カードファイト!! ヴァンガードG -LUPIN-   作:D・MAKER

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 メツギの元へ向かおうとするアキラだが…………。


イメージ109:一緒に……

「母さん……」

「モモカ……」

「私の大事な……大事な1人息子にだけ、世界の命運をまた背負わせるなんてイヤよ!!」

 

 異導メツギの元へ駆け出そうとした瞬間――、モモカの腕がアキラの体を強く引き戻した。

 熱い涙が頰を伝い、指先が背中に食い込む。

 離したくない……その想いが、痛いほどに伝わってきた。

 

<安心してお母様……>

「え……? 貴女……あの赤い蛇……?」

「エリザベス……」

「「え……エリザベス……!?」」

「そう、あのエリザベスがクレイのユニットに転生したんだよね……」

<コイツの残ってるPSYクリエイトの力でな……>

「「…………」」

 

 トウマとモモカは赤い蛇の正体を知った瞬間、目を大きく見開いた。

 

<それに、アキラさんの目を見れば分かるわ。今でも純粋で真っ直ぐな目をしてるもの……>

<そうだな。例えPSYクリエイトの大半を奪われようと、コイツの賊としての心は変わらずだ>

「アルセーヌ、エリザベス……改めてだけど、力を貸して欲しい」

<ふん、言われるまでも無いだろう>

<もちろんよ、アキラさん>

『私たちもお忘れなく、My魔賊(ルパン)

<ボクも居るよ~!>

<<<自分たちも!!!>>>

「ウィッチ、ラウ、みんな……」

 

 ナナことウィッチにラウール、そして他のセブントライブのユニットたちもアキラの力になりたいと意気込んだ。

 

「トコハたちをあんな目に遭わされてるんだ……これ以上、奴の好きにさせたくない」

「そうか……。モモカ……アキラを、私たちの息子を信じよう……」

「分かったわ……でもアキラ、1つだけ約束してちょうだい……」

「ん?」

「必ず、無事に帰って来ること……約束よ」

「もちろん、ちゃんと勝って帰るよ。行って来る……」

 

 母との約束に笑顔を向けたアキラは、静かな決意を胸に異導メツギが待つ東京タワーへと走り出した。

 全てを取り戻す。その一心で。

 

 

 

 

「東京タワー……だったな」

<キラ……>

「ん?」

<どうした?>

「今、誰か俺を呼んだ?」

<我は呼んでないぞ……>

<私も……>

<ねぇ、何か飛んで来たよ~>

「え、アレは……カード……?」

 

 東京タワーへ向かおうと外に出た瞬間、誰かの声が聞こえた。

 敵かもしれない……アキラは足を止め、鋭い目付きで辺りを見回すと空から3枚のカードが向かって来た。

 

「このカードは…………」

<アキラ~!>

<アキラ殿!>

<間に合った!>

「ドラン!? それにアルトマイルとアーシャも……!?」

<お母さんだぁ~~>

 

 カードの正体は入院中の仲間であるクロノたちの分身であることが分かると、アキラたちはホッと安心する。

 

<僕らも一緒に戦うよ!>

「ドラン……」

<我々も、お力になります!>

<そうよ! 今トコハたちが戦えないなら、私たちが貴方と一緒に戦うわ!>

「分かった……頼むよ」

<<<うん(うむ/えぇ)!>>>

 

 3体のユニットたちが描かれたカードは再び輝きを増し、各々の初期の姿……『クロノジェット・ドラゴン』『』晴天の騎士 アルトマイル』『ラナンキュラスの花乙女 アーシャ』へと変わり、アキラは手に取った。

 

「懐かしいな……でも、どうして初期のカードに?」

<仮説だが、本来の先導者ではないからだろう……。それと……もう3枚あるぞ>

「それぞれのGユニットもある……」

 

 懐かしい感情に若干浸ってると同時に、Gユニットである『クロノバイザー・ヘリテージ』『不滅の聖剣 フィデス』『四季の花乙女 ヴェルヘミーナ』もアキラの手にあった。

 

「今はヘリワードたちが居ないから、助かる……行くぞ!」

<あぁ……!>

 

 ドランたちをデッキにに加えたアキラ。

 決意を改め、ユニットたちと共に再び東京タワーへと再び走り出す。

 

 

 東京タワー前――。

 

「到着したな……この東京タワーの最上階に……」

<いや、どうも違うらしい。アレを見ろ……>

「ん? 黒い穴……?」

<恐らく、あの男が居る異空間だと思うわ、アキラさん……>

「行こう」

 

 明らかに不気味な雰囲気を表す黒い穴を見つけたアキラたち。

 気を引き締め、その中に足を踏み入れた。

 

「真っ暗だな……」

 

 中に入ってみれば、辺り一帯が真っ暗闇で見る者全てを不安へと陥れる何もない虚しい空間が広がっていた。

 

『来たか……』

「異導メツギ……どこに居る?」

『真っ直ぐ進めば良いだろ? 俺はそこに居る』

「…………」

<気を付けろ……今の奴はお前のPSYクリエイトの大半を奪っている。ファイト中にユニットを生みだす可能性もある>

「それでも、俺たちが負けるワケには行かないんだ……」

 

 異導メツギの誘いを警戒するアルセーヌの言葉に、アキラの目の色を変えずに真っ直ぐに進み続けた。

 世界のため……仲間のためにも……。

 

<見て、アキラさん……出口よ>

「あの先か……」

 

 ついに出口を見つけたアキラたち。

 その先には倒すべき敵が居ると悟り、激戦になることは間違いないだろうと……。

 それでも迷うことなく真っ暗な空間を走り抜け、出口を抜けた。

 そして……

 

「遅かったら、ニセ救世主」

<怖気づかなくて何より……>

「異導メツギ……」

 

 城壁のような壁と中央に存在するファイトテーブルに到着したアキラたち。

 因縁の相手……異導メツギと、分身であるルブランがニヤリと笑いながら見下ろしていた。

 アキラたちが到着を確認すると、やらやれと言わんばかりに飛び降りて来た。

 

「本当に俺とファイトするのか? 今のお前は俺に力を奪われてるんだぜ?」

「力がどうこうじゃない、これ以上……この世界で悪さをするなら、容赦しない」

「はん、良いぜ……ファイトテーブルに立て」

「…………」

 

 ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべる異導メツギ。

 アキラは表情を変えずに無言のままテーブルの前に立ち、デッキを置く。

 

「このファイト、全世界が見てるぜ? せいぜい無様に負けることだな……」

「お前が奪った全て、俺たちが奪い返してやる」

「来いよ、賊気取りのニセ救世主」

「行くぞ……」

「「スタンドアップ! ヴァンガード!!」」

 

 お互いにFVを表にすると、ついにファイトが開始される。

 果たしてアキラは異導メツギに勝てるのだろうか……。

 

 

 TO BE NEXT




 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
 この回、前回と繋げた方が良かったのではないかと思っておりましたが、タイトル状の都合で分割しました 
 次回からは分割によるファイト回です!
 引き続き、よろしくお願いいたします!

複数デートの場合はどっち?

  • トコハは必須
  • たまにはトコハ抜き
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