デリシャスパーティ♡プリキュア Carry On 前へ進め 作:シロX
ではスタート!
ブンドル団との騒動後、一度和実家へとお邪魔するのであった。
ゆいは、食べ逃したオムライスをお持ち帰りで注文して満面な笑みで食すと同時にジークの心配もしていた
「ジーク足は大丈夫?」
「大丈夫というより……治ったわ」
捻挫をした足首を自由に動かしては、立ってジャンプまでして完全回復していた
「マジなの!?」
「昔から怪我してもすぐに治るの」
「すぐに治るレベルを超えてるわよ…」
驚異的な早さで完治した怪我にローズマリーは驚きを隠せなかった。
捻挫とはいえ、全治1〜2週間は掛かると思われたがほんの数時間で痛みも無くなるのは不思議としか思えない
「それにてしもビックリだな〜」
「えぇ、確かにジークの回復力はビックリよ」
「あ、そっちは違うの」
「違うんかい!寧ろ何でゆいは驚かないのよ?」
「マリーが大袈裟なだけよ」
「これ以上の事が起きたら私の心臓止まるわよ…」
話の腰を折られたが、ゆいが話そうとしていた事にレールを切り替える
「レシピッピが盗まれると味が変わっちゃうなんて」
「レシピッピはお料理の妖精だもの。何かしらの悪影響が出てもおかしくはないわ」
すると突然、テーブルの上に置かれてあったゆいのウォッチの画面が光り、ホログラム映像が映し出された
「え、何か出た!?」
「SF映画みたい!」
「クッキング様!?」
映像に映る小太りで低身長な人物。彼はクッキングダムの王「クッキング」らしく、その隣に居る女性が女王の「クックイーン」
その人達に、ブンドル団やゆいがプリキュアに変身した事など全て報告した
クッキングはうむうむと頷いて理解していた
『あの伝説の戦士・プリキュアが、コメコメのお陰で生まれるとはの〜!正に奇跡じゃ!』
「はぇ〜通信も出来て、中を通ればそっちの世界にも行けてこの腕輪凄いね〜!」
「コメ〜!」
「そうね…っ!」
ジークが相槌を打つと同時に、ウォッチに拳を振り下ろした。
それによって壊れはしなかったが、一瞬ホログラム映像が乱れた
「ちょっとジーク貴女なんて事してるのよぉぉ!!」
「こんな多機能だから耐久性はどうかなと。戦ってる間に壊れたら嫌でしょ?」
「だからっていきなり叩く人が居る!?」
「日本でもこんなことわざがあるじゃない。思い立ったたが吉日って」
ジークとローズマリーのやり取りを見て、「仲が良いなぁ〜」みたいな表情をしてゆいは眺めていた
『それは「ハートキュアウォッチ」じゃ!な?』
『はい。プリキュアを助けるアイテムと言われているのです』
「ハートキュアウォッチね…」
ジークがツンツンと指で突いていると、ローズマリーがその手を止めさせる
「今回は救えましたが、幾つかのレシピッピは盗まれてる様です」
「えっ!?」
「南米料理の幾つかは味が変わってしまったから、困ってお休みしてるお店も出て来てるみたい」
既にいくつかのレシピッピが盗まれてる事に今初めて知る。
ゆいはその事について少し思い当たる節が幾つかあった
「だから最近お店が……元に戻すにはどうしたら良いの?」
「方法は一つ、ブンドル団からレシピボンを取り戻すのよ」
「意外と簡単そう…と、言いたいですがそれが上手く行かないから結構困っているのですよね?」
「まあ、ね…」
『ローズマリー』
更に別の声がウォッチから聴こえた。どうやらもう一人この会話に参加していた者が居たらしい
その者は、近衛隊長の「フェンネル」という男性だった
フェンネルはローズマリーが身に付けているネックレスに指摘する
『見たところ、デリシャスストーンが壊れている様だが大丈夫なのか?』
「質問。そのデリシャスストーンは何ですか?」
『それが無ければ、クッキングダムと其方の世界との行き来、そして戦う為の技も出せないのだ』
ウバウゾーと戦っていた力は全て、そのデリシャスストーンがあってのものだった
「そこはあたしに任せて!プリキュアとしてマリちゃんの分まで頑張る!皆んなのお料理守りたいもん!」
「ワタシも今までの経験を活かしてサポートするわ」
『ありがとう。我々も出来る限りの事をする』
『ゆい殿、これから宜しく頼むぞ!』
「はいは〜い!」
一応暫くはゆいがプリキュアに変身出来る為に、戦いはゆい頼りと決まった
これで話は区切りについて終わったが、クッキングから一つ言い忘れがあったみたいだ
『お、そうじゃった。これもきっと役に立つぞ。で〜はの〜!』
通信を切ると同時にウォッチから、がま口のお財布が送られた
「これって師匠が使っていた…」
口を開けると、中には大量の五百円硬貨がぎっしりと詰まっていた
「こっちのお金だわ〜!!」
「あ、泊まるとこ必要だよね。それだったら…あぁ〜!!」
ゆいの唐突な叫びに、ジークとローズマリーは肩をビクつかせる
「忘れてた…」
「ハァ…ハァ…それは俺の事か?」
庭から声がして、現れたのは騒ぎが収まっても尚置いてけぼりにされた拓海だった
「おかえり」
「『おかえり』じゃないだろ!心配したんだぞ……アンタは」
拓海は隣に居るローズマリーに気付いた
「拓海、この人マリちゃん。拓海ん家のゲストハウス・福あんに泊めてくれない?」
「おいしーなタウンに舞い降りた一輪の──」
「名前はローズマリー」
「ちょっとジーク!人が折角自己紹介をしているのに失礼でしょ!!」
「長そうだったからつい」
「全く…あら、貴方何処かで会ったかしら?」
「知り合いだったの?」
「知らないけど…」
お互いに挨拶も終わり、ローズマリーは福あんに泊まることとなって皆んなそこで解散するのであった
////////
『──戦いはそんな甘いものじゃないわ!!』
『──お母さんと仲良くするのよ』
『──私一人で充分よ!』
『──ごはんは笑顔!守りたいから!』
『──この世で一番強いのは、誰かの為に頑張る心…』
「────ッ!!」
勢いよくベッドから飛び起きたジーク。何やら変な夢を見たせいか、額から汗が滲んでいた
時計の針は既にお昼を過ぎていた
「また変な夢…しかも妙に現実味がある……」
ジークは気付いてはいなかったが、今も前と同じ様に左目の瞳が金色に光っていた
奇妙な夢に頭を悩ませながら着替える途中、今度は頭痛が襲ってきた
「あぅ…っ!今度は何、よ!」
寝過ぎによる頭痛かと思われたが、一向に収まりはせずに痛みは続いている
そしてその頭痛のせいか知らぬが、ふととある場所が頭に浮かんできた
「
「ぁ、う…ぐぅ…ッ…」
なんとか家を出たジーク。頭に浮かんだ場所まで歩いて行こうとするのだが、頭の痛みは全くと言っていい程引くことはなかった。
それどころか痛みはより強くなり、ジークを苦しませるばかり
壁を支えに歩いているがそれももう限界
そして更に奇妙な事は続く
今度は激しい耳鳴りが起き、周りの街灯がチカチカと点滅し始める。
中には電球が割れてしまう物もあった
「頭が痛い…!割れそうッ!!」
とうとう足を止めてその場に蹲ってしまった
「む、り…ぃ……」
最終的に倒れて痛みに耐え切れず気絶してしまった
それからどれくらいの時間が経ったのだろうか。
気を失ってたジークには分からなかった
「──ッ!」
分かる事とすれば誰かの声がする。それも女の子の
「──か?」
「大丈夫ですか!?」
「────ッ!!!」
大きく息を吸い込んでジークはようやく目を覚ました
「ハァ…ハァ…?」
目が覚めると目の前には少しつり目だが、とても綺麗な少女が顔を覗かせて心配の表情で見てくれていた
辺りを見渡す。少女以外となると、Pretty Holicと呼ばれるコスメショップが通りにある
「ごめんなさい。もう大丈夫よ…」
「でも、顔色が…」
「いいの…ワタシ急いでいるから」
半ば強引に少女を退かしてジークはまた歩き出した
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「やっと着い…あれ?」
ようやく辿り着いたのだが、そこではゆいとローズマリーが仲良く話している場面に出会した
「あ、ジーク!」
「ブンドル団ならもう追い返したわよ」
「あ、そう…」
「それより大丈夫?貴女顔色が悪いわよ」
「本当だ!顔が青いよ!?」
「それに…」
ローズマリーはジークの瞳の中を覗き始めて、その違和感を口に出した
「瞳光ってない?」
ローズマリーからコンパクトを貸して貰い、目を確認すると確かにいつもの様に光っていた
しかし瞬きすると普通に消えた
「……」
こうも不可思議な現象が身に起こると流石に調べる必要性を感じる
「ありがとう。でも大丈夫」
「そう?何かあれば力になるわ」
頑張って辿り着いたがブンドル団はもう追い返し、ジークは無駄足を踏んで家へと帰宅するのであった
帰宅して早々にジークはソファに座って深い溜め息を吐いた
そして大量の資料を机にばら撒いて、パソコンも起動させて自分の身に起きている現象を調べ始めた
1、2時間程時間が経ってようやく一つの仮説に辿り着いた
パソコンには漢字三文字が打ち出されていた
「──『予知夢』、ね」
思ってた以上に全員がプリキュアに変身するのに時間が掛かりそう。
それに伴って、こちらも少し前倒しで色々準備しております
今回の話はその準備という訳です
ここまでの拝読ありがとうございました