デリシャスパーティ♡プリキュア Carry On 前へ進め 作:シロX
ではスタート!
「いただきま……ほぇ?」
お昼を食べようとしていたジークだったが、口に運ぶ直前で家のインターホンが鳴り響いた
「は〜い!」
玄関の扉を開けると、ゆいとローズマリーと一匹の犬が浮かんでいた
「ユイ、マリー…と、珍獣?」
「紹介するね。コメコメと同じエナジー妖精の『パムパム』なの!」
「宜しくパム!」
「えぇ宜しく。ところで何で家に?」
「そうだった!一緒にコメコメを探して欲しいの!!」
////////
探す道中で事情を話したゆい。パムパムの相手をしていると、目を離した隙に音も無く姿を消していた
家中探し回っても居ないと確認した為、もしかしたらと思い外に出て探し回っていたらしい
ジークの家に居るのかと思いもしたが、コメコメの姿を見た覚えはない。
コメコメも多少なりはしっかりしてはいるが、万が一人に見られていたり、もしかしたら寂しくて泣いてるのかも知れないと思うばかり
「それなら急いで見つけないとね」
「ありがとうジーク!そう言えば体調の方はもう大丈夫なの?」
「体調?」
「貴女昨日大丈夫とか言っていたけど、顔色は真っ青だったし、目は光ってるはで異常な事が起きていたじゃない?」
「……それなら聞いてくれる?」
ジークは足を止めて真剣な眼差しで二人に相談に乗る事にした
「変な夢を見るの。時々それが現実になるの」
「それって予知夢的なかしら?」
「予知夢ってあの、夢で見た光景は全て未来の出来事の?」
「そう、今まではそんな事無かったの。けれど、おいしーなタウンに来てから起こるようになったの」
「予知夢なら別にいい事じゃない?予期せぬ事に対応出来るから」
「そんな単純な話ではないのよ。経験上、今まで似た様な人達と関わって碌な事がなかった」
ジークの表情はとても険しく、気分は最悪と顔が物語っていた
「普通の生活に憧れて日本に来たのに、此処に来てもまだ"狩り"に振り回されるなんて…」
「ねぇジーク、その狩りって──」
「あれパムパムは?」
ゆいが話そうとした時、ジークはパムパムの姿が消えてる事に気が付いた
「あ、パムパム!」
慌てて探してると、目の前でパムパムが少女に抱き抱えられていた。
しかも偶然にも、ジークはその人を見知っている
「アナタ昨日の」
「知り合い?」
「ちょっとお世話になっただけ。そうでしょ?」
ジークがウインクすると、少女は何かを察して頷いた
「それより、この子って貴女達の?」
「うん、ありがとう!」
ゆいがパムパムを受け取ると、パムパムは何かを伝えようとしていた。
ゆいはそっと耳を近付けてパムパムに聴く
「それ本当?ねぇ、他にも見なかった?この子ぐらいの大きさでキツネみたいな子犬」
「キツネみたいな子……あ、もしかしてさっきの子かな?さっき此処を飛んで…」
少女の証言によると、コメコメは塀を飛んで行ったと言っている
「ありがとう!行こうマリちゃん、ジーク!」
少女とはそれで別れて、飛んで行った方向へと探しに行ってみる
が、そのすぐにでゆいのハートキュアウォッチから反応があった
「カレーのレシピッピが捕まっちゃったんだ!」
「そんな機能あるの!?」
「んもう〜こんな時に?」
「早くコメコメを見つけるパム!」
それから辺り周辺を探すも、それらしい影は見つからなかった
そんな時だった
「何騒いでんだ?」
「拓海…」
「もしかしてお前んとのこか?」
拓海は背中を見せると、パーカーの中にコメコメが入っていた
「コメコメ!急にいなくなったから心配したんだよ!」
コメコメも色々不安でいっぱいだったのか、涙目になっていた
「ありがとう拓海……あれにんじん?」
コメコメが手には何故かにんじんが抱き抱えられていた
「コレ持ってたんだ」
拓海は手に持っていた袋をゆいに渡した。その中には、他にもにんじんとお財布。そして自分のメモ書きが入っていた
「コメコメ、あたしの代わりににんじん買って来てくれたんだ。一人で頑張っておつかいに行ってくれたんだね」
コメコメは只、自分をもっと見て欲しかった。パムパムに気を取られてる、ゆいとローズマリーを見てそれが今回の騒動を起こしたのだ
特にゆいには、自分でも頑張れる所を見て欲しくて、そして頑張って褒められたくてしたのだ
それはまるで母親と娘の様な
「コメコメ!」
「コメコメのお陰でとっても美味しいカレーが出来るよ。ありがとう」
ゆいに頭を撫でられて、ようやく満足したコメコメ
全て終わったかに思えたが、ある重要な事を忘れていたのを一同思い出した
「あっ…」
「「「カレー!!」」」
「レシピッピを助けに行かなきゃ!」
「急ぎましょうゆい、ジーク!」
「拓海本当にありがとう〜!」
「タクミはもう帰っていいわよ〜!」
「またね〜!」
ジーク達は拓海にお礼を言って袋も受け取って、すぐさまその場を立ち去った
「えっ…俺の扱いって……」
////////
ハートキュアウォッチが示す場所に辿り着くと、ジェントルーが待ち構えていた
「フッ、カレーの匂いに釣られて来たか」
「出でよ!ウバウゾー!」
「ウバウゾー!」
「マリー!ほらあの、手を合わせたら
「呪いって貴女ねぇ…」
「デリシャスフィールド!」
ローズマリーのデリシャスフィールドで、自分達の世界とは別の世界に隔離してようやく戦える状態へ持ち込んだ
「ウバウゾー!」
今回のウバウゾーは、カレーだけにあって鍋の一種である分銅のウバウゾーだった
「行くよコメコメ!」
「コメ!」
「プリキュア!デリシャスタンバイ!」
「パーティーゴー!」
「にぎにぎ!」
「コメコメ!」
「ハートを」
「コメコメ!」
「シェアリンエナジー!」
「コメ〜!」
「あつあつごはんで、みなぎるパワー!キュアプレシャス!」
「おいしい笑顔で満たしてあげる!」
「凄いパム〜!」
「カレーのレシピッピは絶対助ける!」
「ウバー!!」
蓋に生えてる角を前に、体を回転させながら突進して来るウバウゾーに対し
「500キロカロリーパーンチ!!」
真っ向勝負で受けて立つプレシャスで、お互いの攻撃がぶつかり合う。
しかしウバウゾーの勢いが強く踏ん張るものの弾き飛ばされてしまった
「「プレシャス!!」」
「バー!!」
プレシャスを倒したウバウゾーはジーク、ローズマリー、パムパムへ一直線へ向かって来る
「マリー、パムパム逃げて!!」
ジークが二人の背中を押して遠ざけたのだが、残ったジークだけがウバウゾーに跳ね飛ばされてしまった
ボールの様に跳ねるジークは岩壁に激突してようやく止まりはした
「ウバウゾー!」
追い討ちを掛けるように、ウバウゾーは蓋をブーメランの様に投げ飛ばして、岩壁を破壊してジークを生き埋めにまでした
「ジーク……っ!?」
ローズマリーが助けようと走り出すも、ウバウゾーがその後を追い掛ける
「もうしつこいわね!!」
ローズマリーが拳を構えて臨戦体勢に入ったのを見て、ウバウゾーもまた仕掛ける。
プレシャスを弾き飛ばした強力な回転攻撃で突っ込んで来るに、プレシャスとは違い受け流してやろうと考えた
握る拳を緩めてその動きに集中する
(ここよ!)
ウバウゾーの動きを読み取って手を出したが、ウバウゾーもまたローズマリーの考えを読んでいた
直前になってウバウゾーは急ブレーキを掛けて止まった
「えっブレーキ!?」
突然の賢い行動に動揺して隙が出来てしまった
「うわっ!?」
ウバウゾーに掬い上げられて、ローズマリーは空中へ放り出された
何も出来ない空中へ放り出されたローズマリーの姿を見て、ウバウゾーは嘲笑って脚に力を入れてローズマリーへとジャンプした
「しま──」
空中では受け身が取れないローズマリーに、無情にもウバウゾーの角が体を貫いた
「がはっ…」
赤い鮮血が空に舞い散り、雨を降らせた
「マリー!!!」
目を覚ましたジーク。
瓦礫の下敷きにはなりはしたが、運良く隙間が出来てジークは無事でいた。
だが、足が挟まって身動き出来ずにいた
そして気絶していた間に予知夢を見た
「今の…もしかして!」
足を動かしても動かない。無理にでもやれば出来ない出られない事もないが、その場合ジークの足の皮膚が抉れてしまう
「マリーダメ!やめて…やめて──」
ジークの体が淡く光り、小さな地響きも起き、そして瞳が金色に輝いて一気に内包する力を放出する
「───やめろォォォォオオ!!」
瞬間、瓦礫が宙に浮かんで勢いよく彼方へ弾け飛んだ
視界が開けた先には、予知夢で見た通りの光景。ローズマリーが空中に放り出されていた
「──ッ!!」
ジークは負傷した足だろうと構わず、全身の力を脚に込めて一気に飛び出した。
踏み出した地面は抉れ、負傷した脚は血が噴き出したが今のジークには気にもとめなかった
勢いに乗った状態で拳を握り、渾身の力でありったけをウバウゾーにぶつけた
「──ッ!!」
ウバウゾーの顔面は歪み、地面に転がって倒れていった
「すごいじゃないのジーク!」
ローズマリーは空中でジークの手を掴み、抱き抱えて地面に着地した
一方でジークは何やら驚いた表情をしていた
「まさか…これ、ワタシが……?」
いくら鍛えられたジークといえど、ただの一般人がプリキュアと同等、もしくはそれ以上の力を持っているなど有り得ない。
誰が見ても規格外過ぎる
「とにかく貴女のお陰で助かったわ!プレシャス!コメコメ!」
「うん!」
「コメ!」
倒れてるウバウゾーに向かって、プレシャスは走り出した
「コメコメの思いが込もったにんじんで、カレーを作るんだ〜!!」
「コメ〜!」
「絶対美味しいよ!思いが込もったご飯はいつだって笑顔いっぱ〜い!カレーは笑顔!!」
「プリキュア!プレシャス・トライアングル!」
「オナカイッパ〜イ」
「ごちそうさまでした!」
「クッ…カレーは買って帰えるか…」
それだけを言い残してジェントルーは帰って行った
「行っちゃった。でも、カレーのレシピッピもしっかり助けたし!」
「コメ〜!」
「二人共伸びしろ特盛り?それに今回はジークも中々の盛り具合だったわよ」
「あ、うん…Yes……」
ローズマリーに褒められたにも関わらず、ジークは未だに上の空だった。
それ程までにジークには大きな出来事だったのだ
「それにしても、めちゃはらペコった〜…」
「早く帰ってカレーね」
ローズマリーがデリシャスフィールドを解除して、いつものおいしーなタウンに帰って来たのだが
「あ、さっきの子」
目の前には、腰を抜かしていた少女が居た。その子は先程パムパムを見つけた子
「わたし、早く帰らないと…」
ジークはふと空を見上げてると、確かに時間は夕暮れ時となっており大人も子供もお家に帰る時間帯となっていた
「任せて!あたし、この子を送ってくる!」
プレシャスは少女をお姫様抱っこして、屋根の上へとジャンプして飛び去って行った
「全くもう…私達も帰りましょうか?ついでにカレーも食べてく?」
「あ、でもワタシ脚の怪我が…
脚の怪我を見るのだが、傷どころか痕すら残っておらず治っていた
「わっ、あんな事があったのによく無事でいられたわね」
「運が良いパム」
「いや、怪我……」
ジークはもう説明を諦めた。怪我がどうであれ治ってるものは治ってるのだ
////////
結局ゆいの家でカレーを食べることなく、そのまま帰宅したジークだが、未だにローズマリーを助けた出来事を考えていた
(あの現象って確か……"念力"……少し試してみようかな?)
ジークはスプーンを手に持って曲がるように念じてみる
「ムムム〜……ワタシはドクター・ストレンジ、ワタシはドクター・ストレンジ……
訳の分からない事を独り言を言った後、ジークはスプーンをテーブルに置いてしまった
「ホントどうなってるのよワタシ……お風呂に入ろ」
考えるの一度辞めて、今日の疲れを癒す為にお風呂に入るのであった
そして残されたスプーンはというと───勝手に捻り曲がったのだった
次回で、"一応"!一応変身させます!かなり前倒しです。本来なら全員揃ってから主人公を変身させる予定でしたが、どう頑張っても今月中には揃わない事が確定事項なので
とはいえ、コメコメが赤ちゃん期からどう元の姿に戻るのか不明なので、投稿は来週の内容を視聴した後となります。
ここまでの拝読ありがとうございました!