茶 ネフィリム』ってお店知っている?」

 

「らんらん知ってるよ〜!喫茶店と甘味処を合わせた様なお店!」

 

「わたしも知ってる。あそこで食べるお菓子は美味しい」

 

「あたしも拓海と行ったことあるよ!あっ、まさか!」

 

察しの良いゆいは期待する目でジークを見つめる。正にその通り

 

「母型のお婆ちゃんが経営してるお店なの。そこでお父さんとお母さんが働いているの……良かったら今から行ってみる?」

 

「「「行きたい!」」」

 

ゆい達三人が挙手をしてまで食い気味に応えた

 

「私も行ってみようかしら」

 

という訳で、ジーク達皆んなで喫茶 ネフィリムへと出掛けたのだった

 

 

 

 

 

////////

 

「そういえばまだ聞いてなかったパム。何で喫茶店って呼んでるパム?」

 

「恥ずかしい話。『甘味処』よりも『喫茶』の方が語呂がいいから、そう決めたって言ってたのよ」

 

「『ネフィリム』って名前は最初から決まってたメン?」

 

「そう。でも和食ストリートで喫茶はおかしいから、考えた末が今のお店となっているの。甘味処でもあるし、喫茶店でもある」

 

パムパムとメンメンの質問に、分かりやすく答えてあげた。聞けば語呂の問題でお店の方針まで決まってしまうとなると、かなり緩いジークのお婆さん

 

「ネフィリムに込めた意味は、『異なるものでも組み合わせれば良いものが出来る』らしいよ」

 

「それは素敵ね!」

 

「まぁ後付けらしいけど」

 

「最後が余計ね…」

 

ローズマリーが肩を落としたタイミングで、ジークの足が止まる。どうやら目的地であるお店に着いたようだ

 

「此処が喫茶 ネフィリム。良いお店じゃない!」

 

外見は普通の喫茶店と変わらず、店の中や外でもガーデンテーブルが用意されてあり、人数的にはかなりの人が入る事が出来る

 

いざ入店すると、目の前にジークの母親のグレースが目に飛び込んだ

 

「いらっしゃ…あ、ジェーンじゃない。どうしたの?」

 

「友達連れて来たの」

 

ジークに紹介されて、ゆい達は軽くお辞儀をして挨拶をした。そんなゆい達を見て、グレースは和かな表情を作る

 

「ゆいちゃん、ここねちゃん、らんちゃん、ローズマリーさんね。いつもジェーン…じゃなくてジャンヌがお世話になっております。母の心美・ウィンチェスターです。グレースと気軽に呼んでね」

 

「えっ、何であたし達の事を?」

 

「いつもジェーンから聞いているの。毎晩聞かされて、母親としてこれ程嬉しいことはないわ」

 

「お母さん、それより席に案内して欲しいんだけど…」

 

「あ、そうだったね!ゆいちゃん達もペット飼っているのを聞いているわ。もしいるなら、お外の席でもいいかな?屋外ならペットも一緒に大丈夫だから」

 

案内された屋外のガーデンテーブルに座り、そこでグレースについて話し込み始める

 

「ジークのお母さん綺麗だね。髪は綺麗で、背も女性では高い」

 

ここねがグレースをべた褒めするが、ジークは鼻で笑っては肩をすくめた

 

「ココネは勘違いしてるよ。お母さんは人間の皮を被ったプレデターよ。油断してると──」

 

「喉に包丁を添えられる」

 

「ッ!!」

 

ジークの背後から突然、180cm強の屈強な男性に話し掛けられ肩をビクつかせる

 

「お父さん…」

 

「どうもジェーンの父だ。プライド・ウィンチェスター。プライドと呼んでくれ」

 

「はわ〜、すっごいデカい!」

 

「自慢ではないが、これでも元軍人なんでそれなりに鍛えはしている。挨拶をしに来ただけだが、ご注文はお決まりかな?」

 

「わたしこの、ナチュラルパフェ!」

 

まだ席について間もないのに、既にらんは注文するメニューを決めていた様だ。それに続いてここねとローズマリーも言う

 

「わたしは、味代わりのたい焼きくん」

 

「なら私はマシュマロパンケーキを」

 

「ワタシは今日はコーヒーだけで、テルテルやコメコメ達にはふわふわマカロンを」

 

ジークも決まって残るはゆいだが、意外にも一番迷ってるみたいだった。メニュー表を見て唸っている。それを見てプライドは、お節介だがオススメを提示する

 

「では、このネフィリム欲張りセットはいかがでしょうか?量は少し多いですが、メニューに書いてあるお菓子がセットになってお出し出来ます。お値段も税込み価格1000円程なので、お腹もお口も満足ですよ」

 

「じゃあそれで!!」

 

プライドが店の中に入って行くのを確認して、またもゆい達の話し合いが始まる

 

「楽しみだなぁ〜!」

 

「それにしても凄いお店メン!」

 

「外からでも分かるくらい、ほかほかハートが溢れているパム!」

 

確かに見渡せばほかほかハートが溢れており、それに釣られてレシピッピも集まっている。しかもいつもより種類が豊富

 

「お料理が多い分、レシピッピの数も多いわね」

 

「レシピッピ、ね」

 

 

 

 

 

「「「「「ごちそうさまでした」」」」」

 

食べ終わりはしたが、周りを見渡すとお客さんの波は収まるどころか大きくなっていた。それもその筈、対応をしているのがグレースとプライドの二人だけ。本来ならお爺さんとお婆さんも合わせて四人で切り盛りしてるが、生憎今日は病院に行って暫くは帰って来ないらしい

 

見ていたゆいはある提案をする

 

「あたし達も手伝えないかな?」

 

「それ、らんらんも思ってた!」

 

「二人じゃ大変だもの。私も賛成よ」

 

「ジーク、いいよね?」

 

ゆいやらんはともかく、ローズマリーまで賛成の意見。しかし勝手にやる訳にもいかず、ここねが許可を求める様にジークに聞く

 

「多分遠慮されると思うけど……取り敢えず聞いてみるね」

 

 

 

「と、いう訳何だけど…」

 

「それは悪いわ。いくらお友達でも、お店のお手伝いまでさせるにはちょっと…」

 

案の定、予想してた通りの返答だった。グレースが困るも、ゆいもゆいで引き下がらなかった

 

「頑張って手伝います!」

 

「う〜ん…プライドどうする〜?」

 

「客足が少なくなる三時までなら良いんじゃないのか?お前だってよく言うだろ、人の善意は素直に受け取れって」

 

「それじゃ……お願いしようかね」

 

グレースが折れて、ゆい達の善意に甘える事となった。お手伝いといえど、ゆい達も真剣に頑張る

 

らんとローズマリー客の対応。ここねは、グレースと共に全体のバランスを取りつつ、お手伝い。ジークは皿洗いなどの雑用として、残ったゆいはプライドと共に台所担当となった

 

 

 

 

 

人数が極端に多くなった為、グレースとプライドにも余裕が生まれ、特に何事も無く三時を迎えるのであった。

一息もつく為、ゆい達は二階へと上がり込んでくつろいでいた

 

「はにゃ〜、思ってたよりしんどかった〜」

 

「ゆいはどうだった?」

 

「プライドさんとつまみ食いしてた!」

 

「つまみ食い!?」

 

「『台所にいる人の特権だ』って」

 

自分達が受け持っていた作業で盛り上がっていると、差し入れを持ってグレースがやって来た

 

「クッキーと紅茶持って来たよ〜!皆んな食べて食べて〜」

 

「お店の方は大丈夫なのですか?」

 

「今ジェーンが対応してるから大丈夫。後で呼ぶから待っててね」

 

グレースはテーブルに置くもの置いて、席を外そうとした時にらんが呼び止めた

 

「はいはい!ジっぴーの小さい時のお話が聞きたいです!」

 

「らん、いきなり過ぎよ。グレースさんが困ってるわよ」

 

「いいのよマリーさん。そうだね、折角だから、アメリカに居た時のジェーンについて語りましょうか」

 

大喜びしてるらんもだが、少しばかりここねも気になっていた。今日まで友達として付き合いは短いものの、まだジークの事を皆あまり知らない

 

「一言で言えば、ジェーンには一人も友達は居なかったね」

 

「「「「えぇ〜!?」」」」

 

「というよりは、作らせる時間をあげれてなかったのよ。家庭の事情とはいえ、アメリカ中を転々としていて、学校も碌に通えてないのよ。長く続いて三週間。その後はお引越し」

 

波瀾万丈な私生活。友達を作るどころか、それだとまともな勉強も出来ていないのではと思う

 

「話す人がいない訳じゃないのよ。でも、相手が仕事仲間達で年も離れてるのよ。多分そのせいかもね、日本で住みたいって言い出したのは」

 

もうなんと言葉にしていいのか分からず、聞いた本人達は只々頷く事しか出来なかった

 

「でも、お陰で貴女達みたいな良き友人が出来た。母親としてこれほど嬉しい事はないの。これからもジェーンの事を宜しくね」

 

丁度話の区切りの良いところで、お手伝いを済ませたジークが帰って来た

 

「お母さん終わ…何でお通夜みたいな雰囲気なの?」

 

「娘のお友達があまりにも良い子過ぎて…」

 

「ならもっと盛り上がってよ。びっくりしたじゃない」

 

「それじゃあ、後は若い者達に任せて退席するわね」

 

グレースが退席するのを見届け、困らせてしまったゆい達に苦笑いで喋りかける

 

「ごめんなさいね。お母さんが変なこと言ったみたいで」

 

「ううん、お陰でジークの事が少し分かったよ」

 

「…えっ、本当に何話してたの?」

 

話していた内容が気になったところで、突然ジーク達のハートキュアウォッチから音が鳴り響いた。

画面を見ると、今回はレシピッピが五匹も捕まっていた

 

「はにゃ!?すっごい数のレシピッピ!」

 

「…このレシピッピ達ってまさか!」

 

五匹という数にもだが、それ以上に驚いたのは捕まっているレシピッピの種類。先程まで店内に居たレシピッピばかりなのだ

 

ジーク達は慌てて一階へ下り、店内を見渡す。そこではやはりと言うべきか、口にしているお客の表情が歪んでいた

 

「…やってくれたわね」

 

険しい顔をしてジークは店を出た。レシピッピが居ると思われる場所まで走ると、そこにはブンドル団……ではなく、ミカエルがレシピッピを捕まえていた

 

「もうジーク一人で勝手に…えっ、何でミカエル?」

 

「そんなのはどうでも良いのよ。一刻も早くレシピッピを助けましょ」

 

「今日はやる気みたいだな。まぁそうでなくちゃ、わざわざレシピッピを捕まえた意味がない」

 

 

「汝に我が力を授けよう」

 

「出でよ!ウバウゾー!」

 

「ウバウゾー!!」

 

 

五匹のレシピッピを使って生み出したウバウゾーは、炊飯器の姿をしていた。この前とフライパンのウバウゾーと同じく、今回のウバウゾーも一度倒した事のある相手。違いがあるとすれば、今回はしゃもじのような武器は持ち合わせていない

 

それでもその強さは桁外れ。五匹のレシピッピだけでは飽き足らず、ウバウゾー自体も前の一件から強くなっている。全員が一丸とならないと勝つのは困難

 

 

「デリシャスフィールド!」

 

 

ローズマリーが設けてくれた、この結界内なら思う存分戦える。だがそれは相手も同じこと

 

 

 

『プリキュア!デリシャスタンバイ!』

 

『パーティーゴー!』

 

 

「あつあつごはんで、みなぎるパワー!キュアプレシャス!」

 

「おいしい笑顔で満たしてあげる!」

 

 

「ふわふわサンドde心にスパイス!キュアスパイシー!」

 

「分け合うおいしさ、焼きつけるわ!」

 

 

「きらめくヌードル・エモーション!キュアヤムヤム!」

 

「おいしいの独り占めゆるさないよ!」

 

 

「まろやか美酒に、let's乾杯!キュアフレーバー!」

 

「魅惑のおいしさに酔いしれなさい!」

 

 

『デリシャスパーティ♡プリキュア!』

 

 

 

「ウ〜バウゾー!!」

 

炊飯器の蓋が開き、中から大量のお米のミサイルが発射される

 

「わたしが惹きつけるから皆んなは──」

 

スパイシーが防御して、その隙に他の人達が仕掛けるといういつもの連携だったが、今日に限ってフレーバーが単身で飛び出した

 

「フレーバー待って!」

 

プレシャスの言葉など無視して、ミサイルの雨の中に飛び込んだ。ミサイルを足場に、次から次へと飛び移っては同時に蹴り飛ばしている

 

身勝手な行動にも、ちゃんとプレシャス達への配慮も怠ってはいない。だが一人。それを忘れてはいけない

 

ウバウゾーの上を取ったフレーバーは攻撃の構えを取る

 

「コルクスクリューショット!」

 

「ウバ!!」

 

果敢に切り込んだにも関わらず、ウバウゾーはフレーバーの攻撃を腕で弾き返した

 

「ッ──」

 

返ってきた攻撃がフレーバーに命中し、そのまま無防備の状態で地面へと落下して行く

 

「ウバウゾー!」

 

自分の攻撃を食らって傷ついたフレーバーに、防御をする余裕がない。それを見逃さないウバウゾーは、ミサイルをまたも発射させる

 

「──ッ!!」

 

ミサイルが直撃する寸前で、スパイシーが側までジャンプからのシールドを展開し、攻撃を全部防ぎ切った

 

フレーバーを抱っこして、無事に地面に着地する事が出来た

 

「フレーバー何であんな無茶をしたの?」

 

「それは…スパイシー前!」

 

安心するのも束の間、ウバウゾーの攻撃が止む事はない。気付いた時点で既にミサイルが接近していた

 

「バリカッターブレイズ!」

 

いち早く気付いたヤムヤムが、ミサイルを撃ち落としたのだが、それでも一つだけ掻い潜って来る。

それに合わせるのはプレシャスだった

 

「500キロカロリーパンチ!」

 

拳でミサイルを打ち抜いては、ウバウゾーへと弾き返した

 

「ウバッ!?」

 

自分のミサイルが直撃して爆発が起き、力なくその場に沈んだ。自分で食らってその威力。やはり、まともに当たりでもしたら変身も解ける可能性もある

 

「危なかった〜。皆んな大丈夫?」

 

「あ、ありがとう…」

 

勝手に飛び出した挙げ句、三人に助けられてしまった。冷静になって、申し訳なくもあり、恥ずかしくもある。

何か文句の一つでも言われるのだろうと、それを受け入れる構えを取るが

 

「フレーバー、あたし達五人でやるよ!」

 

「お店のお手伝いと同じ」

 

「うんうん!その方がフレーバーの負担も減るから!」

 

「それにフレーバーのキャラじゃないわよ。貴女ならもっとチーム重視でやるもの」

 

差し出された皆んなの手を取り、思わず笑みが溢れる。何も焦る事はない。少しずつやっていけば良いのだ。その事を改めて心に深く刻み込む

 

友達ってそういうものだから

 

「頭が冷えたわ。うん、そうだよね。だってワタシ達友達だもの」

 

フレーバーは息を深く吸っていると、力が湧き上がるのを感じる。今までとは少し違う感じ

 

(今ならなんでも出来そうな気がする。なんでも───)

 

フレーバーは徐に右手を出して、その手の中に光りを集め始める。この雰囲気は、初めてフレーバーが変身した時によく似ている。あの時はハートキュアウォッチ、そしてエナジー妖精であるテルテルを生み出した

 

それが今回もだとすると、フレーバーに何か新しい力をもたらすに違いない

 

(これって、あの時と同じ…だとしたら!)

 

ローズマリーの予想は当たっていた。光りは何かの型取り、フレーバーの手に収まる

 

それは、プレシャス達が持つハートジューシーミキサーと同じ物。違いがあるとすれば、色合いが少し違っていた

 

それはフレーバーにしか扱えない専用のアイテム。名を「ハートクリーミーブレンダー」

 

ハートジューシーミキサーを元に、本体の色はピンク色ではなく白色。水色の部分は金色と、色違いとなっている。

そして決定的に違うのはダイヤル。ハートジューシーミキサーは三つに切り替えれるに対し、六つに切り替えられるようになっている

 

「ハートクリーミーブレンダー…これで全部終わらせる!」

 

フレーバーはダイヤルを回して、星型のマークに合わせる。そしてレバーを一回押して、エネルギーをチャージさせる

 

「フレーバー!シェアリンエナジー!」

 

エネルギーがフルチャージされて白く発光する。銃の様に構えて、レバー先端をウバウゾー向ける

 

そして、ブレンダーのハンドルにあるハート型のトリガーを押して、チャージされたエネルギーを一気に放つ

 

「ハートフレーバー・リカー!」

 

放たれた白い光線はウバウゾーに命中した。足で踏ん張って耐えようとするも、想像以上の威力に、後方で様子を見ていたミカエルも巻き込んで吹き飛ばし、大きな土煙をあげてみせた

 

ハートジューシーミキサーとは違い、浄化までは至らなかったが、それでも威力は目に見えて分かるものだった

 

「皆んなチャンスよ!」

 

プレシャスとヤムヤムが飛び出し、遅れてスパイシーも追い掛け様とする

 

だが、ふと気になったのだ。何故そう思ったのかは分からないが、フレーバーの事が一瞬気になった

 

ゆっくりとフレーバーの方へ振り返ると、そこには────

 

「フレーバー危ない!後ろ!!」

 

その瞬間、フレーバーの腹部から一つの腕が貫いた

 

「ぇ…っ?」

 

いつの間にか、背後に回り込んでいたミカエルの仕業だとスパイシーは目にしたのだ。

近くに居たローズマリーですら、接近している事に全く気付かなかった

 

それよりもだ、貫いた腕は内臓をズタズタにしている。運が良ければ命は助かるかもだが、それでも何かしらの障害は残る。だがここで、何もしなければフレーバーはそれで終わり。一筋の希望を信じながらも、スパイシーは声を上げて走り出した

 

「やめてぇぇぇぇええ!!」

 

だが、そんな願いは無情にも聞き届けてはくれなかった。引き抜かれる腕と同時に、力を失くして膝から崩れ落ちて行くも、ローズマリーより素早くスパイシーが滑り込んでフレーバーを支える

 

「大丈夫フレーバー、わたしがついてるから」

 

全身を使って穴の空いた腹を押さえてるが、臓器や脊髄も損傷しており生命維持も出来なくなっている

 

「本当の真価が問われるのはここからだ。もし出来なければ、その程度だったという訳だ」

 

ミカエルは瞬時にウバウゾーの元へ移動し、捕獲箱のレシピッピ達に一度目を落とす

 

「料理の味の変化、先日のプリキュア達に対する奇跡の力。レシピッピ……侮っていた。これなら使える」

 

ミカエルはウバウゾーと共にその場から退いた。

プレシャスとヤムヤム、ローズマリーは起きた出来事に唖然としていたが、すぐさま我に返ってフレーバーへと駆け寄る

 

一方でスパイシーは必死に呼び掛けてはいるが、それ以上の事は出来ず、どうする事も出来なかった

 

「フレーバー、そんな…だって……ッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────ジーク!!!」




次回もオリストで、ファースト・シーズンは終わりです


ハートクリーミーブレンダー

フレーバーの不思議な力によって生み出された、専用のアイテム。ハートジューシーミキサーと似てはいるが、色や仕様が少し異なる。

ハートジューシーミキサーを元に、本体の色はピンク色ではなく白色。水色の部分は金色と、色違いとなっている。
その他にもダイヤル。ハートジューシーミキサーは3つに切り替えれるに対し、6つに切り替えられるようになっている。しかし切り替えられるのは、今現在6つの内4つしか出来ない

ピンク色の三角、水色の丸、黄色の三本線、白色の星にダイヤルをそれぞれ合わせ、レバーアクションをする事で合わせた技を放てる


「プレシャス!シェアリンエナジー!」

「ハートプレシャス・ライス!」

ダイヤルをピンク色の三角に合わせて、お米の力を込めたエネルギーを放つ


「スパイシー!シェアリンエナジー!」

「ハートスパイシー・ベーカリー!」

ダイヤルを水色の丸に合わせて、パンの力を込めたエネルギーを放つ


「ヤムヤム!シェアリンエナジー!」

「ハートヤムヤム・ヌードル!」

ダイヤルを黄色の三本線に合わせて、麺の力を込めたエネルギーを放つ


「フレーバー!シェアリンエナジー!」

「ハートフレーバー・リカー!」

ダイヤルを白色の星に合わせて、お酒の力を込めたエネルギーを放つ


ここまでの拝読ありがとうございました
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